製品名 グルベス配合錠

一般名
Mitiglinide Calcium Hydrate
Voglibose
薬効分類
糖尿病治療薬
 >糖尿病治療薬配合薬
価格
1錠:47.7円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 2型糖尿病
    ただし,ミチグリニドカルシウム水和物及びボグリボースの併用による治療が適切と判断される場合に限る。

用法・用量

  • 通常,成人には1回1錠(ミチグリニドカルシウム水和物/ボグリボースとして10mg/0.2mg)を1日3回毎食直前に経口投与する。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 重症ケトーシス,糖尿病性昏睡又は前昏睡,1型糖尿病の患者[輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
  • 重症感染症,手術前後,重篤な外傷のある患者[インスリンによる血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
副作用
心筋梗塞(頻度不明)
心筋梗塞の発症が報告されているので,投与に際しては観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
低血糖(頻度不明)
低血糖症状(眩暈,空腹感,振戦,脱力感,冷汗,意識消失等)があらわれることがある。低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。
腸閉塞(頻度不明)
腹部膨満,鼓腸,放屁増加等があらわれ,腸内ガス等の増加により,腸閉塞があらわれることがあるので,観察を十分に行い,持続する腹痛,嘔吐等の症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
劇症肝炎,肝機能障害,黄疸(いずれも頻度不明)
劇症肝炎,AST(GOT),ALT(GPT)の上昇等を伴う重篤な肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
意識障害(頻度不明)
重篤な肝硬変例に投与した場合,便秘等を契機として高アンモニア血症が増悪し,意識障害を伴うことがあるので,排便状況等を十分に観察し,異常が認められた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注意

次の患者には慎重に投与すること

肝機能障害のある患者[肝臓はミチグリニドカルシウム水和物の主代謝臓器の1つであるため,低血糖を起こすおそれがある。また,肝機能障害のある患者においては肝機能障害を悪化させるおそれがある。肝機能障害のある患者は代謝状態が変化することがあるため血糖管理状況が大きく変化するおそれがある。重篤な肝硬変例で,高アンモニア血症が増悪し意識障害を伴うことがある。]
腎機能障害のある患者[ミチグリニドカルシウム水和物は慢性腎不全患者において,血漿中薬物未変化体濃度の消失半減期の延長が報告されていることから,低血糖を起こすおそれがある(「薬物動態」の項参照)。また,腎機能障害のある患者は代謝状態が変化することがあるため血糖管理状況が大きく変化するおそれがある。]
他の糖尿病用薬(特にインスリン製剤)を投与中の患者[低血糖のリスクが増加するおそれがある。(「重要な基本的注意(1)」の項,「相互作用」の項及び「副作用(1)重大な副作用 2)低血糖」の項参照)]
次に掲げる患者又は状態
虚血性心疾患のある患者[ミチグリニドカルシウム水和物の投与中に心筋梗塞を発症した患者が報告されている。(「副作用」の項参照)]
開腹手術の既往又は腸閉塞の既往のある患者[ボグリボースは腸内ガス等の増加により腸閉塞が発現しやすい。]
消化・吸収障害を伴った慢性腸疾患の患者[ボグリボースの作用により病態が悪化することがある。]
ロエムヘルド症候群,重度のヘルニア,大腸の狭窄・潰瘍等の患者[ボグリボースは腸内ガス等の増加により症状が悪化することがある。]
脳下垂体機能不全又は副腎機能不全のある患者[低血糖を起こすおそれがある。]
下痢,嘔吐等の胃腸障害のある患者[低血糖を起こすおそれがある。]
栄養不良状態,飢餓状態,食事摂取量の不足又は衰弱状態[低血糖を起こすおそれがある。]
激しい筋肉運動[低血糖を起こすおそれがある。]
過度のアルコール摂取者[低血糖を起こすおそれがある。]
高齢者[一般に高齢者では生理機能が低下している。(「高齢者への投与」の項参照)]
本剤の使用にあたっては,患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。特に,インスリン製剤と併用する場合,低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため,インスリン製剤の減量を検討すること。(「慎重投与(3)」の項,「相互作用」の項及び「副作用(1)重大な副作用 2)低血糖」の項参照)
本剤は,ときに低血糖症状を起こすことがあるので,高所作業,自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。(「副作用(1)重大な副作用 2)低血糖」の項参照)
本剤の適応においては,あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法,運動療法を十分に行うこと。
ミチグリニドカルシウム水和物又はボグリボースを使用している患者では,投与の際の空腹時血糖が126mg/dL以上,又は食後血糖1時間値又は2時間値が200mg/dL以上を目安とする。
本剤投与中は,血糖を定期的に検査するとともに,経過を十分に観察し,本剤を2~3ヵ月投与しても効果が不十分な場合には,より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。
投与の継続中に,ミチグリニドカルシウム水和物又はボグリボースの単独治療に切り替える必要がある場合や,投与の必要がなくなる場合があり,また患者の不養生,感染症の合併等により効果がなくなったり,不十分となる場合があるので,食事摂取量,血糖値,感染症の有無等に留意のうえ,常に投与継続の可否,薬剤の選択等に注意すること。
本剤の配合成分であるミチグリニドカルシウム水和物は,速やかなインスリン分泌促進作用を有する。その作用点はスルホニル尿素系製剤と同じであり,スルホニル尿素系製剤との相加・相乗の臨床効果及び安全性は確認されていないので,スルホニル尿素系製剤とは併用しないこと。(「薬効薬理」の項参照)
本剤と他の糖尿病用薬の併用における安全性は確立されていない(使用経験はない)。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
ミチグリニドカルシウム水和物は,食後投与では速やかな吸収が得られず効果が減弱する。効果的に食後の血糖上昇を抑制するため,本剤の投与は毎食直前(5分以内)とすること。また,ミチグリニドカルシウム水和物は投与後速やかに薬効を発現するため,食前30分投与では食前15分に血中インスリン値が上昇し食事開始時の血糖値が低下することが報告されており,食事開始前に低血糖を誘発する可能性がある。
糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等,糖尿病類似の症状(腎性糖尿,甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。
本剤を2型糖尿病治療の第一選択薬として用いないこと。
原則として,以下の場合に本剤の使用を検討すること。
既にミチグリニドカルシウム水和物として1回10mg,1日3回及びボグリボースとして1回0.2mg,1日3回を併用し状態が安定している場合
ミチグリニドカルシウム水和物として1回10mg,1日3回の単剤の治療により効果不十分な場合
ボグリボースとして1回0.2mg,1日3回の単剤の治療により効果不十分な場合
ミチグリニドカルシウム水和物の治療により効果不十分な場合の本剤使用に関する臨床試験を実施しておらず,有効性及び安全性に関する成績は限られている。
本剤投与中において,本剤の投与がミチグリニドカルシウム水和物及びボグリボースの各単剤の併用よりも適切であるか慎重に判断すること。
一般に高齢者では生理機能が低下しているので,血糖値及び消化器症状の発現に留意するなど,経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。なお,本剤の有効成分であるミチグリニドカルシウム水和物及びボグリボースを低用量で使用する必要がある場合には,各単剤の併用を選択すること。

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[ミチグリニドカルシウム水和物は動物実験(ラット)で胎盤通過が認められている。また,動物実験(ラット)で周産期に薬理作用に基づく低血糖によると推定される母動物の死亡が認められている。]
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合は,授乳を避けさせること。[ミチグリニドカルシウム水和物は動物実験(ラット)で母乳への移行が認められている。また,ボグリボースは動物実験(ラット)で,母動物の糖質吸収の抑制に起因する乳汁産生の抑制によると考えられる出生児の体重の増加抑制が認められている。]
低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
血漿中濃度
健康成人男性を対象として,本剤と標準製剤(ミチグリニドカルシウム水和物10mg及びボグリボース0.2mgの併用投与)をクロスオーバー法により空腹下で単回経口投与したときの血漿中ミチグリニド濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC0-5hr,Cmax)から,本剤と標準製剤の生物学的同等性が確認された。また,本剤を投与したときの血漿中ミチグリニド濃度は,投与後0.46時間で最高血漿中濃度(Cmax)(896.9ng/mL)に達し,半減期(t1/2)は1.25時間であった。
健康成人男性における本剤及び標準製剤投与時のミチグリニドの薬物動態パラメータ
投与時期(空腹下投与)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
本剤(n=40)896.90.461.25
標準製剤(n=40)900.00.441.23
図 健康成人男性における本剤及び標準製剤投与時の血漿中ミチグリニド濃度(空腹下)(平均値+標準偏差)
健康成人男性にミチグリニドカルシウム水和物5mgを食後に経口投与すると,食直前に比しCmaxの低下及びTmaxの遅延が認められた。
健康成人男性におけるミチグリニドカルシウム水和物5mg投与時の薬物動態パラメータ
投与時期Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)AUC0-24hr(ng・hr/mL)
食直前(n=6)384.90.291.42472
食後(n=6)143.52.081.26444
健康成人男性(6名)にボグリボース1回0.2mg,1日3回,7日間反復投与した場合,血漿中及び尿中にボグリボースは検出されない。
蛋白結合率
ヒト血漿に[14C]標識ミチグリニドカルシウム水和物を添加した時の蛋白結合率は約97%であった(in vitro)。
代謝,排泄
健康成人男性にミチグリニドカルシウム水和物5,10及び20mgを食直前に単回経口投与したとき,24時間までに投与量の約54~74%が尿中に排泄され,そのほとんどがグルクロン酸抱合体代謝物であり,ミチグリニドは1%未満であった。
健康成人男性(外国人)に[14C]標識ミチグリニドカルシウム水和物11mg溶液を食直前に単回経口投与したとき,投与0.5及び4時間後の血漿中放射能は主にミチグリニド由来であり,ミチグリニドのグルクロン酸抱合体はミチグリニドの約1/3から1/6量が存在し,ヒドロキシ体代謝物はさらに少なかった。また,投与した放射能の約93%は尿中に,約6%は糞中に排泄された。
ミチグリニドカルシウム水和物は,ヒトにおいて肝臓及び腎臓で代謝され,グルクロン酸抱合体は主に薬物代謝酵素のUGT1A9及び1A3により,ヒドロキシ体は主にCYP2C9により生成されることがin vitro試験により確認されている。
(参考)ラットに[14C]ボグリボース1mg/kg単回投与した試験で胎児及び乳汁中への移行が認められており,尿,糞への排泄率はそれぞれ約5%,98%である。
腎機能障害者
成人腎機能正常者,腎機能低下者及び慢性腎不全患者(ミチグリニドカルシウム水和物投与前日の平均クレアチニンクリアランス値はそれぞれ113.75,37.01及び3.431mL/min)にミチグリニドカルシウム水和物10mgを食直前に単回経口投与したとき,クレアチニンクリアランスの低下に伴いt1/2は延長したが,その他の主要パラメータ(Cmax,AUC0-inf及びCLtot/F)とクレアチニンクリアランスとの間に,有意な相関は認められなかった。
腎機能正常者,腎機能低下者及び慢性腎不全患者におけるミチグリニドカルシウム水和物10mg投与時の薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)AUC0-inf(ng・hr/mL)CLtot/F(mL/min/kg)Vdss/F(L/kg)
腎機能正常者(n=8)
Ccrが91mL/min以上
1275.30.691.4815171.640.16
腎機能低下者(n=7)
Ccrが31~50mL/min
1643.90.293.2221321.370.20
慢性腎不全患者(n=8)
Ccrが30mL/min以下で透析を実施中
764.70.4111.717411.700.86
図 腎機能正常者,腎機能低下者及び慢性腎不全患者におけるミチグリニドカルシウム水和物10mg投与時の血漿中ミチグリニド濃度(平均値+標準偏差)
薬物相互作用
ボグリボースの併用投与によるミチグリニドカルシウム水和物の薬物動態に変化はなかった。