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シロスタゾール錠50mg「SN」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善
  • 脳梗塞(心原性脳塞栓症を除く)発症後の再発抑制

用法・用量

  • 通常、成人には、シロスタゾールとして1回100mgを1日2回経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。

禁忌 

【警告】

  • 本剤の投与により脈拍数が増加し、狭心症が発現することがあるので、狭心症の症状(胸痛等)に対する問診を注意深く行うこと。[他社が実施した脳梗塞再発抑制効果を検討する試験において、長期にわたりPRP(pressure rate product)を有意に上昇させる作用が認められた。また、シロスタゾール投与群に狭心症を発現した症例がみられた。](「1.慎重投与(4)」の項、「2.重要な基本的注意(3)」の項及び「4.副作用(1)重大な副作用 1)うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍」の項参照)
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[出血を助長するおそれがある。]
  • うっ血性心不全の患者[症状を悪化させるおそれがある。](「2.重要な基本的注意(4)」の項参照)
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

抗凝固剤(ワルファリン等)、血小板凝集を抑制する薬剤(アスピリン、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩等)、血栓溶解剤(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)、プロスタグランジンE1製剤及びその誘導体(アルプロスタジル、リマプロスト アルファデクス等)を投与中の患者(「3.相互作用」の項参照)
月経期間中の患者[出血を助長するおそれがある。]
出血傾向並びにその素因のある患者[出血した時、それを助長するおそれがある。]
冠動脈狭窄を合併する患者[本剤投与による脈拍数増加により狭心症を誘発する可能性がある。](「警告」の項、「2.重要な基本的注意(3)」の項及び「4.副作用(1)重大な副作用 1)うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍」の項参照)
糖尿病あるいは耐糖能異常を有する患者[出血性有害事象が発現しやすい。]
重篤な肝障害のある患者[シロスタゾールの血中濃度が上昇するおそれがある。]
腎障害のある患者[腎機能が悪化するおそれがある。また、シロスタゾールの代謝物の血中濃度が上昇するおそれがある。(「4.副作用(1)重大な副作用 7)急性腎不全」の項参照)]
持続して血圧が上昇している高血圧の患者(悪性高血圧等)(「9.その他の注意(2)」の項参照)
本剤の脳梗塞患者に対する投与は脳梗塞の症状が安定してから開始すること。
脳梗塞患者への投与にあたっては、他の血小板凝集を抑制する薬剤等との相互作用に注意するとともに、高血圧が持続する患者への投与は慎重に行い、投与中は十分な血圧のコントロールを行うこと。(「1.慎重投与(1)」の項及び「3.相互作用」の項参照)
冠動脈狭窄を合併する患者で、本剤を投与中に過度の脈拍数増加があらわれた場合には、狭心症を誘発する可能性があるので、このような場合には減量又は中止するなどの適切な処置を行うこと。(「警告」の項、「1.慎重投与(4)」の項及び「4.副作用(1)重大な副作用 1)うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍」の項参照)
本剤はPDE3阻害作用を有する薬剤である。海外においてPDE3阻害作用を有する薬剤(ミルリノン、ベスナリノン)に関しては、うっ血性心不全(NYHA分類III~IV)患者を対象にしたプラセボ対照長期比較試験において、生存率がプラセボより低かったとの報告がある。また、うっ血性心不全を有しない患者において、本剤を含むPDE3阻害剤を長期投与した場合の予後は明らかではない。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
無症候性脳梗塞における本剤の脳梗塞発作の抑制効果は検討されていない。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験(ラット)で異常胎児の増加並びに出生児の低体重及び死亡児の増加が報告されている。]
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験が少ない。)

薬物動態

生物学的同等性試験
シロスタゾール錠50mg「SN」
シロスタゾール錠50mg「SN」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ2錠(シロスタゾールとして100mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中シロスタゾール濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-48
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
(hr)
シロスタゾール錠50mg「SN」(2錠)8302.0±1164.1651.3±66.33.2±0.419.2±2.8
標準製剤
(錠剤、50mg、2錠)
8455.6±832.4679.2±81.63.3±0.617.7±2.5
(Mean±S.D.,n=12)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
シロスタゾール錠100mg「SN」
シロスタゾール錠100mg「SN」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(シロスタゾールとして100mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中シロスタゾール濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-48
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
(hr)
シロスタゾール錠100mg「SN」9224.9±1891.8692.7±125.23.1±0.618.7±3.9
標準製剤
(錠剤、100mg)
9261.2±2044.7665.4±98.53.3±0.817.4±2.8
(Mean±S.D.,n=12)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動
シロスタゾール錠50mg「SN」及びシロスタゾール錠100mg「SN」は、日本薬局方医薬品各条に定められたシロスタゾール錠の溶出規格に適合していることが確認されている。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗凝固剤
ワルファリン等
血小板凝集を抑制する薬剤
アスピリン、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩等
血栓溶解剤
ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等
プロスタグランジンE1製剤及びその誘導体
アルプロスタジル、リマプロスト アルファデクス等
出血した時、それを助長するおそれがある。併用時には出血等の副作用を予知するため、血液凝固能検査等を十分に行う。本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤と併用すると出血を助長するおそれがある。
薬物代謝酵素(CYP3A4)を阻害する薬剤
マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン等)
HIVプロテアーゼ阻害剤
(リトナビル等)
アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール、ミコナゾール等)
シメチジン、ジルチアゼム塩酸塩等
グレープフルーツジュース
本剤の作用が増強するおそれがある。併用する場合は減量あるいは低用量から開始するなど注意すること。
また、グレープフルーツジュースとの同時服用をしないように注意すること。
これらの薬剤あるいはグレープフルーツジュースの成分がCYP3A4を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある。
薬物代謝酵素(CYP2C19)を阻害する薬剤
オメプラゾール等
本剤の作用が増強するおそれがある。併用する場合は減量あるいは低用量から開始するなど注意すること。これらの薬剤がCYP2C19を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある。

重大な副作用 

(頻度不明)
うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍
うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
出血
<脳出血等の頭蓋内出血>
脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
<肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等>
肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
胃・十二指腸潰瘍
出血を伴う胃・十二指腸潰瘍があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少
汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多を伴う間質性肺炎があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDH等の上昇や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎不全
急性腎不全があらわれることがあるので、腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

頻度不明
過敏症注1)発疹、皮疹、そう痒感、蕁麻疹、光線過敏症、紅斑等
循環器注2)動悸、頻脈、ほてり、血圧上昇、血圧低下、心房細動・上室性頻拍・上室性期外収縮・心室性期外収縮等の不整脈等
精神神経系注2)頭痛・頭重感、めまい、不眠、しびれ感、眠気、振戦、肩こり、失神・一過性の意識消失等
消化器腹痛、悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、胸やけ、腹部膨満感、味覚異常、口渇等
血液貧血、白血球減少、好酸球増多等
出血傾向皮下出血、血尿等
肝臓AST(GOT)・ALT(GPT)・Al-P・LDHの上昇等
腎臓BUN上昇、クレアチニン上昇、尿酸値上昇、頻尿、排尿障害等
その他発汗、浮腫、胸痛、血糖上昇、耳鳴、倦怠感、結膜炎、発熱、脱毛、疼痛、筋痛、脱力感

注1)このような場合には投与を中止すること。
注2)このような場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

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