製品名 メトグルコ錠250mg
メトグルコ錠500mg

一般名
Metformin Hydrochloride
薬効分類
糖尿病治療薬
 >ビグアナイド
価格
250mg1錠:9.9円/錠
500mg1錠:15.4円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 2型糖尿病

    • ただし、下記のいずれかの治療で十分な効果が得られない場合に限る。
      • 食事療法・運動療法のみ
      • 食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤を使用

用法・用量

  • 通常、成人にはメトホルミン塩酸塩として1日500mgより開始し、1日2~3回に分割して食直前又は食後に経口投与する。維持量は効果を観察しながら決めるが、通常1日750~1,500mgとする。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最高投与量は2,250mgまでとする。
  • 通常、10歳以上の小児にはメトホルミン塩酸塩として1日500mgより開始し、1日2~3回に分割して食直前又は食後に経口投与する。維持量は効果を観察しながら決めるが、通常1日500~1,500mgとする。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最高投与量は2,000mgまでとする。
禁忌

【警告】

  • 重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがあり、死亡に至った例も報告されている。乳酸アシドーシスを起こしやすい患者には投与しないこと。〔「禁忌」の項参照〕
  • 腎機能障害又は肝機能障害のある患者、高齢者に投与する場合には、定期的に腎機能や肝機能を確認するなど慎重に投与すること。特に75歳以上の高齢者では、本剤投与の適否を慎重に判断すること。〔「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「高齢者への投与」の項参照〕
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 次に示す状態の患者〔乳酸アシドーシスを起こしやすい。〕

    • 乳酸アシドーシスの既往
    • 中等度以上の腎機能障害〔腎臓における本剤の排泄が減少する。「重要な基本的注意」の項参照〕
    • 透析患者(腹膜透析を含む)〔高い血中濃度が持続するおそれがある。〕
    • 重度の肝機能障害〔肝臓における乳酸の代謝能が低下する。「重要な基本的注意」の項参照〕
    • ショック、心不全、心筋梗塞、肺塞栓等心血管系、肺機能に高度の障害のある患者及びその他の低酸素血症を伴いやすい状態〔乳酸産生が増加する。〕
    • 過度のアルコール摂取者〔肝臓における乳酸の代謝能が低下する。〕
    • 脱水症、脱水状態が懸念される下痢、嘔吐等の胃腸障害のある患者
  • 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者〔輸液、インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須である。〕
  • 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者〔インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。また、乳酸アシドーシスを起こしやすい。〕
  • 栄養不良状態、飢餓状態、衰弱状態、脳下垂体機能不全又は副腎機能不全の患者〔低血糖を起こすおそれがある。〕
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
  • 本剤の成分又はビグアナイド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
副作用
注1)
乳酸アシドーシス(頻度不明)
乳酸アシドーシス(血中乳酸値の上昇、乳酸/ピルビン酸比の上昇、血液pHの低下等を示す)は予後不良のことが多い。一般的に発現する臨床症状は様々であるが、胃腸症状、倦怠感、筋肉痛、過呼吸等の症状がみられることが多く、これらの症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、必要な検査を行うこと。なお、乳酸アシドーシスの疑いが大きい場合には、乳酸の測定結果等を待つことなく適切な処置を行うこと。
低血糖(1~5%未満)
低血糖があらわれることがあるので、患者の状態を十分観察しながら投与する。低血糖症状(初期症状:脱力感、高度の空腹感、発汗等)が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。〔「臨床成績」の項参照〕
肝機能障害、黄疸(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、γ-GTP、ビリルビンの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注1)頻度は本剤の国内臨床試験及び特定使用成績調査(長期使用に関する調査)の集計結果による。
注意

次の患者には慎重に投与すること

次に掲げる状態の患者
不規則な食事摂取、食事摂取量の不足〔低血糖を起こすおそれがある。〕
激しい筋肉運動〔低血糖を起こすおそれがある。〕
軽度の腎機能障害〔乳酸アシドーシスを起こすおそれがある。「重要な基本的注意」の項参照〕
軽度~中等度の肝機能障害〔乳酸アシドーシスを起こすおそれがある。「重要な基本的注意」の項参照〕
感染症〔乳酸アシドーシスを起こすおそれがある。〕
高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
「相互作用」(1)に示す薬剤との併用〔乳酸アシドーシスを起こすおそれがある。〕
他の糖尿病用薬を投与中の患者〔「相互作用」、「重大な副作用」の項参照〕
まれに重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがあるので、以下の内容を患者及びその家族に十分指導すること。
過度のアルコール摂取を避けること。〔「禁忌」の項参照〕
発熱、下痢、嘔吐、食事摂取不良等により脱水状態が懸念される場合には、いったん服用を中止し、医師に相談すること。〔「禁忌」の項参照〕
乳酸アシドーシスの初期症状があらわれた場合には、直ちに受診すること。〔「重大な副作用」の項参照〕
ヨード造影剤を用いて検査を行う患者においては、本剤の併用により乳酸アシドーシスを起こすことがあるので、検査前は本剤の投与を一時的に中止すること(ただし、緊急に検査を行う必要がある場合を除く)。ヨード造影剤投与後48時間は本剤の投与を再開しないこと。なお、投与再開時には、患者の状態に注意すること。〔「相互作用」の項参照〕
脱水により乳酸アシドーシスを起こすことがある。脱水症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。利尿作用を有する薬剤(利尿剤、SGLT2阻害剤等)との併用時には、特に脱水に注意すること。〔「相互作用」の項参照〕
腎機能障害のある患者では腎臓における本剤の排泄が減少し、本剤の血中濃度が上昇する。投与開始前及び投与中は以下の点に注意すること。〔「高齢者への投与」、「薬物動態」の項参照〕
腎機能や患者の状態に十分注意して投与の適否や投与量の調節を検討すること。腎機能は、eGFRや血清クレアチニン値等を参考に判断すること。〔国内臨床試験における除外基準は、血清クレアチニン値が、成人では男性1.3mg/dL、女性1.2mg/dL以上、小児では血清クレアチニン値1.0mg/dL超であった(「臨床成績」の項参照)。〕
本剤投与中は定期的に、高齢者等特に慎重な経過観察が必要な場合にはより頻回に腎機能(eGFR、血清クレアチニン値等)を確認し、腎機能の悪化が認められた場合には、投与の中止や減量を行うこと。
肝機能障害のある患者では肝臓における乳酸の代謝能が低下する可能性があるので、本剤投与中は定期的に肝機能を確認すること。〔「臨床成績」の項参照〕
低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。また、低血糖症状に関する注意について、患者及びその家族に十分指導すること。
糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。
適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。
投与する場合には、少量より開始し、血糖値、尿糖等を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、本剤を3~4ヵ月投与しても効果が不十分な場合には、速やかに他の治療法への切り替えを行うこと。
投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合や、減量する必要がある場合があり、また患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、体重の推移、血糖値、感染症の有無等に留意のうえ、常に投与継続の可否、投与量、薬剤の選択等に注意すること。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕
高齢者では、腎機能、肝機能等が低下していることが多く、また脱水症状を起こしやすい。これらの状態では乳酸アシドーシスを起こしやすいので、以下の点に注意すること。
本剤の投与開始前、投与中は定期的に、特に慎重な経過観察が必要な場合にはより頻回に腎機能や肝機能を確認するなど十分に観察しながら慎重に投与すること。〔本剤はほとんど代謝されず、未変化体のまま尿中に排泄される(「薬物動態」の項参照)。また、肝機能の低下により乳酸の代謝能が低下する。〕
腎機能や脱水症状等患者の状態に十分注意して投与の中止や減量を検討すること。特に75歳以上の高齢者では、乳酸アシドーシスが多く報告されており、予後も不良であることが多いため、本剤投与の適否をより慎重に判断すること。〔国内における本剤の承認時までの臨床試験において、75歳以上の高齢者への1日1,500mgを超える用量の使用経験は限られている。〕
血清クレアチニン値が正常範囲内であっても、年齢によっては実際の腎機能が低下していることがあるので、eGFR等も考慮して、慎重に患者の状態を観察すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔動物実験(ラット、ウサギ)で胎児への移行が認められており、一部の動物実験(ラット)で催奇形作用が報告されている。また、妊婦は乳酸アシドーシスを起こしやすい。〕
授乳中の婦人への投与を避け、やむを得ず投与する場合は授乳を中止させること。〔動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。〕
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は10歳未満の小児に対する安全性は確立していない。
血漿中濃度
単回投与
健康成人男性にメトホルミン塩酸塩を空腹時に単回経口投与したときの血漿中メトホルミン濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
投与量Tmax(h)Cmax(ng/mL)AUC0-48(ng・h/mL)T1/2(h)
250mg(6例)1.9±1.1898±1684,861±5772.9±0.6
500mg(6例)2.3±0.91,341±3298,019±2,3474.0±1.4
750mg(12例)2.1±0.72,163±51711,802±2,2214.7±1.7
平均値±標準偏差
食事の影響
健康成人男性12例にメトホルミン塩酸塩750mgを食後に単回経口投与したとき、空腹時投与に比べてCmaxが約20%低下したが、AUC0-48及び尿中排泄率に差は認められなかった。
健康成人男性にメトホルミン塩酸塩500mgを食直前及び食後に単回経口投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
投与時期Tmax(h)Cmax(ng/mL)AUC0-24(ng・h/mL)T1/2(h)
食直前(12例)1.5±0.61,060±2376,186±1,2494.5±0.8
食後(12例)3.4±0.61,014±1626,486±8234.0±0.5
平均値±標準偏差
反復投与
健康成人男性に1日3回メトホルミン塩酸塩500mgあるいは750mg(各9例)を6日間反復経口投与したとき、血漿中メトホルミン濃度は投与2~4日後には定常状態に達し、反復投与による蓄積性はみられなかった。
生物学的利用率(外国人データ)
健康成人3例にメトホルミン塩酸塩500mgを単回経口投与したときの生物学的利用率は60.6%であった。
血漿蛋白結合率
1.1~2.8%(in vitro、ヒト血漿、0.1~100μg/mL、限外ろ過法)
代謝・排泄
本剤はほとんど代謝されず、未変化体のまま尿中に排泄される。健康成人(外国人)3例にメトホルミン塩酸塩500mgを単回経口投与したとき、投与48時間後までの尿中排泄率は投与量の51.6%であった。メトホルミンは、主要なCYP分子種(CYP1A2、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1及びCYP3A4)の代謝活性に影響を与えなかった(in vitro)。また、ヒトのトランスポーター発現細胞(hOAT1、hOAT2、hOAT3、hOAT4、hOCT1、hOCT2、hOCT3)を用いて検討した結果、hOCT2が高い輸送能を示したことから、本剤は主にhOCT2を介して尿中に排泄されると考えられた。
高齢者
健康高齢男性(65歳以上、クレアチニンクリアランス:>60mL/min)及び健康非高齢男性(20歳以上40歳未満、クレアチニンクリアランス:>90mL/min)にメトホルミン塩酸塩500mgを空腹時に単回投与したときの血漿中メトホルミン濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
Tmax(h)Cmax(ng/mL)AUC0-48(ng・h/mL)T1/2(h)
健康高齢者(12例)2.5±1.11,935±63314,236±3,9274.5±1.0
健康非高齢者(6例)2.9±1.31,204±3678,907±2,3253.5±0.6
平均値±標準偏差
小児
小児2型糖尿病患者を対象とした長期投与試験において、メトホルミン塩酸塩を1日2~3回に分割して、500~2,000mg/日を投与したときの血漿中濃度173点を用いて、ポピュレーションPK解析を実施した。最終モデルから得られた母集団平均パラメータ(推定値±標準誤差)は、見かけのクリアランスが69.9±3.96L/h、見かけの分布容積が525±52.1L、吸収速度定数が1.98±0.563h-1であり、これらを用いて、小児2型糖尿病患者の薬物動態パラメータを推定した結果は、下表のとおりであった。
ポピュレーションPKモデルから推定した、小児2型糖尿病患者の薬物動態パラメータ(投与条件:1日3回反復投与後)
1回投与量Tmax(h)Cmax(ng/mL)AUC0-48(ng・h/mL)T1/2(h)
250mg(36例)1.5±0.0521±1195,095±2,8145.4±1.7
500mg(36例)1.5±0.01,042±23710,191±5,6295.4±1.7
平均値±標準偏差
腎機能障害患者(外国人データ)
外国人の腎機能障害者(クレアチニンクリアランス:≦90mL/min)にメトホルミン塩酸塩を単回で静脈内あるいは経口投与した場合、腎機能正常者(クレアチニンクリアランス:>90mL/min)と比較してCmaxの上昇、AUCの増加、T1/2の延長、見かけの全身クリアランス及び腎クリアランスの減少がみられた。
薬物相互作用
シメチジンとの併用(外国人データ)
健康成人に対し本剤とシメチジンを併用した場合、シメチジンの薬物動態には影響がみられなかったものの、メトホルミンのCmaxが約60%上昇し、AUC0-24が約40%増加した。
ドルテグラビルとの併用(外国人データ)
健康成人に対し本剤とドルテグラビル50mg/日及び100mg/日を併用して反復投与した場合、メトホルミンのCmaxがそれぞれ66%及び111%上昇し、AUCがそれぞれ79%及び145%増加した。
バンデタニブとの併用(外国人データ)
健康成人に対し本剤とバンデタニブを併用して単回投与した場合、メトホルミンのCmax及びAUC0-∞がそれぞれ50%及び74%増加し、腎クリアランスが52%減少した。
その他の薬剤との併用(外国人データ)
2型糖尿病患者に対し本剤とグリベンクラミドを併用した場合、グリベンクラミドのCmaxが約37%低下し、AUC0-∞が約22%減少した。健康成人に対し本剤とニフェジピンを併用した場合、メトホルミンのCmaxが約21%上昇し、AUC0-24が約16%増加した。フロセミドを併用した場合、メトホルミンのCmaxが約22%上昇し、フロセミドのCmaxが約31%低下し、AUC0-36が約12%減少した。プロプラノロール又はイブプロフェンを併用した場合は薬物動態パラメータに影響はなかった。いずれの薬剤も併用により薬物動態に臨床的意義のある薬物相互作用はみられなかった。