製品名 インデラル錠10mg

一般名
Propranolol Hydrochloride
薬効分類
降圧薬
 >β遮断薬(β1非選択性)
価格
10mg1錠:13.2円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 本態性高血圧症(軽症~中等症)
  • 狭心症
  • 褐色細胞腫手術時
  • 期外収縮(上室性、心室性)、発作性頻拍の予防、頻拍性心房細動(徐脈効果)、洞性頻脈、新鮮心房細動、発作性心房細動の予防
  • 片頭痛発作の発症抑制
  • 右心室流出路狭窄による低酸素発作の発症抑制

用法・用量

  • 本態性高血圧症(軽症~中等症)に使用する場合

    • 通常、成人にはプロプラノロール塩酸塩として1日30~60mgより投与をはじめ、効果不十分な場合は120mgまで漸増し、1日3回に分割経口投与する。
      なお、年齢、症状により適宜増減する。
  • 狭心症、褐色細胞腫手術時に使用する場合

    • 通常、成人にはプロプラノロール塩酸塩として1日30mgより投与をはじめ、効果が不十分な場合は60mg、90mgと漸増し、1日3回に分割経口投与する。
      なお、年齢、症状により適宜増減する。
  • 期外収縮(上室性、心室性)、発作性頻拍の予防、頻拍性心房細動(徐脈効果)、洞性頻脈、新鮮心房細動、発作性心房細動の予防に使用する場合

    • 成人

      • 通常、成人にはプロプラノロール塩酸塩として1日30mgより投与をはじめ、効果が不十分な場合は60mg、90mgと漸増し、1日3回に分割経口投与する。
        なお、年齢、症状により適宜増減する。
    • 小児

      • 通常、小児にはプロプラノロール塩酸塩として1日0.5~2mg/kgを、低用量から開始し、1日3~4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。効果不十分な場合には1日4mg/kgまで増量することができるが、1日投与量として90mgを超えないこと。
  • 片頭痛発作の発症抑制に使用する場合

    • 通常、成人にはプロプラノロール塩酸塩として1日20~30mgより投与をはじめ、効果が不十分な場合は60mgまで漸増し、1日2回あるいは3回に分割経口投与する。
  • 右心室流出路狭窄による低酸素発作の発症抑制に使用する場合

    • 通常、乳幼児にはプロプラノロール塩酸塩として1日0.5~2mg/kgを、低用量から開始し、1日3~4回に分割経口投与する。なお、症状により適宜増減する。効果不十分な場合には1日4mg/kgまで増量することができる。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者[気管支を収縮し、喘息症状が誘発又は悪化するおそれがある。]
  • 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。]
  • 高度又は症状を呈する徐脈、房室ブロック(II、III度)、洞房ブロック、洞不全症候群のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]
  • 心原性ショックの患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
  • 肺高血圧による右心不全のある患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
  • うっ血性心不全のある患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
  • 低血圧症の患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
  • 長期間絶食状態の患者[低血糖症状を起こしやすく、かつその症状をマスクし、発見を遅らせる危険性がある。]
  • 重度の末梢循環障害のある患者(壊疽等)[症状が悪化するおそれがある。]
  • 未治療の褐色細胞腫の患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
  • 異型狭心症の患者[症状が悪化するおそれがある。]
  • リザトリプタン安息香酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
副作用
うっ血性心不全(又はその悪化)、徐脈、末梢性虚血(レイノー様症状等)、房室ブロック(0.1~5%未満);失神を伴う起立性低血圧(0.1%未満)
このような症状があらわれた場合には、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。
無顆粒球症、血小板減少症、紫斑病(0.1%未満)
このような症状があらわれた場合には、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。
気管支痙攣(0.1~5%未満);呼吸困難、喘鳴(0.1%未満)
このような症状があらわれた場合には、減量又は中止し、必要に応じてβ2作動薬を用いるなど適切な処置を行うこと。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

うっ血性心不全のおそれのある患者[心機能を抑制し、うっ血性心不全が発現するおそれがあるので、観察を十分に行い、ジギタリス剤を併用するなど、慎重に投与すること。]
甲状腺中毒症の患者[中毒症状をマスクするおそれがある。]
特発性低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、絶食状態(手術前後等)の患者[低血糖症状を起こしやすく、かつその症状をマスクしやすいので血糖値に注意すること。]
重篤な肝、腎機能障害のある患者[薬物の代謝・排泄が影響をうける可能性がある。]
重度でない末梢循環障害のある患者(レイノー症候群、間欠性跛行症等)[症状が悪化するおそれがある。]
徐脈のある患者(「禁忌」の項参照)[徐脈が悪化するおそれがある。]
房室ブロック(I度)のある患者[房室伝導時間が延長し、症状が悪化するおそれがある。]
高齢者(「重要な基本的注意」及び「高齢者への投与」の項参照)
小児等[痙攣や昏睡を伴う重度の低血糖を起こすことがある。]

重要な基本的注意

投与は少量より開始し、長期投与の場合は心機能検査(脈拍・血圧・心電図・X線等)を定期的に行うこと。特に徐脈になったとき及び低血圧を起こした場合には減量又は中止すること。また、必要に応じアトロピンなどを使用すること。
なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
本剤使用中の狭心症の患者で急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。狭心症以外の適用、例えば不整脈で投与する場合でも特に高齢者においては同様の注意をすること。
片頭痛患者においては、本剤は発現した頭痛発作を緩解する薬剤ではないので、本剤投与中に頭痛発作が発現した場合には必要に応じて頭痛発作治療薬を頓用させること。投与前にこのことを患者に十分に説明しておくこと。
片頭痛患者においては、本剤投与中は症状の経過を十分に観察し、頭痛発作発現の消失・軽減により患者の日常生活への支障がなくなったら一旦本剤の投与を中止し、投与継続の必要性について検討すること。なお、症状の改善が認められない場合には、漫然と投与を継続しないこと。
褐色細胞腫の手術時に使用する場合を除き、手術前24時間は投与しないことが望ましい。
めまい、ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等危険を伴う機械の作業に注意させること。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

用法・用量に関連する使用上の注意

褐色細胞腫の患者では、本剤投与により急激に血圧が上昇することがあるので本剤を単独で投与しないこと。褐色細胞腫の患者に投与する場合には、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。

効能・効果に関連する使用上の注意

期外収縮(上室性、心室性)、発作性頻拍の予防、頻拍性心房細動(徐脈効果)、洞性頻脈、新鮮心房細動、発作性心房細動の予防
小児等に、期外収縮(上室性、心室性)、発作性頻拍の予防、頻拍性心房細動(徐脈効果)、洞性頻脈、新鮮心房細動、発作性心房細動の予防を目的に本剤を使用する場合、小児等の不整脈治療に熟練した医師が監督すること。基礎心疾患のある場合は、有益性がリスクを上回ると判断される場合にのみ投与すること。
片頭痛発作の発症抑制
本剤は、片頭痛発作の急性期治療のみでは日常生活に支障をきたしている患者にのみ投与すること。
右心室流出路狭窄による低酸素発作の発症抑制
ファロー四徴症等を原疾患とする右心室流出路狭窄による低酸素発作を起こす患者に投与すること。

高齢者への投与

高齢者には、次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている。[脳梗塞等が起こるおそれがある。]
休薬を要する場合は、徐々に減量する。(「重要な基本的注意」の項参照)

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中の投与により新生児の発育遅延、血糖値低下、呼吸抑制が認められたとの報告があり、また、動物実験で胎仔に対して、母体より長時間β遮断作用を示すことが報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、緊急やむを得ない場合以外は投与しないことが望ましい。
母乳中へ移行することが報告されているので、投与中は授乳を避けさせること。

小児等への投与

期外収縮(上室性、心室性)、発作性頻拍の予防、頻拍性心房細動(徐脈効果)、洞性頻脈、新鮮心房細動、発作性心房細動の予防
低出生体重児に対する安全性は確立していない。
本態性高血圧症(軽症~中等症)、狭心症、褐色細胞腫手術時、片頭痛発作の発症抑制
小児等に対する安全性は確立していない。
右心室流出路狭窄による低酸素発作の発症抑制
低出生体重児及び新生児に対する安全性は確立していない。

薬物動態

血中濃度
健康男子に本剤20mgを5時間毎に3回反復経口投与したところ、投与後1.5時間に最高血漿中濃度(42.9ng/mL)が認められ、消失半減期は3.9時間であった。
薬物動態パラメータ(n=10)
Tmax(hr)Cmax(ng/mL)T1/2(hr)
1.542.9±19.33.9±0.5
(mean±S.E.M.)
また、本剤20mgを1日3回8日間連日経口投与した場合も、血漿中濃度曲線に変化はみられなかった。
代謝
プロプラノロールの代謝は主として肝臓で行われ、健康男子に経口投与したところ、尿中にナフトキシ乳酸、グルクロン酸抱合体、4-ヒドロキシプロプラノロールなどの代謝物が認められた。
分布
プロプラノロールは脳内に移行することが脳手術を必要とした患者について示されている(英国での成績)。
排泄
14C-プロプラノロールを患者に経口投与したところ、投与量のほとんどが48時間以内に尿中に排泄され、糞便中に排泄されたのは約1~4%であった(英国での成績)。
また、期外収縮と高血圧を合併する授乳婦にプロプラノロール塩酸塩を経口投与した場合、母乳中への移行が示されている(米国での成績)。