製品名 ユナシン細粒小児用10%

一般名
Sultamicillin Tosilate Hydrate
薬効分類
抗菌薬
 >抗菌薬(ペニシリン系)
価格
100mg1g:55円/g

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • <適応菌種>

    • スルバクタム/アンピシリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌
  • <適応症>

    • 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、中耳炎、副鼻腔炎

用法・用量

  • 通常小児に対しスルタミシリンとして、1日量15~30mg(力価)/kgとし、これを3回に分割して経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分によるショックの既往歴のある患者
  • 伝染性単核症の患者[アンピシリンの投与により発疹が高頻度に発現したとの報告がある。]
原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること

  • 本剤の成分又はペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
副作用
ショック(0.01%注1)、アナフィラキシー(頻度不明注2)
ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性汎発性発疹性膿疱症、剥脱性皮膚炎(いずれも頻度不明注2)
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿疱症、剥脱性皮膚炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎障害、間質性腎炎(いずれも頻度不明注2)
急性腎障害、間質性腎炎等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
血液障害(頻度不明注2)
無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少等の重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
出血性大腸炎(0.04%注1)、偽膜性大腸炎(頻度不明注2)
出血性大腸炎、偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明注2)
肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注1:錠剤と細粒を合わせた発現頻度。
注2:自発報告等のため頻度不明。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

セフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー反応を起こしやすい体質を有する患者
高度の腎障害のある患者[血中濃度半減期が延長するので、投与量・投与間隔に注意すること。「薬物動態」3の項参照]
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症による出血傾向があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。]
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

重要な基本的注意

ショックがあらわれるおそれがあるので、十分な問診を行うこと。
1日30mg/kgを超える投与により、下痢・軟便が増加することがあるので注意すること。

適用上の注意

服用時
本剤は主薬の苦味を防ぐためコーティングをほどこしてあるので、細粒をつぶしたり溶かしたりすることなく、酸性飲料を避け、水又は牛乳で速やかに服用すること。
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、β-ラクタマーゼ産生菌、かつアンピシリン耐性菌を確認し、疾病の治療上必要な最少限の期間の投与にとどめること。
咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、副鼻腔炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

高齢者への投与

高齢者には、次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
高齢者では一般的に生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。
高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

アンピシリンの大量(3,000mg/kg/日)投与でラットに催奇形性が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。
母乳中へ移行することが報告されているので、授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。
なお、本剤は小児用製剤である。

小児等への投与

低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。

薬物動態

血清中濃度
小児患者11例に、本剤10mg(力価)/kgを空腹時又は食後にクロスオーバー法により経口投与したときの血清中濃度のピークはいずれの投与においてもアンピシリン(ABPC)及びスルバクタム(SBT)とも投与1時間後にみられた。ピーク時の血清中濃度は空腹時投与でABPC4.75μg/mL、SBT3.95μg/mLであったが、食後投与ではABPC2.95μg/mL、SBT2.55μg/mLであり、空腹時投与の場合の方が食後投与にくらべてABPC、SBT濃度とも高かった。
血清中濃度半減期(T1/2)は空腹時投与でABPC0.81時間、SBT0.83時間、食後投与ではABPC1.35時間、SBT1.43時間であった。
なお、健常成人にユナシン錠375mg(力価)を1日2回15日間連続経口投与したときABPCとSBTの平均血中濃度推移は15日間にわたりほぼ同様であり、蓄積性は認められなかった。
尿中排泄
小児患者6例に本剤10mg(力価)/kgを単回経口投与した時の尿中濃度はABPC、SBTとも投与後0~2時間が最高で、それぞれ1,239μg/mL、839μg/mLであった。投与後6時間までのABPC、SBTの累積尿中排泄率はそれぞれ50.4%、51.8%であった。なお、健常成人10名にユナシン錠375mg(力価)を1日2回15日間連続経口投与したときのABPCとSBTの尿中排泄率は1回投与の場合と同様の値を示した。
腎機能障害患者
腎機能障害患者(成人)にユナシン錠750mg(力価)を単回投与した時のSBTとABPCのT1/2は腎機能低下の程度に比例して表に示したように遷延がみられた(注:ユナシン錠の国内での1回承認用量は375mg(力価)である)。腎機能低下が及ぼす影響はSBT、ABPCともに同様であった。
Ccr(mL/min)T1/2(hr)注1)尿中回収率(%)
24時間まで注1)
80-1441.3/0.966/55
25-692.6/2.340/30
6-128.5/8.125/19
<53.3/2.4注2)未検討
注1:ABPC/SBT注2:血液透析中
なお、血液透析中の患者においては、ABPC、SBT共に透析膜透過性を有するので、体内での蓄積は少なく、特に投与量の変更は必要ないと考えられる<参考>。
体液・組織内移行
成人患者にユナシン錠を投与した場合の創液中、腹水中、虫垂壁内、口蓋扁桃組織内等へのABPC及びSBTの移行は良好であり、また喀痰中、胆汁中にも移行が認められている。
代謝
健常成人にユナシン錠を投与した場合の尿中の代謝物は、大部分がABPC、SBTであり、他に抗菌活性を有する代謝物は検出されなかった。