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ユニタルク胸膜腔内注入用懸濁剤4g

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○悪性胸水の再貯留抑制
  • ○外科手術による治療が困難な続発性難治性気胸

用法・用量

  • 通常、成人には、本剤(4g/バイアル)を日局生理食塩液50mLで懸濁して、胸膜腔内に注入する。

禁忌 

【警告】

  • 本剤の投与により急性呼吸窮迫症候群があらわれ、死亡に至った例も報告されている。急速に進行する呼吸困難等の臨床症状に注意するとともに、胸部X線検査の実施等、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。[8.、9.1.1、9.1.2、11.1.1参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤又はタルクに対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 肺機能障害のある患者又は心機能障害のある患者
呼吸不全等が発現するおそれがある。[1.、8.、11.1.1参照]
9.1.2 間質性肺疾患のある患者
間質性肺疾患が増悪するおそれがある。また、続発性難治性気胸患者では急性呼吸窮迫症候群が発現する可能性が高くなるおそれがある。[1.、11.1.1、11.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。ヒトでの乳汁中への移行は不明である。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

8.重要な基本的注意

胸膜生検と同時又は直後に本剤を胸膜腔内に注入することは避けること。呼吸不全等が発現するおそれがある。[1.、9.1.1、11.1.1参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
本剤の使用にあたっては、「取扱い方法」を熟読すること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 注入前
<効能共通>
(1)本剤は胸膜腔内注入のみに使用し、他のいかなる注射経路(静脈内、筋肉内、皮下、皮内等)にも投与しないこと。また、本剤を懸濁液としないで直接胸膜腔内に噴霧する方法では、使用しないこと。
(2)懸濁液の吸引及び注入には、添付の採液針及びシリンジを用いること。
(3)十分な胸水又は胸膜腔内の空気のドレナージを行い、十分な肺の再膨張を認めた後に本剤を胸膜腔内に注入すること。
<悪性胸水の再貯留抑制>
(4)胸水のドレナージには、薬液注入用の側管付き胸部排液用カテーテルを用いること。
<外科手術による治療が困難な続発性難治性気胸>
(5)排気のためのドレナージには、薬液注入用の側管付き胸部排気用カテーテルを用いること。
14.2.2 注入時
(1)本剤の懸濁液は、注入直前によく振とうし、本剤の粒子を分散させること。
(2)懸濁液を胸膜腔内に緩徐に注入すること。
14.2.3 注入後
<悪性胸水の再貯留抑制>
(1)カテーテルの薬液注入用の側管より、懸濁液注入と同じ注入速度で、日局生理食塩液50mLを用いてフラッシュし、カテーテルをクランプすること。
(2)クランプ後、懸濁液を胸膜腔内に行き渡らせるように、可能な姿勢の範囲で15分毎に、クランプを外すまで患者の体位を変換することが望ましい。
(3)注入2時間後にクランプを開放し、低圧持続吸引器を用いて陰圧(目安:-10cm H2O)で胸水を持続吸引し、1日の排液量が150mL以下(目安)になったら抜管すること。
<外科手術による治療が困難な続発性難治性気胸>
(4)カテーテルの薬液注入用の側管より、懸濁液注入と同じ注入速度で、日局生理食塩液50mLを用いてフラッシュする。低圧持続吸引器により懸濁液が排液されない程度に陰圧をかける。
(5)懸濁液を胸膜腔内に行き渡らせるように、可能な姿勢の範囲で30分毎に体位を変換することが望ましい。
(6)注入2時間後に胸膜癒着療法終了とし、陰圧(目安:-20cm H2O)で排気のため持続吸引し、ドレーンから気漏の消失がみられたら抜管する。
<効能共通>
(7)バイアルは1回限りの使用とし、使用後は廃棄すること。

7.用法及び用量に関連する注意

<効能共通>
7.1 両側肺の胸膜腔内に本剤を同時投与した場合、また、片側胸膜腔内に本剤を投与した後、本剤を対側胸膜腔内に投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。
7.2 本剤と他の胸膜癒着剤との併用投与に関する有効性及び安全性は確立していない。
<悪性胸水の再貯留抑制>
7.3 同側肺の胸膜腔内に本剤を追加投与(ドレナージチューブ抜管前)又は再投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。
<外科手術による治療が困難な続発性難治性気胸>
7.4 効果不十分と判断され、ドレナージチューブ抜管前に同側肺の胸膜腔内に本剤を追加投与する場合には、7日間以上の間隔をあけて1回4gを1回のみ追加注入すること。
7.5 再発時に本剤を再投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。

5.効能又は効果に関連する注意

本剤は腹水の減少を目的として使用しないこと。

16.薬物動態

16.3 分布
16.3.1 ラットに本剤を400mg/kg左側胸膜腔内に投与したとき、投与後1及び7日にタルク粒子の大部分は胸膜腔内に残留し、胸腔内臓器(投与側及び反対側の肺及び胸壁、心臓並びに横隔膜)への分布が認められた。タルク粒子は脳、肝臓、脾臓、腎臓、膵臓及び血液中には認められなかった。
16.3.2 イヌに本剤を200及び800mg/kg左側胸膜腔内に投与したとき、投与後28日にタルク粒子の大部分は胸膜腔内に残留し、投与側及び反対側の肺に分布が認められた。投与後28日の肝臓、腎臓及び投与後1日の血液中にはタルク粒子は認められなかった。
16.5 排泄
ラットに本剤を400mg/kg左側胸膜腔内に投与したとき、尿及び糞中への排泄は認められなかった。
16.8 その他
ヒトでの本剤の薬物動態は不明である。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 急性呼吸窮迫症候群(頻度不明)
急速に進行する呼吸困難、低酸素症、両側性びまん性肺浸潤影等の胸部X線異常等が認められた場合には適切な処置を行うこと。[1.、8.、9.1.1、9.1.2参照]
11.1.2 間質性肺疾患(頻度不明)
咳嗽、呼吸困難、発熱等の臨床症状を十分に観察し、異常が認められた場合には、胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺疾患が疑われた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[9.1.2参照]
11.1.3 ショック、アナフィラキシー(頻度不明)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

10%以上1~10%未満頻度不明
感染症肺炎、皮膚感染、感染創傷感染、敗血症
新生物癌疼痛
代謝・栄養食欲減退、低アルブミン血症
精神・神経頭痛錯乱状態
心・血管低血圧、潮紅うっ血性心不全、徐脈性不整脈
呼吸器呼吸困難、胸膜痛、低酸素症、口腔咽頭痛呼吸不全、呼吸抑制、肺水腫、膿胸、肺塞栓症、気胸
消化器便秘、下痢、痔核、悪心、嘔吐
肝・胆道系肝機能異常
皮膚・皮下組織そう痒症、皮下気腫
筋骨格背部痛、筋骨格硬直
全身・投与局所発熱(37.9%)、疼痛倦怠感、胸部不快感、胸痛、熱感、非心臓性胸痛異物肉芽腫
臨床検査CRP増加(46.6%)ALT増加、AST増加、LDH増加、Al-P増加、アルブミン減少、カリウム増加、血小板数増加、カリウム減少、BUN増加、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、体重減少、白血球数増加
その他ドレーン留置部位合併症
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