製品名 インスリングラルギンBS注カート「リリー」
インスリングラルギンBS注ミリオペン「リリー」

一般名
Insulin Glargine(Genetical Recombination)[Insulin Glargine Biosimilar 1]
薬効分類
糖尿病治療薬
 >インスリン
価格
300単位1筒:915円/筒
300単位1キット:1481円/キット

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • インスリン療法が適応となる糖尿病

用法・用量

  • 通常、成人では、初期は1日1回4~20単位を皮下注射するが、ときに他のインスリン製剤を併用することがある。注射時刻は朝食前又は就寝前のいずれでもよいが、毎日一定とする。投与量は、患者の症状及び検査所見に応じて増減する。なお、その他のインスリン製剤の投与量を含めた維持量は、通常1日4~80単位である。
    ただし、必要により上記用量を超えて使用することがある。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 低血糖症状を呈している患者
  • 本剤の成分又は他のインスリン グラルギン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
副作用
低血糖(1.9%)
低血糖(脱力感、倦怠感、高度の空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、痙攣、意識障害(意識混濁、昏睡)等)があらわれることがある。
なお、徐々に進行する低血糖では、精神障害、意識障害等が主である場合があるので注意すること。また、長期にわたる糖尿病、糖尿病性神経障害、β-遮断剤投与あるいは強化インスリン療法が行われている場合では、低血糖の初期の自覚症状(冷汗、振戦等)が通常と異なる場合や、自覚症状があらわれないまま、低血糖あるいは低血糖性昏睡に陥ることがある。
低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を経口摂取し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース等)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を経口摂取すること。
経口摂取が不可能な場合はブドウ糖を静脈内に投与するか、グルカゴンを筋肉内又は静脈内投与すること。低血糖は臨床的にいったん回復したと思われる場合にも後で再発することがある。また、本剤の作用は持続的であるため、経過観察を継続して行うことが必要である。
ショック、アナフィラキシー(頻度不明)、血管神経性浮腫(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、血圧低下、頻脈、発汗、全身の発疹等)、血管神経性浮腫があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

インスリン需要の変動が激しい患者
手術、外傷、感染症等の患者
妊婦[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
次に掲げる低血糖を起こしやすい患者又は状態
重篤な肝又は腎機能障害
脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
下痢、嘔吐等の胃腸障害
飢餓状態、不規則な食事摂取
激しい筋肉運動
過度のアルコール摂取者
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
血糖降下作用を増強する薬剤との併用[「相互作用」の項参照]
低血糖を起こすと事故につながるおそれがある患者(高所作業、自動車の運転等の作業に従事している患者等)
自律神経障害の患者[アドレナリンの欠乏により低血糖の自覚症状が明確でないことがある。]

重要な基本的注意

インスリン製剤の使用上最も重要なことは、適応の決定と患者教育である。日常の糖尿病治療のためにインスリンを使用する場合、その注射法及び低血糖に対して患者自らも対処できるように十分指導すること。また、皮下からの吸収及び作用の発現時間は、血流、体温、運動量等により異なるため、適切な注射法についても患者教育を十分行うこと。さらに、カートの使用にあたっては、必ず専用のインスリンペン型注入器の取扱説明書を読むよう指導し、ミリオペンの使用にあたっては、必ず添付の取扱説明書を読むよう指導すること。また、すべての器具の安全な廃棄方法についても十分指導すること。
2型糖尿病においては、急を要する場合以外は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分行ったうえで適用を考慮すること。
低血糖を起こすことがあるので、注意すること。特に、食事を摂取しなかったり、予定外の激しい運動を行った場合、低血糖を引き起こしやすい。低血糖が無処置の状態で続くと低血糖昏睡等を起こし、重篤な転帰(中枢神経系の不可逆的障害、死亡等)をとるおそれがある。また、低血糖に関する注意について、患者及びその家族に十分徹底させること。[「副作用」の項参照]
本剤の作用は皮下に注射することにより、明らかなピークを示さず、ほぼ24時間持続する特徴を有することから、特に他のインスリン製剤からの切り替え時など、低血糖発現状態の変化に十分注意すること。[「薬物動態」及び「薬効薬理」の項参照]
インスリン グラルギン300単位/mL製剤から本剤への切り替え時には、前治療のインスリン グラルギン300単位/mL製剤の1日投与量よりも低用量での切り替えを考慮するとともに、切り替え時及びその後しばらくの間は血糖モニタリングを慎重に行うこと。[インスリン グラルギン100単位/mL製剤とインスリン グラルギン300単位/mL製剤では薬物動態が異なる。インスリン グラルギン300単位/mL製剤からインスリン グラルギン100単位/mL製剤への切り替え時に低血糖の発現が増加した。]
インスリンの用量が不足した場合、高血糖を起こすことがあるので、注意すること。
高血糖が無処置の状態で続くと悪心、嘔吐、眠気、潮紅、口渇、頻尿、脱水、食欲減退、呼気のアセトン臭、ケトアシドーシス、昏睡等を起こし、重篤な転帰をとるおそれがあるので、適切な処置を行うこと。
急激な血糖コントロールに伴い、糖尿病網膜症の顕在化又は増悪、眼の屈折異常、治療後神経障害(主として有痛性)があらわれることがあるので注意すること。
本剤は無色澄明な液剤であるため、速効型インスリン製剤又は超速効型インスリンアナログ製剤と間違えないよう患者に十分な指導を行うこと。

適用上の注意

投与時
<カート>
本剤は無色澄明な液剤である。液中に塊が見られた場合は使用しないこと。
使用開始前にインスリン製剤のラベルを確認し、本剤と他のインスリン製剤とを取り間違えないようにすること。
本剤は必ず弊社専用のインスリンペン型注入器を用いて使用すること。他の注入器を用いて使用してはならない。また本剤のカートリッジにインスリン製剤を補充したり、他のインスリン製剤と混合してはならない。
1本を複数の患者に使用しないこと。
<ミリオペン>
本剤は無色澄明な液剤である。液中に塊が見られた場合は使用しないこと。
使用開始前にインスリン製剤のラベルを確認し、本剤と他のインスリン製剤とを取り間違えないようにすること。
本剤のカートリッジにインスリン製剤を補充したり、他のインスリン製剤と混合してはならない。
本剤はJIS T 3226-2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。[本剤はA型専用注射針との適合性の確認をBDマイクロファインプラス及びナノパスニードルで行っている。]
本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。
1本を複数の患者に使用しないこと。
投与部位
皮下注射は、腹部、大腿部、上腕部、臀部等に行うが、同一部位内で投与する場合は前回の注射場所より2~3cm離して注射すること。
投与経路
静脈内に投与しないこと。
皮下注射したとき、まれに注射針が血管内に入り、注射後直ちに低血糖があらわれることがあるので注意すること。
保存時
<カート>
凍結を避け、2~8℃で遮光保存すること。
本剤をインスリンペン型注入器に装着したまま冷蔵庫に保存しないこと。
使用開始後は、30℃以下の室温で、高温および直射日光を避けて保存すること。
使用開始後28日以内に使用すること。
<ミリオペン>
凍結を避け、2~8℃で遮光保存すること。
使用開始後は、30℃以下の室温で、高温および直射日光を避けて保存すること。冷蔵庫に保存しないこと。
使用開始後28日以内に使用すること。
適用にあたっては本剤の作用時間、1mL当たりのインスリン含有単位と患者の病状に留意し、その製剤的特徴に適する場合に投与すること。
糖尿病性昏睡、急性感染症、手術等緊急の場合は、本剤のみで処置することは適当でなく、速効型インスリン製剤を使用すること。
中間型又は持続型インスリン製剤から本剤に変更する場合、以下を参考に本剤の投与を開始し、その後の患者の状態に応じて用量を増減するなど、本剤の作用特性[「薬物動態」の項参照]を考慮の上慎重に行うこと。[「重要な基本的注意」の項参照]
インスリン グラルギン300単位/mL製剤から本剤に変更する場合
通常初期用量は、前治療のインスリン グラルギン300単位/mL製剤の1日投与量と同単位よりも低用量を目安として投与を開始する。
インスリン グラルギン300単位/mL製剤以外の中間型又は持続型インスリン製剤から本剤に変更する場合
1日1回投与の中間型又は持続型インスリン製剤から本剤に変更する場合、通常初期用量は、前治療の中間型又は持続型インスリン製剤の1日投与量と同単位を目安として投与を開始する。
1日2回投与の中間型インスリン製剤から本剤への切り替えに関しては、使用経験がない。
インスリン グラルギン300単位/mL製剤又は中間型インスリン製剤からインスリン グラルギン100単位/mL製剤への切り替え直後に低血糖があらわれることがあるので、中間型又は持続型インスリン製剤から本剤に変更する場合、併用している速効型インスリン製剤、超速効型インスリンアナログ製剤又は他の糖尿病用薬の投与量及び投与スケジュールの調整が必要となることがあるので注意すること。
インスリン製剤以外の他の糖尿病用薬から本剤に変更する場合又はインスリン製剤以外の他の糖尿病用薬と本剤を併用する場合
投与にあたっては低用量から開始するなど、本剤の作用特性[「薬物動態」の項参照]を考慮の上慎重に行うこと。
ヒトインスリンに対する獲得抗体を有し、高用量のインスリンを必要としている患者では、他のインスリン製剤から本剤に変更することによって、本剤の需要量が急激に変化することがあるので、経過を観察しながら慎重に投与すること。
糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。
糖尿病以外にも耐糖能異常、尿糖陽性等、糖尿病類似の症状を有する疾患(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)があることに留意すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下していることが多く、低血糖が起こりやすいので、用量に留意し、定期的に検査を行うなど慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。妊娠した場合、あるいは妊娠が予測される場合には医師に知らせるよう指導すること。妊娠中、周産期、授乳期等にはインスリンの需要量が変化しやすいため、用量に留意し、定期的に検査を行い投与量を調整すること。通常インスリン需要量は、妊娠初期は減少し、中期及び後期は増加する。本剤のヒト母乳移行は不明である。

小児等への投与

成長及び活動性に応じてインスリンの需要量が変化するので、定期的に検査を行うなどして投与すること。

薬物動態

外国人での成績
24時間正常血糖クランプ法実施下で、健康成人に本剤又は標準製剤0.5単位/kg注)を単回皮下投与したときの血清中インスリン濃度(C-ペプチド補正)及び血糖降下作用(最大グルコース注入率及び累積グルコース注入量)の結果を以下に示す。
注)本剤の承認された用法・用量は「用法・用量」の項参照
血清中インスリン濃度(C-ペプチド補正)
薬物動態パラメータ(AUC0-24及びCmax)について、本剤の標準製剤に対する最小二乗幾何平均値の比の90%信頼区間は80~125%の範囲内であり、両剤の同等性が確認された。
≪本剤又は標準製剤0.5単位/kgの単回皮下投与後の血清中インスリン濃度(C-ペプチド補正)推移(4期クロスオーバー法)≫
本剤又は標準製剤0.5単位/kgの単回皮下投与後の薬物動態パラメータ(4期クロスオーバー法)
N注1)(n)AUC0-24(pmol・h/L)AUC0-∞(pmol・h/L)Cmax(pmol/L)Tmax注2)(hr)T1/2(hr)
本剤78(156)1820注3)(40)2830注4)(39)113(39)12.0(2.0-24.0)9.83注4)(66)
標準製剤78(156)1980注5)(36)2930注6)(41)119(34)12.0(0.5-21.0)9.75注6)(61)
幾何平均値(CV%)注1)N=被験者数、n=パラメータ数注2)中央値(範囲)注3)n=154注4)n=149注5)n=155注6)n=152
血糖降下作用
最大グルコース注入率及び累積グルコース注入量について、本剤の標準製剤に対する最小二乗幾何平均値の比の95%信頼区間は80~125%の範囲内であり、両剤の同等性が確認された。
≪本剤又は標準製剤0.5単位/kgの単回皮下投与後のグルコース注入率の推移(4期クロスオーバー法)≫
本剤又は標準製剤0.5単位/kgの単回皮下投与後の最大グルコース注入率及び累積グルコース注入量(4期クロスオーバー法)
N注1)(n)最大グルコース注入率(mg/kg/min)累積グルコース注入量(mg/kg)
本剤78(156)2.87(46)2590(45)
標準製剤78(156)2.89(41)2720(39)
幾何平均値(CV%)注1)N=被験者数、n=パラメータ数