製品名 フォシーガ錠5mg
フォシーガ錠10mg

一般名
Dapagliflozin Propylene Glycolate Hydrate
薬効分類
糖尿病治療薬
 >選択的SGLT2阻害剤
価格
5mg1錠:198.5円/錠
10mg1錠:296.9円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 2型糖尿病

用法・用量

  • 通常、成人にはダパグリフロジンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら10mg1日1回に増量することができる。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡の患者[輸液、インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
  • 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]
副作用
低血糖(頻度不明)
他の糖尿病用薬(特にインスリン製剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はGLP-1受容体作動薬)との併用で低血糖があらわれることがある。また、他の糖尿病用薬と併用しない場合も、低血糖があらわれることがある。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。(「臨床成績」の項参照)
腎盂腎炎、敗血症(頻度不明)
腎盂腎炎があらわれ、敗血症(敗血症性ショックを含む)に至ることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「慎重投与」及び「重要な基本的注意(8)」の項参照)
脱水(頻度不明)
脱水があらわれることがあるので、適度な水分補給を行うよう指導し、観察を十分に行うこと。口渇、多尿、頻尿、血圧低下等の症状があらわれ脱水が疑われる場合には、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。脱水に引き続き脳梗塞を含む血栓・塞栓症等を発現した例が報告されているので、十分注意すること。(「慎重投与」及び「重要な基本的注意(3)」の項参照)
ケトアシドーシス(頻度不明)
ケトアシドーシス(糖尿病性ケトアシドーシスを含む)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意(9)」の項参照)
注意

次の患者には慎重に投与すること

中等度の腎機能障害のある患者(「重要な基本的注意(2)及び(3)」及び「薬物動態」の項参照)
重度の肝機能障害のある患者[使用経験がなく安全性が確立していない。(「薬物動態」の項参照)]
脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の患者、高齢者、利尿剤併用患者等)[本剤の利尿作用により脱水を起こすおそれがある。](「重要な基本的注意(3)」及び「重大な副作用」の項参照)
尿路感染、性器感染のある患者[症状を悪化させるおそれがある。](「重要な基本的注意(8)」、「重大な副作用」及び「その他の副作用」の項参照)
他の糖尿病用薬(特に、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、GLP-1受容体作動薬又はインスリン製剤)を投与中の患者[併用により低血糖を起こすおそれがある。](「重要な基本的注意(1)」、「相互作用」、「重大な副作用」及び「臨床成績」の項参照)
次に掲げる患者又は状態[低血糖を起こすおそれがある。]
脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
激しい筋肉運動
過度のアルコール摂取者
本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。特に、インスリン製剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はGLP-1受容体作動薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進剤と併用する場合には、これらの薬剤による低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤の減量を検討すること。(「慎重投与」、「相互作用」、「重大な副作用」及び「臨床成績」の項参照)
本剤投与中に、血清クレアチニンの上昇又はeGFRの低下がみられることがあるので、腎機能を定期的に検査すること。腎機能障害のある患者においては経過を十分に観察し、継続的にeGFRが45mL/min/1.73m2未満に低下した場合は投与の中止を検討すること。(「慎重投与」、「その他の副作用」及び「臨床成績」の項参照)
本剤の利尿作用により多尿・頻尿がみられることがある。また、体液量が減少することがあるので、適度な水分補給を行うよう指導し、観察を十分に行うこと。脱水、血圧低下等の異常が認められた場合は、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。特に体液量減少を起こしやすい患者(高齢者、腎機能障害のある患者、利尿剤併用患者等)においては、脱水や糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意すること。(「慎重投与」、「相互作用」、「重大な副作用」、「その他の副作用」及び「高齢者への投与」の項参照)
糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。
本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮すること。
本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、常に投与継続の必要性について注意を払うこと。本剤を3ヵ月投与しても効果が不十分な場合、より適切と考えられる治療を考慮すること。
投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合があり、また、患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、血糖値、感染症の有無等に留意の上、常に投与継続の可否、薬剤の選択等に注意すること。
尿路感染を起こし、腎盂腎炎、敗血症等の重篤な感染症に至ることがある。また、腟カンジダ症等の性器感染を起こすことがある。十分な観察を行うなど尿路感染及び性器感染の発症に注意し、発症した場合には適切な処置を行うとともに、状態に応じて休薬等を考慮すること。尿路感染及び性器感染の症状及びその対処方法について患者に説明すること。(「慎重投与」、「重大な副作用」及び「その他の副作用」の項参照)
本剤の作用機序である尿中グルコース排泄促進作用により、血糖コントロールが良好であっても脂肪酸代謝が亢進し、ケトーシスがあらわれ、ケトアシドーシスに至ることがある。著しい血糖の上昇を伴わない場合があるため、以下の点に留意すること。(「重大な副作用」の項参照)
悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等の症状が認められた場合には、血中又は尿中ケトン体測定を含む検査を実施すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
特に、インスリン分泌能の低下、インスリン製剤の減量や中止、過度な糖質摂取制限、食事摂取不良、感染症、脱水を伴う場合にはケトアシドーシスを発現しやすいので、観察を十分に行うこと。
患者に対し、ケトアシドーシスの症状(悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等)について説明するとともに、これらの症状が認められた場合には直ちに医療機関を受診するよう指導すること。
排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を呈する患者においては、それらの治療を優先するとともに他剤での治療を考慮すること。
本剤投与による体重減少が報告されているため、過度の体重減少に注意すること。
低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。(「重大な副作用」の項参照)
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
本剤は2型糖尿病と診断された患者に対してのみ使用し、1型糖尿病の患者には投与しないこと。
重度の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎不全患者では本剤の効果が期待できないため、投与しないこと。(「重要な基本的注意(2)」及び「薬物動態」の項参照)
中等度の腎機能障害のある患者では本剤の効果が十分に得られない可能性があるので投与の必要性を慎重に判断すること。(「重要な基本的注意(2)」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)
一般に高齢者では、生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。(「重要な基本的注意(3)」の項参照)
高齢者では脱水症状(口渇等)の認知が遅れるおそれがあるので、注意すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には本剤を投与せず、インスリン製剤等を使用すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない。動物実験(ラット)において、ヒトの妊娠中期及び後期にあたる期間の曝露及び生後21日~90日の曝露により、出生児及び幼若動物に腎盂及び尿細管の拡張が認められたとの報告がある。また、本薬の動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている。]
授乳中の婦人には投与することを避け、やむを得ず投与する場合は授乳を中止させること。[ラットで乳汁中への移行が報告されている。]
小児等に対する安全性及び有効性は確立していない(使用経験がない)。
血漿中濃度
単回投与
健康成人男性6例に本剤2.5注)及び10mgを空腹時に単回経口投与したとき、ダパグリフロジンの血漿中濃度は投与約1時間後に最高値に達し、消失半減期は約8~12時間であった。
図 健康成人男性に本剤単回経口投与時の血漿中ダパグリフロジン濃度推移(平均±標準偏差、n=6)
表 単回経口投与時のダパグリフロジンの薬物動態パラメータ
投与量(mg)Cmaxa(ng/mL)tmax(h)bAUCinfa(ng・h/mL)t1/2(h)c
2.529(14)1.00(1.00,2.00)103(30)8.1(4.78)
10124(34)1.25(1.00,1.50)489(19)12.1(7.79)
a 幾何平均値(変動係数)、b 中央値(最小値,最大値)、c 算術平均値(標準偏差)
注)本剤の承認用量は5~10mg/日である。
反復投与
2型糖尿病患者9例に本剤2.5注)及び10mgを1日1回14日間反復経口投与したとき、空腹時投与後のCmaxは48及び191ng/mL、AUCτは157及び727ng・h/mL、累積係数は1.28及び1.21であった。
注)本剤の承認用量は5~10mg/日である。
食事の影響(外国人データ)
健康成人29例に本剤10mgを空腹時又は高脂肪高カロリー食摂取後(食後)に投与したとき、空腹時投与に対する食後投与のダパグリフロジンのCmax及びAUCinfの幾何平均比(90%信頼区間)は、それぞれ0.550(0.499,0.606)及び0.973(0.943,1.004)であった。食後投与のtmaxの中央値は、空腹時投与と比べ1.25時間遅延した。
吸収(外国人データ)
健康成人男性7例に本剤10mgを空腹時に経口投与し、その1時間後に[14C]ダパグリフロジン80μgを1分間かけて静脈内投与したとき、バイオアベイラビリティは78%であった。
分布(外国人データ)
In vitroにおけるダパグリフロジン(0.5及び5μg/mL)の血漿蛋白結合率(平衡透析法)は約91%であった。健康被験者、腎機能正常患者及び腎機能障害患者に本剤50mg注)を投与、健康被験者及び肝機能障害者に本剤10mgを投与したとき、血漿蛋白結合率(平衡透析法)は健康被験者では約92%、腎機能正常患者、腎機能障害患者及び肝機能障害者では約91%~95%であった。
注)本剤の承認用量は5~10mg/日である。
代謝(外国人データ)
本剤の主代謝物は3-O-グルクロン酸抱合体であり、肝臓及び腎臓でUGT1A9により代謝を受ける。外国人健康成人男性に[14C]ダパグリフロジン50mgを単回経口投与したとき、血漿中には3-O-グルクロン酸抱合体(血漿中総放射能の約42%)、未変化体(約39%)、2-O-グルクロン酸抱合体(約5%)及びベンジル水酸化体(約4%)が検出され、尿中には主に3-O-グルクロン酸抱合体(投与量の約61%)が認められた。
In vitroにおいて、ダパグリフロジンはCYP1A2、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4を阻害せず、CYP1A2、CYP2B6及びCYP3A4/5を誘導しなかった。ダパグリフロジンはUGT1A1に対して弱い阻害作用を示した(IC50>50μM)。
排泄(外国人データを含む)
外国人健康成人男性に50mgの[14C]ダパグリフロジンを投与したとき、総放射能の75%が尿中に、21%が糞中に排泄された。糞中からは投与量の約15%が未変化体として排泄された。健康成人男性6例に本剤2.5注)及び10mgを空腹時に単回経口投与したとき、未変化体として投与量の1.0%及び1.1%が投与120時間後までに尿中排泄された。2型糖尿病患者9例に本剤2.5注)及び10mgを1日1回14日間反復投与したとき、未変化体として投与量の1.7%及び1.9%が投与24時間後までに尿中排泄された。
注)本剤の承認用量は5~10mg/日である。
In vitroにおいて、ダパグリフロジンは有機アニオントランスポーター(OAT3)及び有機アニオントランスポーターポリペプチド(OATP1B1及びOATP1B3)に対して弱い阻害作用を示した(IC50値はそれぞれ33μM、69μM、8μM)。ダパグリフロジンはP-糖蛋白の弱い基質となるが、P-糖蛋白を阻害しなかった。
特殊集団
腎機能障害者(外国人データ)
健康成人及び2型糖尿病患者に本剤50mg注)を単回投与したとき、腎機能が正常な被験者(健康成人(8例)及びCLcr>80mL/minである2型糖尿病患者(12例))に対する、軽度腎機能障害患者(50<CLcr≦80mL/minである2型糖尿病患者(8例))、中等度腎機能障害患者(30≦CLcr≦50mL/minである2型糖尿病患者(8例))及び重度腎機能障害患者(CLcr<30mL/minであり透析を受けていない2型糖尿病患者(4例))のCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ1.142(1.052,1.239)及び1.278(1.189,1.374)、1.256(1.091,1.445)及び1.523(1.346,1.724)並びに1.355(1.123,1.633)及び1.753(1.486,2.068)であった。
2型糖尿病患者に本剤20mg注)を1日1回7日間反復投与したとき、定常状態における24時間の尿糖排泄量は、腎機能が正常である2型糖尿病患者では85g/日、軽度の腎機能障害を持つ2型糖尿病患者では52g/日、中等度の腎機能障害を持つ2型糖尿病患者では18g/日、重度の腎機能障害を持つ2型糖尿病患者では11g/日であった。
注)本剤の承認用量は5~10mg/日である。
肝機能障害者(外国人データ)
健康成人及び肝機能障害者に本剤10mgを単回投与したとき、健康成人(6例)に対する軽度(Child-Pugh分類でA(6例))、中等度(Child-Pugh分類でB(6例))及び重度(Child-Pugh分類でC(6例))の肝機能障害者におけるダパグリフロジンのCmax及びAUCinfの幾何平均の比(90%信頼区間)は、それぞれ0.882(0.598,1.301)及び1.033(0.765,1.396)、1.122(0.761,1.654)及び1.359(1.007,1.836)並びに1.395(0.946,2.056)及び1.669(1.236,2.255)であった。
薬物相互作用
ピオグリタゾン、シタグリプチン、グリメピリド、メトホルミン、バルサルタン、シンバスタチン、ヒドロクロロチアジド、ブメタニドとの併用により、ダパグリフロジン又はこれらの薬剤の薬物動態は臨床的に問題となる影響を受けなかった。
ボグリボース、リファンピシン、メフェナム酸との併用により、ダパグリフロジンの薬物動態は臨床的に問題となる影響を受けなかった。
ワルファリン、ジゴキシンとの併用により、ダパグリフロジンはこれらの薬剤の薬物動態に影響を及ぼさなかった。