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メサラジン錠250mg「日医工」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 潰瘍性大腸炎(重症を除く),クローン病

用法・用量

  • 潰瘍性大腸炎

    • 通常,成人にはメサラジンとして1日1500mgを3回に分けて食後経口投与するが,寛解期には,必要に応じて1日1回の投与とすることができる。なお,年齢,症状により適宜増減するが,1日2250mgを上限とする。ただし,活動期には,必要に応じて1日4000mgを2回に分けて投与することができる。
    • 通常,小児にはメサラジンとして1日30~60mg/kgを3回に分けて食後経口投与する。なお,年齢,症状により適宜増減するが,1日2250mgを上限とする。
  • クローン病

    • 通常,成人にはメサラジンとして1日1500mg~3000mgを3回に分けて食後経口投与する。なお,年齢,症状により適宜減量する。
    • 通常,小児にはメサラジンとして1日40~60mg/kgを3回に分けて食後経口投与する。なお,年齢,症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 重篤な腎障害のある患者[腎障害がさらに悪化するおそれがある。]
  • 重篤な肝障害のある患者[肝障害がさらに悪化するおそれがある。]
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
  • サリチル酸エステル類又はサリチル酸塩類に対する過敏症の既往歴のある患者[交叉アレルギーを発現するおそれがある。]

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

腎機能の低下している患者[排泄が遅延し副作用があらわれるおそれがある。]
肝機能の低下している患者[代謝が遅延し副作用があらわれるおそれがある。]
サラゾスルファピリジンに対する過敏症のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)

重要な基本的注意

メサラジンにより過敏症状(発熱,腹痛,下痢,好酸球増多等)が発現することがあり,また,潰瘍性大腸炎・クローン病が悪化することがあるため,異常が認められた場合には,減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
サラゾスルファピリジンでアレルギー症状がみられた患者に本剤を投与したところ,同様のアレルギー症状が認められた。そのため,サラゾスルファピリジンでアレルギー症状がみられた患者に本剤を投与する場合は注意すること。
間質性腎炎が報告されているため,投与中はクレアチニン等の腎機能をモニターする等,患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には減量又は投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
肝炎,肝機能障害,黄疸が報告されているため,投与中はAST(GOT),ALT(GPT)等の肝機能をモニターする等,患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には減量又は投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
本剤をメサラジン注腸剤と併用する場合には,メサラジンとしての総投与量が増加することを考慮し,特に肝又は腎機能の低下している患者並びに高齢者等への投与に際しては適宜減量するなど,十分に注意すること。併用時に異常が認められた場合には,減量又は中止する等の適切な処置を行うこと。

適用上の注意

服用時
本剤は二分割して服用可能であるが,放出調節製剤であることより,かまずに服用すること。また,乳鉢による混合粉砕は避けること。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

用法用量に関連する使用上の注意

1日4000mgへの増量は,再燃寛解型で中等症の潰瘍性大腸炎患者(直腸炎型を除く)に対して行うよう考慮すること。
1日4000mgを,8週間を超えて投与した際の有効性は確立していないため,患者の病態を十分観察し,漫然と1日4000mgの投与を継続しないこと。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能(腎機能,肝機能等)が低下しているので,低用量(例えば750mg/日)から投与を開始するなど慎重に投与すること。

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[海外において新生児に血液疾患(白血球減少症,血小板減少症,貧血)が起きることが報告されており,妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。なお,メサラジンの動物実験では催奇形性は認められていない。]
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合は授乳を避けること。[ヒト母乳中へ移行することが報告されている。また,国内及び海外において乳児に下痢が起きることが報告されている。]

小児等への投与

小児等における使用経験は限られている。小児等では,専門医の管理下で安全性と治療の有益性を考慮した上で本剤を使用すること。

薬物動態

生物学的同等性試験
メサラジン錠250mg「日医工」及び標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ4錠(メサラジンとして1000mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果,log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり,両剤の生物学的同等性が確認された。
また,それぞれ4錠を食後単回経口投与した場合においても,同様に両剤の生物学的同等性が確認された。
メサラジン錠500mg「日医工」は,「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日 薬食審査発第1124004号)」に基づき,メサラジン錠250mg「日医工」を標準製剤としたとき,溶出挙動が等しく,生物学的に同等とみなされた。
<メサラジン錠250mg「日医工」:絶食時投与>
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→24(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
メサラジン錠250mg「日医工」3252±11551144±5682.0±0.95.5±6.0
標準製剤(錠剤,250mg)3278±11191257±7992.2±1.25.4±3.2
(4錠投与,Mean±S.D.,n=12)
<メサラジン錠250mg「日医工」:食後投与>
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→24(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
メサラジン錠250mg「日医工」9709±35583279±12703.9±0.81.1±0.3
標準製剤(錠剤,250mg)9671±47693428±17763.6±0.51.5±1.4
(4錠投与,Mean±S.D.,n=12)
血漿中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動
メサラジン錠250mg「日医工」及びメサラジン錠500mg「日医工」は,日本薬局方医薬品各条に定められたメサラジン徐放錠の溶出規格に適合していることが確認されている。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
利尿剤
ステロイド剤
臨床検査値(尿量,尿中ナトリウム,カリウム及び塩素イオン)の変動に注意する。動物実験(ラット)で,メサラジンの大量投与(300mg/kg)により,尿量及びこれらイオンの排泄増加がみられる。
アザチオプリン
メルカプトプリン水和物
骨髄抑制があらわれるおそれがある。本剤は,チオプリンメチルトランスフェラーゼ活性を抑制するなど,これらの薬剤の代謝を阻害するとの報告がある。

重大な副作用 

(頻度不明)
間質性肺疾患
間質性肺疾患(好酸球性肺炎,肺胞炎,肺臓炎,間質性肺炎等)が報告されているので,発熱,咳,呼吸困難,胸部X線異常等があらわれた場合には,投与を中止し適切な処置を行うこと。
心筋炎,心膜炎,胸膜炎
心筋炎,心膜炎,胸膜炎があらわれることがあるので,胸水,胸部痛,心電図異常等があらわれた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
間質性腎炎,ネフローゼ症候群,腎機能低下,急性腎不全
間質性腎炎,ネフローゼ症候群,腎機能低下,急性腎不全があらわれることがあるので,投与期間中は腎機能検査値に注意するなど,患者の状態を十分に観察し,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
再生不良性貧血,汎血球減少,無顆粒球症,血小板減少症
再生不良性貧血,汎血球減少,無顆粒球症,血小板減少症があらわれることがあるので,投与期間中は血液検査を行うなど患者の状態を十分に観察し,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝炎,肝機能障害,黄疸
肝炎,AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,投与期間中は肝機能検査値に注意するなど,患者の状態を十分に観察し,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
膵炎
膵炎があらわれることがあるので,投与期間中は血清アミラーゼの検査を行うなど患者の状態を十分に観察し,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
薬剤性過敏症症候群
初期症状として発疹,発熱がみられ,更に肝機能障害,リンパ節腫脹,白血球増加,好酸球増多,異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお,ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く,投与中止後も発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。

その他の副作用 

以下のような副作用があらわれた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
皮膚発疹,そう痒感,丘疹,紅斑,蕁麻疹,脱毛
消化器下痢,腹痛,血便,下血,アミラーゼ上昇,嘔気,腹部膨満感,食欲不振,便秘,口内炎,粘液便,嘔吐,舌・口腔内・胃内容物・便等の変色(黒色等)
肝臓AST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GTP・Al-P・ビリルビンの上昇等の肝機能異常
腎臓クレアチニン・尿中NAG・尿中ミクログロブリンの上昇・尿蛋白等の腎機能異常,尿着色
血液白血球減少,好酸球増多,貧血
その他発熱,頭痛,関節痛,全身けん怠感,浮腫,筋肉痛,CK上昇,ループス様症候群,むくみ,末梢神経障害,めまい,胸部痛,頚部痛,CRP上昇
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