製品名 ナーブロック筋注2500単位

一般名
Botulinum Toxin Type B
薬効分類
中枢神経薬(その他)
 >末梢性筋弛緩薬
価格
2,500単位0.5mL1瓶:28935円/瓶

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 痙性斜頸

用法・用量

  • 通常、成人にはB型ボツリヌス毒素として以下の用量を緊張筋に筋肉内注射する。緊張筋が複数ある場合は、分割して投与する。
    • 初回投与の場合には、合計で2500~5000単位を投与する。
    • 効果不十分または症状再発の場合には、合計で10000単位を上限として再投与することができる。ただし、2ヵ月以内の再投与は避けること。
    • *緊張筋:胸鎖乳突筋、斜角筋、僧帽筋、肩甲挙筋、頭板状筋、頭半棘筋等
禁忌

【警告】

  • 本剤の有効成分は、ボツリヌス菌によって産生されるB型ボツリヌス毒素であるため、使用上の注意を熟読した上で、用法・用量を厳守し、痙性斜頸以外には安全性が確立されていないので絶対使用しないこと。〔頸部以外の筋痙直、流涎過多、頭痛及び注射部位が不明なジストニーの患者で、本剤による治療中に因果関係を否定できない死亡例の報告がある。〕
  • 本剤の投与は、講習を受けた医師で、本剤の安全性及び有効性を十分理解し、高度な頸部筋の解剖学的知識、筋電図測定技術及び本剤の施注手技に関する十分な知識・経験のある医師が行うこと。〔本剤による治療中に因果関係を完全に否定できない死亡例の報告がある。また、呼吸障害、嚥下障害等頸部関連筋に関する副作用があらわれるおそれがある。〕
  • 本剤の投与により、呼吸困難があらわれることがある。〔嚥下障害から嚥下性肺炎を引き起こし、また、投与部近位への拡散により呼吸機能低下に至ったとする報告がある。(「重大な副作用」の項参照)〕
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 全身性の神経筋接合部の障害をもつ患者(重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、筋萎縮性側索硬化症等)〔本剤は筋弛緩作用を有するため、病態を悪化させるおそれがある。〕
  • 高度の呼吸機能障害のある患者〔本剤の投与により、病態を悪化させるおそれがある。〕
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
副作用
アナフィラキシー様症状(頻度不明)
アナフィラキシー様症状を起こすおそれがあるので、本剤投与後に患者の状態を十分観察し、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫(顔面浮腫、喉頭浮腫等)、蕁麻疹、そう痒感等のアナフィラキシー様症状が認められた場合には、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。
呼吸障害(頻度不明)、嚥下障害(18.2%)
嚥下障害から嚥下性肺炎をきたし、重篤な呼吸困難に至ったという報告が、また、本剤の投与部近位への拡散により呼吸機能低下があらわれることがあるので、特に投与後1~2週間は嚥下障害、声質の変化、呼吸障害等の発現に留意するとともに、発現が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
注意

次の患者には慎重に投与すること

筋弛緩剤及び筋弛緩作用を有する薬剤を投与中の患者〔筋弛緩作用が増強されることがある。また、呼吸困難や嚥下障害等の発現が高まるおそれがある。(「用法・用量に関連する使用上の注意」、「相互作用」の項参照)〕
慢性の呼吸器障害のある患者〔本剤の投与により、病態を悪化させるおそれがある。〕
重篤な筋力低下あるいは萎縮がある患者〔本剤の投与により、症状を悪化させるおそれがある。〕
高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
本剤の投与に際しては、患者又はそれに代わる適切な者に、次の事項について文書を用いてよく説明し、文書による同意を得た後、使用する。
本剤の有効成分は、ボツリヌス菌によって産生されるB型ボツリヌス毒素である。また本剤は、米国産ウシ由来成分(心臓)を製造工程に使用しており、本剤による伝達性海綿状脳症伝播の理論的リスクを完全には否定できないため、治療上の有益性と危険性を十分に検討した上で本剤を投与すること。
本剤の投与は対症療法であり、効果は通常3~4ヵ月で消失し、投与を繰り返す必要がある。
本剤の投与を長期間繰り返した場合、中和抗体の産生により、効果が認められなくなることがある。
日常生活を制限されていた患者は、本剤投与後、過度の筋収縮を伴う労作を避け、活動を徐々に再開する。
特に本剤投与後1~2週間は、嚥下障害、声質の変化、息苦しい等の発現に留意するとともに、発現が認められた場合には、直ちに医師の診察を受ける。
本剤投与後、姿勢の変化により今まで緊張していなかった筋が緊張することがある。
本剤投与後、3~4ヵ月の間に呼吸困難、脱力感等の体調の変化があらわれた場合には、直ちに医師の診察を受ける。
男性及び妊娠する可能性のある婦人においては、投与中は避妊を考慮する。〔妊娠中の安全性は確立しておらず、類薬で胎児の死亡が認められている。〕
他の医療施設でボツリヌス毒素の投与を受けている場合には、治療対象疾患及び投与日を必ず申し出る。
本剤投与後、抗体が産生されることにより、耐性が生じるおそれがある。効果の減弱がみられる場合には、抗体検査の実施を考慮し、抗体が産生された場合には、投与を中止すること。
ボツリヌス毒素の投与により、投与筋以外の遠隔筋に対する影響と考えられる副作用があらわれることがあり、嚥下障害、肺炎、重度の衰弱等に伴う死亡例も報告されている。嚥下困難等の神経疾患を有する患者では、この副作用のリスクが増加するため特に注意すること。〔「副作用」の項参照〕
本剤投与後、脱力感、筋力低下、めまい、視力低下があらわれることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。〔「副作用」の項参照〕
本剤はできるだけ少量(承認用量の下限を参照)から投与を開始することが望ましい。なお、疾患の重症度に応じて高い用量を投与しても、効果は期待できない場合がある。
本剤ではA型ボツリヌス毒素製剤と比べ口渇・口内乾燥及び嚥下障害があらわれる割合が高いため、これらの症状の発現に留意するとともに、患者に対してもこのような症状が認められた場合には直ちに医師の診察を受けるよう指導すること。
投与経路
筋肉内にのみ投与すること。
調製時
わずかに半透明~白色の微粒子がみられることがあるが、これにより本剤の薬効は影響を受けない。なお、これ以外の外観上の異常を認めた場合には使用しないこと。
本剤を希釈する場合には生理食塩液のみを用い、希釈後は速やかに使用すること。なお、希釈後は冷凍しないこと。
変性するので泡立ちや激しい攪拌を避けること。
筋肉内注射時
筋肉内に投与する場合は、組織・神経などへの影響を避けるため、下記の点に注意すること。
神経走行部位を避けるよう注意すること。
注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流を見た場合には、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
注射部位に疼痛、硬結をみることがある。
本剤の力価(単位)は、本剤特有のもので、他のボツリヌス毒素製剤(A型ボツリヌス毒素製剤)とは異なること、また換算もできないことに留意し、必ず本剤の投与量を慎重に確認してから投与すること。
緊張筋が深部であるなど、触診で緊張筋の同定が困難な場合には、筋電計を用いて注意深く目標とする部位を同定すること。
効果が認められない場合は、用量及び投与部位について再検討した上で次の投与を行うこと。
本剤投与筋の筋緊張が低下した後、その協働筋側の緊張が亢進し、異常姿勢をきたすことがあるため、初回投与以降も緊張筋を注意深く同定して投与すること。
初回及び再投与により全く効果が認められない場合は、より高頻度・高投与量で投与を行っても効果が期待できない場合があるため、本剤の投与中止を考慮すること。
筋ごとの適切な部位及び投与量に留意し、注射すること。〔臨床成績等から、以下のような投与部位及び投与量が推奨されている。〕
投与筋初回投与量注3)、投与部位数最高投与量注4)
胸鎖乳突筋注1)625~1500単位を2ヵ所以上に分割4000単位
斜角筋500~1250単位2500単位
僧帽筋750~2000単位を2ヵ所以上に分割4000単位
肩甲挙筋注2)625~1250単位2500単位
頭板状筋1000~2500単位を2ヵ所以上に分割5000単位
頭半棘筋500~1250単位2500単位
注1)胸鎖乳突筋に投与する場合は、嚥下障害発現のリスクを軽減するため、両側への投与を避けること。注2)肩甲挙筋へ投与する場合は、嚥下障害及び呼吸器感染のリスクが増大するおそれがあるので注意すること。注3)各筋に対し、初めて投与する場合の投与量を示す。注4)各投与部位への投与量の上限は通常1000単位までとし、最大でも2500単位を上限とすること。
本剤と他のボツリヌス毒素製剤(A型ボツリヌス毒素製剤)の同時投与は原則として避けること。〔本剤と他のボツリヌス毒素製剤を同時投与した経験はなく、有効性及び安全性は確立しておらず、同時に投与した場合には、神経筋接合部の麻痺等が増強し、呼吸困難、嚥下障害等の重篤な副作用が発現するおそれがある。(「相互作用」の項参照)〕
他のボツリヌス毒素製剤(A型ボツリヌス毒素製剤)を投与後に本剤を使用する場合には、少なくとも他のボツリヌス毒素製剤の用法・用量で規定されている投与間隔をあけるとともに、患者の症状を十分に観察した上で、効果が消失し、安全性上の問題がないと判断された場合にのみ投与すること。〔A型ボツリヌス毒素製剤の投与後3ヵ月以内に本剤を投与した場合の有効性及び安全性は確立されていない。先に投与された他のボツリヌス毒素の効果が消失する前に本剤を投与した場合には、神経筋接合部の麻痺等が増強し、呼吸困難、嚥下障害等の重篤な副作用が発現するおそれがある。(「相互作用」の項参照)〕
一般に高齢者では筋肉量の減少及び生理機能の低下等が認められるので、少量(承認用量の下限)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。〔外国の臨床試験において、高齢者では口内乾燥、嚥下障害が多く認められている。〕
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔類薬(A型ボツリヌス毒素製剤)において、妊娠中の患者で胎児の死亡が報告されている。〕
授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。〔授乳中の投与に関する安全性は確立していない。〕
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
(参考)
ラットに125I-B型ボツリヌス毒素を単回筋肉内投与(24000単位/kg)したときの血液中放射能濃度は、0.5時間後に最高値として、投与量の3.7%にあたる放射能が認められた。投与部位の筋肉には投与後5分に99.76%を認め、消失半減期は15.7時間であった。投与後24時間以内に投与放射能の56%が尿中に排泄された。