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ランソプラゾールOD錠30mg「日医工」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 胃潰瘍,十二指腸潰瘍,吻合部潰瘍,逆流性食道炎,Zollinger-Ellison症候群
  • 下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

    • 胃潰瘍,十二指腸潰瘍,胃MALTリンパ腫,特発性血小板減少性紫斑病,早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

用法・用量

  • 胃潰瘍,十二指腸潰瘍,吻合部潰瘍,Zollinger-Ellison症候群の場合

    • 通常,成人にはランソプラゾールとして1回30mgを1日1回経口投与する。
      なお,通常,胃潰瘍,吻合部潰瘍では8週間まで,十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
  • 逆流性食道炎の場合

    • 通常,成人にはランソプラゾールとして1回30mgを1日1回経口投与する。なお,通常8週間までの投与とする。
      さらに,再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては,1回15mgを1日1回経口投与するが,効果不十分の場合は,1日1回30mgを経口投与することができる。
  • ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合

    • 通常,成人にはランソプラゾールとして1回30mg,アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回,7日間経口投与する。
      なお,クラリスロマイシンは,必要に応じて適宜増量することができる。ただし,1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
    • プロトンポンプインヒビター,アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は,これに代わる治療として,通常,成人にはランソプラゾールとして1回30mg,アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回,7日間経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者
  • アタザナビル硫酸塩,リルピビリン塩酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

薬物過敏症の既往歴のある患者
肝障害のある患者[本剤の代謝,排泄が遅延することがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

治療にあたっては経過を十分に観察し,病状に応じ治療上必要最小限の使用にとどめること。
胃潰瘍,十二指腸潰瘍,吻合部潰瘍に使用する場合は,長期の使用経験は十分でないので,維持療法には用いないことが望ましい。
逆流性食道炎の維持療法については,再発・再燃を繰り返す患者に対し投与することとし,本来維持療法の必要のない患者に投与することのないよう留意すること。また,1日1回30mg又は15mgの投与により寛解状態が長期にわたり継続する症例で,減量又は投与中止により再発するおそれがないと判断される場合は1日1回15mgに減量又は中止すること。なお,維持療法中は定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を十分に行うことが望ましい。
本剤をヘリコバクター・ピロリの除菌の補助に用いる際には,除菌治療に用いられる他の薬剤の添付文書に記載されている禁忌,慎重投与,重大な副作用等の使用上の注意を必ず確認すること。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
服用時
本剤は舌の上にのせ唾液を浸潤させ舌で軽くつぶし,崩壊後唾液のみで服用可能である。また,水で服用することもできる。

用法用量に関連する使用上の注意

逆流性食道炎の維持療法において,1日1回30mgの投与は,1日1回15mg投与中に再発した例など15mgでは効果が不十分な場合に限る。
本剤は口腔内で崩壊するが,口腔の粘膜から吸収されることはないため,唾液又は水で飲み込むこと。(「適用上の注意」の項参照)

効能効果に関連する使用上の注意

ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合
進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
特発性血小板減少性紫斑病に対しては,ガイドライン等を参照し,ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には,ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には,ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では酸分泌能は低下しており,その他生理機能の低下もあるので低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物試験(ラット)において胎児血漿中濃度は母動物の血漿中濃度より高いことが認められている。また,ウサギ(経口30mg/kg/日)で胎児死亡率の増加が認められている。なお,ラットにランソプラゾール(50mg/kg/日),アモキシシリン水和物(500mg/kg/日)及びクラリスロマイシン(160mg/kg/日)を併用投与した試験で,母動物での毒性の増強とともに胎児の発育抑制の増強が認められている。]
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合は,授乳を避けさせること。[動物試験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

薬物動態

生物学的同等性試験
ランソプラゾールOD錠30mg「日医工」及び標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ランソプラゾールとして30mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中ランソプラゾール濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果,log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり,両剤の生物学的同等性が確認された。
<水なし>
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→24(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
ランソプラゾールOD錠30mg「日医工」5563±50601129±5712.03±0.722.78±2.38
標準製剤(口腔内崩壊錠,30mg)5408±49841095±5471.94±0.732.75±2.33
(1錠投与,Mean±S.D.,n=16)
<水あり>
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→24(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)1/2(hr)
ランソプラゾールOD錠30mg「日医工」3770±39651008±4221.88±0.791.91±1.82
標準製剤(口腔内崩壊錠,30mg)3944±41051002±3911.94±0.631.89±1.77
(1錠投与,Mean±S.D.,n=16)
血漿中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アタザナビル硫酸塩
(レイアタッツ)
アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し,アタザナビルの血中濃度が低下することがある。
リルピビリン塩酸塩
(エジュラント)
リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し,リルピビリンの血中濃度が低下することがある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
テオフィリンテオフィリンの血中濃度が低下することがある。本剤が肝薬物代謝酵素を誘導し,テオフィリンの代謝を促進することが考えられている。
タクロリムス水和物タクロリムスの血中濃度が上昇することがある。本剤が肝薬物代謝酵素におけるタクロリムスの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
ジゴキシン
メチルジゴキシン
左記薬剤の作用を増強する可能性がある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され,ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。
イトラコナゾール
チロシンキナーゼ阻害剤
ゲフィチニブ
ボスチニブ水和物
ニロチニブ塩酸塩水和物
エルロチニブ塩酸塩
アカラブルチニブ
セリチニブ
ダサチニブ水和物
ダコミチニブ水和物
ラパチニブトシル酸塩水和物
カプマチニブ塩酸塩水和物
左記薬剤の作用を減弱する可能性がある。
ボスチニブ水和物との併用は可能な限り避けること。
本剤の胃酸分泌抑制作用により左記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
酸化マグネシウム 酸化マグネシウムの緩下作用が減弱するおそれがある。本剤の胃酸分泌抑制作用による胃内pH上昇により酸化マグネシウムの溶解度が低下するためと考えられる。
メトトレキサートメトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。高用量のメトトレキサートを投与する場合は,一時的に本剤の投与を中止することを考慮すること。機序は不明である。
フェニトイン
ジアゼパム
左記薬剤の代謝,排泄が遅延することが類薬(オメプラゾール)で報告されている。左記薬剤の代謝,排泄が遅延することが類薬(オメプラゾール)で報告されている。

重大な副作用 

(頻度不明)
アナフィラキシー,ショック
アナフィラキシー(全身発疹,顔面浮腫,呼吸困難等)があらわれることがあり,ショックを起こした例もあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
汎血球減少,無顆粒球症,溶血性貧血,顆粒球減少,血小板減少,貧血
汎血球減少,無顆粒球症,溶血性貧血,顆粒球減少,血小板減少,貧血があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重篤な肝機能障害
黄疸,AST(GOT),ALT(GPT)の上昇等を伴う重篤な肝機能障害があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎
ヘリコバクター・ピロリの除菌に用いるアモキシシリン水和物,クラリスロマイシンでは,偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので,腹痛,頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
間質性肺炎
間質性肺炎があらわれることがあるので,発熱,咳嗽,呼吸困難,肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には,速やかに胸部X線等の検査を実施し,本剤の投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
尿細管間質性腎炎
尿細管間質性腎炎があらわれ,急性腎障害に至ることもあるので,腎機能検査値(BUN,クレアチニン上昇等)に注意し,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
類薬(オメプラゾール)で以下の副作用が報告されている。
視力障害
視力障害があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

胃潰瘍,十二指腸潰瘍,吻合部潰瘍,逆流性食道炎,Zollinger-Ellison症候群の場合

頻度不明
過敏症注1)発疹,そう痒,多形紅斑
皮膚亜急性皮膚エリテマトーデス
肝臓注2)AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,Al-P上昇,LDH上昇,γ-GTP上昇
血液好酸球増多
消化器便秘,下痢,口渇,腹部膨満感,大腸炎(collagenous colitis等注3)を含む),悪心,嘔吐,食欲不振,腹痛,カンジダ症,味覚異常,口内炎,舌炎
精神神経系頭痛,眠気,うつ状態,不眠,めまい,振戦
その他発熱,総コレステロール上昇,尿酸上昇,女性化乳房注1),浮腫,けん怠感,舌・口唇のしびれ感,四肢のしびれ感,筋肉痛,脱毛,かすみ目,脱力感,関節痛,低ナトリウム血症,低マグネシウム血症,低カリウム血症,低カルシウム血症

注1)このような場合には投与を中止すること。
注2)観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注3)下痢が継続する場合,collagenous colitis等が発現している可能性があるため,速やかに本剤の投与を中止すること。腸管粘膜に縦走潰瘍,びらん,易出血等の異常を認めることがあるので,下血,血便が認められる場合には,適切な処置を行うこと。

ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合

頻度不明
消化器軟便,下痢,味覚異常,腹部膨満感,悪心,嘔吐,腹痛,便秘,口内炎,舌炎,口渇,胸やけ,胃食道逆流,食欲不振
肝臓注2)AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,Al-P上昇,LDH上昇,γ-GTP上昇,ビリルビン上昇
血液注2)好中球減少,好酸球増多,白血球増多,貧血,血小板減少
過敏症注1)発疹,そう痒
精神神経系頭痛,眠気,めまい,不眠,しびれ感,うつ状態
その他トリグリセライド上昇,尿酸上昇,総コレステロール上昇・低下,尿蛋白陽性,尿糖陽性,けん怠感

注1)このような場合には投与を中止すること。
注2)観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合
なお,外国で行われた試験で認められている副作用は次のとおりである。

頻度不明
消化器下痢,味覚異常,悪心,嘔吐,口内炎,腹痛,排便回数増加
肝臓AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇
過敏症発疹
精神神経系頭痛,めまい
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