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ピロキシカムカプセル10mg「ツルハラ」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 下記疾患並びに症状の消炎、鎮痛

    • 関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群

用法・用量

  • 通常、成人にはピロキシカムとして、20mgを1日1回食後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • リトナビルを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
  • 消化性潰瘍のある患者(ただし、「慎重投与」1)の項参照)〔消化性潰瘍を悪化させることがある。〕
  • 重篤な血液の異常のある患者〔血液の異常を悪化させることがある。〕
  • 重篤な肝障害のある患者〔肝障害を悪化させることがある。〕
  • 重篤な腎障害のある患者〔プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こるため、腎障害を悪化させることがある。〕
  • 重篤な心機能不全のある患者〔プロスタグランジン合成阻害作用により、水、ナトリウムの貯留が起こるため、心機能障害を悪化させることがある。〕
  • 重篤な高血圧症のある患者〔プロスタグランジン合成阻害作用により、水、ナトリウムの貯留が起こるため、高血圧症を悪化させることがある。〕
  • 妊娠末期の患者(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」、2)3)の項参照)
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者〔重篤な喘息発作を誘発又は再発させることがある。〕

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者〔ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もあるので、本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。〕
消化性潰瘍の既往歴のある患者〔消化性潰瘍を再発させることがある。〕
血液の異常又はその既往歴のある患者〔血液の異常を悪化又は再発させることがある。〕
出血傾向のある患者〔血小板機能異常が起こることがある。〕
肝障害又はその既往歴のある患者〔肝障害を悪化又は再発させることがある。〕
腎障害又はその既往歴のある患者〔腎障害を悪化又は再発させることがある。〕
心機能障害のある患者〔水、ナトリウムの貯留が起こる可能性があり、心機能障害を悪化させるおそれがある。〕
高血圧症のある患者〔水、ナトリウムの貯留が起こる可能性があり、血圧を上昇させるおそれがある。〕
過敏症の既往歴のある患者
気管支喘息のある患者〔喘息発作を誘発させることがある。〕
潰瘍性大腸炎の患者〔病態を悪化させることがある。〕
クローン病の患者〔病態を悪化させることがある。〕
高齢者(「重要な基本的注意」1)の項参照)

重要な基本的注意

高齢者は穿孔を伴う消化性潰瘍、胃腸出血等があらわれやすいので副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。
消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意すること。
慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には次の事項を考慮すること。
長期投与する場合には、定期的に臨床検査(尿検査、血液検査、肝機能検査及び便潜血検査等)を行うこと。また、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な措置を講ずること。
薬物療法以外の療法も考慮すること。
患者の状態を十分観察し、副作用の発現に留意すること。
感染症を不顕性化するおそれがあるので、感染による炎症に対して用いる場合には必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。
他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。
小児に対する安全性は確立していないので、やむを得ず使用する場合には副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

用法用量に関連する使用上の注意

本剤は1日最大20mgまでの投与とすること。
本剤の投与に際しては、その必要性を明確に把握し、少なくとも投与後2週間を目処に治療継続の再評価を行い、漫然と投与し続けることのないよう注意すること。〔外国において、本剤が、他の非ステロイド性消炎鎮痛剤に比較して、胃腸障害および重篤な皮膚障害の発現率が高いとの報告がされている。〕(「重要な基本的注意」3)の項参照)

効能効果に関連する使用上の注意

腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群に対し本剤を用いる場合には、慢性期のみに投与すること。
本剤は、他の非ステロイド性消炎鎮痛剤の治療効果が不十分と考えられる患者のみに投与すること。

高齢者への投与

高齢者では、副作用があらわれやすいので、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(「重要な基本的注意」1)の項参照)。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦(妊娠末期の患者を除く)又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。投与する際には、必要最小限にとどめ、適宜羊水量を確認するなど慎重に投与すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。
動物実験(ラット)で周産期投与により分娩遅延が報告されているので、妊娠末期には投与しないこと。
妊娠末期のラットに投与した実験で、胎児の動脈管収縮が報告されている。
母乳中への移行が報告されているので、授乳中の女性に投与する場合には授乳を中止させること。

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

薬物動態

生物学的同等性試験
ピロキシカムカプセル10mg「ツルハラ」ピロキシカムカプセル20mg「ツルハラ」あるいはそれぞれの標準製剤をクロスオーバー法により、ピロキシカムとして20mg(10mg 2カプセル、20mg 1カプセル)を健康成人男子に食後単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-96(μg・hr/mL)Cmax(μg/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
ピロキシカムカプセル10mg「ツルハラ」95.89±3.222.38±0.103.3±0.2約36
標準製剤
(カプセル、10mg)
93.45±3.232.39±0.083.4±0.2約36
ピロキシカムカプセル20mg「ツルハラ」99.71±4.522.49±0.093.5±0.2約36
標準製剤
(カプセル、20mg)
96.37±4.222.51±0.083.4±0.2約38
(Mean±S.E.、n=12)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動
ピロキシカムカプセル10mg「ツルハラ」ピロキシカムカプセル20mg「ツルハラ」は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたピロキシカムカプセルの溶出規格に適合していることが確認されている。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
リトナビル
〔ノービア〕
本剤の血中濃度が大幅に上昇し、重篤な副作用を起こすおそれがある。リトナビルのチトクロームP450に対する阻害作用によると考えられる。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
クマリン系抗凝血剤
ワルファリン等
クマリン系抗凝血剤(ワルファリン等)の作用を増強したとの報告があるので、血液凝固能検査を行うなど注意すること。本剤のヒトでの蛋白結合率が99.8%と高いため、ワルファリンの活性型が増加するためと考えられる。
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)本剤との併用により出血傾向が増強するおそれがある。SSRIの投与により血小板凝集能が阻害され、併用により出血傾向が増大すると考えられる。
アスピリン本剤との併用により、低用量アスピリンの血小板凝集抑制作用が減弱するおそれがある。血小板のシクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)とアスピリンの結合を阻害するためと考えられる。
アスピリン双方又は一方の医薬品の副作用の発現頻度が増加したとの報告がある。両剤ともにプロスタグランジン生合成阻害作用を示すためと考えられる。
非ステロイド性消炎鎮痛剤本剤との併用により、消化性潰瘍、胃腸出血の発現が高まるおそれがある。両剤ともにプロスタグランジン生合成阻害作用を示すためと考えられる。
抗血小板薬本剤との併用により、胃腸出血の発現が高まるおそれがある。抗血小板薬が血小板の凝集を阻害するためと考えられる。
リチウム製剤
炭酸リチウム
リチウムの血中濃度が上昇し、リチウム中毒を呈したとの報告があるので、血中リチウム濃度を測定するなど注意すること。本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害により、これらの薬剤の腎排泄が減少し、血中濃度が上昇するためと考えられる。
メトトレキサート本剤との併用により、メトトレキサートの作用が増強するおそれがある。併用する場合には観察を十分に行い慎重に投与すること。本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害により、これらの薬剤の腎排泄が減少し、血中濃度が上昇するためと考えられる。
ジゴキシン
ジギトキシン
本剤との併用により、これらの薬剤の作用が増強するおそれがある。併用する場合には観察を十分に行い慎重に投与すること。本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害により、これらの薬剤の腎排泄が減少し、血中濃度が上昇するためと考えられる。
チアジド系利尿剤
ヒドロクロロチアジド等
他の非ステロイド性消炎鎮痛剤とチアジド系利尿剤との併用により、チアジド系利尿薬の作用が減弱したとの報告がある。本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害により、水、ナトリウムの排泄が減少するためと考えられる。
フロセミド本剤との併用により、フロセミドの作用が減弱したとの報告がある。本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害により、水、ナトリウムの排泄が減少するためと考えられる。
カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン等
本剤との併用により、降圧作用の減弱、腎機能障害患者における重度の高カリウム血症が発現するおそれがある。本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害によるためと考えられる。
エプレレノン本剤との併用により、降圧作用の減弱、腎機能障害患者における重度の高カリウム血症が発現するおそれがある。本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害によるためと考えられる。
ACE阻害剤
アンジオテンシンII受容体拮抗剤
β遮断薬
本剤との併用により、これらの薬剤の降圧作用が減弱するおそれがある。本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害によるためと考えられる。
コレスチラミン本剤の排泄が促進され、血中濃度半減期が短縮したとの報告がある。コレスチラミンの薬物吸着作用により、本剤の消失が速まると考えられる。
副腎皮質ステロイド剤
プレドニゾロン等
本剤との併用により、消化性潰瘍、胃腸出血の発現が高まるおそれがある。両剤とも消化管粘膜を傷害するため、併用した場合その影響が大きくなると考えられる。
シクロスポリン
タクロリムス
本剤との併用により、これらの薬剤の腎毒性が高まるおそれがある。プロスタグランジン生合成阻害に伴う腎血流量低下により、腎障害の副作用が相互に増強されると考えられる。

重大な副作用 

(頻度不明)
消化性潰瘍(穿孔を伴うことがある)、吐血、下血等の胃腸出血
消化性潰瘍(穿孔を伴うことがある)、吐血、下血等の胃腸出血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、潮紅、血管浮腫、呼吸困難等)
ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、潮紅、血管浮腫、呼吸困難等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
再生不良性貧血、骨髄機能抑制
再生不良性貧血、骨髄機能抑制があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎不全、ネフローゼ症候群
急性腎不全、ネフローゼ症候群があらわれることがあるので、乏尿、血尿、尿蛋白、BUN・血中クレアチニン上昇、高カリウム血症、低アルブミン血症等があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
AST(GOT)・ALP(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。

頻度不明
消化器胃・腹部痛、胃・腹部不快感、胃のもたれ、食欲不振、悪心・嘔吐、下痢・軟便、口内炎、便秘、舌炎、胃炎、腹部膨満感、膵炎
血液貧血、顆粒球減少、血小板減少、紫斑、血小板機能低下(出血時間の延長)、白血球増加、赤血球減少
肝臓AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、LDH上昇
腎臓BUN上昇、蛋白尿
過敏症発疹、そう痒、光線過敏症、湿疹、発赤、蕁麻疹
精神神経系眠気、めまい、頭痛、耳鳴、手足のしびれ
その他浮腫、口渇、全身倦怠感、肩こり、発熱、動悸、ほてり、腫脹
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