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オメプラゾール錠20mg「日医工」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 胃潰瘍,十二指腸潰瘍,吻合部潰瘍,逆流性食道炎,Zollinger-Ellison症候群
  • 下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

    • 胃潰瘍,十二指腸潰瘍,胃MALTリンパ腫,特発性血小板減少性紫斑病,早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

用法・用量

  • 胃潰瘍,吻合部潰瘍,十二指腸潰瘍,Zollinger-Ellison症候群

    • 通常,成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する。なお,通常,胃潰瘍,吻合部潰瘍では8週間まで,十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
  • 逆流性食道炎

    • 通常,成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する。なお,通常,8週間までの投与とする。さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては,1日1回10~20mgを経口投与する。
  • ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

    • 通常,成人にはオメプラゾールとして1回20mg,アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回,7日間経口投与する。なお,クラリスロマイシンは,必要に応じて適宜増量することができる。ただし,1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
    • プロトンポンプインヒビター,アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は,これに代わる治療として,通常,成人にはオメプラゾールとして1回20mg,アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回,7日間経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
  • アタザナビル硫酸塩,リルピビリン塩酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

薬物過敏症の既往歴のある患者
肝障害のある患者[肝代謝性であり,血中濃度が高くなるおそれがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

治療にあたっては,経過を十分に観察し,病状に応じ治療上必要最小限の使用にとどめること。また,血液像,肝機能,腎機能等に注意すること。
再発の既往のない逆流性食道炎患者では,逆流性食道炎治癒後直ちに維持療法に移行せず,経過観察により,維持療法の必要性を判断すること。
再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法を目的として本剤を投与する場合は,経過観察(定期的な内視鏡検査等を含む)を十分行うとともに,次の事項に十分注意すること。
再発の既往歴,症状の程度等を考慮して維持療法の用量を選択すること。
寛解状態が良好に保たれていると判断された場合は休薬又は減量を考慮すること。
1日10mgの維持療法で再発が認められた場合は1日20mgで再治療を行うこと。治癒後の維持療法においても再発の既往歴,症状の程度等を考慮して用量を選択すること。ただし,1日20mgの維持療法で再発が認められた場合,あるいは予期せぬ体重減少,吐血,嚥下障害等の症状が認められた場合は,改めて内視鏡検査等を行い,その結果に基づいて他の適切な治療法に切り替えることを考慮すること。
定期的に肝機能,腎機能,血液像等の検査を行うことが望ましい。
本剤をヘリコバクター・ピロリの除菌の補助に用いる際には,除菌治療に用いられる他の薬剤の添付文書に記載されている禁忌,慎重投与,重大な副作用等の使用上の注意を必ず確認すること。

適用上の注意

服用時
本剤は腸溶錠であり,服用にあたっては,噛んだり,砕いたりせずに,飲みくだすよう患者に指導すること。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

効能効果に関連する使用上の注意

ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合
進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
特発性血小板減少性紫斑病に対しては,ガイドライン等を参照し,ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には,ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には,ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。

高齢者への投与

本剤は,主として肝臓で代謝されるが,高齢者では肝機能,その他生理機能が低下していることが多いので,低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(ウサギ経口138mg/kg)で胎児毒性(死亡吸収胚率の増加)が報告されている。]
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合は,授乳を避けさせること。[動物実験(ラット経口5mg/kg)で,母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

薬物動態

生物学的同等性試験
オメプラゾール錠20mg「日医工」及び標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(オメプラゾールとして20mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中オメプラゾール濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果,log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり,両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→10(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
オメプラゾール錠20mg「日医工」1800.6±1422.1489.6±209.92.05±0.552.27±1.41
標準製剤(錠剤,20mg)1692.1±1132.6537.8±209.82.45±1.012.34±1.50
(1錠投与,Mean±S.D.,n=10)
血漿中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動
オメプラゾール錠20mg「日医工」は,日本薬局方医薬品各条に定められたオメプラゾール腸溶錠(20mg錠)の溶出規格に適合していることが確認されている。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アタザナビル硫酸塩
(レイアタッツ)
アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し,アタザナビルの血中濃度が低下することがある。
リルピビリン塩酸塩
(エジュラント)
リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し,リルピビリンの血中濃度が低下することがある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ジアゼパム
フェニトイン
シロスタゾール
これらの薬剤の作用を増強することがある。本剤は主に肝臓のチトクロームP450系薬物代謝酵素CYP2C19で代謝されるため,本剤と同じ代謝酵素で代謝される薬物の代謝,排泄を遅延させるおそれがある。
ワルファリン抗凝血作用を増強し,出血に至るおそれがある。プロトロンビン時間国際標準比(INR)値等の血液凝固能の変動に十分注意しながら投与すること。本剤は主に肝臓のチトクロームP450系薬物代謝酵素CYP2C19で代謝されるため,本剤と同じ代謝酵素で代謝される薬物の代謝,排泄を遅延させるおそれがある。
タクロリムス水和物タクロリムスの血中濃度が上昇することがある。相互作用の機序は不明である。
ジゴキシン
メチルジゴキシン
これらの薬剤の作用を増強することがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され,ジゴキシンの血中濃度が上昇することがある。
イトラコナゾールイトラコナゾールの作用を減弱することがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりイトラコナゾールの溶解性が低下し,イトラコナゾールの血中濃度が低下することがある。
チロシンキナーゼ阻害剤
ゲフィチニブ,
エルロチニブ
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりこれらの薬剤の溶解性が低下し,吸収が低下することがある。
ボリコナゾール本剤のCmax及びAUCが増加したとの報告がある。ボリコナゾールは本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を阻害することが考えられる。
ネルフィナビルメシル酸塩ネルフィナビルの血中濃度が低下するおそれがある。相互作用の機序は不明である。
サキナビルメシル酸塩サキナビルの血中濃度が上昇するおそれがある。相互作用の機序は不明である。
クロピドグレル硫酸塩クロピドグレル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。本剤がCYP2C19を阻害することにより,クロピドグレル硫酸塩の活性代謝物の血中濃度が低下する。
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがある。セイヨウオトギリソウが本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を誘導することが考えられる。
メトトレキサートメトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。高用量のメトトレキサートを投与する場合は,一時的に本剤の投与を中止することを考慮すること。相互作用の機序は不明である。

重大な副作用 

(頻度不明)
ショック,アナフィラキシー様症状
ショック,アナフィラキシー様症状(血管浮腫,気管支痙攣等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
汎血球減少症,無顆粒球症,溶血性貧血,血小板減少
汎血球減少症,無顆粒球症,溶血性貧血,血小板減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
劇症肝炎,肝機能障害,黄疸,肝不全
劇症肝炎,肝機能障害,黄疸,肝不全があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
視力障害
視力障害があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
間質性腎炎,急性腎不全
間質性腎炎,急性腎不全があらわれることがあるので,腎機能検査値(BUN,クレアチニン等)に注意し,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
低ナトリウム血症
低ナトリウム血症があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
間質性肺炎
間質性肺炎があらわれることがあるので,発熱,咳嗽,呼吸困難,肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には投与を中止し,速やかに胸部X線等の検査を実施し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症
筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので,このような場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
錯乱状態
せん妄,異常行動,失見当識,幻覚,不安,焦燥,攻撃性等があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

胃潰瘍,十二指腸潰瘍,吻合部潰瘍,逆流性食道炎,Zollinger-Ellison症候群の場合

頻度不明
過敏症注)発疹,蕁麻疹,そう痒感,多形紅斑,光線過敏症
消化器下痢・軟便,便秘,悪心,嘔吐,鼓腸放屁,腹部膨満感,カンジダ症,口渇,腹痛,口内炎,舌炎,顕微鏡的大腸炎(collagenous colitis,lymphocytic colitis)
肝臓AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,Al-P上昇,γ-GTP上昇,LDH上昇
血液白血球数減少,血小板数減少,貧血
精神神経系頭痛,眠気,しびれ感,めまい,振戦,傾眠,不眠(症),異常感覚,うつ状態
その他霧視,発熱,浮腫,女性化乳房,脱毛,倦怠感,関節痛,BUN上昇,クレアチニン上昇,尿酸上昇,トリグリセライド上昇,血清カリウム上昇,総コレステロール上昇,頻尿,味覚異常,動悸,月経異常,筋肉痛,発汗,筋力低下,低マグネシウム血症

注:このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合

頻度不明
過敏症注1)発疹
消化器下痢・軟便,味覚異常,口内炎,腹痛,食道炎,腹部膨満感,便秘,舌炎,悪心,口渇,十二指腸炎
肝臓注2)肝機能異常,AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,Al-P上昇,ビリルビン上昇,LDH上昇
血液注2)好酸球数増多,血小板数減少,貧血,白血球数増多,白血球分画異常
精神神経系頭痛,しびれ感,めまい,睡眠障害
その他尿蛋白陽性,尿酸上昇,総コレステロール上昇,QT延長,発熱,倦怠感,カンジダ症,尿糖陽性,動悸,霧視

注1:このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
注2:観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

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