製品名 エナラプリルマレイン酸塩錠2.5mg「ファイザー」
エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「ファイザー」
エナラプリルマレイン酸塩錠10mg「ファイザー」

一般名
Enalapril Maleate
薬効分類
降圧薬
 >ACE阻害薬
価格
2.5mg1錠:9.9円/錠
5mg1錠:11.2円/錠
10mg1錠:18.5円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 本態性高血圧症、腎性高血圧症、腎血管性高血圧症、悪性高血圧
  • 下記の状態で、ジギタリス製剤、利尿剤等の基礎治療剤を投与しても十分な効果が認められない場合

    • 慢性心不全(軽症~中等症)

用法・用量

  • 高血圧症

    • 通常、成人に対しエナラプリルマレイン酸塩として5~10mgを1日1回経口投与する。
      なお、年齢、症状により適宜増減する。
      ただし、腎性・腎血管性高血圧症又は悪性高血圧の患者では2.5mgから投与を開始することが望ましい。
    • 通常、生後1ヵ月以上の小児には、エナラプリルマレイン酸塩として0.08mg/kgを1日1回経口投与する。
      なお、年齢、症状により適宜増減する。
  • 慢性心不全(軽症~中等症)

    • 本剤はジギタリス製剤、利尿剤等と併用すること。
      通常、成人に対しエナラプリルマレイン酸塩として5~10mgを1日1回経口投与する。
      なお、年齢、症状により適宜増減する。
      ただし、腎障害を伴う患者又は利尿剤投与中の患者では2.5mg(初回量)から投与を開始することが望ましい。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)[高度の呼吸困難を伴う血管浮腫を発現することがある。]
  • デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者[「相互作用」の項参照]
  • アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者[「相互作用」の項参照]
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
  • アリスキレンを投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている][「重要な基本的注意」の項参照]
副作用
(頻度不明)
血管浮腫
呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、アドレナリン注射、気道確保等適切な処置を行うこと。
また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管の血管浮腫があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ショック
ショックがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
心筋梗塞、狭心症
心筋梗塞、狭心症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
急性腎障害
定期的に検査を実施するなど、観察を十分に行うこと。
汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少
重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
膵炎
血中のアミラーゼ、リパーゼの上昇等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
間質性肺炎
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、本剤の投与を直ちに中止し適切な処置を行うこと。
剥脱性皮膚炎、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、天疱瘡
剥脱性皮膚炎、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、天疱瘡があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
錯乱
錯乱があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
肝機能障害、肝不全
肝機能障害、肝不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
高カリウム血症
重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者[「重要な基本的注意」の項参照]
高カリウム血症の患者[「重要な基本的注意」の項参照]
重篤な腎機能障害のある患者[「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照]
脳血管障害のある患者[過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させることがある。]
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

重要な基本的注意

両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
高カリウム血症の患者においては、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。
アリスキレンを併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
高血圧症の場合
本剤の投与によって特に次の患者では、初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、投与は少量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。
重症の高血圧症患者
血液透析中の患者
利尿降圧剤投与中の患者(特に最近利尿降圧剤投与を開始した患者)
厳重な減塩療法中の患者
慢性心不全(軽症~中等症)の場合
ジギタリス製剤、利尿剤等の基礎治療剤で十分な効果が認められない症例にのみ、本剤を追加投与すること。なお、本剤の単独投与での有用性は確立されていない。
重症の慢性心不全に対する本剤の有用性は確立されていない(使用経験が少ない)。
初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、血圧等の観察を十分に行うこと。特に次の患者では、投与は少量より開始し、血圧が安定するまで観察を十分に行うこと。
腎障害のある患者
利尿剤投与中の患者
厳重な減塩療法中の患者
手術前24時間は投与しないことが望ましい。
降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
重篤な腎機能障害のある患者[本剤の活性代謝物の血中濃度が上昇し、過度の血圧低下、腎機能の悪化が起きるおそれがあるので、クレアチニンクリアランスが30mL/分以下、又は血清クレアチニンが3mg/dL以上の場合には、投与量を減らすか、もしくは投与間隔をのばすなど慎重に投与すること。]
小児等に投与する場合には、1日10mgを超えないこと。

高齢者への投与

高齢者では低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。[妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。]
本剤投与中は授乳を中止させること。[ヒト母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児及び糸球体ろ過量(値)が30mL/分/1.73m2未満の小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

薬物動態

生物学的同等性試験
エナラプリルマレイン酸塩錠2.5mg「ファイザー」
エナラプリルマレイン酸塩錠2.5mg「ファイザー」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ4錠(エナラプリルマレイン酸塩として10mg)健康成人男子19名に絶食単回経口投与して血漿中エナラプリラト(活性体)濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
Cmax
(ng/mL)
AUC0-48
(ng・h/mL)
Tmax
(h)
T1/2
(h)
エナラプリルマレイン酸塩錠2.5mg「ファイザー」44.24±14.55426.6±88.24.1±0.710.10±3.17
標準製剤41.62±14.07386.4±81.43.7±0.69.75±3.26
(mean±sd、n=19)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「ファイザー」
エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「ファイザー」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ2錠(エナラプリルマレイン酸塩として10mg)健康成人男子20名に絶食単回経口投与して血漿中エナラプリラト(活性体)濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
Cmax
(ng/mL)
AUC0-48
(ng・h/mL)
Tmax
(h)
T1/2
(h)
エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「ファイザー」42.74±17.32351.1±129.64.2±0.76.75±4.12
標準製剤42.87±12.21353.3±91.24.0±0.76.49±4.03
(mean±sd、n=20)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
エナラプリルマレイン酸塩錠10mg「ファイザー」
エナラプリルマレイン酸塩錠10mg「ファイザー」は「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日 薬食審査発第1124004号)」に基づき、エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「ファイザー」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。
溶出挙動
エナラプリルマレイン酸塩錠2.5mg「ファイザー」、エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「ファイザー」及びエナラプリルマレイン酸塩錠10mg「ファイザー」は、日本薬局方医薬品各条に定められたエナラプリルマレイン酸塩錠の溶出規格に適合していることが確認されている。