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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • HIV感染症

用法・用量

  • 通常、成人にはリトナビルとして1回600mg(本剤6錠)を1日2回食後に経口投与する。ただし、投与初日は1回300mgを1日2回、2日目、3日目は1回400mgを1日2回、4日目は1回500mgを1日2回、5日目以降は1回600mgを1日2回食後に経口投与する。
    投与に際しては、必ず他の抗HIV薬と併用すること。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 次の薬剤を投与中の患者

    • キニジン硫酸塩水和物、ベプリジル塩酸塩水和物、フレカイニド酢酸塩、プロパフェノン塩酸塩、アミオダロン塩酸塩、ピモジド、ピロキシカム、アンピロキシカム、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩、エルゴメトリンマレイン酸塩、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩、エレトリプタン臭化水素酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、シルデナフィルクエン酸塩(レバチオ)、タダラフィル(アドシルカ)、アゼルニジピン、アゼルニジピン・オルメサルタン メドキソミル、リファブチン、ブロナンセリン、リバーロキサバン、ロミタピドメシル酸塩、ベネトクラクス<再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期>、ジアゼパム、クロラゼプ酸二カリウム、エスタゾラム、フルラゼパム塩酸塩、トリアゾラム、ミダゾラム、ルラシドン塩酸塩、ボリコナゾール[10.1参照]
  • 2.3 腎機能又は肝機能障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者[9.2.1、9.3.1、10.2参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 血友病及び著しい出血傾向を有する患者
本剤投与による治療中の血友病患者において、突発性の出血性関節症をはじめとする出血事象の増加が報告されている。[11.1.7参照]
9.1.2 器質的心疾患及び心伝導障害(房室ブロック等)のある患者
本剤は軽度の無症候性PR間隔の延長が認められている。[10.2、17.3.1参照]
9.1.3 B型肝炎、C型肝炎を合併している患者
肝機能障害を増悪させるおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎機能障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者
投与しないこと。コルヒチンの血中濃度が上昇するおそれがある。[2.3、10.2参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 肝機能障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者
投与しないこと。コルヒチンの血中濃度が上昇するおそれがある。[2.3、10.2参照]
9.3.2 肝機能障害のある患者(コルヒチンを投与中の患者を除く)
本剤は主に肝臓で代謝されるため、高い血中濃度が持続するおそれがある。また、トランスアミナーゼの上昇を合併している患者では肝機能障害を増悪させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で、胎盤を通過して胎児へ移行することが報告されている。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。
米国疾病管理センター(CDC)は、HIV伝播を避けるため、HIVに感染している女性は授乳を避けるよう勧告している。リトナビルはヒト乳汁中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
用量に留意して慎重に投与すること。本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では肝機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがある。[16.4参照]

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の使用に際しては、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、患者又はそれに代わる適切な者に、次の事項についてよく説明し同意を得た後、使用すること。
8.1.1 本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから、日和見感染を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので、本剤投与開始後の身体状況の変化については、すべて担当医に報告すること。
8.1.2 本剤の長期投与による影響については、現在のところ不明であること。
8.1.3 本剤投与開始後、担当医の指示なしに用量を変更したり、服用を中止したりしないこと。
8.1.4 本剤は併用薬剤と相互作用を起こすことがあるため、服用中のすべての薬剤を担当医に報告すること。また、本剤で治療中に新たに他の薬剤を服用する場合、事前に担当医に相談すること。[10.、16.7.1参照]
8.2 AST、ALT、γ-GTP、CK、尿酸、コレステロール、トリグリセリド等の上昇があらわれることがあるので、定期的に生化学的検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.4参照]
8.3 動物実験(ラット)で、網膜障害が認められているので、定期的に眼科検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[15.2.2参照]
8.4 本剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で、免疫再構築症候群が報告されている。投与開始後、免疫機能が回復し、症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス、サイトメガロウイルス、ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある。また、免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので、これらの症状を評価し、必要時には適切な治療を考慮すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
本剤の吸収に影響を与えるおそれがあるので、本剤を噛んだり砕いたりせずそのまま服用すること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤の投与初期において、高い血中濃度と副作用が高頻度に発現する傾向が認められている。投与初期における高い血中濃度と副作用発現を回避するため、低用量から投与を開始すること。
投与日1回投与量1日投与回数1日投与量
投与初日300mg(本剤3錠)2回600mg
2日目、3日目400mg(本剤4錠)2回800mg
4日目500mg(本剤5錠)2回1,000mg
5日目以降600mg(本剤6錠)2回1,200mg
7.2 本剤は他の抗HIV薬と併用すること。併用に際しては最新のガイドラインを確認すること。
7.3 本剤を薬物動態学的増強因子(ブースター)として使用する場合には、併用薬の添付文書(用法・用量、使用上の注意等)及び最新のガイドラインを確認すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男子各6例にリトナビルのカプセル剤100~800mgを空腹時に単回経口投与した場合、リトナビルの血漿中濃度は投与約2~3時間後に最高濃度に達し、3.4~4.8時間の半減期で消失した。Cmax及びAUC0-∞は用量に伴い増加した。
用量例数Cmax(μg/mL)AUC0-∞(μg・hr/mL)T1/2(hr)
100mg60.635.114.8
200mg63.7922.553.4
400mg610.4672.743.7
600mg615.83121.433.9
800mg620.52213.804.1
注)承認最大用量は1回600mgである。
16.1.2 反復投与
HIV陽性患者10例にリトナビルのカプセル剤1回600mg、1日2回食後、28日間反復投与した場合、投与21日目のCmaxは11.2μg/mL、AUC0-12は77.5μg・hr/mL、投与直前のトラフ濃度は3.5μg/mLであった(外国人データ)。
16.2 吸収
16.2.1 食事が経口投与に及ぼす影響
食事はわずかに本剤のバイオアベイラビリティーを低下させる。平均的な食事(857kcal、カロリーの31%が脂肪由来)や高脂肪食(907kcal、カロリーの52%が脂肪由来)の摂取後にリトナビルの錠剤100mg単回投与したところ、空腹時投与と比較してリトナビルのAUCとCmaxは平均20~23%低下した(外国人データ)。
16.2.2 錠剤とカプセル剤の比較
リトナビルの錠剤とカプセル剤をそれぞれ100mg食後単回投与し比較したところ、AUC0-∞は同等であったが、Cmaxは錠剤が26%(92.8%CI:15~39%)上昇した(外国人データ)。
16.3 分布
本剤は、0.01~30.0μg/mLの濃度範囲でヒト血漿蛋白質と99%以上結合した。本剤2μg/mLにおけるヒト血液中の血球移行率は11.4%であった(in vitro)。
16.4 代謝
ヒト肝ミクロソームを用いた試験で、本剤は58.7~60.4%が代謝され、主に3種類の酸化型代謝物を生成することが示された。また、本剤の代謝には主にCYP3A及びCYP2D6が関与することが示された(in vitro)。
健康被験者に14C標識リトナビルのカプセル剤を単回経口投与し、尿、糞中の代謝物を検索した結果、未変化体及び主に4種類の酸化型代謝物が確認された。[9.8、10.、16.7.1参照]
16.5 排泄
健康被験者に14C標識リトナビルのカプセル剤600mgを単回経口投与した場合、投与後148時間までに、投与した放射能の86.4%が糞中へ、11.3%が尿中へそれぞれ排泄された。また、未変化体約33.8%が糞中へ、約3.5%が尿中へ排泄された(外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 in vitro試験
本剤はCYP3Aと特に強い親和性を示し、CYP3Aで酸化される種々の併用薬剤の代謝を競合的に阻害する。
本剤はグルクロン酸抱合を促進し、CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19を誘導することがわかっている。併用薬剤の血中濃度を低下させ、薬効が減弱する場合には併用薬剤の用量調節が必要となる可能性がある。[8.1.4、10.、16.4参照]
16.7.2 併用薬剤の血中濃度に及ぼす影響(予測)
本剤と併用する可能性の高い薬剤について、それら薬剤の血中濃度(AUC)への影響を以下に示す。
リトナビルが併用薬剤の血中濃度に及ぼす影響(予測)
薬効分類予測される影響の程度
併用禁忌AUC著明増加(>3倍)AUC中等度増加(1.5~3倍)AUC中等度増加あるいは減少不明AUC減少の可能性
麻薬性鎮痛薬フェンタニル
アルフェンタニル
オキシコドン
トラマドール
ハイドロコドン
プロポキシフェン
レボメタジル
(LAAM)
コデイン
モルヒネ
ハイドロモルフォン
メペリジン
メサドン
非ステロイド性鎮痛薬ピロキシカム
アンピロキシカム
ジクロフェナク
フルルビプロフェン
イブプロフェン
インドメタシン
ナブメトン
スリンダク
ケトプロフェン
ナプロキセン
ケトロラク
抗不整脈用薬アミオダロン
フレカイニド
プロパフェノン
キニジン
エンカイニド
リドカインジソピラミド
メキシレチン
トカイニド
気管支拡張薬テオフィリン
マクロライド系抗生物質エリスロマイシンクラリスロマイシン
抗てんかん薬カルバマゼピンクロナゼパム
エトスクシミド
フェノバルビタールジバルプロックス
ラモトリギン
フェニトイン
三環系抗うつ薬アミトリプチリン
クロミプラミン
イミプラミン
マプロチリン
ノルトリプチリン
トリミプラミン
デシプラミン
ドキセピン
抗うつ薬ネファゾドン
セルトラリン
フルオキセチン
パロキセチン
ベンラファキシン
フルボキサミンブプロピオン
止瀉薬ジフェノキシレート
制吐薬オンダンセトロン
ドロナビノール
プロクロルペラジン
プロメタジン
メトクロプラミド
抗真菌薬ボリコナゾールイトラコナゾール
ケトコナゾール
ミコナゾール
抗ヒスタミン薬ロラタジン
血圧降下薬
排尿障害改善薬
アルフゾシンロサルタンドキサゾシン
プラゾシン
テラゾシン
抗結核薬リファブチンエチオナミド
抗原虫薬
駆虫薬
キニーネプログアニルアルベンダゾール
メトロニダゾール
ピリメタミン
クロロキン
プリマキン
トリメトレキセート
アトバクオン
消化性潰瘍用薬ランソプラゾール
オメプラゾール
β遮断薬メトプロロール
ペンブトロール
ピンドロール
チモロール
プロプラノロールベタキソロール
カルシウム拮抗薬ベプリジル
アゼルニジピン
アムロジピン
ジルチアゼム
フェロジピン
ニカルジピン
ニフェジピン
ニソルジピン
ニトレンジピン
ベラパミル
ニルバジピン
イスラジピン
ニモジピン
腫瘍用薬タモキシフェン
トレミフェン
エトポシド
ビンブラスチン
ビンクリスチン
パクリタキセル
シクロホスファミド
イホスファミド
ダウノルビシン
ドキソルビシン
麦角アルカロイド誘導体ジヒドロエルゴタミン
エルゴタミン
エルゴメトリン
メチルエルゴメトリン
ブロモクリプチンメチセルジド
循環改善薬ペントキシフィリン
血液凝固阻止薬リバーロキサバン
糖尿病治療用薬トルブタミド
グリメピリド
グリピジド
グリブリド
高脂血症治療用薬シンバスタチン
ロバスタチン
アトルバスタチン
ゲンフィブロジルクロフィブラート
免疫抑制薬シクロスポリン
タクロリムス水和物
シロリムス
エベロリムス
精神神経用薬ピモジド
ブロナンセリン
クロルプロマジン
ハロペリドール
ペルフェナジン
リスペリドン
チオリダジン
クロザピン
PDE5阻害薬バルデナフィル
シルデナフィル
(レバチオ)
タダラフィル
(アドシルカ)
シルデナフィル
(バイアグラ)
タダラフィル
(シアリス、ザルティア)
アバナフィル
催眠鎮静薬抗不安薬クロラゼプ酸
ジアゼパム
エスタゾラム
フルラゼパム
ミダゾラム
トリアゾラム
ブスピロンゾルピデムロラゼパム
オキサゾラム
プロポフォール
テマゼパム
ステロイド薬デキサメタゾンプレドニゾン
中枢神経興奮薬メタンフェタミン
デキスフェンフルラミン
メチルフェニデート
国内未発売の薬剤を含む
16.7.3 HIVプロテアーゼ阻害薬との相互作用
インジナビル
健康被験者(n=8)を対象とした試験において、リトナビルのカプセル剤400mgBIDとインジナビル(IDV)400mgQDの併用では、IDV単独投与(400mgQD)と比較して、IDVのAUCが5.5倍、Cmaxが2.1倍、Cminが13.3倍に上昇した(外国人データ)。
ネルフィナビル
HIV感染症患者(n=10)を対象とした試験において、ネルフィナビル(NFV)750mgBIDとリトナビルのカプセル剤400mgBIDとの併用はNFV単独投与(750mgTID)と比較して、NFVのAUC(160%)、Cmax(121%)、Ctrough(123%)が上昇した。M8(NFVの活性代謝物)のAUCは347%上昇した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.4 HIVインテグラーゼ阻害薬との相互作用
ラルテグラビル
臨床的に影響のある相互作用は認められていない(外国人データ)。
16.7.5 制酸剤の影響
本剤の吸収に対する制酸剤の影響は検討されていない。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
キニジン硫酸塩水和物
[硫酸キニジン]
ベプリジル塩酸塩水和物
[ベプリコール]
フレカイニド酢酸塩
[タンボコール]
プロパフェノン塩酸塩
[プロノン]
アミオダロン塩酸塩
[アンカロン]
ピモジド
[オーラップ]
ピロキシカム
[フェルデン、バキソ]
アンピロキシカム
[フルカム]
エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン
[クリアミン]
ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩
エルゴメトリンマレイン酸塩
[エルゴメトリン]
メチルエルゴメトリンマレイン酸塩
[パルタン]
エレトリプタン臭化水素酸塩
[レルパックス]
バルデナフィル塩酸塩水和物
[レビトラ]
シルデナフィルクエン酸塩
[レバチオ]
タダラフィル
[アドシルカ]
アゼルニジピン
[カルブロック]
アゼルニジピン・オルメサルタン メドキソミル
[レザルタス配合錠]
リファブチン
[ミコブティン]
ブロナンセリン
[ロナセン]
リバーロキサバン
[イグザレルト]
ロミタピドメシル酸塩
[ジャクスタピッド]
ルラシドン塩酸塩
[ラツーダ]
[2.2参照]
不整脈、血液障害、血管攣縮等、これら薬剤による重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象が起こるおそれがあるので併用しないこと。本剤のチトクロームP450に対する競合的阻害作用により、併用した場合これらの薬剤の血中濃度が大幅に上昇することが予測される。
ベネトクラクス
<再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期>
[ベネクレクスタ]
[2.2参照]
ベネトクラクスの再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期に本剤を併用した場合、腫瘍崩壊症候群の発現が増強されるおそれがある。本剤がCYP3Aにおけるベネトクラクスの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
ジアゼパム
[セルシン、ホリゾン]
クロラゼプ酸二カリウム
[メンドン]
エスタゾラム
[ユーロジン]
フルラゼパム塩酸塩
[ダルメート]
トリアゾラム
[ハルシオン]
ミダゾラム
[ドルミカム、ミダフレッサ]
[2.2参照]
過度の鎮静や呼吸抑制等が起こるおそれがあるので併用しないこと。本剤のチトクロームP450に対する競合的阻害作用により、併用した場合これらの催眠鎮静薬及び抗不安薬の血中濃度が大幅に上昇することが予測される。
ボリコナゾール
[ブイフェンド]
[2.2参照]
ボリコナゾールの血中濃度が低下したとの報告があるので併用しないこと。本剤のチトクロームP450の誘導作用によるものと考えられている。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
フェンタニル、フェンタニルクエン酸塩
リドカイン塩酸塩
リドカイン
エリスロマイシン
カルバマゼピン
イトラコナゾール
ケトコナゾール
ミコナゾール
キニーネ
カルシウム拮抗薬
(アムロジピンベシル酸塩、ジルチアゼム塩酸塩、フェロジピン、ニカルジピン塩酸塩、ニフェジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、ベラパミル塩酸塩、ニルバジピン等)
タモキシフェンクエン酸塩
トレミフェンクエン酸塩
ブロモクリプチンメシル酸塩
シンバスタチン
アトルバスタチンカルシウム水和物
クラリスロマイシン
シクロスポリン
タクロリムス水和物
エベロリムス
デキサメタゾン
シルデナフィルクエン酸塩[バイアグラ]
タダラフィル[シアリス、ザルティア]
ゲフィチニブ
ダサチニブ
ニロチニブ
イリノテカン塩酸塩水和物
ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍薬
(ビンクリスチン硫酸塩、ビンブラスチン硫酸塩等)
アルプラゾラム
サルメテロールキシナホ酸塩
ボセンタン水和物
コルヒチン
クエチアピンフマル酸塩
シメプレビルナトリウム
[2.3、9.2.1、9.3.1参照]
これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。これら薬剤の副作用が発現しやすくなるおそれがあるため、充分な観察を行いながら慎重に投与し、必要に応じて減量や休薬等の適切な措置を講ずること。本剤がCYP3Aにおけるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
フルチカゾンプロピオン酸エステル
ブデソニド
トリアムシノロンアセトニド
これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。これら薬剤との併用において、クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等が報告されているので、併用は治療上の有益性がこれらの症状発現の危険性を上回ると判断される場合に限ること。本剤がCYP3Aにおけるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
イブルチニブ
エンコラフェニブ
これら薬剤の血中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。本剤からCYP3A阻害作用のない薬剤への代替を考慮すること。やむを得ず併用する際には、これら薬剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。本剤がCYP3Aにおけるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
ベネトクラクス
<再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期、急性骨髄性白血病>
ベネトクラクスの再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期又は急性骨髄性白血病に対してベネトクラクス投与中に本剤を併用した場合、ベネトクラクスの副作用が増強されるおそれがあるので、ベネトクラクスを減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。本剤がCYP3Aにおけるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
アパルタミドアパルタミドの血中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。
また、本剤の血中濃度が減少するおそれがある。本剤からCYP3A阻害作用のない薬剤への代替を考慮すること。やむを得ず併用する際には、アパルタミドの減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現や本剤の効果の減弱に十分注意すること。
本剤がCYP3Aによるアパルタミドの代謝を競合的に阻害するため。
また、アパルタミドがCYP3Aを誘導するため。
ワルファリンカリウムワルファリンの血中濃度に影響を与えるおそれがある。頻回なINRのモニタリングを行うことが望ましい。肝薬物代謝酵素の関与が考えられるが機序不明。
テオフィリン
エチニルエストラジオール
エストラジオール安息香酸エステル
これら薬剤の血中濃度が減少するおそれがある。これら薬剤の増量が必要となる場合がある。本剤がこれら薬剤の肝薬物代謝酵素を誘導するためと考えられている。
リファンピシン本剤の血中濃度が減少するおそれがある。リファンピシンがCYP3Aを誘導するためと考えられている。
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。セイヨウオトギリソウにより誘導された肝薬物代謝酵素(チトクロームP450)が本剤の代謝を促進し、クリアランスを上昇させるためと考えられている。
フルコナゾール
ホスフルコナゾール
キヌプリスチン・ダルホプリスチン
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。これら薬剤がCYP3Aにおける本剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
タバコ喫煙により本剤のAUCが減少するおそれがある。機序不明
ジドブジン本剤との併用によりジドブジンのCmax及びAUCがそれぞれ減少するとの報告がある。本剤がグルクロン酸抱合を促進するためと考えられている。
ラモトリギン
バルプロ酸ナトリウム
これら薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。本剤がグルクロン酸抱合を促進するためと考えられている。
ネビラピン本剤の血中濃度が減少するおそれがある。ネビラピンがCYP3Aを誘導するためと考えられている。
エファビレンツ本剤及びエファビレンツの血中濃度が上昇するおそれがある。高頻度に有害事象が発生する可能性があるので、臨床検査値等のモニタリングを行いながら慎重に投与すること。機序不明
リオシグアトリオシグアトの血中濃度が上昇するおそれがある。本剤との併用が必要な場合は、患者の状態に注意し、必要に応じてリオシグアトの減量を考慮すること。本剤のCYP1A1及びCYP3A阻害によりリオシグアトのクリアランスが低下する。
ジゴキシンジゴキシンの血中濃度が有意に増加したとの報告がある。ジゴキシンの血中濃度モニタリングを行うなど注意すること。本剤のP-gp阻害作用によるものと考えられている。
ロペラミド塩酸塩ロペラミドの血中濃度が上昇するおそれがある。本剤のP-gp阻害作用によるものと考えられている。
アファチニブマレイン酸塩アファチニブの血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。本剤はアファチニブと同時かアファチニブ投与後に投与すること。本剤のP-gp阻害作用によるものと考えられている。
ロスバスタチンカルシウムロスバスタチンの血中濃度が上昇するおそれがある。本剤のBCRP阻害作用が関与している可能性がある。
グレカプレビル・ピブレンタスビルグレカプレビル及びピブレンタスビルの血中濃度が上昇するおそれがある。本剤のP-gp又はBCRP阻害作用によるものと考えられる。
トラゾドン塩酸塩トラゾドンの血中濃度が上昇し、悪心、めまい、低血圧、失神を起こす可能性があるので、本剤と併用する場合は、患者の状態に注意し、必要に応じてトラゾドンの減量等を考慮すること。本剤がCYP3Aにおけるトラゾドンの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
PR間隔を延長させる薬剤
ベラパミル塩酸塩
アタザナビル硫酸塩 等
[9.1.2、17.3.1参照]
PR間隔が延長するおそれがある。本剤は軽度の無症候性PR間隔の延長が認められている。
エトラビリンエトラビリンの血中濃度が低下したとの報告がある。本剤600mg1日2回との併用は推奨されない。本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用によるものと考えられている。
ネルフィナビルメシル酸塩
[16.7.3参照]
ネルフィナビルの血中濃度が上昇するとの報告がある。本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
その他のHIVプロテアーゼ阻害薬(アタザナビル硫酸塩等)これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
マラビロクマラビロクの血中濃度が上昇するおそれがある。本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 錯乱、痙攣発作(いずれも頻度不明)
11.1.2 脱水(頻度不明)
下痢等に伴い、脱水、電解質異常があらわれることがある。
11.1.3 高血糖、糖尿病(いずれも頻度不明)
高血糖、糖尿病及び糖尿病の悪化があらわれることがある。
11.1.4 肝炎、肝不全(いずれも頻度不明)[8.2参照]
11.1.5 過敏症(頻度不明)
アナフィラキシー、蕁麻疹、皮疹、気管支痙攣、血管性浮腫を含む過敏症状があらわれることがある。
11.1.6 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
11.1.7 出血傾向(頻度不明)
出血事象があらわれた場合には血液凝固因子を投与するなど適切な処置を行うこと。[9.1.1参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

2%以上2%未満頻度不明
消化器悪心(47.5%)
下痢(44.9%)
嘔吐(23.6%)
腹痛(11.6%)
消化不良(9.4%)
食欲不振(8.9%)
鼓腸(4.3%)
口渇(2.9%)
げっぷ(2.2%)
潰瘍性口内炎(2.0%)
便秘
食道炎
嚥下障害
膵炎
アミラーゼ上昇
精神神経系異常感覚(21.5%)
頭痛(15.5%)
めまい(9.3%)
傾眠(5.1%)
不眠(4.3%)
不安(2.7%)
神経過敏
倦怠感
抑うつ
思考異常
末梢神経障害
異夢
失神
振戦
性欲減退
インポテンス
感覚器口周囲感覚異常(26.6%)
味覚倒錯(11.4%)
知覚過敏(5.1%)
ぶどう膜炎
視覚異常
眼痛
嗅覚錯誤
耳鳴
網膜炎
全身症状無力症(22.3%)
発熱(4.8%)
疼痛(4.7%)
多汗(3.4%)
体重減少(2.3%)
悪寒
胸痛
背部痛
インフルエンザ様症候群
体脂肪の再分布/蓄積(胸部、体幹部の脂肪増加、末梢部の脂肪減少、野牛肩)
肝臓肝機能検査異常(2.8%)胆汁うっ滞性黄疸
呼吸器咽頭炎(9.8%)
咳(2.0%)
呼吸困難
過敏症発疹(7.6%)
そう痒(3.8%)
アレルギー反応
循環器血管拡張(8.8%)末梢血管障害
末梢性浮腫
心悸亢進
頻脈
低血圧
PR間隔延長
代謝・栄養高脂血症(4.5%)高コレステロール血症血中尿酸上昇
トリグリセリド上昇
筋骨格筋肉痛(2.8%)関節痛
関節症
筋力低下
筋痙直
CK上昇
皮膚斑状丘疹性皮疹(2.8%)皮膚乾燥
ざ瘡
血液白血球減少
貧血
リンパ節症
血小板減少
好中球減少
好酸球増加
腎臓排尿障害
腎不全
腎結石
BUN上昇
クレアチニン上昇
腎機能障害
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