製品名 インライタ錠1mg
インライタ錠5mg

一般名
Axitinib
薬効分類
抗癌薬・抗癌薬関連薬
 >分子標的薬(VEGFR-1,-2,-3阻害薬)
価格
1mg1錠:1967.9円/錠
5mg1錠:8914.4円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 根治切除不能又は転移性の腎細胞癌

用法・用量

  • 通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
禁忌

【警告】

  • 本剤の投与にあたっては、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与を開始すること。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
副作用
高血圧、高血圧クリーゼ
高血圧(39.3%)があらわれることがあるので、本剤の投与期間中は血圧を十分観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。なお、管理できない重症の高血圧が認められた場合は休薬すること。
また、高血圧クリーゼ(0.6%)があらわれることがあるので、血圧の推移等に十分注意して投与すること。高血圧クリーゼがあらわれた場合は、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
動脈血栓塞栓症
一過性脳虚血発作(0.8%)、網膜動脈閉塞(0.3%)、脳血管発作(頻度不明)、心筋梗塞(頻度不明)等の動脈血栓塞栓症があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
静脈血栓塞栓症
肺塞栓症(0.8%)、深部静脈血栓症(0.3%)、網膜静脈閉塞(0.3%)、網膜静脈血栓症(0.3%)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
出血
鼻出血(5.3%)、血尿(1.4%)、直腸出血(1.1%)、喀血(0.6%)、脳出血(0.3%)、下部消化管出血(0.3%)、胃出血(0.3%)等の出血があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
消化管穿孔、瘻孔形成
消化管穿孔(頻度不明)、瘻孔(0.3%)があらわれることがあり、消化管穿孔により死亡に至った例も報告されている。観察を十分に行い、消化管穿孔が認められた場合は、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
甲状腺機能障害
甲状腺機能低下症(18.3%)、甲状腺機能亢進症(0.6%)があらわれることがあるので、十分な観察を行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
創傷治癒遅延
創傷治癒遅延(0.6%)があらわれることがある。創傷治癒遅延があらわれた場合には、創傷が治癒するまで本剤の投与を中止すること。
可逆性後白質脳症症候群
可逆性後白質脳症症候群(0.3%)があらわれることがある。可逆性後白質脳症症候群の症候又は症状(頭痛、痙攣発作、嗜眠、錯乱、盲目、視覚障害、神経障害)があらわれた場合は、休薬又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害
AST(GOT)(1.1%)、ALT(GPT)(2.0%)の上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行うなど、十分な観察を行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
心不全
心不全(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注意

次の患者には慎重に投与すること

高血圧症の患者[高血圧が悪化するおそれがある。(「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照)]
甲状腺機能障害のある患者[甲状腺機能障害が悪化するおそれがある。(「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照)]
血栓塞栓症又はその既往歴のある患者[血栓塞栓症が悪化もしくは再発するおそれがある。(「重大な副作用」の項参照)]
脳転移を有する患者[脳出血があらわれるおそれがある。]
外科的処置後、創傷が治癒していない患者[創傷治癒遅延があらわれることがある。(「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照)]
中等度以上の肝機能障害を有する患者[本剤の血中濃度が上昇する。また、重度の肝機能障害を有する患者への使用経験はない。(「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照)]
高血圧があらわれることがあるので、本剤投与期間中は定期的に血圧測定を行い、必要に応じて降圧剤の投与を行うなど、適切な処置を行うこと。管理できない重症の高血圧が認められた場合は、休薬すること。[「重大な副作用」の項参照]
甲状腺機能障害(低下症又は亢進症)があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に甲状腺機能の検査を実施すること。本剤投与中に甲状腺機能低下症又は亢進症が認められた場合は、適切な処置を行うこと。[「重大な副作用」の項参照]
ヘモグロビン又はヘマトクリットが上昇することがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的にヘモグロビン又はヘマトクリットを観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
創傷治癒を遅らせる可能性があるので、外科的処置が予定されている場合には、外科的処置の前に本剤の投与を中断すること。外科的処置後の投与再開は、患者の状態に応じて判断すること。[「重大な副作用」の項参照]
蛋白尿があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に尿蛋白を観察すること。中等度から重度の蛋白尿が認められた場合は、減量又は休薬すること。
手足症候群があらわれることがあるので、必要に応じて皮膚科を受診するよう、患者に指導すること。
AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[「重大な副作用」の項参照]
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
他の抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
1回5mg1日2回、2週間連続投与し、本剤に忍容性が認められる場合には、1回7mg1日2回投与に増量することができる。連続2週間投与して本剤に忍容性が認められる場合には、更に最大1回10mg1日2回に増量することができる。
副作用がみられた場合は、必要に応じて、本剤を減量、休薬又は中止すること。減量して投与を継続する場合は、副作用の症状、重症度等に応じて、1回3mg1日2回、又は1回2mg1日2回に減量すること。
本剤の血中濃度が上昇するため、中等度以上の肝機能障害のある患者では、減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。[「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照]
抗悪性腫瘍剤(サイトカイン製剤を含む)による治療歴のない根治切除不能又は転移性の腎細胞癌患者に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない。
本剤の術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。
一般に高齢者では、生理機能が低下していることが多いので、注意して投与すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また妊娠可能な女性に対しては、適切な避妊を行うよう指導すること。[妊婦における使用経験はない。動物実験(マウス3mg/kg/日)において胚・胎児死亡及び奇形の発生が報告されている。]
授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせること。(授乳婦における使用経験はない。また、本剤の母乳中への移行は不明である。)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
血中濃度
単回投与(日本人データ)
固形癌患者6例に本剤5、7及び10mgを単回投与注)(食後)したとき、4.00~4.10時間(中央値)で最高血漿中濃度に到達し、消失半減期は4.8~5.9時間であった。5、7及び10mg単回投与後のCmax及びAUC0-∞は投与量の増加に概ね比例して増加した。
投与量(mg)Cmax(ng/mL)AUC0-∞(ng・h/mL)tmax注)(h)t1/2(h)
5平均値(CV%)17.0(69.9)142(85.9)4.10(3.95,6.02)4.8(58.9)
7平均値(CV%)23.3(88.2)181(80.2)4.00(0.983,9.88)5.1(50.9)
10平均値(CV%)34.9(114.7)288(91.1)4.02(2.05,6.00)5.9(58.8)
被験者数:6例Cmax:最高血漿中濃度、AUC0-∞:投与後0から無限大時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積、tmax:最高血漿中濃度到達時間、t1/2:消失半減期、CV%:変動係数(%)、Cmax及びAUC0-∞は幾何平均値、t1/2は算術平均値注:中央値(最小値、最大値)
反復投与(日本人データ)
固形癌患者12例に本剤5mgを1日2回反復経口投与(食後)したときの累積係数(Rac)の平均値(変動係数)は1.48(32%)であった。
日数(被験者数)Cmax(ng/mL)AUCτ(ng・h/mL)tmax注)(h)Rac
1日目(n=12)幾何平均値(CV%)20.7(45.9)111(61.4)3(2,4)
15日目(n=11)幾何平均値(CV%)27.0(56.1)150(66.7)4(1,4)1.48(32)
Cmax:最高血漿中濃度、AUCτ:投与後0から12時間(投与間隔)までの血漿中濃度-時間曲線下面積、tmax:最高血漿中濃度到達時間、Rac:AUCから算出した累積係数、CV%:変動係数(%)注:中央値(最小値、最大値)
日本人固形癌患者に本剤1回5mg1日2回投与したときの血漿中アキシチニブ濃度推移(平均値+標準偏差)
絶対バイオアベイラビリティ(外国人データ)
本剤の絶対バイオアベイラビリティの平均値(変動係数)は58%(45%)であった。
食事の影響(外国人データ)
健康成人30例に本剤5mgをクロスオーバー法により空腹時又は食後(中脂肪食及び高脂肪食)に単回経口投与注)した。空腹時と比較して、中脂肪食摂取後のCmax及びAUC0-∞はそれぞれ0.843及び0.895倍、高脂肪食摂取後のCmax及びAUC0-∞はそれぞれ1.11及び1.19倍であった。
分布(外国人データ)
健康成人16例にアキシチニブを静脈内投与注)(1mg)したときの分布容積の平均値(変動係数)は68L(23%)であった。
アキシチニブの血漿蛋白結合率(平衡透析法、0.2~20μg/mL)に関して、濃度依存性は認められず、99.5%であった(in vitro試験)。
アキシチニブ(14C-標識アキシチニブ添加濃度:0.4μg/mL及び4μg/mL)の血液/血漿中濃度比は、0.8であった(in vitro試験)。
代謝・排泄(外国人データ)
本剤は主にCYP3A4/5、一部はCYP1A2、CYP2C19又はUGT1A1によって代謝される(in vitro試験)。
健康成人男性8例に14C-標識アキシチニブ5mgを単回経口投与注)したとき、投与後13日までに、投与した放射能の33.5%及び22.0%が、それぞれ糞便及び尿中に回収された。未変化体は糞便中に主な放射能成分として、投与量の12%が回収されたが、尿中には検出されなかった。血漿中の主代謝物は、グルクロン酸抱合体及びスルホキシド体であった。In vitro試験において、グルクロン酸抱合体及びスルホキシド体のVEGFR-2のリン酸化阻害作用は、未変化体のそれぞれ約1/8000及び1/400倍であった。
健康成人にアキシチニブを静脈内投与注)(1mg)したときの全身クリアランスの平均値(変動係数)は21L/h(44%)であった。
特殊集団における薬物動態
肝機能障害を有する被験者における薬物動態(外国人データ)
本剤5mgを肝機能が正常な被験者(n=8)軽度及び中等度(Child-Pugh分類A及びB)の肝機能障害を有する被験者(各8例)に単回投与注)した。軽度の肝機能障害を有する被験者におけるアキシチニブのCmax及びAUC0-∞は、健康被験者のそれぞれ0.89及び0.78倍であったが、中等度の肝機能障害を有する被験者におけるアキシチニブのCmax及びAUC0-∞は、健康被験者のそれぞれ1.28及び1.95倍に上昇した。重度(Child-Pugh分類C)の肝機能障害を有する被験者を対象とした臨床試験は実施していない。
腎機能障害を有する被験者における薬物動態(日本人及び外国人データ)
本剤に関して、腎機能低下者を対象にした薬物動態試験は実施していない。健康成人及び癌患者を対象に母集団薬物動態解析を実施している(590例)。
腎機能をCLcr(mL/min)に基づいて90mL/min以上(正常腎機能、381例)、60~89mL/min(軽度腎機能低下、139例)、30~59mL/min(中等度腎機能低下、64例)、15~29mL/min(重度腎機能低下、5例)、15mL/min未満[末期腎疾患(ESRD)1例]に分類したとき、アキシチニブの全身クリアランスの中央値はそれぞれ14.0、10.7、12.3、7.81及び12.6L/hであり、腎機能低下は本剤のクリアランスにほとんど影響を与えなかった。
注:本剤の承認用法用量は1回5mg1日2回経口投与である。[「用法・用量」の項参照]