製品名 アルタット静注用75mg
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- 一般名
- Roxatidine Acetate Hydrochloride
- 薬効分類
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消化性潰瘍治療薬>H2受容体拮抗薬
- 価格
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75mg1管:191円/管
- 製薬会社
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- 製造販売元:あすか製薬株式会社
販売:武田薬品工業株式会社
- 製造販売元:あすか製薬株式会社
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
- 上部消化管出血(消化性潰瘍,急性ストレス潰瘍,出血性胃炎による),麻酔前投薬
用法・用量
上部消化管出血(消化性潰瘍,急性ストレス潰瘍,出血性胃炎による)
- 通常,成人にはロキサチジン酢酸エステル塩酸塩として1回75mgを日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液20mLにて溶解し,1日2回(12時間ごと)緩徐に静脈内投与する.又は輸液に混合して点滴静注する.なお,年齢,症状により適宜増減する.一般的に1週間以内に効果の発現をみるが,内服可能となった後は経口投与に切りかえる.
麻酔前投薬
- 通常,成人にはロキサチジン酢酸エステル塩酸塩として1回75mgを日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液20mLにて溶解し,麻酔導入1時間前に緩徐に静脈内投与する.
- 禁忌
- 副作用
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- (0.1%未満)
- ショック
- ショック(初期症状:不快感,顔面蒼白,血圧低下等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 再生不良性貧血,汎血球減少,無顆粒球症,血小板減少
- 再生不良性貧血,汎血球減少,無顆粒球症,血小板減少(初期症状:全身けん怠,脱力,皮下・粘膜下出血,発熱等)があらわれることがあるので,定期的に血液検査を実施し,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
- 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 肝機能障害,黄疸
- AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP上昇等の肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 横紋筋融解症
- 横紋筋融解症があらわれることがあるので,CK(CPK),LDH等の筋逸脱酵素の急激な上昇,ミオグロビン尿,筋肉痛等の異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- (頻度不明)
- アナフィラキシー様症状
- 他のH2受容体拮抗剤で,アナフィラキシー様症状があらわれるとの報告があるので,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 間質性腎炎
- 他のH2受容体拮抗剤で,間質性腎炎〔初期症状:発熱,腎機能検査値異常(BUN,クレアチニン上昇等)等〕があらわれるとの報告があるので,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 房室ブロック等の心ブロック
- 他のH2受容体拮抗剤で,房室ブロック等の心ブロックがあらわれるとの報告があるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 不全収縮
- 他のH2受容体拮抗剤で,不全収縮があらわれるとの報告があるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 注意
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慎重投与
次の患者には慎重に投与すること
- 薬物過敏症の既往歴のある患者
- 肝障害のある患者
- 腎障害のある患者[血中濃度が持続することがあるので,使用に際しては投与量を減ずるか投与間隔をあけること.](「薬物動態」の項参照)
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重要な基本的注意
- 治療にあたっては経過を十分に観察し,病状に応じ治療上必要最小限の使用にとどめ,本剤で効果がみられない場合には他の療法に切りかえること.なお,肝機能,腎機能,血液像等に注意すること.
適用上の注意
- 投与経路
- 本剤は静脈内注射にのみ使用すること.
- 投与速度
- 本剤を投与する場合には,1管を20mLに希釈して少なくとも2分以上かけて緩徐に注入すること.
- 投与時の注意
- 静脈内投与により注射部位の一過性の疼痛を起こすことがあるので,注射部位,注射方法等に十分注意すること.また,注射に際しては血管外に漏出しないように注意すること.
- その他
- 本品はワンポイントカットアンプルであるが,アンプルのカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい.
用法・用量に関連する使用上の注意
- 腎機能障害患者では血中濃度が持続することがあるので,投与量を減ずるか投与間隔をあけるなど注意すること.(「薬物動態」の項参照)
高齢者への投与
- 投与量を減ずるか投与間隔をあけるなど慎重に投与すること.[本剤は主として腎臓から排泄されるが,高齢者では腎機能が低下していることが多く,血中濃度が持続するおそれがある.](「薬物動態」の項参照)
妊婦,産婦,授乳婦等への投与
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.また,ラット及びウサギの器官形成期投与試験におけるラットの63mg/kg投与群及びウサギの32mg/kg投与群,ラットの周産期・授乳期投与試験における60mg/kg投与群の少数例に死亡がみられている.]
- 投薬中は授乳させないよう注意すること.[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている.]
小児等への投与
- 小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない).
薬物動態
- 血漿中濃度
- 健康成人
- 健康成人に1回75mgを静脈内投与した結果,最大血漿中濃度は773ng/mL,血漿中半減期は3.36時間であった.
また,健康成人に75mgを1日2回3日間連続静脈内投与したときの血漿中薬物動態の解析結果から蓄積性は認められなかった.
- 腎機能障害患者
- 腎機能障害患者に75mgを経口投与すると,表1に示すとおり健康成人と比較して吸収過程に変化はみられなかったが,最大血漿中濃度に到達した後の血漿からの消失は腎機能の低下とともに遅延した.したがって腎機能障害患者に本剤を投与する場合には,投与量,投与間隔の適切な調節が必要である.
- 表1 腎機能とT1/2及びAUC
クレアチニンクリアランス
(mL/min)T1/2
(hr)AUC
(ng・hr/mL)Ccr≧90 3.94±0.34 2362±160 90>Ccr≧60 5.68±0.51 4101±618 60>Ccr≧30 7.70±0.49 4981±477 30>Ccr 12.13±1.13 12993±1245
- 代謝
- 健康成人に75mgを経口投与した結果,尿中代謝物は主に脱アセチル体であり,ついで多かったのはカルボン酸誘導体であった.
- 排泄
- 健康成人に75mgを静脈内投与した結果,24時間以内に投与量の約67.5%が脱アセチル体として尿中に排泄された.
- 胎児への移行
- 帝王切開患者に75mgを手術前2回経口投与した結果,臍帯血漿中濃度は母体静脈血漿中濃度の約60%であり,羊水への移行量は投与量の0.3%以下であった.