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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 大腸内視鏡検査、大腸手術時の前処置における腸管内容物の排除

用法・用量

  • 本剤1袋を水に溶解して約2Lの溶解液とする。
  • 通常、成人には溶解液を1時間あたり約1Lの速度で経口投与する。溶解液を約1L投与した後、水又はお茶を約0.5L飲用する。ただし、排泄液が透明になった時点で投与を終了し、投与した溶解液量の半量の水又はお茶を飲用する。排泄液が透明になっていない場合には、残りの溶解液を排泄液が透明になるまで投与し、その後、追加投与した溶解液量の半量の水又はお茶を飲用する。なお、本剤1袋(溶解液として2L)を超える投与は行わない。
  • <大腸内視鏡検査前処置>

    • 検査当日の朝食は絶食(水分摂取は可)とし、検査開始予定時間の約3時間以上前から投与を開始する。
  • <大腸手術前処置>

    • 手術前日の昼食後は絶食(水分摂取は可)とし、昼食後約3時間以上経過した後、投与を開始する。

禁忌 

【警告】

  • 1.1 本剤の投与により、腸管内圧上昇による腸管穿孔を起こすことがあるので、排便、腹痛等の状況を確認しながら、慎重に投与するとともに、腹痛等の消化器症状があらわれた場合は投与を中断し、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、投与継続の可否について慎重に検討すること。特に、腸閉塞を疑う患者には問診、触診、直腸診、画像検査等により腸閉塞でないことを確認した後に投与するとともに、腸管狭窄、高度な便秘、腸管憩室のある患者では注意すること。[2.1、7.1、7.2、8.1、8.1.2-8.1.4、9.1.1、9.1.2、11.1.2参照]
  • 1.2 本剤の投与により、ショック、アナフィラキシー等を起こすことがあるので、自宅での服用に際し、特に副作用発現時の対応について、患者に説明すること。[8.5、11.1.1参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 胃腸管閉塞症及び腸閉塞の疑いのある患者[腸管穿孔を起こすおそれがある。][1.1、8.1、11.1.2参照]
  • 2.2 腸管穿孔のある患者[腹膜炎その他重篤な合併症を起こすおそれがある。]
  • 2.3 胃排出不全のある患者[穿孔を起こすおそれがある。][8.1、11.1.2参照]
  • 2.4 中毒性巨大結腸症のある患者[穿孔を引き起こし腹膜炎、腸管出血を起こすおそれがある。][8.1、11.1.2参照]
  • 2.5 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 腸管狭窄又は高度な便秘の患者
腸閉塞及び腸管穿孔を起こすおそれがある。[1.1、8.1、11.1.2参照]
9.1.2 腸管憩室のある患者
腸管穿孔を起こすおそれがある。[1.1、8.1、11.1.2参照]
9.1.3 腹部手術歴のある患者
腸閉塞を起こすおそれがある。[8.1、11.1.2参照]
9.1.4 グルコース-6-リン酸脱水素酵素欠損症
溶血を起こすおそれがある。
9.1.5 嘔吐反射障害又は誤嚥を起こすおそれのある患者(高齢者、嚥下が困難な患者、意識障害のある患者等)
誤嚥により、嚥下性肺炎、呼吸困難等を起こすことがある。[9.8.1参照]
9.1.6 心機能障害のある患者
本剤投与時に電解質変動が起きた場合、不整脈を起こすおそれがある。
9.1.7 狭心症、陳旧性心筋梗塞の患者
投与により体が冷えるため、まれに胸痛を起こすおそれがある。
9.1.8 脱水を起こすおそれのある患者[7.3、8.5参照]
9.1.9 重度の急性炎症性腸疾患患者
病態を悪化させるおそれがある。
9.1.10 腎機能に影響を及ぼす薬剤(利尿剤、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、アンジオテンシン受容体阻害薬、非ステロイド性抗炎症薬等)を使用している患者
体液/電解質異常を起こすおそれがある。
9.1.11 痙攣発作の既往がある患者及び痙攣発作のリスクが高い患者(三環系抗うつ薬など発作の閾値を低下させる薬剤を使用している患者、アルコールやベンゾジアゼピンの禁断症状がある患者、低ナトリウム血症の既往又は疑いのある患者)
本剤投与時に電解質変動が起きた場合、痙攣発作を起こすおそれがある。
9.1.12 糖尿病用薬を投与中の患者
糖尿病用薬により血糖をコントロールしている患者については、検査前日の本剤投与は避け、検査当日に十分観察しながら本剤を投与すること。また、糖尿病用薬の投与は検査当日の食事摂取後より行うこと。食事制限により低血糖を起こすおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
体液/電解質異常を起こすおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
9.8.1 投与速度を遅くし、水分補給を積極的に行うなど、十分観察しながら投与すること。一般に高齢者では、生理機能が低下していることが多い。[7.4、9.1.5参照]
9.8.2 腸管穿孔、腸閉塞を起こした場合は、より重篤な転帰をたどることがある。[8.1、11.1.2参照]

8.重要な基本的注意

8.1 まれに腸管穿孔、腸閉塞、虚血性大腸炎及びマロリー・ワイス症候群を起こすことがある。腸管穿孔及び虚血性大腸炎は腸管内圧上昇により発症し、マロリー・ワイス症候群は胃内圧上昇あるいは嘔吐、嘔気により発症するので、投与に際しては次の点に留意すること。特に高齢者の場合は十分観察しながら投与すること。[1.1、2.1、2.3、2.4、9.1.1-9.1.3、9.8.2、11.1.2、11.1.4、11.1.5参照]
8.1.1 患者の日常の排便の状況を確認し、本剤投与前日あるいは投与前にも通常程度の排便があったことを確認した後投与すること。
8.1.2 短時間での投与は避ける(1L/時間をめどに投与すること)とともに、腸管の狭窄あるいは便秘等で腸管内に内容物が貯溜している場合には注意して投与すること。[1.1、7.2参照]
8.1.3 本剤の投与により排便があった後も腹痛、嘔吐が継続する場合には、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、腸管穿孔等がないか確認すること。[1.1参照]
8.1.4 本剤を投与中、重篤な鼓腸、腹部膨満感、腹痛、嘔気、嘔吐等の徴候、あるいは処置の継続を困難にするようなその他の何らかの反応が発現した場合には、投与を中断し、投与継続の可否について慎重に検討すること。[1.1参照]
8.2 電解質異常のある患者に投与する場合は、投与前に電解質補正を行うこと。また、本剤を投与中、体液/電解質の変化を示す何らかの症候(浮腫、息切れ、疲労増加、心不全等)を発現した場合は、電解質濃度を測定し、必要に応じて適切に処置すること。
8.3 排便に伴う腸管内圧の変動により、めまい、ふらつき、一過性の血圧低下等が発現することがあるので、十分に観察しながら投与すること。
8.4 本剤の溶解液に他成分や香料を添加した場合、浸透圧や電解質濃度が変化したり、腸内細菌により可燃性ガスが発生したりする可能性があるので添加しないこと。[14.1.2参照]
8.5 自宅で服用させる場合は、次の点に留意すること。
・患者の日常の排便の状況を確認させるとともに、前日あるいは服用前に通常程度の排便があったことを確認させ、排便がない場合は相談するよう指導すること。
・副作用があらわれた場合、対応が困難な場合があるので、一人での服用は避けるよう指導すること。
・飲み始めのコップ2~3杯目までは、特にゆっくり服用させ、アナフィラキシーの徴候に注意するよう指導すること。
・消化器症状(腹痛、嘔気、嘔吐等)やショック、アナフィラキシー等の副作用についての説明をし、このような症状があらわれた場合は、服用を中止し、直ちに受診する旨を伝えること。また、服用後についても、同様の症状があらわれるおそれがあるので、あらわれた場合には、直ちに受診する旨を伝えること。
・脱水を起こすおそれがある患者には、本剤の投与前(例えば検査前日夜や検査当日の朝など)や投与後にも、水分を摂取するよう指導すること。[1.2、7.3、9.1.8、11.1.1-11.1.6参照]
8.6 薬剤の吸収に及ぼす影響
本剤による腸管洗浄が経口投与された薬剤の吸収を妨げる可能性があるので、投与時間等に注意すること。また、薬剤の吸収阻害が臨床上重大な問題となる薬剤を投与中の患者については、院内で十分観察しながら投与すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 本剤は、大室と小室とが隔壁で仕切られたプラスチック容器で構成される二室タイプの製剤である。使用時には、二室の成分を水に混合・溶解し、1袋全量を約2Lの溶解液とした後投与すること。また、隔壁が完全に開通し、小室の薬剤が残っていないことを確認した後投与すること。
調製の際は、容器を外袋から取り出したのち、次の図のように取り扱う。
(1)上部のキャップを開けて★の目印まで水を入れる。
(2)キャップをきちんと閉め、バッグを寝かせて、大室(A剤)の上から両手で押して大室と小室(B剤)との隔壁を開通させる。
(3)バッグを良く振り本剤を溶解する。
(4)キャップを開けて2Lの目盛り線までさらに水を入れる。
(5)キャップをしっかりと閉めて軽く振り、本剤が完全に溶解したことを確認する。
14.1.2 本剤の溶解液に他成分や香料の添加をしないこと。[8.4参照]
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 溶解液(約180mL)をコップに移し、1時間にコップ6杯(約1L)をめどとすること。
14.2.2 投与は排泄液がほぼ透明になるまで続ける。ただし、2Lを上限とする。投与終了後も数回排便が生じることがある。
14.3 薬剤調製後の保存時の注意
溶解後速やかに使用することが望ましいが、やむを得ずすぐに使用できない場合には、冷蔵庫内に保存し、48時間以内に使用すること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 排便、腹痛等の状況を確認しながら慎重に投与すること。[1.1参照]
7.2 約1Lの溶解液を投与しても排便がない場合には、腹痛、嘔気、嘔吐のないことを必ず確認したうえで投与を継続し、排便が認められるまで十分観察すること。[1.1、8.1.2参照]
7.3 口渇時には、本剤の投与中でも水又はお茶を飲用してよいことを説明すること。特に、脱水を起こすおそれがある患者には、本剤の投与前や投与後にも、積極的に水分を摂取するよう指導すること。[8.5、9.1.8参照]
7.4 高齢者では特に時間をかけて投与すること。[9.8.1参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
本剤2Lを健康成人男性12例に投与した際の血清中アスコルビン酸濃度のCmaxは47.43±7.32μg/mL(平均値±標準偏差、以下同様)、AUClastは993.44±177.64μg・hr/mL、AUCinfは2481.07±565.10μg・hr/mLであった。Tmaxの中央値は3.0hr、T1/2は108.367±33.181hrであった。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
顔面蒼白、血圧低下、嘔吐、嘔気持続、気分不良、眩暈、冷感、じん麻疹、呼吸困難、顔面浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[1.2、8.5参照]
11.1.2 腸管穿孔、腸閉塞、鼡径ヘルニア嵌頓(頻度不明)
異常が認められた場合には投与を中止し、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、適切な処置を行うこと。[1.1、2.1、2.3、2.4、8.1、8.5、9.1.1-9.1.3、9.8.2参照]
11.1.3 低ナトリウム血症(頻度不明)
意識障害、痙攣等があらわれることがあるので、この様な症状があらわれた場合には、電解質補正等の適切な処置を行うこと。[8.5参照]
11.1.4 虚血性大腸炎(頻度不明)[8.1、8.5参照]
11.1.5 マロリー・ワイス症候群(頻度不明)
嘔吐、嘔気に伴うマロリー・ワイス症候群を起こすことがあるので、吐血、血便等が認められた場合には、適切な処置を行うこと。[8.1、8.5参照]
11.1.6 失神、意識消失(頻度不明)
血圧低下を伴う症例も報告されている。[8.5参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満頻度不明
過敏症発疹そう痒症、じん麻疹、血管浮腫
精神神経系頭痛睡眠障害、痙攣、浮動性めまい
消化器悪心、嘔吐、腹痛腹部膨満、肛門不快感、消化不良、嚥下障害、鼓腸
循環器血圧低下、徐脈血圧上昇
肝臓AST増加、ALT増加、血中LDH増加、肝機能異常
腎臓尿中蛋白陽性
血液白血球数増加、好中球百分率増加、リンパ球百分率減少
その他口渇、血中コレステロール増加、血中CK増加倦怠感、悪寒、空腹、不快感、血中重炭酸塩減少、高カルシウム血症、低カルシウム血症、低リン酸血症、低カリウム血症、血中クロール異常、脱水
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