製品名 アドシルカ錠20mg

一般名
Tadalafil
薬効分類
昇圧・心不全・冠動脈・末梢血管疾患薬
 >PDE5阻害薬
価格
20mg1錠:1770円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 肺動脈性肺高血圧症

用法・用量

  • 通常、成人には1日1回タダラフィルとして40mgを経口投与する。
禁忌

【警告】

  • 本剤と硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド等)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を下降させることがあるので、本剤投与の前に、硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤が投与されていないことを十分確認し、本剤投与中及び投与後においても硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤が投与されないよう十分注意すること。[「禁忌」の項参照]
    ただし、肺動脈性肺高血圧症の治療において一酸化窒素吸入療法と本剤の併用が治療上必要と判断される場合は、緊急時に十分対応できる医療施設において、肺動脈性肺高血圧症の治療に十分な知識と経験を持つ医師のもとで、慎重に投与すること。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド等)を投与中の患者[「相互作用」の項参照]
  • 可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激剤(リオシグアト)を投与中の患者[「相互作用」の項参照]
  • 重度の腎障害のある患者[重度の腎障害のある患者では本剤の血漿中濃度が上昇すること、使用経験が限られていること及び透析によるクリアランスの促進は期待されないため。]
  • 重度の肝障害のある患者[重度の肝障害のある患者における使用経験がないため。]
  • チトクロームP450 3A4(CYP3A4)を強く阻害する薬剤(イトラコナゾール、リトナビル含有製剤、アタザナビル、インジナビル、ネルフィナビル、サキナビル、ダルナビル含有製剤、クラリスロマイシン、テラプレビル、コビシスタット含有製剤)を投与中の患者[「相互作用」の項参照]
  • CYP3A4を強く誘導する薬剤(リファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール)を長期的に投与中の患者[「相互作用」の項参照]
副作用
過敏症(発疹、蕁麻疹、顔面浮腫、剥脱性皮膚炎、Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
本剤の投与により(男性勃起不全治療剤としての投与を含む)、発疹、蕁麻疹、顔面浮腫、剥脱性皮膚炎、Stevens-Johnson症候群等の過敏症が、ごくまれに報告されている。このような症状が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注意

次の患者には慎重に投与すること

脳梗塞・脳出血の既往歴が最近6ヵ月以内にある患者[これらの患者における有効性及び安全性は確立していない。]
コントロール不良の不整脈、低血圧(血圧<90/50mmHg)又はコントロール不良の高血圧(安静時血圧>170/100mmHg)のある患者[これらの患者における有効性及び安全性は確立していない。]
α遮断剤を投与中の患者[「相互作用」の項参照]
網膜色素変性症患者[網膜色素変性症の患者にはホスホジエステラーゼ(PDE)の遺伝的障害を持つ症例が少数認められる。]
高齢者(65歳以上)[「高齢者への投与」の項参照]
陰茎の構造上欠陥(屈曲、陰茎の線維化、Peyronie病等)のある患者[本剤の薬理作用により勃起が起こり、その結果陰茎に痛みを引き起こす可能性がある。]
持続勃起症の素因となり得る疾患(鎌状赤血球性貧血、多発性骨髄腫、白血病等)のある患者
出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者[in vitro試験でニトロプルシドナトリウム(NO供与剤)の血小板凝集抑制作用を増強することが認められている。出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者に対する安全性は確立していない。]
肺血管拡張剤は、肺静脈閉塞性疾患を有する患者の心血管系の状態を著しく悪化させるおそれがある。肺静脈閉塞性疾患を有する患者における有効性及び安全性は確立していないため、このような患者に対しては本剤を投与しないことが望ましい。
他のPDE5阻害剤と同様に、本剤は血管拡張作用を有するため一過性の軽度の血圧低下があらわれる場合がある。患者が重症の左室流出路閉塞、体液減少、自律神経障害に伴う低血圧や安静時低血圧等を有する場合には、本剤の血管拡張作用による影響を受ける場合があるため、十分な観察を行うこと。
4時間以上の勃起の延長又は持続勃起(6時間以上持続する痛みを伴う勃起)が外国にてごくまれに報告されている。持続勃起に対する処置を速やかに行わないと陰茎組織の損傷又は勃起機能を永続的に損なうことがあるので、勃起が4時間以上持続する症状がみられた場合、直ちに医師の診断を受けるよう指導すること。
臨床試験において、めまいや視覚障害が認められているので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
出血の危険因子(ビタミンK拮抗薬等の抗凝固療法、抗血小板療法、結合組織疾患に伴う血小板機能異常、経鼻酸素療法)を有する患者においては、出血の危険性が高まるおそれがあるので投与にあたっては注意すること。
本剤投与後に急激な視力低下又は急激な視力喪失があらわれた場合には、速やかに眼科専門医の診察を受けるよう、患者に指導すること。[「その他の注意」の項参照]
本剤投与後に急激な聴力低下又は突発性難聴(耳鳴り、めまいを伴うことがある)があらわれた場合には、速やかに耳鼻科専門医の診察を受けるよう、患者に指導すること。[「その他の注意」の項参照]
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
軽度又は中等度の腎障害のある患者では、本剤の血漿中濃度が上昇する可能性があることから、1日1回20mgを投与する。[「薬物動態」の項参照]
軽度又は中等度の肝障害のある患者では、本剤の投与経験は限られていることから、リスク・ベネフィットを考慮し、本剤を投与する際には1日1回20mgを投与する。
肺高血圧症に関するWHO機能分類クラスIにおける有効性・安全性は確立されていない。
高齢者では一般に生理機能が低下しているため、慎重に投与すること。[「薬物動態」の項参照]
妊娠又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない。]
授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。[本剤の母乳中への移行は不明である。]
小児等に対する安全性は確立されていない。[使用経験がない。]
血漿中濃度
日本人健康成人にタダラフィル20mg(18例)又は40mg(18例)を1日1回10日間反復経口投与したときのタダラフィルの血漿中濃度は、投与日に関係なく投与後1~4時間(Tmaxの中央値=3時間)にピークに達した。また、タダラフィルの血漿中濃度は、反復投与5日目までに定常状態に達した。血漿中濃度の消失半減期は約14~15時間であった。タダラフィル20mg又は40mgを投与したときのAUC及びCmaxの増加は、投与量に比例した増加割合より低かった。定常状態でのタダラフィルのAUC及びCmaxは、初回投与時と比べて20mg及び40mgでそれぞれ約40%及び約30%増加した。
≪健康成人にタダラフィル20mg又は40mgを1日1回10日間反復投与したときの血漿中タダラフィル濃度より算出した薬物動態パラメータ≫
投与量(mg)日数nAUC(μg・h/L)注1)Cmax(μg/L)Tmax(h)注2)T1/2(h)
201日目184478(14.9)339(16.3)3.00(1.00~4.00)
10日目176430(18.7)461(18.4)3.00(2.00~4.00)14.5(17.9)
401日目187570(24.5)557(19.0)3.00(2.00~4.00)
5日目1510300(23.8)732(19.3)3.00(2.00~4.00)
10日目159630(20.5)688(16.1)3.00(2.00~4.00)14.3(12.1)
幾何平均値(変動係数%)注1)投与間隔(24時間)での血漿中薬物濃度下面積注2)中央値(範囲)
≪健康成人にタダラフィル20mg又は40mgを1日1回10日間反復投与したときの血漿中タダラフィル濃度推移(平均値±標準誤差)≫
(注:国内承認用量は40mgである。)
血漿蛋白結合率
タダラフィルの血漿蛋白結合率は94%(in vitro、平衡透析法)であり、主にアルブミン及びα1酸性糖蛋白と結合する。
吸収・代謝・排泄(外国人での成績)
健康成人6例に14C-タダラフィル100mgを単回経口投与したときの、投与後312時間までの放射能回収率は糞便中60.5%、尿中36.1%であった。糞便中には主にメチルカテコール体、カテコール体、尿中には主にメチルカテコールグルクロン酸抱合体及びカテコールグルクロン酸抱合体が認められた。血漿中には主にタダラフィル未変化体及びメチルカテコールグルクロン酸抱合体が認められた。血漿中のメチルカテコール体はメチルカテコールグルクロン酸抱合体の10%未満であった。
(注:国内承認用量は40mgである。)
食事の影響(外国人での成績)
健康成人15例にタダラフィル40mgを食後(高脂肪食)又は空腹時に単回経口投与したとき、AUC0-∞及びCmax共に食事摂取による影響は認められなかった。また、Tmaxは食後投与と空腹時投与で同程度であった。
肺動脈性肺高血圧症患者における母集団薬物動態解析
プラセボ対照二重盲検比較試験における母集団薬物動態解析の結果、肺動脈性肺高血圧症患者注)に40mgを1日1回反復経口投与(ボセンタン非併用時)したときのAUCssの推定値は、外国人健康成人の値と比べて約26%高値であったが、Cmaxに顕著な差はなかった。健康成人と同様に患者でもタダラフィル20mg又は40mgを投与したときのAUC及びCmaxの増加は、投与量に比例した増加割合より低かった。[「血漿中濃度」の項参照]また、タダラフィルとボセンタンを併用投与すると、タダラフィルの曝露量が低下した。[「薬物相互作用試験」の項参照]
注)肺動脈性肺高血圧症患者389例、日本人患者22例を含む。
≪肺動脈性肺高血圧症患者にタダラフィル20mg及び40mgを1日1回反復投与したときの曝露量の推定値≫
投与量(mg)タダラフィルの曝露量[AUCss(μg・h/L)注)
タダラフィル単独投与タダラフィル+ボセンタン併用投与
2011524.5(6179.6-15449.0)6874.60(4390.0-10595.0)
4014825.5(10017.0-26792.0)9600.0(5906.3-17306.0)
中央値(10-90パーセンタイル)注)定常状態における投与間隔(24時間)での血漿中薬物濃度下面積
(注:国内承認用量は40mgである。)
高齢者(外国人での成績)
健康高齢者12例(65~78歳)及び健康若年者12例(19~45歳)にタダラフィル10mgを単回経口投与したとき、Cmaxは高齢者と若年者とでほぼ同様であったが、高齢者のAUC0-∞は若年者に比べ約25%高値であった。
≪高齢者及び若年者にタダラフィル10mgを単回投与したときの血漿中タダラフィル濃度より算出した薬物動態パラメータ≫
nAUC0-∞(μg・h/L)Cmax(μg/L)Tmax(h)注)T1/2(h)
高齢者124881(31.7)196(26.9)2.00(1.00~4.00)21.6(39.0)
若年者123896(42.6)183(25.5)2.50(1.00~6.00)16.9(29.1)
幾何平均値(変動係数%)注)中央値(範囲)
(注:国内承認用量は40mgである。)
腎障害患者(外国人での成績)
軽度及び中等度腎障害患者
健康成人12例、軽度腎障害患者(CLcr=51~80mL/min)8例、中等度腎障害患者(CLcr=31~50mL/min)8例にタダラフィル5mg及び10mgを単回経口投与したとき、AUC0-∞及びCmaxは健康成人のそれぞれ約100%及び20~30%増加した。
(注:国内承認用量は40mgである。)
血液透析を受けている末期腎不全患者
血液透析を受けている末期腎不全患者16例にタダラフィル5mg、10mg及び20mgを単回経口投与したとき、AUC0-∞及びCmaxは健康成人のそれぞれ約109%及び41%増加した。
(注:国内承認用量は40mgである。)
肝障害患者(外国人での成績)
健康成人8例及び肝障害患者25例注)にタダラフィル10mgを単回経口投与したとき、軽度肝障害患者(Child-Pugh class A)と中等度肝障害患者(Child-Pugh class B)のAUC0-∞は健康成人とほぼ同様であった。
注)軽微肝障害(脂肪肝が認められた患者)、n=8;軽度肝障害(Child-Pugh class A)、n=8;中等度肝障害(Child-Pugh class B)、n=8;重度肝障害(Child-Pugh class C)、n=1。
(注:国内承認用量は40mgである。)
薬物相互作用試験(外国人での成績)
経口ケトコナゾール
健康成人12例にケトコナゾール400mg(1日1回経口投与、国内未発売)とタダラフィル20mgを併用投与したとき、タダラフィルのAUC0-∞及びCmaxは、それぞれ312%及び22%増加した。健康成人11例にケトコナゾール200mg(1日1回経口投与)とタダラフィル10mgを併用投与したとき、タダラフィルのAUC0-∞及びCmaxはそれぞれ107%及び15%増加した。
(注:国内承認用量は40mgである。)
リトナビル
健康成人16例にリトナビル500mg又は600mg(1日2回)とタダラフィル20mgを併用投与したとき、タダラフィルのCmaxは30%低下したが、AUC0-∞は32%増加した。健康成人8例にリトナビル200mg(1日2回)とタダラフィル20mgを併用投与したとき、タダラフィルのCmaxは同程度であったが、AUC0-∞は124%増加した。
(注:国内承認用量は40mgである。)
ボセンタン
健康成人15例にタダラフィル40mg(1日1回)及びボセンタン125mg(1日2回)を10日間併用投与した。投与1日目におけるタダラフィルのAUC及びCmaxは本剤を単独投与時の値と同程度であったが、投与10日目におけるタダラフィルのAUC及びCmaxは本剤を単独投与時の値と比べてそれぞれ41.5%及び26.6%低下した。一方、本剤によるボセンタンのAUC及びCmaxに対する影響は認められなかった。
ジゴキシン
健康成人20例にジゴキシン0.25mgを1日1回反復経口投与時の定常状態で、タダラフィル40mgを1日1回10日間反復経口投与した結果、本剤によるジゴキシンのAUC、Cmax及びCminに対する明らかな影響は認められなかった。
α遮断剤
ドキサゾシン
健康成人18例にドキサゾシン8mgを反復経口投与時の定常状態で、タダラフィル20mgを単回経口投与したとき、立位の収縮期及び拡張期血圧の最大下降量はそれぞれ9.81mmHg及び5.33mmHg、臥位の収縮期及び拡張期血圧の最大下降量はそれぞれ3.64mmHg及び2.78mmHgであった。
健康成人45例にドキサゾシン(4mgまで漸増)とタダラフィル5mgを1日1回反復経口投与したとき、ドキサゾシンの血圧降下作用に増強がみられた。この試験において、失神等の症状を伴う血圧変化に関する有害事象がみられた。
(注:国内承認用量は40mgである。)
タムスロシン
健康成人18例にタムスロシン0.4mgを反復経口投与時の定常状態で、タダラフィル10mg又は20mgを単回投与したとき、立位の収縮期及び拡張期血圧の最大下降量はそれぞれ2.3mmHg及び2.2mmHg、臥位の収縮期及び拡張期血圧の最大下降量はそれぞれ3.2mmHg及び3.0mmHgであり、明らかな血圧への影響は認められなかった。
健康成人39例にタムスロシン0.4mgとタダラフィル5mgを1日1回反復経口投与したとき、明らかな血圧への影響は認められなかった。
(注:国内承認用量は40mgである。)
経口避妊薬
健康成人26例に経口避妊薬(エチニルエストラジオール0.03mg及びレボノルゲストレル0.15mg含有製剤)とタダラフィル40mgを21日間併用投与した結果、エチニルエストラジオールのAUC及びCmaxは、経口避妊薬とプラセボを併用投与したときの値とくらべてそれぞれ26%及び70%増加した。タダラフィル併用投与時とプラセボ併用投与時でレボノルゲストレルの血漿中濃度に統計学的に有意な差は認められなかった。
その他、他剤(ニザチジン、制酸配合剤)又はアルコールが本剤(10又は20mg)に及ぼす影響について検討した結果、ニザチジン、制酸配合剤又はアルコールによる本剤の薬物動態に対する明らかな影響は認められなかった。また、本剤(10又は20mg)が他剤(ミダゾラム、テオフィリン、ワルファリン及びアムロジピン)又はアルコールに及ぼす影響について検討した結果、本剤によるミダゾラム、テオフィリン、ワルファリン、アムロジピン又はアルコールの薬物動態に対する明らかな影響は認められなかった。
(注:国内承認用量は40mgである。)