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ダイアニールPD-4 4.25腹膜透析液、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 慢性腎不全患者における腹膜透析(高マグネシウム血症や代謝性アシドーシスの改善が不十分で、かつ炭酸カルシウム製剤や活性型ビタミンD製剤の投与により高カルシウム血症をきたすおそれのある場合に用いる)。

用法・用量

  • 腹腔内に注入し、透析治療を目的とした液として使用する。通常、成人では1回1.5~2Lを腹腔内に注入し、4~8時間滞液し、効果期待後に排液除去する。以上の操作を1回とし、体液の過剰が1kg/日以下の場合、通常1日あたりダイアニール-N PD-4 1.5腹膜透析液のみ3~4回の連続操作を継続して行う。体液の過剰が1kg/日以上認められる場合、通常ダイアニール-N PD-4 2.5腹膜透析液を1~4回、またはダイアニールPD-4 4.25腹膜透析液を1~2回処方し、ダイアニール-N PD-4 1.5腹膜透析液と組合せて1日あたり3~5回の連続操作を継続して行う。なお、注入量、滞液時間、操作回数は症状、血液生化学値及び体液の平衡異常、年齢、体重などにより適宜増減する。注入及び排液速度は、通常300mL/分以下とする。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 横隔膜欠損のある患者[胸腔へ移行し、呼吸困難が誘発されるおそれがある]
  • 腹部に挫滅傷又は熱傷のある患者[挫滅又は熱傷の治癒を妨げるおそれがある]
  • 高度の腹膜癒着のある患者[腹膜の透過効率が低下しているため]
  • 尿毒症に起因する以外の出血性素因のある患者[出血により蛋白喪失が亢進し、全身状態が悪化するおそれがある]
  • 乳酸代謝障害の疑いのある患者[乳酸アシドーシスが誘発されるおそれがある]

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

腹膜炎、腹膜損傷、腹膜癒着及び腹腔内臓器疾患の疑いのある患者[腹膜炎、腹膜損傷、腹膜癒着及び腹腔内臓器疾患が悪化又は誘発されるおそれがある]
腹部手術直後の患者[手術部位の治癒を妨げるおそれがある]
糖代謝障害の疑いのある患者[糖代謝異常が悪化又は誘発されるおそれがある]
ジギタリス治療中の患者[ジギタリス中毒が誘発されるおそれがある]
食事摂取が不良の患者[栄養状態が悪化するおそれがある]
腹部ヘルニアのある患者[腹部ヘルニアが悪化するおそれがある]
腰椎障害のある患者[腰椎障害が悪化するおそれがある]
憩室炎のある患者[憩室炎が腹膜炎合併の原因となるおそれがある]
人工肛門使用患者[細菌感染を起こすおそれがある]
利尿剤を投与している患者[水及び電解質異常が誘発されるおそれがある]
高度の換気障害のある患者[胸腔圧迫により換気障害が悪化するおそれがある]
高度の脂質代謝異常のある患者[高コレステロール血症、高トリグリセライド血症が悪化するおそれがある]
高度の肥満がみられる患者[肥満を増長させるおそれがある]
高度の低蛋白血症のある患者[低蛋白血症が悪化するおそれがある]
ステロイド服用患者及び免疫不全患者[易感染性であるため]

重要な基本的注意

注入液、排液の出納に注意すること。
ダイアニール-N PD-4 1.5腹膜透析液、2.5腹膜透析液、ダイアニールPD-4 4.25腹膜透析液の投与開始は、医療機関において医師により、又は医師の直接の監督により実施すること。通院、自己投与は、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を施したのち、医師自らの管理指導の下に実施すること。
腹膜炎を合併することがあるので、ダイアニール-N PD-4 1.5腹膜透析液、2.5腹膜透析液、ダイアニールPD-4 4.25腹膜透析液の投与にあたっては特に清潔な環境下で無菌的操作により行うとともに次のことに注意すること。
腹膜カテーテルの管理及び腹膜カテーテル出口部分の状態には十分注意すること。
腹膜炎が発生すると排液が濁るので、その早期発見のために、毎排液後、液の混濁状態を確認すること(腹膜炎発生時の液の混濁状態は正常排液2,000mLに対して牛乳1mLを添加した液の混濁状態を参考とすることができる)。
長期の腹膜透析実施において被嚢性腹膜硬化症(EPS)を合併することがあるので、発症が疑われたら直ちにCAPDを中止し、血液透析に変更すること。発症後は経静脈的高カロリー輸液を主体とした栄養補給を行い、腸管の安静を保つ。嘔吐がある場合は胃チューブにより胃液を持続吸引する。本症は必ずイレウス症状を伴うが、診断には次の臨床症状、血液検査所見及び画像診断が参考になる。
臨床症状
低栄養・るいそう・下痢・便秘・微熱・血性排液・局所性もしくはびまん性の腹水貯留・腸管ぜん動音低下・腹部における塊状物触知・除水能の低下・腹膜透過性の亢進
血液検査所見
末梢白血球数の増加・CRP陽性・低アルブミン血症・エリスロポエチン抵抗性貧血・高エンドトキシン血症
画像診断
X線検査・超音波検査・CT検査
定期的に血液生化学検査及び血液学的検査等を実施すること。

適用上の注意

静脈内に投与しないこと。
下痢、腹痛、悪寒等の予防のため、ダイアニール-N PD-4 1.5腹膜透析液、2.5腹膜透析液、ダイアニール PD-4 4.25腹膜透析液をあらかじめ体温程度に温めてから注入すること。
ダイアニール-N PD-4 1.5腹膜透析液、2.5腹膜透析液、ダイアニールPD-4 4.25腹膜透析液はカリウムを含まないため、血清カリウム値が正常あるいは低値の場合、またジギタリス治療中の患者では症状に応じてダイアニール-N PD-4 1.5腹膜透析液、2.5腹膜透析液、ダイアニールPD-4 4.25腹膜透析液中のカリウム濃度が1~4mEq/Lになるよう補正して使用すること。
ダイアニール-N PD-4 1.5腹膜透析液は患者の体液の過剰が1kg/日以下の場合、これのみを1日に3~4回交換使用すること。ダイアニール-N PD-4 2.5腹膜透析液は患者の体液の過剰が1kg/日以上の場合に通常1日に1~4回処方し、ダイアニール-N PD-4 1.5腹膜透析液と組合せて交換使用すること。ダイアニールPD-4 4.25腹膜透析液は高浸透圧液であり、これのみを使用する場合には脱水を起こすことがあるので、急速な除水や多量の除水を必要とする時で、患者の体液の過剰が1kg/日以上の場合に、通常、1日に1~2回処方し、ダイアニール-N PD-4 1.5腹膜透析液と組合せて交換使用すること。体液過剰の状況は、患者の体重と基準体重とを比較検討し決定する。基準体重は浮腫がなく、細胞外液の過剰に基づくと考えられる心不全等の症状がない状態で測定した体重値である。
ダイアニール-N PD-4 1.5腹膜透析液、2.5腹膜透析液の2.5Lは2L貯留を施行しているCAPD患者で透析不足による全身倦怠感、食欲不振、不眠等の尿毒症症状が認められる場合、又は1日5回以上の透析液交換に不都合を感じている場合に、患者の腹腔内容積や肺活量に応じて(体重60kg以上を目安とする)2Lに代え適用する。
ダイアニール-N PD-2 1.5腹膜透析液、2.5腹膜透析液、ダイアニールPD-2 4.25腹膜透析液及びダイアニール-N PD-4 1.5腹膜透析液、2.5腹膜透析液、ダイアニールPD-4 4.25腹膜透析液は、各々次のような場合に使用すること。
ダイアニール-N PD-2 1.5腹膜透析液、2.5腹膜透析液、ダイアニールPD-2 4.25腹膜透析液
高マグネシウム血症や代謝性アシドーシスの改善が不十分な場合
ダイアニール-N PD-4 1.5腹膜透析液、2.5腹膜透析液、ダイアニールPD-4 4.25腹膜透析液
高マグネシウム血症や代謝性アシドーシスの改善が不十分で、かつ炭酸カルシウム製剤や活性型ビタミンD製剤の投与により高カルシウム血症をきたすおそれのある場合

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦・産婦・授乳婦に対する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人、産婦あるいは授乳婦には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

重大な副作用 

心・血管障害
急激な脱水による循環血液量の減少、低血圧、ショック等があらわれることがあるので、このような場合には本剤の投与を中止し、輸血、生理食塩液、昇圧剤の投与等適切な処置を行うこと。
被嚢性腹膜硬化症(EPS)
被嚢性腹膜硬化症(EPS)があらわれるおそれがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと[「2.重要な基本的注意(4)」の項参照]

その他の副作用 

副作用が認められた場合には、投与の中止等必要に応じて適切な処置を行うこと。

頻度不明※※
精神神経系筋痙攣
消化器悪心、腹痛、腹部膨満感、嘔吐、下痢、便秘、痔核、腹膜炎
循環器高血圧、低血圧
呼吸器息切れ、胸水貯留
皮膚蕁麻疹、発疹、紅斑、そう痒症
代謝・栄養高乳酸血症、低カリウム血症、低ナトリウム血症、低カルシウム血症、低リン血症、低マグネシウム血症、代謝性アルカローシス、食欲不振、高コレステロール血症、高トリグリセライド血症、低蛋白血症、高血糖、肥満、アミノ酸や水溶性ビタミン等の喪失、脱水
その他除水不良、ヘルニア、陰嚢水腫、発熱、筋肉痛、筋骨格痛、浮腫、倦怠感

※ダイアニール-N PD-4 1.5腹膜透析液、ダイアニール-NPD-4 2.5腹膜透析液の旧製剤
※※頻度不明の副作用は、ダイアニールPD-4 1.5、2.5、4.25腹膜透析液の臨床試験及び市販後調査では認められなかったが、ダイアニールで認められた副作用及びダイアニールPD-4 1.5、2.5、4.25腹膜透析液の配合成分組成あるいは作用から予期される副作用を記載した。

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