製品名 スタリビルド配合錠

一般名
Elvitegravir
Cobicistat
Emtricitabine
Tenofovir Disoproxil Fumarate
薬効分類
抗ウイルス薬
 >抗HIV薬
価格
1錠:7046.9円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • HIV-1感染症

用法・用量

  • 通常,成人には1回1錠(エルビテグラビルとして150mg,コビシスタットとして150mg,エムトリシタビンとして200mg及びテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩として300mgを含有)を1日1回食事中又は食直後に経口投与する。
禁忌

【警告】

  • B型慢性肝炎を合併している患者では,本剤の投与中止により,B型慢性肝炎が再燃するおそれがあるので,本剤の投与を中断する場合には十分注意すること。特に非代償性の場合,重症化するおそれがあるので注意すること。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 次の薬剤を投与中の患者

    カルバマゼピン,フェノバルビタール,フェニトイン,ホスフェニトイン,リファンピシン,セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort:セント・ジョーンズ・ワート)含有食品,ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩,エルゴタミン酒石酸塩,エルゴメトリンマレイン酸塩,メチルエルゴメトリンマレイン酸塩,アスナプレビル,バニプレビル,シンバスタチン,ピモジド,シルデナフィルクエン酸塩(レバチオ),バルデナフィル塩酸塩水和物,タダラフィル(アドシルカ),ブロナンセリン,アゼルニジピン,リバーロキサバン,トリアゾラム,ミダゾラム,ロミタピドメシル酸塩(「相互作用」の項参照)
  • 腎機能又は肝機能障害がありコルヒチンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
副作用
腎不全又は重度の腎機能障害(1%未満)
腎機能不全,腎不全,急性腎障害,近位腎尿細管機能障害,ファンコニー症候群,急性腎尿細管壊死,腎性尿崩症又は腎炎等の重度の腎機能障害が現れることがあるので,定期的に検査を行う等,観察を十分に行い,臨床検査値に異常が認められた場合には,投与を中止する等,適切な処置を行うこと。特に腎機能障害の既往がある患者や腎毒性のある薬剤が投与されている患者では注意すること。
膵炎(頻度不明)注2)
膵炎が現れることがあるので,血中アミラーゼ,リパーゼ,血中トリグリセリド等の検査値の上昇がみられた場合には,投与を中止する等,適切な処置を行うこと。
乳酸アシドーシス(頻度不明)注2)
乳酸アシドーシスが現れることがあるので,このような場合には,投与を中止する等,適切な処置を行うこと。
注2)エムトリシタビン製剤又はテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩製剤の臨床試験,製造販売後調査及び自発報告等で報告された副作用を示した。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

腎機能障害のある患者[中等度及び重度の腎機能障害のある患者では,エムトリシタビン及びテノホビルの血中濃度が上昇する(「薬物動態」の項参照)。]
重度の肝機能障害のある患者[エルビテグラビルの血中濃度が上昇する可能性がある(「薬物動態」の項参照)。]

重要な基本的注意

本剤の使用に際しては,患者又はそれに代わる適切な者に次の事項についてよく説明し同意を得た後,使用すること。
本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから,日和見感染症を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので,本剤投与開始後の身体状況の変化についてはすべて担当医に報告すること。
本剤の長期投与による影響については現在のところ不明であること。
本剤による治療が,性的接触又は血液汚染等による他者へのHIV感染の危険性を低下させるかどうかは証明されていないこと。
担当医の指示なしに用量を変更したり,服用を中止したりしないこと。
本剤は併用薬剤と相互作用を起こすことがあるため,服用中のすべての薬剤を担当医に報告すること(「相互作用」の項参照)。また,本剤で治療中に新たに他の薬剤を服用する場合,事前に担当医に相談すること。
本剤は,CYP3Aの選択的阻害薬であるコビシスタットを含有するため,CYP3Aにより主として代謝される薬剤と併用する場合には,併用薬の血中濃度モニタリングを行う,診察回数を増やす,また必要に応じて併用薬の減量を考慮する等,慎重に投与すること(「相互作用」の項及び「薬物動態」の項参照)。
本剤は,HIV-1感染症に対して1剤で治療を行うものであるため,他の抗HIV薬と併用しないこと。また,コビシスタットと類似の薬理作用を有しているリトナビルを含む製剤,及びエムトリシタビンと類似の薬剤耐性,ウイルス学的特性を有しているラミブジンを含む製剤と併用しないこと。
エムトリシタビン又はテノホビルを含む核酸系逆転写酵素阻害薬の単独投与又はこれらの併用療法により,重篤な乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)が,女性に多く報告されているので,乳酸アシドーシス又は肝細胞毒性が疑われる臨床症状又は検査値異常(アミノトランスフェラーゼの急激な上昇等)が認められた場合には,本剤の投与を一時中止すること。特に肝疾患の危険因子を有する患者においては注意すること。
本剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で,免疫再構築炎症反応症候群が報告されている。投与開始後,免疫機能が回復し,症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス,サイトメガロウイルス,ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある。また,免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症,多発性筋炎,ギラン・バレー症候群,ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので,これらの症状を評価し,必要時には適切な治療を考慮すること。
本剤投与前にクレアチニンクリアランス,尿糖及び尿蛋白の検査を実施すること。また,本剤投与後も定期的な検査等により患者の状態を注意深く観察し,腎機能障害のリスクを有する患者には血清リンの検査も実施すること。腎毒性を有する薬剤との併用は避けることが望ましい。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を含む多剤併用療法を長期間行った患者において,骨粗鬆症が現れ,大腿骨頚部等の骨折を起こした症例が報告されている。長期投与時には定期的に骨密度検査を行う等骨密度減少に注意し,異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。なお,テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩の試験において,144週間の投与により腰椎と大腿骨頚部の骨密度の減少が見られている。骨密度の減少した患者の大部分は,投与開始後24~48週目にかけて発現し,以降は144週目まで持続していた。
アジア系人種におけるエムトリシタビンの薬物動態は十分に検討されていないが,少数例の健康成人及びB型慢性肝炎のアジア系人種において,Cmaxの上昇を示唆する成績が得られているので,HBV感染症合併患者を含め,副作用の発現に注意すること。
エムトリシタビン製剤の試験において皮膚変色が発現し,その発現頻度は有色人種で高いことが示唆されている。その原因は現在のところ不明である。

適用上の注意

粉砕時の安定性データは得られていないため,本剤を粉砕して使用しないこと。

用法用量に関連する使用上の注意

本剤は,エルビテグラビル,コビシスタット,エムトリシタビン及びテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩の4成分を含有した配合錠である。これらの成分を含む製剤と併用しないこと。また,テノホビル アラフェナミドフマル酸塩を含む製剤についても併用しないこと。
投与開始時にクレアチニンクリアランスが70mL/min以上であることを確認すること。また,本剤投与後,クレアチニンクリアランスが50mL/min未満に低下した場合には本剤の投与を中止すること。

効能効果に関連する使用上の注意

以下のいずれかのHIV-1感染症患者に使用すること。
抗HIV薬による治療経験がない患者
ウイルス学的失敗の経験がなく,切り替え前6ヵ月間以上においてウイルス学的抑制(HIV-1 RNA量が50copies/mL未満)が得られており,エルビテグラビル,エムトリシタビン又はテノホビルに対する耐性関連変異を持たず,本剤への切り替えが適切であると判断される抗HIV薬既治療患者
本剤による治療にあたっては,患者の治療歴及び可能な場合には薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を参考にすること。
小児HIV感染症に対しては,本剤投与による有効性,安全性が確立していない。

高齢者への投与

本剤の高齢者における薬物動態は検討されていない。本剤の投与に際しては,患者の肝,腎及び心機能の低下,合併症,併用薬等を十分に考慮すること。

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,投与しないことが望ましい。本剤投与中に妊娠が判明した場合の代替薬への変更は,変更によるリスクを考慮した上で適切な時期に実施すること。[妊娠中期及び妊娠後期の妊婦に本剤を投与したとき,出産後と比較しエルビテグラビル及びコビシスタットの血中濃度低下が認められている(「薬物動態」の項参照)。妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない。動物試験(サル)においてテノホビルの胎児への移行が報告されている。]
本剤服用中は授乳を中止させること。[テノホビル及びエムトリシタビンのヒト乳汁への移行が報告されている。なお,エルビテグラビル及びコビシスタットのヒト乳汁への移行は不明である。動物実験(ラット)においてエルビテグラビル,コビシスタット及びテノホビルの乳汁への移行が報告されている。また,女性のHIV感染症患者は,乳児のHIV感染を避けるため,乳児に母乳を与えないことが望ましい。]

小児等への投与

低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

薬物動態

<日本人における成績>
吸収
健康成人男性に本剤を食直後に単回投与した時の,エルビテグラビル,コビシスタット,エムトリシタビン及びテノホビルの血漿中濃度は,それぞれ3.5時間後,2.5時間後,1.5時間後及び1.5時間後に最高値に達した。それぞれの薬物動態パラメータを表1に示す。
表1 本剤単回経口投与時のエルビテグラビル,コビシスタット,エムトリシタビン及びテノホビルの薬物動態パラメータ
エルビテグラビルコビシスタットエムトリシタビンテノホビル
Cmax(μg/mL)2.3±0.51.1±0.22.3±0.30.6±0.1
t1/2(hr)4.3±1.03.1±0.513.1±2.115.6±1.0
AUCinf(μg・hr/mL)28.9±5.96.7±2.511.1±1.24.3±0.5
平均値±標準偏差,11例
食事の影響
本剤を空腹時に単回投与した場合,普通食(413kcal)摂取時と比較して,エルビテグラビルのCmax及びAUCinfはそれぞれ55%及び50%低下し,テノホビルのCmax及びAUCinfはそれぞれ28%低下した。また,コビシスタットのCmaxは7%低下,AUCinfは6%上昇し,エムトリシタビンのCmax及びAUCinfはそれぞれ13%及び2%上昇した。一方,軽食(250kcal)摂取時と普通食摂取時との比較では,いずれの成分もCmax及びAUCinfは同程度であった。
<外国人における成績>
吸収
HIV-1感染症患者に本剤を食直後に反復投与した時の,エルビテグラビル,コビシスタット,エムトリシタビン及びテノホビルの血漿中濃度は,それぞれ4時間後,3時間後,3時間後及び2時間後に最高値に達した。それぞれの薬物動態パラメータを表2に示す。
表2 本剤反復経口投与時のエルビテグラビル,コビシスタット,エムトリシタビン及びテノホビルの薬物動態パラメータ
エルビテグラビル注3)コビシスタット注4)エムトリシタビン注4)テノホビル注4)
Cmax(μg/mL)1.7±0.4
[0.4:3.7]
1.1±0.4
[0.1:2.1]
1.9±0.5
[0.6:3.6]
0.45±0.2
[0.2:1.2]
AUCtau(μg・hr/mL)23.0±7.5
[4.4:69.8]
8.3±3.8
[0.5:18.3]
12.7±4.5
[5.2:34.1]
4.4±2.2
[2.1:18.2]
Ctrough(μg/mL)0.45±0.26
[0.05:2.34]
0.05±0.13
[0.01:0.92]
0.14±0.25
[0.04:1.94]
0.10±0.08
[0.04:0.58]
平均値±標準偏差
[最小値:最大値]注3)母集団薬物動態解析結果に基づく推定値,419例注4)ノンコンパートメント解析結果,61~62例,コビシスタットCtroughのみ53例
分布
エルビテグラビル
ヒト血漿蛋白に対する結合率は1ng/mL~1.6μg/mLの濃度範囲において濃度に依存せず98~99%であった。エルビテグラビルの血液中濃度/血漿中濃度比は0.73であった。
コビシスタット
ヒト血漿蛋白に対する結合率は97~98%であり,血液中濃度/血漿中濃度比は0.5であった。
エムトリシタビン
ヒト血漿蛋白に対する結合率は,0.02~200μg/mLの濃度範囲において濃度に依存せず4%未満であった。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩
ヒト血漿蛋白に対する結合率は0.01~25μg/mLの濃度範囲において濃度に依存せず0.7%未満であった。
代謝
エルビテグラビル
肝ミクロソーム及びCYPアイソザイムを用いたin vitro試験において,エルビテグラビルは主にCYP3Aにより代謝され,また,UGT1A1/3により,グルクロン酸抱合を受けた。
コビシスタット
肝ミクロソーム及びCYPアイソザイムを用いたin vitro試験において,コビシスタットは主にCYP3Aにより代謝され,一部CYP2D6で代謝された。また,in vivo試料中に,グルクロン酸抱合体は検出されなかった。
エムトリシタビン
ヒト肝ミクロソームを用いた各種検討において,2%未満の代謝物が検出された。14C-エムトリシタビンを単回投与したところ,投与量の13%の代謝物がヒト尿中に検出された。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩
経口投与後,速やかにテノホビルに代謝され,その後,細胞内でテノホビル二リン酸に代謝された。in vitro試験において,テノホビル ジソプロキシル及びテノホビルはいずれもCYPの基質ではないことが示された。
排泄
エルビテグラビル
健康被験者にリトナビル100mgでブーストして14C-エルビテグラビル50mgを単回投与したところ,投与量の94.8%が糞中に,6.7%が尿中に排泄された。
コビシスタット
健康被験者にコビシスタット150mgを6日間反復投与した後に14C-コビシスタット150mgを投与したところ,投与量の86.2%が糞中に,8.2%が尿中に排泄された。
エムトリシタビン
健康被験者にエムトリシタビン200mgを反復投与後14C-エムトリシタビンを単回投与したところ,投与量の86%は尿中に,14%は糞中に回収された。腎クリアランスが推定クレアチニンクリアランスを上回ったことから,糸球体ろ過と尿細管への能動輸送の両方による排泄が示唆された。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩
HIV-1感染症患者にテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩300mg1日1回食後反復経口投与したところ,投与量の32%(テノホビル換算)が24時間以内に尿中に排泄され,テノホビルを静脈内投与した場合は,投与量の70~80%が72時間までに,テノホビルとして尿中に排泄された。腎クリアランスは推定クレアチニンクリアランスを超えていると考えられたことから,糸球体ろ過と尿細管への能動輸送による腎排泄が示唆された。
腎機能障害患者
エルビテグラビル及びコビシスタット
クレアチニンクリアランスが15mL/min以上30mL/min未満の重度の腎機能障害を有する被験者(非透析患者)における,エルビテグラビル150mg及びコビシスタット150mg単回投与時のエルビテグラビル及びコビシスタットのAUCは,クレアチニンクリアランスが90mL/min超の被験者に対し,それぞれ約25%低下及び約25%上昇した。
エムトリシタビン
クレアチニンクリアランスが30mL/min未満の重度の腎機能障害を有する被験者における,エムトリシタビン200mg単回投与時のエムトリシタビンのCmax及びAUCは,クレアチニンクリアランスが80mL/min超の被験者に対し,それぞれ約30%及び約200%上昇した。また,クレアチニンクリアランスが30mL/min以上50mL/min未満の中等度の腎機能障害を有する被験者における,エムトリシタビン200mg単回投与時のエムトリシタビンのCmax及びAUCは,クレアチニンクリアランスが80mL/min超の被験者に対し,それぞれ約50%及び約120%上昇した。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩
クレアチニンクリアランスが30mL/min未満の重度の腎機能障害を有する被験者における,テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩300mg単回投与時のテノホビルのCmax及びAUCは,クレアチニンクリアランスが80mL/min超の被験者に対し,テノホビルのCmax及びAUCは約70%及び約560%上昇した。また,クレアチニンクリアランスが30mL/min以上50mL/min未満の中等度の腎機能障害を有する被験者における,テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩300mg単回投与時のテノホビルのCmaxは,クレアチニンクリアランスが80mL/min超の被験者に対し,変化は認められず,AUCは約160%上昇した。
肝機能障害患者
エルビテグラビル及びコビシスタット
中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類クラスB)を有する被験者における,エルビテグラビル150mg及びコビシスタット150mg単回投与時のエルビテグラビル及びコビシスタットのAUCは,肝機能正常被験者に対し,エルビテグラビルでは35%上昇したが,コビシスタットでは変化は認められなかった。
エムトリシタビン
肝機能障害を有する被験者における薬物動態は検討していない。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩
中等度から重度の肝機能障害を有する被験者における,テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩300mg単回投与時のテノホビルの薬物動態を検討した。健康被験者に対し重度の肝機能障害(Child-Pugh分類クラスC)を有する被験者の場合では,Cmax及びAUCはそれぞれ約40%上昇した。
妊娠中のHIV-1感染症患者
.妊娠中のHIV-1感染症患者における,エルビテグラビル150mg及びコビシスタット150mgを含むレジメン投与時のエルビテグラビル及びコビシスタットの薬物動態を検討した。その結果,出産後(6~12週)に対し妊娠中期(14例)では,エルビテグラビルのCmax,AUC0-24hr及びCminがそれぞれ8%,24%及び82%低下し,コビシスタットのCmax,AUC0-24hr及びCminがそれぞれ28%,44%及び61%低下した。また,出産後に対し妊娠後期(24例)では,エルビテグラビルのCmax,AUC0-24hr及びCminがそれぞれ28%,44%及び86%低下し,コビシスタットのCmax,AUC0-24hr及びCminがそれぞれ38%,59%及び67%低下した。
薬物相互作用
健康成人に対し,本剤又は本剤の有効成分を含有する製剤と併用薬を投与した時の,本剤の有効成分又は併用薬の薬物動態への影響を表3~7に示す。
表3 併用薬投与時のエルビテグラビルの薬物動態パラメータ比
併用薬併用薬の用量・投与方法注5)エルビテグラビルの用量コビシスタット又はリトナビルの用量例数他剤併用時/非併用時のエルビテグラビルの薬物動態パラメータ比(90%信頼区間)
CmaxAUCCmin
カルバマゼピン200mg同時1日2回150mg1日1回コビシスタット150mg1日1回120.55(0.49,0.61)0.31(0.28,0.33)0.03(0.02,0.04)
マグネシウム/アルミニウム含有制酸剤20mL4hr前単回50mg単回リトナビル100mg単回80.95(0.84,1.07)0.96(0.88,1.04)1.04(0.93,1.17)
20mL4hr後単回100.98(0.88,1.10)0.98(0.91,1.06)1.00(0.90,1.11)
20mL2hr前単回110.82(0.74,0.91)0.85(0.79,0.91)0.90(0.82,0.99)
20mL2hr後単回100.79(0.71,0.88)0.80(0.75,0.86)0.80(0.73,0.89)
ファモチジン40mg12hr後1日1回150mg1日1回コビシスタット150mg1日1回101.02(0.89,1.17)1.03(0.95,1.13)1.18(1.05,1.32)
40mg同時1日1回161.00(0.92,1.10)1.03(0.98,1.08)1.07(0.98,1.17)
ケトコナゾール200mg1日2回150mg1日1回リトナビル100mg1日1回181.17(1.04,1.33)1.48(1.36,1.62)1.67(1.48,1.88)
レジパスビル/ソホスブビル90/400mg1日1回150mg1日1回コビシスタット150mg1日1回290.88(0.82,0.95)1.02(0.95,1.09)1.36(1.23,1.49)
オメプラゾール40mg2hr前1日1回50mg1日1回リトナビル100mg1日1回90.93(0.83,1.04)0.99(0.91,1.07)0.94(0.85,1.04)
20mg2hr前1日1回150mg1日1回コビシスタット150mg1日1回111.16(1.04,1.30)1.10(1.02,1.19)1.13(0.96,1.34)
20mg12hr後1日1回111.03(0.92,1.15)1.05(0.93,1.18)1.10(0.92,1.32)
リファブチン150mg隔日1回150mg1日1回コビシスタット150mg1日1回120.91(0.84,0.99)0.79(0.74,0.85)0.33(0.27,0.40)
ロスバスタチン10mg単回150mg1日1回コビシスタット150mg1日1回100.94(0.83,1.07)1.02(0.91,1.14)0.98(0.83,1.16)
テラプレビル750mg1日3回150mg1日1回コビシスタット150mg1日1回160.79(0.74,0.85)0.84(0.79,0.89)1.29(1.14,1.46)
注5)エルビテグラビル製剤投与からの時間(hr:時間)
表4 併用薬投与時のコビシスタットの薬物動態パラメータ比
併用薬併用薬の用量・投与方法注6)エルビテグラビルの用量コビシスタットの用量例数他剤併用時/非併用時のコビシスタットの薬物動態パラメータ比(90%信頼区間)
CmaxAUCCmin
カルバマゼピン200mg同時1日2回150mg1日1回150mg1日1回120.28(0.24,0.33)0.16(0.14,0.18)0.10(0.07,0.14)
ファモチジン40mg12hr後1日1回150mg1日1回150mg1日1回101.04(0.99,1.08)1.05(1.02,1.08)1.15(1.06,1.26)
40mg同時1日1回161.06(0.99,1.13)1.03(0.97,1.11)1.11(1.00,1.24)
レジパスビル/ソホスブビル90/400mg1日1回150mg1日1回150mg1日1回291.25(1.18,1.32)1.59(1.49,1.70)4.25(3.47,5.22)
オメプラゾール20mg2hr前1日1回150mg1日1回150mg1日1回110.90(0.82,0.99)0.92(0.85,1.01)0.93(0.74,1.17)
20mg12hr後1日1回110.94(0.85,1.05)0.99(0.89,1.09)1.02(0.82,1.28)注7)
テラプレビル750mg同時1日3回150mg1日1回150mg1日1回160.87(0.82,0.93)1.02(0.95,1.09)3.32(2.82,3.92)
ダルナビル800mg1日1回NA注8)150mg1日1回注8)141.06(1.00,1.12)1.09(1.03,1.15)1.11(0.98,1.25)
NA:投与せず注6)コビシスタット製剤投与からの時間(hr:時間)注7)Cminのみ10例注8)ダルナビル/コビシスタット+エムトリシタビン/テノホビル アラフェナミドフマル酸塩を用いた薬物動態試験
表5 併用薬投与時のエムトリシタビンの薬物動態パラメータ比
併用薬併用薬の用量・投与方法エムトリシタビンの用量例数他剤併用時/非併用時のエムトリシタビンの薬物動態パラメータ比(90%信頼区間)
CmaxAUCCmin
セルトラリン50mg単回200mg1日1回注9)190.90(0.82,0.98)0.84(0.81,0.88)0.94(0.90,0.99)
ソホスブビル/ベルパタスビル400/100mg1日1回200mg1日1回注9)241.02(0.97,1.06)1.01(0.98,1.04)1.02(0.97,1.07)
タクロリムス0.05mg/kg1日2回200mg1日1回注10)210.89(0.83,0.95)0.95(0.91,0.99)1.03(0.96,1.10)
ファムシクロビル500mg単回200mg単回120.90(0.80,1.01)0.93(0.87,0.99)NC
NC:未算出注9)エルビテグラビル/コビシスタット/エムトリシタビン/テノホビル アラフェナミドフマル酸塩を用いた薬物動態試験注10)エムトリシタビン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を用いた薬物動態試験
表6 併用薬投与時のテノホビルの薬物動態パラメータ比
併用薬併用薬の用量・投与方法テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩の用量例数他剤併用時/非併用時のテノホビルの薬物動態パラメータ比(90%信頼区間)
CmaxAUCCmin
テラプレビル750mg1日3回300mg1日1回注11)161.03(0.91,1.16)1.06(1.02,1.09)1.08(1.05,1.12)
レジパスビル/ソホスブビル90/400mg1日1回300mg1日1回注12)241.47(1.37,1.58)1.35(1.29,1.42)1.47(1.38,1.57)
300mg1日1回注13)231.64(1.54,1.74)1.50(1.42,1.59)1.59(1.49,1.70)
300mg1日1回注14)151.79(1.56,2.04)1.98(1.77,2.23)2.63(2.32,2.97)
300mg1日1回注15)141.32(1.25,1.39)1.40(1.31,1.50)1.91(1.74,2.10)
300mg1日1回注16)291.61(1.51,1.72)1.65(1.59,1.71)2.15(2.05,2.26)
注11)本剤を用いた薬物動態試験注12)アタザナビル/リトナビル+エムトリシタビン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を用いた薬物動態試験注13)ダルナビル/リトナビル+エムトリシタビン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を用いた薬物動態試験注14)エファビレンツ/エムトリシタビン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を用いた薬物動態試験注15)エムトリシタビン/リルピビリン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を用いた薬物動態試験注16)ドルテグラビル+エムトリシタビン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を用いた薬物動態試験
表7 エルビテグラビル製剤及びコビシスタット製剤,コビシスタット製剤又は本剤投与時の併用薬の薬物動態パラメータ比
併用薬併用薬の用量エルビテグラビルの用量コビシスタットの用量例数他剤併用時/非併用時の併用薬の薬物動態パラメータ比(90%信頼区間)
CmaxAUCCmin
カルバマゼピン200mg1日2回150mg1日1回150mg1日1回121.40(1.32,1.49)1.43(1.36,1.52)1.51(1.41,1.62)
ブプレノルフィン16~24mg1日1回150mg1日1回150mg1日1回171.12(0.98,1.27)1.35(1.18,1.55)1.66(1.43,1.93)
ノルブプレノルフィン1.24(1.03,1.49)1.42(1.22,1.67)1.57(1.31,1.88)
デシプラミン(国内未承認)50mg単回NA150mg1日1回81.24(1.08,1.44)1.65(1.36,2.02)NC
ジゴキシン0.5mg単回NA150mg1日1回221.41(1.29,1.55)1.08(1.00,1.17)NC
レジパスビル90mg1日1回150mg1日1回150mg1日1回291.63(1.51,1.75)1.78(1.64,1.94)1.91(1.76,2.08)
ソホスブビル400mg1日1回1.33(1.14,1.56)1.36(1.21,1.52)NC
ソホスブビル主要代謝物1.33(1.22,1.44)1.44(1.41,1.48)1.53(1.47,1.59)
ナロキソン4~6mg1日1回150mg1日1回150mg1日1回170.72(0.61,0.85)0.72(0.59,0.87)NC
ノルゲスチメート及びエチニルエストラジオール0.180/0.215/0.250mgノルゲスチメート1日1回150mg1日1回注17)150mg1日1回注17)132.08(2.00,2.17)2.26(2.15,2.37)2.67(2.43,2.92)
0.025mgエチニルエストラジオール1日1回0.94(0.86,1.04)0.75(0.69,0.81)0.56(0.52,0.61)
R-メサドン80~120mg1日1回150mg1日1回150mg1日1回111.01(0.91,1.13)1.07(0.96,1.19)1.10(0.95,1.28)
S-メサドン0.96(0.87,1.06)1.00(0.89,1.12)1.02(0.89,1.17)
リファブチン150mg隔日1回150mg1日1回150mg1日1回121.09(0.98,1.20)注18)0.92(0.83,1.03)注18)0.94(0.85,1.04)注18)
25-脱アセチル体代謝物4.84(4.09,5.74)注18)6.25(5.08,7.69)注18)4.94(4.04,6.04)注18)
ロスバスタチン10mg単回150mg1日1回150mg1日1回101.89(1.48,2.42)1.38(1.14,1.67)NC
テラプレビル750mg1日3回150mg1日1回注17)150mg1日1回注17)151.06(0.97,1.16)1.13(1.00,1.29)1.15(1.05,1.25)
ダルナビル800mg1日1回NA注19)150mg1日1回注19)141.02(0.96,1.09)0.99(0.92,1.07)0.97(0.82,1.15)
NA:投与せず,NC:未算出注17)本剤を用いた薬物動態試験注18)リファブチン300mg1日1回投与時との比較注19)ダルナビル/コビシスタット+エムトリシタビン/テノホビル アラフェナミドフマル酸塩を用いた薬物動態試験
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