製品名 スイニー錠100mg

一般名
Anagliptin
薬効分類
糖尿病治療薬
 >DPP-4阻害薬
価格
100mg1錠:62.2円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 2型糖尿病

用法・用量

  • 通常、成人にはアナグリプチンとして1回100mgを1日2回朝夕に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら1回量を200mgまで増量することができる。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
  • 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリンによる血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]
副作用
低血糖
本剤の投与により低血糖があらわれることがある。スルホニルウレア剤との併用で重篤な低血糖症状があらわれ、意識消失を来す例も報告されていることから、スルホニルウレア剤と併用する場合には、スルホニルウレア剤の減量を検討すること。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合には、ブドウ糖を投与すること。(「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「相互作用」の項参照)
腸閉塞(頻度不明)
腸閉塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「慎重投与」の項参照)
急性膵炎(頻度不明)
急性膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、持続的な激しい腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
類天疱瘡(頻度不明)
類天疱瘡があらわれることがあるので、水疱、びらん等があらわれた場合には、皮膚科医と相談し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注意

次の患者には慎重に投与すること

重度腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎不全患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」、「薬物動態」の項参照)
スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤を投与中の患者[低血糖のリスクが増加するおそれがある。(「重要な基本的注意」、「相互作用」、「副作用」の項参照)]
次に掲げる患者又は状態[低血糖を起こすおそれがある。]
脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
激しい筋肉運動
過度のアルコール摂取者
腹部手術の既往又は腸閉塞の既往のある患者[腸閉塞を起こすおそれがある。(「重大な副作用」の項参照)]
本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。特にスルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。これらの薬剤による低血糖のリスクを軽減するため、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤と併用する場合には、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤の減量を検討すること。(「慎重投与」、「相互作用」、「副作用」の項参照)
急性膵炎があらわれることがあるので、持続的な激しい腹痛、嘔吐等の初期症状があらわれた場合には、速やかに医師の診察を受けるよう患者に指導すること。(「重大な副作用」の項参照)
糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。
本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮すること。
本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、常に投与継続の必要性について注意を払うこと。本剤を2~3カ月投与しても効果が不十分な場合には、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。
投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合があり、また、患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、血糖値、感染症の有無等に留意の上、常に投与継続の可否、薬剤の選択等に注意すること。
低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。
本剤とGLP-1受容体作動薬はいずれもGLP-1受容体を介した血糖降下作用を有している。両剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
腎機能障害患者では、排泄の遅延により本剤の血中濃度が上昇するため、重度以上の腎機能障害患者では、下表を目安に用量調節すること。(「薬物動態」の項参照)
クレアチニンクリアランス(mL/分)血清クレアチニン値(mg/dL)注1)投与量
重度腎機能障害患者/末期腎不全患者Ccr<30男性:Cr>2.4
女性:Cr>2.0
100mg、1日1回
末期腎不全患者については、血液透析との時間関係は問わない。注1)クレアチニンクリアランスに相当する換算値(年齢60歳、体重65kg)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、副作用発現に留意し、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与を考慮すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている。]
授乳中の婦人には投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)
血漿中濃度
単回投与
健康成人男子(6例)に本剤100又は200mgを空腹時単回経口投与したときの血漿中濃度推移及び薬物動態学的パラメータを以下に示す。
投与量Cmax(ng/mL)Tmax(h)AUC0-∞(ng・h/mL)t1/2α(h)t1/2β(h)
100mg624±1760.92±0.202650±5862.02±0.2086.20±3.11
200mg1040±2911.8±1.25360±4571.87±0.2965.75±1.34
平均値±標準偏差、n=6
反復投与
健康成人男子(6例)に本剤200mgを1日2回、食直前に7日間反復経口投与したとき、血漿中濃度は投与2日目には定常状態に達した。投与7日目におけるCmax及びAUC0-72hの累積係数はそれぞれ0.96及び1.03であり、蓄積性は認められなかった。
食事の影響
健康成人男子(11例)に本剤100mgを食後に単回経口投与したとき、Cmax及びAUC0-24hは空腹時投与と比較してそれぞれ15%及び12%減少した。
吸収(外国人における成績)
健康成人男子(6例)に[14C]アナグリプチン100mgを単回経口投与したとき、総放射能の尿中排泄率から本剤の吸収率は少なくとも73.2%と見積もられた。
分布(in vitroにおける成績)
14C]アナグリプチンを10~100000ng/mLの濃度でヒト血清に添加したとき、たん白結合率は37.1~48.2%であった。
代謝
(外国人における成績)健康成人男子(6例)に[14C]アナグリプチン100mgを単回経口投与したとき、血漿中及び尿中にはアナグリプチン及びシアノ基が加水分解された不活性代謝物(SKL-12320)が存在した。糞中にはアナグリプチン及びSKL-12320の他に5種の微量代謝物(投与量の1%未満)が検出された。尿糞の総計における存在比は、アナグリプチンが投与量の50.7%、SKL-12320が29.2%であった。
in vitroにおける成績)アナグリプチンはヒト肝S9による代謝をほとんど受けなかった。アナグリプチンは100μg/mLにおいてCYP1A2、CYP2C8/9、CYP2C19及びCYP3A4に対するわずかな誘導を示したが、10μg/mLではいずれに対しても誘導を示さなかった。また、アナグリプチンはCYP1A、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1及びCYP3A4に対する阻害を示さなかった。アナグリプチンのSKL-12320への代謝においては、DPP-4、コリンエステラーゼ、カルボキシルエステラーゼが関与することが示唆された。
排泄
健康成人男子(6例)に本剤100mgを単回経口投与したとき、投与72時間後までのアナグリプチンの尿中排泄率は49.9%であり、投与24時間後までの腎クリアランスは315mL/h/kgであった。
健康成人男子(6例)に本剤200mgを1日2回、7日間反復経口投与したとき、投与216時間後までのアナグリプチンの累積尿中排泄率は54.2%であった。
(外国人における成績)健康成人男子(6例)に[14C]アナグリプチン100mgを単回経口投与したとき、総放射能の73.2%が尿中に、25.0%が糞中に排泄された。尿及び糞中に排泄されたアナグリプチンの割合はそれぞれ投与量の46.6%及び4.1%であった。
in vitroにおける成績)アナグリプチンはヒトP糖たん白及び有機アニオントランスポーター(hOAT1、hOAT3)等の基質であることが示された。また、有機アニオントランスポーター(hOAT3)及び有機カチオントランスポーター(hOCT2)に対する弱い阻害作用が認められた(IC50値:25.2及び33.8μg/mL)。
腎機能障害患者(外国人における成績)
軽度、中等度、重度腎機能障害患者、血液透析治療中の末期腎不全患者及び健康成人(各6例)に本剤400mg注3)を単回経口投与したときの、アナグリプチンのCmax、AUC0-∞及びt1/2の比(腎機能障害患者/健康成人)を以下に示す。腎機能の低下に伴うAUC0-∞の増加が認められた。
軽度中等度重度末期
Cmax1.40(0.96~2.03)1.15(0.79~1.68)1.25(0.85~1.82)1.41(0.97~2.06)
AUC0-∞1.65(1.22~2.25)1.76(1.28~2.43)2.70(1.99~3.66)3.22(2.37~4.38)
t1/20.75(0.50~1.11)0.71(0.47~1.08)0.76(0.51~1.13)0.89(0.60~1.33)
幾何平均値の比(90%信頼区間)軽度:60≦Ccr<90mL/min/1.73m2、中等度:30≦Ccr<60mL/min/1.73m2、重度:15≦Ccr<30mL/min/1.73m2
肝機能障害患者(外国人における成績)
中等度肝機能障害患者(Child-Pugh Class B)及び健康成人(各8例)に本剤400mg注3)を単回経口投与したとき、アナグリプチンのCmax、AUC0-∞及びt1/2の比(肝機能障害患者/健康成人)はそれぞれ1.07(90%信頼区間:0.78~1.48)、1.17(0.93~1.47)及び0.71(0.48~1.04)であった。
高齢者
2型糖尿病の高齢者(65歳以上、13例)及び非高齢者(65歳未満、56例)に本剤100mgを1日2回、12週間投与したとき、アナグリプチンのCmax及びAUC0-2hの比(高齢者/非高齢者)はそれぞれ0.97及び1.05であった。
薬物間相互作用
ミグリトール
2型糖尿病患者(18例)に本剤100mg、1日2回とミグリトール50mg、1日3回を3日間併用投与したとき、アナグリプチンのCmax及びAUC0-24hは単独投与時と比較してそれぞれ58.4%及び22.9%減少し、ミグリトールはそれぞれ14.2%及び27.0%増加した。
メトホルミン
2型糖尿病患者(18例)に本剤100mg、1日2回とメトホルミン500mg、1日2回を3日間併用投与したとき、アナグリプチンのCmax及びAUC0-24hは単独投与時と比較してそれぞれ7.2%及び6.2%増加し、メトホルミンはそれぞれ1.3%減少及び10.5%増加した。
グリベンクラミド(外国人における成績)
健康成人(15例)に本剤400mg注3)を1日1回、5日間単独投与した後、グリベンクラミド5mgと単回併用投与したとき、アナグリプチンのCmax及びAUC0-24hは単独投与時と比較してそれぞれ1%増加及び5%減少し、グリベンクラミドのCmax及びAUC0-∞はそれぞれ44%及び7%増加した。
ピオグリタゾン(外国人における成績)
健康成人(16例)にピオグリタゾン45mgを1日1回、7日間単独投与した後、本剤400mg注3)、1日1回と5日間併用投与したとき、アナグリプチンのCmax及びAUC0-24hは単独投与時と比較してそれぞれ15%及び7%増加し、ピオグリタゾンはそれぞれ20%及び7%、ピオグリタゾン代謝物M-IIはそれぞれ11%及び9%、M-IIIはそれぞれ7%及び2%、M-IVはそれぞれ3%及び3%減少した。
プロベネシド
健康成人(11例)にプロベネシド1000mgを1日2回、3日間単独投与した後、本剤100mgと単回併用投与したとき、アナグリプチンのCmax及びAUC0-24hは単独投与時と比較してそれぞれ53.9%及び80.6%増加した。
ジゴキシン(外国人における成績)
健康成人(20例)に定常状態のジゴキシン(0.25mg、1日1回)と併用して本剤400mg注3)を1日1回、5日間反復経口投与したとき、ジゴキシンのCmax及びAUC0-24hは単独投与時と比較してそれぞれ49%及び18%増加した。
シクロスポリン(外国人における成績)
健康成人(19例)に本剤400mg注3)を1日1回、4日間単独投与した後、シクロスポリン600mgと単回併用投与したとき、アナグリプチンのCmax及びAUC0-24hは単独投与時と比較してそれぞれ25%及び20%増加した。
注3)本剤の承認された用法・用量は、通常、アナグリプチンとして1回100mgを1日2回、最大投与量は1回200mgを1日2回である。(「用法・用量」の項参照)