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プリミドン錠250mg「日医工」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○てんかんのけいれん発作

    • 強直間代発作(全般けいれん発作、大発作)
    • 焦点発作(ジャクソン型発作を含む)
  • ○精神運動発作
  • ○小型(運動)発作[ミオクロニー発作、失立(無動)発作、点頭てんかん(幼児けい縮発作、BNSけいれん等)]

用法・用量

  • プリミドンとして、通常成人は治療初期3日間は1日0.25gを就寝前に経口投与する。以後3日間毎に0.25gずつ増量して、症状によっては発作の消長を考慮して、1日量1.5gまで漸増し、2~3回に分割経口投与する。
    なお、必要によっては1日量2.0gまで増量することができる。
  • 小児に対しては、治療初期3日間は1日0.125gを就寝前に経口投与する。以後3~4日間毎に0.125gずつ増量して、次の標準投与量まで漸増し2~3回に分割経口投与する。
    • 2歳まで

      • 0.25~0.50g
    • 3~5歳まで

      • 0.50~0.75g
    • 6~15歳まで

      • 0.75~1.00g
  • 症状によっては発作の消長を考慮して、さらに増量してもよい。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分又はバルビツール酸系化合物に対し過敏症の患者
  • 2.2 急性間欠性ポルフィリン症の患者[ポルフィリン合成が増加し、症状が悪化するおそれがある。]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 虚弱者
呼吸抑制を起こすおそれがある。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがある。[8.1参照]
9.1.2 呼吸機能の低下している患者
呼吸抑制を起こすおそれがある。
9.1.3 頭部外傷後遺症又は進行した動脈硬化症のある患者
本剤の作用が強くあらわれるおそれがある。
9.1.4 心障害のある患者
血圧低下や心拍数減少を起こすおそれがある。
9.1.5 甲状腺機能低下症の患者
甲状腺機能の異常をきたすおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
症状の悪化、また、血中濃度上昇のおそれがある。[8.3参照]
9.3 肝機能障害患者
症状の悪化、また、血中濃度上昇のおそれがある。[8.3参照]
9.5 妊婦
9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性(母体のてんかん発作頻発を防ぎ、胎児を低酸素状態から守る)が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠中に本剤を投与された患者の中に、口唇裂、口蓋裂等を有する児を出産した例が多いとの疫学的調査報告がある。
9.5.2 妊娠中にやむを得ず本剤を投与する場合には、可能な限り単独投与することが望ましい。妊娠中に他の抗てんかん剤(特にフェニトイン)と併用して投与された患者群に、奇形を有する児を出産した例が本剤単独投与群と比較して多いとの疫学的調査報告がある。
9.5.3 妊娠中の投与により、新生児に出血傾向、呼吸抑制等を起こすことがある。
9.5.4 分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状(多動、振戦、反射亢進、過緊張等)があらわれることがある。
9.5.5 妊娠中の投与により、葉酸低下が生じるとの報告がある。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。母乳中に移行し、乳児に過度の眠気を起こすおそれがある。[16.3.3参照]
9.8 高齢者
9.8.1 投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。呼吸抑制を起こすことがある。
9.8.2 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがある。[8.1参照]

8.重要な基本的注意

8.1 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[9.1.1、9.8.2参照]
8.2 眼振、構音障害、運動失調、眼筋麻痺等の症状は過量投与の徴候であることが多いので、このような症状があらわれた場合には、至適有効量まで徐々に減量すること。[13.1参照]
8.3 連用中は定期的に肝・腎機能、血液検査を行うことが望ましい。[9.2、9.3、11.1.2参照]
8.4 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
8.5 複視、眼振があらわれることがあるので、定期的に視力検査を行うことが望ましい。
8.6 連用により、血清アルカリホスファターゼ値の上昇、血清カルシウム・無機リンの低下等があらわれた場合には、減量又はビタミンDの投与など適切な処置を行うこと。[10.2参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人3例、空腹時600mg1回投与
測定対象Tmax(h)Cmax(μg/mL)t1/2(h)
プリミドン12±08.99±1.1819.4±2.2
フェノバルビタール52±110.30±0.05125±20
フェニルエチルマロンアミド36±00.35±0.0626.5±1.0
平均値±標準誤差
16.3 分布
16.3.1 血液-脳関門通過性
ラットにプリミドン投与後の肝、血漿、脳内におけるプリミドン、フェノバルビタール濃度を測定した報告では、肝と脳において組織と血漿中濃度に相関関係が認められた。
16.3.2 血液-胎盤関門通過性
出産時の女性10人にプリミドン250mgを投与したときの母体の血中濃度は0.3~7.2μg/mLで、その臍帯血中濃度は0~8.3μg/mLである(外国人データ)。また、母体血清中濃度が4.8、5.5μg/mLのとき、新生児の血清中濃度はそれぞれ5.4、5.5μg/mLであり、母体に対する比はそれぞれ112.5%、100.0%(母体血清中濃度を100とする)である。
16.3.3 乳汁への移行性
母乳中濃度が母体血清中濃度の約80%であったとの報告がある。[9.6参照]
16.3.4 髄液への移行性
髄液/血清中濃度比が0.94±0.04であるとの報告がある。
16.3.5 血漿蛋白結合率
血漿蛋白結合率は約20%であった。
16.4 代謝
16.4.1 主な代謝産物
フェノバルビタール及びフェニルエチルマロンアミドであり、いずれも薬理活性を有する。
16.4.2 代謝経路
主として肝臓で一部が酸化を受けてフェノバルビタールとフェニルエチルマロンアミドになる。
16.5 排泄
16.5.1 排泄経路
主として尿中に排泄される。
16.5.2 排泄率
投与後81時間における尿中排泄率はプリミドンとして20%、フェノバルビタールとして4%、フェニルエチルマロンアミドとして48%であった(ウサギ、400mg/kg1回投与)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
血液透析を4時間受けている慢性腎不全患者4人で、透析2時間前にプリミドン250mg又は500mgを1回投与した時、血漿クリアランスは97.7mL/分、半減期は5.1時間であった。
16.8 その他
16.8.1 有効血中濃度
てんかんの重症度や症例によって違いはあるが、一般にプリミドンは3~12μg/mLが、フェノバルビタールは10~30μg/mLが目安として示されている。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
カルバマゼピン相互に血中濃度が低下することがある。本剤又はカルバマゼピンの肝薬物代謝酵素誘導作用により、代謝が促進される。
ラモトリギンラモトリギンの血中濃度が低下することがある。本剤がラモトリギンのグルクロン酸抱合を促進する。
ドキシサイクリンドキシサイクリンの血中濃度半減期が短縮することがある。本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、ドキシサイクリンの代謝が促進される。
メチルフェニデート本剤の作用が増強されることがあるので、このような場合には、減量するなど慎重に投与すること。メチルフェニデートにより本剤の肝代謝が抑制されると考えられている。
中枢神経抑制剤
フェノチアジン誘導体
バルビツール酸誘導体等
三環系抗うつ剤
抗ヒスタミン剤
アルコール
相互に作用が増強されることがあるので、このような場合には、減量するなど慎重に投与すること。本剤とこれらの薬剤の中枢神経抑制作用による。
モノアミン酸化酵素阻害剤相互に作用が増強されることがあるので、このような場合には、減量するなど慎重に投与すること。機序は不明である。
チアジド系降圧利尿剤起立性低血圧が増強されることがあるので、このような場合には、減量するなど慎重に投与すること。機序は不明であるが、高用量のフェノバルビタールは血圧を低下させると考えられている。
アセタゾラミド
[8.6参照]
クル病、骨軟化症があらわれやすい。本剤によるビタミンD分解促進、アセタゾラミドによる代謝性アシドーシス、腎尿細管障害の影響が考えられている。
アセトアミノフェン本剤の長期連用者は、アセトアミノフェンの代謝物による肝障害を生じやすくなる。本剤の肝薬物代謝酵素誘導により、アセトアミノフェンから肝毒性を持つN-アセチル-p-ベンゾキノンイミンへの代謝が促進されると考えられている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
11.1.2 再生不良性貧血(頻度不明)[8.3参照]
11.1.3 依存性(頻度不明)
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、不安、不眠、けいれん、悪心、幻覚、妄想、興奮、錯乱又は抑うつ状態等の離脱症状があらわれることが報告されている。
11.1.4 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、剥脱性皮膚炎(いずれも頻度不明)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
過敏症猩紅熱様・麻疹様・中毒疹様発疹
血液巨赤芽球性貧血、白血球減少、血小板減少
肝臓肝機能検査値の異常
腎臓蛋白尿等の腎障害
精神神経系眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下、眩暈、頭痛、倦怠感、錯乱、妄想、情動変化、神経過敏、酩酊状態、記憶障害、構音障害、性格変化、運動失調
循環器心悸亢進
複視、眼振
消化器悪心・嘔吐
骨・歯クル病、骨軟化症、歯牙の形成不全
その他甲状腺機能検査値(血清T4値等)の異常、ヘマトポルフィリン尿、流涎
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