製品名 ヒューマログミックス50注カート
ヒューマログミックス50注ミリオペン

一般名
Insulin Lispro(Genetical Recombination)
薬効分類
糖尿病治療薬
 >インスリン
価格
300単位1筒:1240円/筒
300単位1キット:1480円/キット

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • インスリン療法が適応となる糖尿病

用法・用量

  • 本剤は、超速効型インスリンアナログであるインスリンリスプロと中間型インスリンリスプロを50:50の割合で含有する混合製剤である。
  • 通常、成人では1回4~20単位を1日2回、朝食直前と夕食直前に皮下注射する。ときに投与回数を増減することができるが、その場合においても本剤は食直前に投与する。なお、1日1回投与の時は朝食直前に皮下注射する。
  • 投与量は、患者の症状及び検査所見に応じて増減するが、維持量としては通常1日4~80単位である。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 低血糖症状を呈している患者
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
副作用
低血糖
低血糖(脱力感、倦怠感、高度の空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、痙攣、意識障害(意識混濁、昏睡)等)があらわれることがある。
なお、徐々に進行する低血糖では、精神障害、意識障害等が主である場合があるので注意すること。また、長期にわたる糖尿病、糖尿病性神経障害、β-遮断剤投与あるいは強化インスリン療法が行われている場合では、低血糖の初期の自覚症状(冷汗、振戦等)が通常と異なる場合や、自覚症状があらわれないまま低血糖あるいは低血糖性昏睡に陥ることがある。
低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を経口摂取し、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を経口摂取すること。
経口摂取が不可能な場合はブドウ糖を静脈内に投与するか、グルカゴンを筋肉内又は静脈内投与すること。低血糖は臨床的にいったん回復したと思われる場合にも後で再発することがあるので、経過観察を継続して行うことが必要である。
アナフィラキシーショック、血管神経性浮腫
アナフィラキシーショック(呼吸困難、血圧低下、頻脈、発汗、全身の発疹等)、血管神経性浮腫があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

インスリン需要の変動が激しい患者
手術、外傷、感染症等の患者
妊婦[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
次に掲げる低血糖を起こしやすい患者又は状態
重篤な肝又は腎機能障害
脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
下痢、嘔吐等の胃腸障害
飢餓状態、不規則な食事摂取
激しい筋肉運動
過度のアルコール摂取者
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
血糖降下作用を増強する薬剤との併用[「相互作用」の項参照]
低血糖を起こすと事故につながるおそれがある患者(高所作業、自動車の運転等の作業に従事している患者等)
自律神経障害の患者[胃内容排出の遅延がある場合、食前投与により低血糖を引き起こすおそれがある。また、アドレナリンの欠乏により低血糖の自覚症状が明確でないことがある。]

重要な基本的注意

インスリン製剤の使用上最も重要なことは、適応の決定と患者教育である。日常の糖尿病治療のためにインスリンを使用する場合、その注射法及び低血糖に対して患者自らも対処できるように十分指導すること。また、皮下からの吸収及び作用の発現時間は、投与部位、血流、体温、運動量等により異なるため、適切な注射法についても患者教育を十分行うこと。
<カート>
本剤の使用にあたっては、必ず専用のインスリンペン型注入器の取扱説明書を読むよう指導すること。また、すべての器具の安全な廃棄方法についても十分指導すること。
<ミリオペン>
本剤の使用にあたっては、必ず添付の取扱説明書を読むよう指導すること。また、すべての器具の安全な廃棄方法についても十分指導すること。
急を要する場合以外は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分行ったうえで適用を考慮すること。
低血糖を起こすことがあるので、注意すること。特に、食事を摂取しなかったり、予定外の激しい運動を行った場合、低血糖を引き起こしやすい。低血糖が無処置の状態で続くと低血糖昏睡等を起こし、重篤な転帰(中枢神経系の不可逆的障害、死亡等)をとるおそれがある。また、低血糖に関する注意について、患者及びその家族に十分徹底させること。[「副作用」の項参照]
インスリンの用量が不足した場合、高血糖を起こすことがあるので、注意すること。
高血糖が無処置の状態で続くと悪心、嘔吐、眠気、潮紅、口渇、頻尿、脱水、食欲減退、呼気のアセトン臭、ケトアシドーシス、昏睡等を起こし、重篤な転帰をとるおそれがあるので、適切な処置を行うこと。
肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、倦怠感等の肝障害を示唆する症状が認められた場合は肝機能検査を行うこと。異常が認められた場合はインスリン製剤を変更するなど適切な処置を行うこと。
急激な血糖コントロールに伴い、糖尿病網膜症の顕在化又は増悪、眼の屈折異常、治療後神経障害(主として有痛性)があらわれることがあるので注意すること。
他のインスリン製剤から本剤への変更により、インスリン用量の変更が必要になる可能性がある。用量の調整には、初回の投与から数週間あるいは数ヵ月間必要になることがある。

適用上の注意

投与時
<カート>
本剤は懸濁製剤であるので、十分混和し均一にした後使用すること。混和後、沈殿物と液相が分離している場合や、液中に塊が見られた場合は使用しないこと。
本剤は必ず専用のインスリンペン型注入器を用いて使用すること。
また本剤のカートリッジにインスリン製剤を補充したり、他のインスリン製剤と混合してはならない。
1本を複数の患者に使用しないこと。
<ミリオペン>
本剤は懸濁製剤であるので、十分混和し均一にした後使用すること。混和後、沈殿物と液相が分離している場合や、液中に塊が見られた場合は使用しないこと。
本剤のカートリッジにインスリン製剤を補充したり、他のインスリン製剤と混合してはならない。
本剤はJIS T 3226-2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。[本剤はA型専用注射針との適合性の確認をBDマイクロファインプラス及びナノパスニードルで行っている。]
本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。
1本を複数の患者に使用しないこと。
投与部位
皮下注射は、腹部、大腿部、上腕部、臀部等に行う。投与部位により吸収速度が異なり、その結果作用発現時間が異なるので部位を決め、その中で注射場所を毎回変えること。前回の注射場所より2~3cm離して注射すること。
投与経路
静脈内に投与しないこと。
皮下注射したとき、まれに注射針が血管内に入り、注射後直ちに低血糖があらわれることがあるので注意すること。
保存時
<カート>
凍結を避け、2~8℃で遮光保存すること。
本剤をインスリンペン型注入器に装着したまま冷蔵庫に保存しないこと。
カートリッジの壁や底に白色の霜状粒子が付着することがあるが、このような本剤は使用しないこと。
<ミリオペン>
凍結を避け、2~8℃で遮光保存すること。
使用開始後は本剤を冷蔵庫に保存しないこと。
カートリッジの壁や底に白色の霜状粒子が付着することがあるが、このような本剤は使用しないこと。
その他
使用開始後28日間は安定である(使用時の安定性を確認した試験により、使用時安定性が確認された期間)。
確認方法
温度サイクリング及び再懸濁試験
本剤は、超速効型のインスリンリスプロの迅速な効果発現と、中間型インスリンリスプロの持続作用が保持されている。インスリンリスプロの超速効作用のために、速効型インスリンを含む混合製剤(通常食事の30分前に投与)と異なり食直前(15分以内)に投与を行うこと。
<投与時間>
食前
本剤15分以内
速効型インスリンを含む混合製剤30分前
また、他のインスリン製剤から本剤に変更する場合にも、その作用特性や薬物動態[「薬物動態」血清中濃度、血糖値の項参照]を考慮し、必要に応じて投与量を増減するなど、慎重に行うこと。[「臨床成績」の項参照]臨床試験において切り替え時に一過性の低血糖の増加が認められたため注意すること。
なお、糖尿病性昏睡、急性感染症、手術等緊急の場合は、本剤のみで処置することは適当でなく、速効型インスリン製剤を使用すること。
糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。
糖尿病以外にも耐糖能異常、尿糖陽性等、糖尿病類似の症状を有する疾患(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)があることに留意すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下していることが多く、低血糖が起こりやすいので、用量に留意し、定期的に検査を行うなど慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。妊娠した場合、あるいは妊娠が予測される場合には医師に知らせるように指導すること。妊娠中、周産期、授乳期等にはインスリンの需要量が変化しやすいため、用量に留意し、定期的に検査を行い投与量を調整すること。通常インスリン需要量は、妊娠初期は減少し、中期及び後期は増加する。本剤のヒト母乳移行は不明であるが、ヒトインスリンは、ヒト母乳に移行する。

小児等への投与

小児等に対する安全性及び有効性は確立していない。

薬物動態

血清中濃度、血糖値
健康成人10例にヒューマログ注、ヒューマログミックス50注、ヒューマログミックス25注及びヒューマログN注0.3単位/kgを単回皮下投与した時の血清中インスリン濃度及びグルコース注入率の結果を以下に示す。
単回皮下投与後の血清中インスリン濃度
ヒューマログN注を除く各製剤は、投与後速やかな血清中インスリン濃度の上昇が認められた。これら製剤のTmaxの平均値は50.0~52.5分とほぼ同様であり、インスリンリスプロは混合製剤とした場合でも、インスリンリスプロ自体が持つ迅速な皮下からの吸収特性を保持することが示された。また、Cmax及び投与後5時間までのAUC(AUC0-5)は、各製剤のインスリンリスプロの混合比率に従って増加し、これらのパラメータと混合比率との間に正の相関関係が認められた。
記号薬剤投与量
(単位/kg)
nCmax
(ng/mL)
Tmax
(min)
AUC0-12
(ng・min/mL)
AUC0-5
(ng・min/mL)
AUC5-12
(ng・min/mL)
ヒューマログ注0.367.9550.01118.561020.8997.67
ヒューマログミックス50注0.364.4952.5803.55603.75199.80
ヒューマログミックス25注0.362.5352.5641.13404.09237.04
ヒューマログN注0.361.0797.5461.79232.87228.92
(平均値)
単回皮下投与後のグルコース注入率及び血糖値
ヒューマログN注を除く各製剤の最大グルコース注入率到達時間(TRmax)の平均値は155.0~173.3分であり、インスリンリスプロは混合製剤とした場合でもインスリンリスプロが持つ迅速な作用発現という特性を保持することが示された。最大グルコース注入率(Rmax)及び投与後5時間までの累積グルコース注入量(Gtot0-5)は、各製剤のインスリンリスプロの混合比率に従って増加し、これらのパラメータと混合比率との間に正の相関関係が認められた。また、投与後5時間から12時間までの累積グルコース注入量(Gtot5-12)は、各製剤のインスリンリスプロの混合比率に従って減少する傾向を示した。
記号薬剤投与量
(単位/kg)
nRmax
(mg/min/kg)
TRmax
(min)
Gtot0-12
(g/kg)
Gtot0-5
(g/kg)
Gtot5-12
(g/kg)
ヒューマログ注0.368.99155.02.281.850.42
ヒューマログミックス50注0.367.90173.32.641.621.01
ヒューマログミックス25注0.366.21155.02.451.201.25
ヒューマログN注0.364.08254.21.840.691.15
(平均値)