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メチレンブルー静注50mg「第一三共」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 中毒性メトヘモグロビン血症

用法・用量

  • 通常、生後3ヵ月を過ぎた乳幼児、小児及び成人には、メチルチオニニウム塩化物水和物として1回1~2mg/kgを5分以上かけて静脈内投与する。投与1時間以内に症状が改善しない場合は、必要に応じ、同量を繰り返し投与できるが、累積投与量は最大7mg/kgまでとする。
  • 通常、新生児及び生後3ヵ月以下の乳児には、メチルチオニニウム塩化物水和物として1回0.3~0.5mg/kgを5分以上かけて静脈内投与する。投与1時間以内に症状が改善しない場合は、必要に応じ、同量を繰り返し投与できる。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分、フェノチアジン系化合物及びその類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 グルコース-6-リン酸脱水素酵素欠損症と判明している患者[メトヘモグロビン血症の増悪及び溶血を起こす可能性がある。]
  • 2.3 NADPH還元酵素欠損症と判明している患者[メトヘモグロビン血症の増悪及び溶血を起こす可能性がある。]
  • 2.4 塩素酸塩によるメトヘモグロビン血症患者[毒性の強い次亜塩素酸塩が形成される可能性がある。]
  • 2.5 シアン化合物中毒の解毒剤として投与した亜硝酸化合物によるメトヘモグロビン血症患者[シアンによる毒性が生じやすくなる。]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 アニリン又はジアフェニルスルホンによるメトヘモグロビン血症患者
溶血を起こしやすい。[7.、11.1.2参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 中等度又は高度の腎機能障害のある患者
低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。本剤の主たる排泄経路は腎臓であるため、腎機能障害の悪化又は本剤の排泄遅延による副作用発現のおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。適応外であるが、羊膜内投与で胎児の小腸閉鎖症、死亡が報告されている。また、動物実験(マウス)で催奇形性及び胎児の死亡増加が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
9.7.1 新生児及び生後3ヵ月以下の乳児
繰り返し投与を行う場合は、特に注意すること。本剤によりメトヘモグロビン血症の増悪や溶血を起こしやすい。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

8.重要な基本的注意

本剤による効果が認められない場合、チトクロームb5還元酵素欠損症又はスルフヘモグロビン血症等の可能性が考えられるため、他の治療法への切り替えを考慮すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 メチルチオニニウム塩化物が析出する場合があるので、体温付近の温度で約3分間振とうし溶解後使用すること。
14.1.2 本剤1アンプルに対し5%ブドウ糖注射液50mLで希釈すること。
14.1.3 本剤の有効成分であるメチルチオニニウム塩化物は、塩化ナトリウムにより溶解度が低下するため生理食塩液と混合しないこと。
14.1.4 調製後、やむを得ず保存を必要とする場合でも、室温保存では6時間以内に使用すること。
14.2 薬剤投与時の注意
血管外に本剤が漏出した場合に、注射部位に皮膚壊死等が起こる可能性があるため、薬液が血管外に漏れないよう慎重に投与すること。

7.用法及び用量に関連する注意

生後3ヵ月を過ぎた乳幼児、小児及び成人におけるアニリン又はジアフェニルスルホンによるメトヘモグロビン血症の場合の累積投与量は最大4mg/kgまでとする。[9.1.1、11.1.2参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
健康成人12名にメチルチオニニウム塩化物水和物を1mg/kgの用量で約5分間かけて単回静脈内注射した場合の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは、次のとおりであった(外国人データ)。
メチルチオニニウム塩化物水和物1mg/kg単回静脈内注射時の血漿中濃度推移
(mean±SD、n=12)
メチルチオニニウム塩化物水和物1mg/kg単回静脈内注射時の薬物動態パラメータ
投与量nt1/2(hr)AUC0-∞(ng・hr/mL)
1mg/kg1217.53069.4
16.3 分布
16.3.1 血漿蛋白結合率
ヒト血漿蛋白結合率は平衡透析法で94%であった(in vitro)。
16.3.2 ラットにおける組織分布
ラットにメチルチオニニウム塩化物水和物10mg/kgを単回静脈内投与したとき、投与1時間後における組織中メチルチオニニウム塩化物濃度は胆汁、脳、肝臓で高く、いずれも血液中よりも高かった。
16.5 排泄
健康成人(19~53歳)7例にメチルチオニニウム塩化物水和物100mgを単回静脈内注射した結果、投与後24時間までのメチルチオニニウム塩化物(還元型を含む)の累積尿中排泄率は28.6%であった(外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 モノアミン酸化酵素に対する阻害作用
本剤はヒト肝臓由来MAO(モノアミン酸化酵素)Aに対する阻害作用を有し、Ki値は27nMであった(in vitro)。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
選択的セロトニン再取り込み阻害剤
フルボキサミンマレイン酸塩
パロキセチン塩酸塩水和物
セルトラリン塩酸塩
エスシタロプラムシュウ酸塩等
セロトニン作動薬との併用により、セロトニン症候群があらわれるおそれがある。本剤の低用量からの投与開始を考慮すること。本剤のモノアミン酸化酵素阻害作用によりセロトニン作用が増強される。
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
ミルナシプラン塩酸塩
デュロキセチン塩酸塩等
セロトニン作動薬との併用により、セロトニン症候群があらわれるおそれがある。本剤の低用量からの投与開始を考慮すること。本剤のモノアミン酸化酵素阻害作用によりセロトニン作用が増強される。
三環系抗うつ剤
アミトリプチリン塩酸塩
ノルトリプチリン塩酸塩
イミプラミン塩酸塩
クロミプラミン塩酸塩等
セロトニン作動薬との併用により、セロトニン症候群があらわれるおそれがある。本剤の低用量からの投与開始を考慮すること。本剤のモノアミン酸化酵素阻害作用によりセロトニン作用が増強される。
ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤
ミルタザピン
セロトニン作動薬との併用により、セロトニン症候群があらわれるおそれがある。本剤の低用量からの投与開始を考慮すること。本剤のモノアミン酸化酵素阻害作用によりセロトニン作用が増強される。
オピオイド系薬剤
トラマドール塩酸塩
ペチジン塩酸塩等
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
これらの薬剤との併用により、セロトニン症候群があらわれるおそれがある。本剤の低用量からの投与開始を考慮すること。本剤のモノアミン酸化酵素阻害作用によりセロトニン作用が増強される。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
11.1.2 メトヘモグロビン血症の増悪(頻度不明)、溶血性貧血(頻度不明)
グルコース-6-リン酸脱水素酵素欠損症もしくはNADPH還元酵素欠損症である可能性又は投与量が過剰となっているおそれがある。[7.、9.1.1参照]
11.1.3 腎不全(頻度不明)
腎機能障害があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
精神神経系錯乱状態、激越、浮動性めまい、頭痛、不安、振戦、失語症
過敏症蕁麻疹
消化器腹痛、悪心、嘔吐、変色便(青緑色)
循環器胸痛、不整脈、頻脈、高血圧、低血圧
呼吸器呼吸困難、頻呼吸、低酸素症
腎臓・泌尿器排尿困難、腎機能障害、着色尿(青緑色)
肝臓高ビリルビン血症
血液ヘモグロビン減少
散瞳
投与部位
(適用部位)
注射部位の局所組織壊死
その他発熱、発汗、皮膚変色(青色)
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