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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 高脂血症(家族性を含む)

用法・用量

  • 通常、成人にはフェノフィブラートとして1日1回106.6mg~160mgを食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。1日160mgを超える用量は投与しないこと。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 肝障害のある患者[9.3.1参照]
  • 2.3 血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上又はクレアチニンクリアランスが40mL/min未満の腎機能障害のある患者[7.4、9.2.1参照]
  • 2.4 胆のう疾患のある患者[胆石形成が報告されている。]
  • 2.5 妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦[9.5、9.6参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 胆石の既往歴のある患者
胆石形成が報告されている。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上又はクレアチニンクリアランスが40mL/min未満の腎機能障害のある患者
投与しないこと。横紋筋融解症があらわれることがある。[2.3、7.4、11.1.1、16.6.1参照]
9.2.2 血清クレアチニン値が1.5mg/dL以上2.5mg/dL未満又はクレアチニンクリアランスが40mL/min以上60mL/min未満の腎機能障害のある患者
投与量を減ずるか、投与間隔を延長し使用すること。横紋筋融解症があらわれることがある。[7.4、11.1.1、16.6.1参照]
9.2.3 腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者
本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、本剤を少量から投与開始するとともに、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。[10.2、11.1.1参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 肝障害のある患者
投与しないこと。肝障害を悪化させることがある。[2.2参照]
9.3.2 肝機能検査に異常のある患者又は肝障害の既往歴のある患者
肝機能検査値の異常変動があらわれるおそれがある。[7.3、11.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[2.5参照]
9.6 授乳婦
投与しないこと。動物(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。[2.5参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
9.8.1 53.3mgから開始するなど投与量に十分注意すること。特に腎機能については投与中も血清クレアチニン値を定期的に確認するなど注意すること。一般に肝・腎機能が低下していることが多く、また、体重が少ない傾向があるなど副作用が発現しやすい。
9.8.2 スルホニル尿素系血糖降下薬(グリベンクラミド等)との併用により低血糖症(冷汗、強い空腹感、動悸等)があらわれるとの報告がある。[10.2参照]

8.重要な基本的注意

8.1 あらかじめ高脂血症の基本である食事療法を行い、更に運動療法や、高血圧、喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分に考慮すること。
8.2 投与中は血清脂質値を定期的に検査し、本剤の効果が認められない場合には漫然と投与せず、中止すること。
8.3 本剤は肝機能及び肝機能検査値に影響を及ぼし、AST、ALT、γ-GTP、LDH、ALPの上昇、黄疸、並びに肝炎があらわれることがあるので、肝機能検査は投与開始3カ月後までは毎月、その後は3カ月ごとに行うこと。[11.1.2参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
14.1.2 本剤は空腹時に投与すると吸収が悪くなるため食後に服用するよう指導すること。[16.2参照]

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 総コレステロール及びトリグリセライドの両方が高い高脂血症(IIb及びIII型)には、1日投与量を106.6mgより開始すること。なお、これらの高脂血症患者において、高血圧、喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターを有し、より高い治療目標値を設定する必要のある場合には1日投与量を159.9mg~160mg注)とすること。
注)159.9mgは53.3mg錠を3錠、160mgは80mg錠を2錠用いる。
7.2 トリグリセライドのみが高い高脂血症(IV及びV型)には、1日投与量53.3mgにおいても低下効果が認められているので、1日投与量を53.3mgより開始すること。
7.3 肝機能検査に異常のある患者又は肝障害の既往歴のある患者には、1日投与量を53.3mgより開始すること。[9.3.2参照]
7.4 急激な腎機能の悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがあるので、投与にあたっては患者の腎機能を検査し、血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上の場合には投与を中止し、血清クレアチニン値が1.5mg/dL以上2.5mg/dL未満の場合は53.3mgから投与を開始するか、投与間隔を延長して使用すること。[2.3、9.2.1、9.2.2、11.1.1参照]
7.5 本剤はフェノフィブラートの吸収を高めるため、固体分散体化した製剤であり、本剤106.6mg(53.3mg製剤2錠)は微粉化フェノフィブラートカプセル製剤134mgと、また本剤160mg(80mg製剤2錠)は微粉化フェノフィブラートカプセル製剤200mgと生物学的に同等である。[16.1参照]

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 適用の前に十分な検査を実施し、高脂血症の診断が確立した患者に対してのみ本剤の適用を考慮すること。
5.2 総コレステロールのみが高い高脂血症(IIa型)に対し、第一選択薬とはしないこと。
5.3 カイロミクロンが高い高脂血症(I型)に対する効果は検討されていない。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
本剤53.3mg及び80mgは、それぞれ微粉化フェノフィブラートカプセル製剤67mg及び100mgと生物学的に同等である。
健康成人男性に本剤106.6mg(53.3mg製剤2錠)又は本剤160mg(80mg製剤2錠)を食後単回経口投与したとき、活性代謝物であるフェノフィブリン酸の薬物動態パラメータ及び血漿中濃度は以下のとおりであった。[7.5参照]
\投与量本剤106.6mg(53.3mg×2錠)微粉化フェノフィブラートカプセル製剤134mg(67mg×2カプセル)
Cmax(μg/mL)8.993±1.0179.186±1.930
AUC0-96hr(μg・hr/mL)152.24±33.42155.21±38.18
Tmax(hr)3.40±0.944.30±0.73
T1/2(hr)20.36±3.7221.01±4.06
(mean±S.D.,n=20)
\投与量本剤160mg(80mg×2錠)微粉化フェノフィブラートカプセル製剤200mg(100mg×2カプセル)
Cmax(μg/mL)11.796±1.55012.256±3.074
AUC0-96hr(μg・hr/mL)207.12±42.11216.68±54.09
Tmax(hr)3.16±1.014.89±1.88
T1/2(hr)22.54±3.2424.49±4.26
(mean±S.D.,n=19)
16.2 吸収
健康成人男性6例に本剤160mg(80mg製剤2錠)をクロスオーバー法にて空腹時又は食後30分に単回経口投与したとき、フェノフィブラートの活性代謝物であるフェノフィブリン酸のCmax及びAUC0-120hr(平均値)は、空腹時投与では食後投与の54.6%及び79.3%であった。[14.1.2参照]
16.3 分布
フェノフィブラートの活性代謝物であるフェノフィブリン酸の血漿蛋白結合率(限外濾過法)は99%であった。[13.1参照]
16.4 代謝
ヒト血漿中には主にフェノフィブリン酸が存在し、また、ヒト尿中にはフェノフィブリン酸とその還元体が主にグルクロン酸抱合体として排泄された。
16.5 排泄
健康成人男性に本剤160mgに相当する用量を食後単回経口投与したとき、投与後72時間までに投与量の64%が尿中に排泄された。なお、排泄経路は腎臓であることが報告されている。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
軽度注1)及び中等度注2)の腎障害者6例(各3例)に本剤80mgに相当する用量を朝食後30分に単回経口投与したとき、活性代謝物であるフェノフィブリン酸の薬物動態パラメータは、以下のとおりであった。[9.2.1、9.2.2参照]
注1)血清クレアチニン値1.5~2.5mg/dL又はクレアチニンクリアランス40~60mL/min
注2)血清クレアチニン値2.5~4.0mg/dL又はクレアチニンクリアランス20~40mL/min
腎障害者の障害度AUC0-∞(μg・hr/mL)Cmax(μg/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
軽度202.7±82.38.2±4.26.0±1.225.5±2.2
中等度266.9±71.26.5±1.76.7±0.735.1±5.7
(mean±S.E.,n=3)
16.7 薬物相互作用
ヒト肝ミクロソームを用いてフェノフィブリン酸のCYPの阻害について検討した結果、フェノフィブリン酸はCYP1A1、1A2、2A6、2B6、2C19、2D6、2E1及び3A4による代謝は阻害しなかったが、CYP2C9による代謝を阻害し、そのIC50は112μMであった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗凝血剤
ワルファリン
プロトロンビン時間を測定して抗凝血剤の用量を調節し、慎重に投与すること。抗凝血剤の作用を増強する。
HMG-CoA還元酵素阻害薬
プラバスタチンナトリウム
シンバスタチン
フルバスタチンナトリウム

[9.2.3参照]
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。危険因子:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者
スルホニル尿素系血糖降下薬
グリベンクラミド
グリメピリド

[9.8.2参照]
低血糖症(冷汗、強い空腹感、動悸等)があらわれるとの報告があるので、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。血糖降下作用が増強される。
陰イオン交換樹脂剤
コレスチラミン
陰イオン交換樹脂剤投与前1時間あるいは投与後4~6時間以上間隔をあけて投与すること。吸収が遅延あるいは減少する可能性がある。
シクロスポリン外国において重症な腎機能障害が報告されているので、腎機能検査等に注意し、慎重に投与すること。併用により腎機能への影響を増大させる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。[7.4、9.2.1-9.2.3参照]
11.1.2 肝障害(頻度不明)
肝炎や黄疸、AST、ALT等の著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある。異常が認められた場合には、減量又は中止等の適切な処置を講ずるとともに、少なくとも1カ月以内に肝機能検査を実施すること。
なお、AST又はALTが継続して正常上限の2.5倍あるいは100単位を超えた場合には投与を中止すること。[8.3、9.3.2参照]
11.1.3 膵炎(頻度不明)
重度の腹痛、嘔気、嘔吐、アミラーゼ上昇、リパーゼ上昇等を特徴とする膵炎があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
肝臓肝機能検査値異常(AST上昇、ALT上昇、ALP上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇等)肝腫大
皮膚発疹、そう痒感、蕁麻疹脱毛、光線過敏症多形紅斑
消化器嘔気、嘔吐、便秘、下痢、食欲不振、心窩部痛、胃部不快感腹痛、口渇、腹部膨満感口内炎、鼓腸、胸やけ
腎臓腎機能検査値異常(BUN上昇、クレアチニン上昇等)
筋肉CK上昇脱力感筋肉痛、筋痙攣、こわばり感
血液貧血(赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少)、白血球増多、白血球減少、好酸球増多、血小板増加血小板減少
精神神経系頭痛、めまいふらつき
胆管系胆石症、胆のう炎
その他抗核抗体陽性全身倦怠感、動悸腫脹、下肢痛、味覚異常浮腫、発熱、勃起障害、頻尿、血中ホモシステイン増加、しびれ感、ほてり
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