製品名 アデール点滴静注用5mg
アデール点滴静注用10mg

一般名
Colforsin daropate hydrochloride
薬効分類
昇圧・心不全・冠動脈・末梢血管疾患薬
 >フォルスコリン誘導体製剤
価格
5mg1瓶:4198円/瓶
10mg1瓶:7130円/瓶

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 急性心不全で他の薬剤を投与しても効果が不十分な場合

用法・用量

  • 本剤は、用時生理食塩液等で溶解し、コルホルシンダロパート塩酸塩として通常成人には1分間あたり0.5μg/kgを点滴静脈内投与する。
    なお、点滴投与量は、病態に応じて1分間あたり0.75μg/kgを上限として心血行動態、心電図をモニターしながら適宜増減する。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 肥大型閉塞性心筋症のある患者[流出路閉塞が悪化する可能性がある。]
  • 高度の大動脈弁狭窄又は僧帽弁狭窄等のある患者[血圧低下又は肺動脈圧上昇、肺動脈楔入圧上昇により状態が悪化することがある。]
副作用
心室性頻拍(3.0%)、心室細動(頻度不明)
心室性頻拍、心室細動があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が発現した場合には減量又は投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

重篤な頻脈性不整脈のある患者[不整脈が悪化することがある。]
重篤な冠動脈疾患のある患者[高度な動脈硬化病変を有している患者では本剤による冠血流量増加が期待できない可能性がある。さらに本剤は陽性変力作用を有するため、急性心筋梗塞などの冠動脈疾患を増悪させるおそれがある。]
大動脈弁狭窄、僧帽弁狭窄等がある患者[血圧低下又は肺動脈圧上昇、肺動脈楔入圧上昇により状態が悪化することがある。]
腎機能障害のある患者[副作用(心室性頻拍、心房細動等)の発現率が高くなる。]
重篤な肝機能障害のある患者[血中濃度が高くなるおそれがあるので、投与量を減ずること。]
著しく血圧の低い患者[血圧がさらに低下することがある。]
高齢者[「5.高齢者への投与」の項参照]
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

重要な基本的注意

本剤は他の薬剤を投与しても効果が不十分な場合に適用を考慮すること。
本剤はアデニル酸シクラーゼに直接作用することにより作用発現をもたらすものであることから、アデニル酸シクラーゼの活性化に伴う各種ホルモン作用の発現に留意すること。
本剤の投与前に体液減少及び電解質の是正、呼吸管理等の必要な処置を行うこと。
本剤の投与は、血圧、心拍数、心電図、尿量、体液及び電解質、また可能な限り肺動脈楔入圧、心拍出量及び血液ガス等患者の状態を観察しながら行うこと。
本剤の投与中に過度の心拍数増加、血圧低下があらわれた場合には、過量投与の可能性があるので、減量又は投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
本剤の投与によっても、期待された改善がみられない場合には投与を中止し、他剤に切り替えるなどの必要な処置を行うこと。
投与前に心房細動等の心電図異常のある患者では、動悸・頻脈、不整脈の発現が高まる可能性があるので注意すること。

適用上の注意

調製時
調製後はすみやか(1日以内)に使用すること。
配合変化
現在までに、下記の注射剤と配合変化を起こすことが確認されているので、混合しないこと。
アミノフィリン水和物、カンレノ酸カリウム、アセタゾラミドナトリウム(アルカリ性の注射液と混合した場合、混濁・沈殿を生じることがあるので注意すること。)
投与時
他の注射剤と混合せずに用いることが望ましい。[患者の病態に応じて、本剤の点滴静脈内投与速度を調節する必要がある。]

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤の投与により臨床症状が改善し、患者の状態が安定した場合(急性期を脱した場合)には、他の治療法に変更すること。
0.5μg/kg/分以上の投与量で3時間以上投与することにより、動悸・頻脈、不整脈等の副作用の発現頻度が高まるので、本剤を0.5μg/kg/分以上の投与量で3時間以上投与する場合には副作用発現に留意し、必要により減量又は投与を中止すること。
本剤は長時間投与の使用経験は少なく、長時間投与における安全性は確認されていないことから、原則として72時間を超える長時間投与は避けること。十分な効果が得られ、やむを得ず長時間投与が必要と判断される場合には、効果が認められた用量を長く維持することなく、血行動態等を観察しながら漸減すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では、肝・腎機能が低下していることが多く、動悸・頻脈、不整脈等の副作用が発現しやすいと推定されるので、患者の状態を十分観察しながら、慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(ラット)で出生児の体重減少が認められている。]
本剤投与中は授乳を避けること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

薬物動態

血漿中濃度
健康成人男子に本剤を静脈内持続投与(0.0125~0.8μg/kg/分、1時間)したとき、未変化体は投与終了時にCmaxを示し、その後二相性で消失した。0.2及び0.6μg/kg/分を投与したときの未変化体の血漿中濃度曲線を下図に、薬物動態パラメータを下表に示す。未変化体のCmax及びAUCは投与量に比例して増加し、線形性が認められた。
健康成人男子に本剤を1時間静脈内持続投与したときの未変化体の血漿中濃度(平均値±標準偏差)
投与量(μg/kg/分)0.2(n=4)0.6(n=5)
Cmax(ng/mL)4.3611.65
T1/2α(時間)0.070.08
T1/2β(時間)2.811.86
血漿たん白結合
C14-コルホルシンダロパート塩酸塩のin vitroにおける血漿たん白結合率は54.2%であり、結合は可逆的であると考えられた。また、結合たん白種としてアルブミン及びα1-酸性糖たん白が確認された。
代謝
本剤の主要代謝部位は肝臓であり、ヒト肝ミクロソーム画分及びヒトチトクロームP450発現系を用いた実験で、本剤のN-脱メチル化及び水酸化反応に関与する代謝酵素はCYP3Aであることが示唆された。
排泄
健康成人男子に本剤を静脈内持続投与(0.0125~0.8μg/kg/分、1時間)したときの24時間後までの未変化体の尿中排泄率は、10.8~17.8%であった。
(参考)
ラットにおいて主排泄経路は胆汁を介した糞排泄(90.2%)であり、また、腸肝循環が示唆された。