製品名 ビクトーザ皮下注18mg

一般名
Liraglutide(Genetical Recombination)
薬効分類
糖尿病治療薬
 >GLP-1受容体作動薬
価格
18mg3mL1キット:10245円/キット

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 2型糖尿病

用法・用量

  • 通常、成人には、リラグルチド(遺伝子組換え)として、0.9mgを1日1回朝又は夕に皮下注射する。ただし、1日1回0.3mgから開始し、1週間以上の間隔で0.3mgずつ増量する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1日0.9mgを超えないこと。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡、1型糖尿病患者[インスリン製剤による速やかな治療が必須となるので、本剤を投与すべきでない。]
  • 重症感染症、手術等の緊急の場合[インスリン製剤による血糖管理が望まれるので、本剤の投与は適さない。]
副作用
低血糖(頻度不明)
低血糖及び低血糖症状(脱力感、倦怠感、高度の空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、知覚異常等)があらわれることがある。特にスルホニルウレア剤又はインスリン製剤と併用した場合には、多く発現することが報告されている(「2.重要な基本的注意」、「3.相互作用」、【臨床成績】の項参照)。
また、重篤な低血糖症状があらわれ意識消失を来す例も報告されている。
低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。また、患者の状態に応じて、本剤あるいは併用している糖尿病用薬を減量するなど適切な処置を行うこと。
膵炎(頻度不明)
急性膵炎があらわれることがあるので、嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、急性膵炎と診断された場合は、本剤の投与を中止し、再投与は行わないこと。なお海外にて、非常にまれであるが壊死性膵炎の報告がある。(「2.重要な基本的注意」の項参照)
腸閉塞(頻度不明)
腸閉塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「1.慎重投与」の項参照)
注意

次の患者には慎重に投与すること

スルホニルウレア剤又はインスリン製剤を投与中の患者[低血糖のリスクが増加するおそれがある(「2.重要な基本的注意」、「3.相互作用」、「4.副作用」の項参照)。]
腹部手術の既往又は腸閉塞の既往のある患者[腸閉塞を起こすおそれがある(「4.副作用」の項参照)。]
肝機能障害又は腎機能障害のある患者[十分な使用経験がない(【薬物動態】の項参照)。]
高齢者(「5.高齢者への投与」、【薬物動態】の項参照)
膵炎の既往歴のある患者(「4.副作用」の項参照)
糖尿病胃不全麻痺、炎症性腸疾患等の胃腸障害のある患者[十分な使用経験がなく、症状が悪化するおそれがある。]
脳下垂体機能不全又は副腎機能不全[低血糖を起こすおそれがある。]
栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態[低血糖を起こすおそれがある。]
激しい筋肉運動[低血糖を起こすおそれがある。]
過度のアルコール摂取者[低血糖を起こすおそれがある。]
本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。
本剤はインスリンの代替薬ではない。本剤の投与に際しては、患者のインスリン依存状態を確認し、投与の可否を判断すること。インスリン依存状態の患者で、インスリンから本剤に切り替え、急激な高血糖及び糖尿病性ケトアシドーシスが発現した症例が報告されている。
投与する場合には、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3~4ヵ月間投与して効果が不十分な場合には、速やかに他の治療薬への切り替えを行うこと。
投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合や、減量する必要がある場合があり、また、患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、血糖値、感染症の有無等に留意のうえ、常に投与継続の可否、投与量、薬剤の選択等に注意すること。
本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。糖尿病用薬と併用した場合、低血糖の発現頻度が単独の場合より高くなるおそれがあるので、定期的な血糖測定を行うこと。特に、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。スルホニルウレア剤又はインスリン製剤による低血糖のリスクを軽減するため、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤と併用する場合には、スルホニルウレア剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。(「3.相互作用」、「4.副作用」、【臨床成績】の項参照)
急性膵炎が発現した場合は、本剤の投与を中止し、再投与しないこと。急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、使用を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること。(「4.副作用」の項参照)
胃腸障害が発現した場合、急性膵炎の可能性を考慮し、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮する等、慎重に対応すること。(「4.副作用」の項参照)
本剤投与中は、甲状腺関連の症候の有無を確認し、異常が認められた場合には、専門医を受診するよう指導すること。(「10.その他の注意」の項参照)
低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。
本剤の自己注射にあたっては、患者に投与法及び安全な廃棄方法の指導を行うこと。
投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。
すべての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。
添付されている使用説明書を必ず読むよう指導すること。
本剤とDPP-4阻害剤はいずれもGLP-1受容体を介した血糖降下作用を有している。両剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。
投与時
本剤はJIS T 3226-2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。[本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルで行っている。]
本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。
本剤は他の製剤との混合により、成分が分解するおそれがあるため、本剤と他の製剤を混合しないこと。
保存時
使用開始後は室温に保管し、30日以内に使用すること。
投与経路
静脈内及び筋肉内に投与しないこと。
投与部位
皮下注射は、腹部、大腿、上腕に行う。
注射場所は毎回変更し、前回の注射場所より2~3cm離すこと。
その他
カートリッジに薬液を補充してはならない。
注射後は必ず注射針を外すこと。注射針は毎回新しいものを、必ず注射直前に取り付けること。[針を付けたままにすると、液漏れや針詰まりにより正常に注射できないおそれがある。また、薬剤の濃度変化や感染症の原因となることがある。]
カートリッジの内壁に付着物がみられたり、液中に塊や薄片がみられることがある。また、使用中に液が変色することがある。これらのような場合は使用しないこと。
カートリッジにひびが入っている場合は使用しないこと。
1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。
本剤は、1日1回朝又は夕に投与するが、投与は可能な限り同じ時刻に行うこと。
胃腸障害の発現を軽減するため、低用量より投与を開始し、用量の漸増を行うこと。
本剤0.9mgで良好な忍容性が得られない患者には、0.6mgへの減量を考慮すること。さらに症状が持続する場合は、休薬を考慮すること。
1~2日間の減量又は休薬で症状が消失すれば、0.9mgの投与を再開できる。
2型糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常や尿糖陽性を呈する糖尿病類似の病態(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)があることに留意すること。
高齢者では生理機能が低下していることが多く、胃腸障害及び低血糖が発現しやすいため、経過を十分に観察し、慎重に投与すること。特に糖尿病用薬との併用時には低血糖発現リスクが高くなるおそれがあるため、注意すること。(「1.慎重投与」、【薬物動態】の項参照)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には本剤を投与せず、インスリンを使用すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。ラットにおいて最大推奨臨床用量の約21倍の曝露量に相当する1.0mg/kg/日で早期胚死亡の増加、ウサギにおいて最大推奨臨床用量の約1.7倍の曝露量に相当する0.05mg/kg/日で母動物の摂餌量減少に起因するものと推測される胎児の軽度の骨格異常が認められている。]
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]
低出生体重児、新生児、乳児、幼児、又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
健康成人における単回皮下投与後の薬物動態
32例の健康日本人成人男子に本剤2.5、5、10及び15μg/kg(体重60kgとすると、本剤0.15、0.3、0.6及び0.9mgに相当)又はプラセボを単回皮下投与した。皮下投与された本剤は緩徐に吸収され(tmax:7.5~11時間、中央値)、消失半減期10~11時間(平均値)で血漿中から消失した。
健康日本人成人男子における単回投与後の血漿中濃度(平均±SD)
2型糖尿病患者における反復皮下投与後の薬物動態
15例の日本人2型糖尿病患者に、本剤5及び10μg/kg(体重60kgとすると、0.3及び0.6mgに相当)又はプラセボを1週間に5μg/kgずつ漸増する投与方法にて1日1回14日間反復皮下投与した。最終回投与後のtmaxは9~12時間(中央値)であり、消失半減期は14~15時間(平均値)であった。反復投与後の累積係数は1.6~1.8と算出された。
日本人2型糖尿病患者に本剤0.9mgを1日1回14週間投与した際の14週後の本剤濃度の平均値±標準偏差は10.076±4.213nmol/Lであった(N=42)。
吸収(参考:海外臨床試験)
本剤5μg/kg皮下投与後の絶対的バイオアベイラビリティは、55±37%であった(N=6)。
分布(in vitro試験)
本剤のヒト血漿に対するin vitroタンパク結合率は、0.1~1000nmol/L(10-6~10-10mol/L)の濃度範囲において、98.7~99.2%であった。また、ヒト血清アルブミン及びα-酸性糖タンパクに対するin vitro結合率は、それぞれ99.4%及び99.3%であった。
代謝(参考:海外臨床試験、in vitro試験)
本剤は、GLP-1に比べて緩やかにDPP-4及び中性エンドペプチダーゼにより代謝されることがin vitro試験において示されている。
3Hでラベル化した本剤を健康成人に単回投与後、血漿中に検出されたのは主に未変化体であった。その他に2つの代謝物が検出され、全放射能の9%以下及び5%以下に相当した。
ヒト肝ミクロゾームにおいて、CYP分子種の薬物代謝酵素活性の本剤による阻害作用を検討した結果、最高100μmol/Lの濃度まで、CYP分子種(CYP1A2、CYP2A6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1及びCYP3A4)に対する本剤の阻害作用は認められないか、非常に弱いものであった[50%阻害濃度(IC50)>100μmol/L]。
排泄(参考:海外臨床試験)
3Hでラベル化した本剤を健康成人に単回投与後、尿及び糞中に未変化体は検出されなかった。本剤の関連代謝物として排泄された放射能の排泄率は、総放射能に対して尿中で6%、糞中で5%であった。これらは3種類の代謝物であり、投与後6~8日までに尿又は糞中に排泄された。
高齢者における薬物動態(参考:海外臨床試験)
本剤1mg単回投与後の薬物動態を健康な若年者(21~45歳:平均年齢33歳)及び高齢者(65~83歳:平均年齢69歳)で比較した。若年者及び高齢者における本剤の曝露は同程度であった(AUC0-tの比(高齢者/若年者)の90%信頼区間[0.84;1.06])(注:本剤の承認された一日最大用量は0.9mgである)。
若年者及び高齢者における単回投与後の血漿中濃度(平均±SD)
肝機能障害被験者における薬物動態(参考:海外臨床試験)
肝機能障害の程度の異なる被験者[Child-Pugh scoresに基づく分類。軽度:GradeA(5~6ポイント)、中等度:GradeB(7~9ポイント)、重度:GradeC(10~15ポイント)]に本剤0.75mgを単回投与したときの薬物動態の比較検討結果は以下のとおりである。
肝機能AUC0-inf
[90%信頼区間]
Cmax比
[90%信頼区間]
軽度/正常0.77[0.53;1.11]0.89[0.65;1.21]
中等度/正常0.87[0.60;1.25]0.80[0.59;1.09]
重度/正常0.56[0.39;0.81]0.71[0.52;0.97]
正常:N=6、軽度:N=6、中等度:N=6、重度:N=6年齢、性及び体重で調整した。
腎機能障害被験者における薬物動態(参考:海外臨床試験)
腎機能障害の程度の異なる被験者[クレアチニンクリアランスに基づく分類。軽度:クレアチニンクリアランス50超~80mL/min、中等度:クレアチニンクリアランス30超~50mL/min、重度:クレアチニンクリアランス30mL/min以下、末期:腹膜透析を必要とする被験者]に本剤0.75mgを単回投与したときの薬物動態の比較検討結果は以下のとおりである。
腎機能AUC0-inf
[90%信頼区間]
Cmax比
[90%信頼区間]
軽度/正常0.67[0.54;0.85]0.75[0.57;0.98]
中等度/正常0.86[0.70;1.07]0.96[0.74;1.23]
重度/正常0.73[0.57;0.94]0.77[0.57;1.03]
末期/正常0.74[0.56;0.97]0.92[0.67;1.27]
正常:N=6、軽度:N=6、中等度:N=7、重度:N=5、末期:N=6年齢及び体重で調整した。
薬物相互作用(参考:海外臨床試験)
本剤の薬物相互作用の検討には、溶解性及び膜透過性の異なる薬剤を用いた。本剤1.8mg又はプラセボ反復投与後の定常状態において、パラセタモール、アトルバスタチン、グリセオフルビン、リシノプリル及びジゴキシンの単回投与後の薬物動態を比較検討した結果を下表に示す。また、経口避妊薬中のエチニルエストラジオール及びレボノルゲストレルについても同様に検討した結果を表に示す。
経口薬投与量NAUC0-∞
[90%信頼区間]
Cmax比
[90%信頼区間]
tmax差(h)
[90%信頼区間]
パラセタモール1.0g181.04[0.97;1.10]0.69[0.56;0.85]0.25[0.00;1.54]
アトルバスタチン40mg420.95[0.89;1.01]0.62[0.53;0.72]1.25[1.00;1.50]
グリセオフルビン500mg221.10[1.01;1.19]1.37[1.24;1.51]0.00[-7.00;2.00]
リシノプリル20mg400.85[0.75;0.97]0.73[0.63;0.85]2.00[2.00;3.00]
ジゴキシン1mg270.84[0.72;0.98]0.69[0.60;0.79]1.125[0.50;1.25]
エチニルエストラジオール0.03mg211.06[0.99;1.13]0.88[0.79;0.97]1.50[1.00;2.50]
レボノルゲストレル0.15mg141.18[1.04;1.34]0.87[0.75;1.00]1.50[0.50;2.00]
注)AUC0-72h、比:本剤/プラセボ、差:本剤-プラセボ