製品名 スーグラ錠25mg
スーグラ錠50mg

一般名
Ipragliflozin L-Proline
薬効分類
糖尿病治療薬
 >選択的SGLT2阻害剤
価格
25mg1錠:133.8円/錠
50mg1錠:200.2円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 2型糖尿病

用法・用量

  • 通常、成人にはイプラグリフロジンとして50mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら100mg1日1回まで増量することができる。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡[輸液、インスリン製剤による速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
  • 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン製剤による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]
副作用
低血糖(1.0%注1)
他の糖尿病用薬(特にインスリン製剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はGLP-1受容体作動薬)との併用で低血糖があらわれることがある。また、他の糖尿病用薬と併用しない場合も低血糖が報告されている。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。(「重要な基本的注意(1)」及び「臨床成績」の項参照)
腎盂腎炎(0.1%)、敗血症(頻度不明)
腎盂腎炎があらわれ、敗血症(敗血症性ショックを含む)に至ることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意(7)」の項参照)
脱水(頻度不明)
脱水があらわれることがあるので、適度な水分補給を行うよう指導し、観察を十分に行うこと。口渇、多尿、頻尿、血圧低下等の症状があらわれ脱水が疑われる場合には、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。脱水に引き続き脳梗塞を含む血栓・塞栓症等を発現した例が報告されているので、十分注意すること。(「重要な基本的注意(8)」及び「高齢者への投与」の項参照)
ケトアシドーシス(頻度不明)
ケトアシドーシス(糖尿病性ケトアシドーシスを含む)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意(9)」の項参照)
注1)承認時までの国内の臨床試験(他の糖尿病薬と併用しない場合)の試験結果に基づいている。
注意

次の患者には慎重に投与すること

次に掲げる患者又は状態[低血糖を起こすおそれがある。]
脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
栄養不良状態、るいそう、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
激しい筋肉運動
過度のアルコール摂取者
重度の肝機能障害のある患者[使用経験がなく安全性が確立していない。(「薬物動態」の項参照)]
他の糖尿病用薬(特に、インスリン製剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はGLP-1受容体作動薬)を投与中の患者[併用により低血糖を起こすおそれがある。(「重要な基本的注意(1)」、「相互作用」、「副作用」及び「臨床成績」の項参照)]
尿路感染、性器感染のある患者[症状を悪化させるおそれがある。(「重要な基本的注意(7)」の項参照)]
脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の患者、高齢者、利尿剤併用患者等)[本剤の利尿作用により脱水を起こすおそれがある。(「重要な基本的注意(8)」、「相互作用」、「副作用」及び「高齢者への投与」の項参照)]
本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。特に、インスリン製剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はGLP-1受容体作動薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。インスリン製剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はGLP-1受容体作動薬と併用する場合には、これらの薬剤による低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤の減量を検討すること。(「相互作用」、「副作用」及び「臨床成績」の項参照)
糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。
本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮すること。
本剤投与中は、血糖値等を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3カ月投与しても効果が不十分な場合には、より適切な治療法への変更を考慮すること。
投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合や、減量する必要がある場合があり、また患者の不養生、感染症の合併症等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、体重の推移、血糖値に留意の上、常に投与継続の可否、投与量、薬剤の選択等に注意すること。
本剤投与により、血清クレアチニンの上昇又はeGFRの低下がみられることがあるので、腎機能を定期的に検査するとともに、腎機能障害患者における治療にあたっては経過を十分に観察すること。
尿路感染を起こし、腎盂腎炎、敗血症等の重篤な感染症に至ることがある。また、膣カンジダ症等の性器感染を起こすことがある。十分な観察を行うなど尿路感染及び性器感染の発症に注意し、発症した場合には適切な処置を行うとともに、状態に応じて休薬等を考慮すること。尿路感染及び性器感染の症状及びその対処方法について患者に説明すること。(「副作用」の項参照)
本剤の利尿作用により多尿・頻尿がみられることがある。また、体液量が減少することがあるので、適度な水分補給を行うよう指導し、観察を十分に行うこと。脱水、血圧低下等の異常が認められた場合は、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。特に体液量減少を起こしやすい患者(高齢者や利尿剤併用患者等)においては、脱水や糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意すること。(「相互作用」、「副作用」及び「高齢者への投与」の項参照)
本剤の作用機序である尿中グルコース排泄促進作用により、血糖コントロールが良好であっても脂肪酸代謝が亢進し、ケトーシスがあらわれ、ケトアシドーシスに至ることがある。著しい血糖の上昇を伴わない場合があるため、以下の点に留意すること。(「副作用」の項参照)
悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等の症状が認められた場合には、血中又は尿中ケトン体測定を含む検査を実施すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
特に、インスリン分泌能の低下、インスリン製剤の減量や中止、過度な糖質摂取制限、食事摂取不良、感染症、脱水を伴う場合にはケトアシドーシスを発現しやすいので、観察を十分に行うこと。
患者に対し、ケトアシドーシスの症状(悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等)について説明するとともに、これらの症状が認められた場合には直ちに医療機関を受診するよう指導すること。
排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を呈する患者においては、その治療を優先するとともに他剤での治療を考慮すること。
本剤投与による体重減少が報告されているため、過度の体重減少に注意すること。
低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
重度の肝機能障害のある患者に対しては低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。(「慎重投与」の項参照)
本剤は2型糖尿病と診断された患者に対してのみ使用し、1型糖尿病の患者には投与をしないこと。
重度の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎不全患者では本剤の効果が期待できないため、投与しないこと。(「重要な基本的注意(6)」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)
中等度の腎機能障害のある患者では本剤の効果が十分に得られない可能性があるので投与の必要性を慎重に判断すること。(「重要な基本的注意(6)」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
高齢者では脱水症状(口渇等)の認知が遅れるおそれがあるので、注意すること。
妊婦等
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には本剤を投与せず、インスリン製剤等を使用すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない。類薬の動物実験(ラット)で、ヒトの妊娠中期及び後期にあたる幼若動物への曝露により、腎盂及び尿細管の拡張が報告されている。また、本剤の動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている。]
授乳婦
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行及び出生児の体重増加抑制が報告されている。]
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)
血中濃度
単回投与
健康成人男性に本剤1~300mgを空腹時単回経口投与したとき、血漿中未変化体濃度は投与後1~3時間でCmaxに達し、その後速やかに消失した。
(注)本剤の承認された1回用量は50mg(効果不十分な場合は100mgまで)である。
単回投与時の血漿中薬物動態パラメータ
投与量nCmax(ng/mL)Tmax(h)t1/2(h)AUCinf(ng・h/mL)
1mg618±40.75±0.274.35±1.0559±11
3mg654±160.92±0.2010.01±2.28245±35
10mg6174±140.92±0.2013.34±4.99855±168
30mg6524±1031.58±1.1112.43±5.052896±363
100mg61392±4232.33±1.2111.71±2.009696±2242
300mg53421±6902.60±1.3410.34±1.5927299±4622
(平均値±標準偏差)
2型糖尿病患者(8例)に、本剤50mgを食前単回経口投与したときの血漿中未変化体濃度推移及び薬物動態パラメータは下図及び下表のとおりである。
本剤50mg単回投与時の血漿中未変化体濃度推移
本剤50mg単回投与時の血漿中薬物動態パラメータ
投与量Cmax(ng/mL)Tmax(h)t1/2(h)AUCinf(ng・h/mL)
50mg1045±3481.43±1.8614.97±4.584821±1558
(平均値±標準偏差、n=8)
反復投与
2型糖尿病患者(各群9例)に本剤50又は100mgを1日1回14日間食前反復経口投与したとき、最終投与後のCmaxは1225及び2030ng/mL、AUC24hは4808及び9213ng・h/mLであった。
食事の影響
健康成人男性(30例)に本剤50mgを空腹時、食前又は食後単回経口投与したとき、空腹時投与に対する食前投与のCmax及びAUClastの幾何平均比(90%信頼区間)は1.23(1.14~1.33)及び1.04(1.01~1.07)、空腹時投与に対する食後投与のCmax及びAUClastの幾何平均比(90%信頼区間)は0.82(0.76~0.89)及び1.00(0.97~1.03)であった。
吸収(外国人データ)
健康成人男女(14例)に本剤25mgを空腹時1時間持続静脈内投与又は100mgを空腹時単回経口投与したとき、イプラグリフロジンの絶対バイオアベイラビリティは90.2%と高く、本剤の吸収は良好と考えられた。
分布
イプラグリフロジンの血漿蛋白結合率は94.6%~96.5%であり、主要結合蛋白質はアルブミンであった(in vitro試験)。
代謝
イプラグリフロジンは主にグルクロン酸抱合代謝を受け、ヒト血漿中には4種のグルクロン酸抱合代謝物が認められた。また、1種の硫酸抱合代謝物が少量認められた。イプラグリフロジンの主代謝酵素はUGT2B7であり、UGT2B4、UGT1A8及びUGT1A9も寄与することが示された(in vitro試験)。
イプラグリフロジンの各種CYP及びUGT分子種に対する阻害作用は弱く、CYP1A2及びCYP3A4に対する誘導作用もほとんど示さなかった(in vitro試験)。
排泄
イプラグリフロジンはP-gpの基質であった(in vitro試験)。
健康成人男性に本剤1~300mgを空腹時単回経口投与したとき、未変化体の尿中排泄率は約1%であった。
外国人健康成人男性(6例)に14C-イプラグリフロジン100mgを空腹時単回経口投与したとき、投与後48時間までに大部分(84.4%)の放射能が排泄された。投与後144時間までの放射能の尿中及び糞中排泄率はそれぞれ67.9%及び32.7%(合計100.6%)であり、投与した放射能のほとんどは尿中又は糞中に排泄された。呼気中には放射能は検出されなかった。
(注)本剤の承認された1回用量は50mg(効果不十分な場合は100mgまで)である。
腎機能低下患者
腎機能の程度が異なる2型糖尿病患者(25例)に、本剤50mgを食前単回経口投与したとき、腎機能正常患者(8例)に対する軽度腎機能低下患者(eGFR:60mL/min/1.73m2以上90mL/min/1.73m2未満、9例)のCmax及びAUCinfの幾何平均比(90%信頼区間)は1.12(0.83~1.52)及び0.94(0.69~1.26)、中等度腎機能低下患者(eGFR:30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満、8例)のCmax及びAUCinfの幾何平均比(90%信頼区間)は1.17(0.85~1.60)及び1.21(0.89~1.65)であった。1日あたりの尿中グルコース排泄量のベースラインからの変化量は、腎機能正常患者で約71g、軽度腎機能低下患者で約61g、中等度腎機能低下患者で約38gであり、腎機能低下患者で低かった。一方、腎機能の程度が異なる外国人2型糖尿病患者に本剤100mgを空腹時単回経口投与したとき、腎機能正常患者(8例)に対する重度腎機能低下患者(8例)のCmax及びAUCinfの幾何平均比(90%信頼区間)は1.05(0.85~1.31)及び1.47(1.12~1.92)であった。20時間あたりの尿中グルコース排泄量は、腎機能正常患者で約49g(ベースライン値:約1g)であったのに対し、重度腎機能低下患者では約12g(ベースライン値:約2g)であった。
肝機能低下患者(外国人データ)
中等度(Child-Pugh分類B、スコア7~9)の肝機能低下患者(8例)に本剤100mgを空腹時単回経口投与したとき、健康成人(8例)に対する中等度肝機能低下患者のCmax及びAUCinfの幾何平均比(90%信頼区間)は1.27(0.93~1.73)及び1.25(0.94~1.66)であった。
高齢者(外国人データ)
健康な高齢(25例)及び非高齢(24例)男女に本剤100mgを食前反復経口投与したとき、非高齢男性に対する高齢男性のCmax及びAUC24hの幾何平均比(90%信頼区間)は0.99(0.84~1.16)及び1.21(1.06~1.38)であった。一方、非高齢女性に対する高齢女性のCmax及びAUC24hの幾何平均比(90%信頼区間)は1.25(1.06~1.49)及び1.45(1.27~1.67)であった。
相互作用
イプラグリフロジンが及ぼす影響
イプラグリフロジンは以下の薬物の薬物動態に明らかな影響を及ぼさなかった。
シタグリプチン、メトホルミン、ミグリトール注)、ピオグリタゾン、グリメピリド、ミチグリニド注)、フロセミド
イプラグリフロジンが受ける影響
以下の薬物はイプラグリフロジンの薬物動態に明らかな影響を及ぼさなかった。
シタグリプチン、ミグリトール注)、ピオグリタゾン、グリメピリド、ミチグリニド注)
注)日本人データ