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プロチレリン酒石酸塩注0.5mg「NP」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○下記疾患に伴う昏睡、半昏睡を除く遷延性意識障害

    • ・頭部外傷
    • ・くも膜下出血、ただし、意識障害固定期間3週以内
  • ○脊髄小脳変性症における運動失調の改善
  • ○下垂体TSH分泌機能検査

    • [1]採血時間

      • 本剤注射前と注射後30分に採血するが、必要に応じてさらに経時的に採血する。
    • [2]測定方法

      • TSH測定キットを使用し、ラジオイムノアッセイ法により測定する。
    • [3]正常範囲

      • 血中TSHの正常範囲はラジオイムノアッセイの操作法及び判定基準により若干異なるので、施設ごとに設定すべきであるが、通常、正常人では本剤投与後30分でピークに達し、血中TSH値は10μU/mL以上になる。また、投与前の血中TSH値は5μU/mL以下である。

用法・用量

  • <遷延性意識障害の場合(ただし、昏睡、半昏睡を除く)>

    • 通常、成人には疾患に応じて、下記の用量を1日1回10日間静注又は点滴静注する。静脈内注射の場合は、生理食塩液、ブドウ糖注射液又は注射用水5~10mLに希釈して、徐々に注射する。
      • 1)頭部外傷

        • 1回プロチレリン酒石酸塩水和物として0.732~2.92mg(プロチレリンとして0.5~2mg)
      • 2)くも膜下出血(ただし、意識障害固定期間3週以内)

        • 1回プロチレリン酒石酸塩水和物として2.92mg(プロチレリンとして2mg)
  • <脊髄小脳変性症の場合>

    • 通常、成人には1日1回プロチレリン酒石酸塩水和物として0.732~2.92mg(プロチレリンとして0.5~2mg)を筋肉内又は静脈内に注射するが、重症例にはプロチレリン酒石酸塩水和物として2.92mg(プロチレリンとして2mg)を注射する。
      2~3週間連日注射した後、2~3週間の休薬期間をおく。以後、これを反復するか、週2~3回の間歇注射を行う。
      静脈内注射の場合は、生理食塩液、ブドウ糖注射液又は注射用水5~10mLに希釈して、徐々に注射する。
  • <下垂体TSH分泌機能検査の場合>

    • 通常、成人には1回プロチレリン酒石酸塩水和物として0.732mg(プロチレリンとして0.5mg)を静脈内又は皮下に注射する。
      静脈内注射の場合は、生理食塩液あるいは注射用水5~10mLに希釈して、徐々に注射する。

禁忌 

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 心障害のある患者
本剤は血圧および脈拍数を一過性に上昇させることがある。
9.1.2 遺伝性果糖不耐症の患者
本剤の添加剤D-ソルビトールが体内で代謝されて生成した果糖が正常に代謝されず、低血糖、肝不全、腎不全等が誘発されるおそれがある。
9.1.3 下垂体腺腫の患者[11.1.3参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 静脈内投与にあたってはできるだけゆっくり投与すること。急速に静脈内注射すると、一過性の尿意、悪心、熱感等があらわれやすい。
14.1.2 筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に注意すること。
(1)同一部位への反復注射は行わないこと。
なお、小児には特に注意すること。
(2)神経走行部位を避けるよう注意すること。
(3)注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 点滴静注時の血中濃度
健康成人にプロチレリンとして0.5、2mg(各4例)を120分間で点滴静注すると、血中プロチレリン濃度は投与開始15分後に0.5mg投与で663pg/mL(投与前値は126pg/mL)、2mg投与で3,150pg/mL(投与前値は101pg/mL)を示し、点滴中はほぼ同値を持続するが、終了後急速に低下する。0.5、2mg投与時の血中濃度の半減期はそれぞれ約18分、約9分である。
16.1.2 静注時の血中濃度
健康成人(10例)にプロチレリンとして2mgを静注すると、血中プロチレリン濃度は投与5分後に16,660pg/mLを示し、30分後には1,003pg/mL、120分後には19.3pg/mLと速やかに低下する。血中濃度の半減期は4.5分である。
16.1.3 筋注時の血中濃度
健康成人(5例)にプロチレリンとして2mgを筋注すると、血中プロチレリン濃度は、投与5分後に8,940pg/mLを示し、以後漸減するが、120分後でも283pg/mLであり、比較的長時間高値を持続する。血中濃度の半減期は19.6分である。
16.1.4 生物学的同等性試験
プロチレリン酒石酸塩注0.5mg「NP」とヒルトニン注射液のそれぞれ1mL(プロチレリンとして0.5mg)を、クロスオーバー法により健康成人男子に絶食時に単回筋肉内投与して血漿中未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC0→300min、Cmax)の平均値の差の95%信頼区間は±20%の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された。
薬物動態パラメータ
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→300min(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(min)t1/2(min)
プロチレリン酒石酸塩注0.5mg「NP」347.6±115.39.5±4.46.7±3.935.5±3.4
ヒルトニン注射液335.8±95.49.9±5.07.5±4.532.6±3.3
(Mean±S.D.,n=12)
血漿中プロチレリン濃度推移
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック様症状(頻度不明)
一過性の血圧低下、意識喪失等があらわれることがある。
11.1.2 痙攣(頻度不明)
11.1.3 下垂体卒中(頻度不明)
下垂体腺腫患者に投与した場合、頭痛、視力・視野障害等を伴う下垂体卒中があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には外科的治療等適切な処置を行うこと。[9.1.3参照]
11.1.4 血小板減少(頻度不明)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
循環器脈拍数の変動、熱感、顔面潮紅感動悸、胸部圧迫感、血圧の変動
消化器悪心心窩部不快感、嘔吐、食欲不振、腹痛、口渇、異味感
肝臓ALTの上昇Al-Pの上昇ASTの上昇
血液白血球減少貧血
精神神経系興奮、多弁、頭痛、めまい、しびれ感振戦、不眠不安
過敏症発疹、そう痒
その他尿意、発熱、発汗、悪寒、倦怠感、浮腫排尿障害脱力感、咽頭違和感、乳房腫大、乳汁分泌
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