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メサラジン腸溶錠400mg「サワイ」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 潰瘍性大腸炎(重症を除く)

用法・用量

  • 通常、成人にはメサラジンとして1日2,400mgを3回に分けて食後経口投与するが、寛解期には、必要に応じて1日1回2,400mg食後経口投与とすることができる。活動期には、1日3,600mgを3回に分けて食後経口投与する。
    なお、患者の状態により適宜減量する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 サリチル酸塩類に対し過敏症の既往歴のある患者[交叉アレルギーを発現するおそれがある。]
  • 2.3 重篤な腎障害のある患者[9.2.1参照]
  • 2.4 重篤な肝障害のある患者[9.3.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 サラゾスルファピリジンに対し過敏症の既往歴のある患者
本剤を投与する場合には、慎重に投与すること。腹部の痙攣、腹痛、発熱、重症な頭痛又は発疹のような急性の過敏症の症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎障害のある患者
投与しないこと。腎障害がさらに悪化するおそれがある。[2.3参照]
9.2.2 腎機能の低下している患者(重篤な腎障害のある患者を除く)
排泄が遅延し、副作用があらわれるおそれがある。[7.2参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
投与しないこと。肝障害がさらに悪化するおそれがある。[2.4参照]
9.3.2 肝機能の低下している患者(重篤な肝障害のある患者を除く)
代謝が遅延し、副作用があらわれるおそれがある。[7.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験において、メサラジンによる催奇形性は認められていない。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の必要性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト乳汁中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
十分観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能(腎機能、肝機能等)が低下している。[7.2参照]

8.重要な基本的注意

8.1 ネフローゼ症候群、間質性腎炎が報告されているため、投与中は腎機能を検査するなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.5参照]
8.2 肝炎、肝機能障害、黄疸が報告されているため、投与中はAST、ALT等の肝機能をモニターするなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.6参照]
8.3 再生不良性貧血、汎血球減少症、無顆粒球症等が報告されているため、投与中は血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.1参照]
8.4 膵炎が報告されているため、投与中は血清アミラーゼの検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.4参照]
8.5 メサラジンにより過敏症状(発熱、腹痛、下痢、好酸球増多等)が発現することがあり、また、潰瘍性大腸炎が悪化することがあるため、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
14.2 薬剤投与時の注意
本剤は放出調節製剤であることより、かまずに服用すること。また、乳鉢による粉砕は避けること。
14.3 薬剤投与後の注意
便中に錠剤がみられる場合がある。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 1日3,600mgを、8週間を超えて投与した際の有効性は確立していないため、漫然と投与せず、患者の病態を十分観察し、重症度、病変の広がり等に応じて適宜減量を考慮すること。
7.2 本剤をメサラジン注腸剤と併用する場合には、メサラジンとしての総投与量が増加することを考慮し、特に肝又は腎機能の低下している患者並びに高齢者等への投与に際しては適宜減量するなど、十分に注意すること。併用時に異常が認められた場合には、減量又は中止するなどの適切な処置を行うこと。[9.2.2、9.3.2、9.8参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男性にメサラジン腸溶錠を空腹時単回経口投与した際の血漿中未変化体濃度の薬物動態学的パラメータ
投与量(mg)Tmax(hr)Cmax(ng/mL)t1/2(hr)
40014.7±9.058.8±68.414.3±11.6
1,20012.3±6.3550.6±636.033.9±28.5
2,40014.0±5.9719.6±566.124.7±21.6
4,80018.0±11.01723.6±625.69.1±8.2
(Mean±S.D.、n=6)
注)単回投与の承認最大用量は、寛解期における1回2,400mgである。
16.1.2 反復投与
健康成人男性(6例)にメサラジン腸溶錠(メサラジンとして1回1,200mg、1日3回)を7日間反復経口投与したときの血漿中未変化体の濃度推移は2日目より定常状態に達し、単回投与時と比較し大きな変動はないものと考えられた。
16.1.3 生物学的同等性試験
メサラジン腸溶錠400mg「サワイ」とアサコール錠400mgを健康成人男子に連続経口投与(クロスオーバー法)し、最終投与時より血漿中メサラジン濃度を測定した。(なお、連続経口投与については1回あたり3錠(メサラジンとして1,200mg)を1日3回、6日間行った。)得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、AUCτは実数値の平均値の差の90%信頼区間が-0.20~+0.20の範囲内であり、また、AUCtおよびCmaxは対数値の平均値の差がlog(0.90)~log(1.11)の範囲内であり、かつ、溶出試験で溶出挙動が類似していることから、両剤の生物学的同等性が確認された。
各製剤投与時の薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)AUCτ(ng・hr/mL)AUCt(ng・hr/mL)T1/2(hr)
メサラジン腸溶錠400mg「サワイ」1377±9427663±548225801±2020519.0±27.9
アサコール錠400mg1477±11008191±617126071±1888413.5±8.9
※AUCτ=AUC0-8hr、AUCt=AUC0-48hr(Mean±S.D.)
血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男性(6例)にメサラジン腸溶錠2,400mgを単回経口投与した際の絶食時投与と食後投与による未変化体の薬物速度論的パラメータを比較したところ、食後経口投与時の薬物速度論的パラメータは、絶食時経口投与におけるパラメータと統計学的有意な差はみられなかった。
16.3 分布
16.3.1 組織移行
イヌ(6例)にメサラジン腸溶錠400mgを経口投与し、投与22時間後に小腸・大腸における粘膜内濃度を測定した。その結果、投与22時間後の粘膜内濃度は大腸が最も高く、小腸上部・下部の約10倍を示した。
16.5 排泄
健康成人男性にメサラジン腸溶錠を単回経口投与(メサラジンとして400mg、1,200mg、2,400mg、4,800mg)したときの投与後96時間までの各投与量に対する未変化体の尿中排泄率は0.3~1.2%、アセチル体の尿中排泄率は17.1~23.6%であった。また、メサラジンとして2,400mg及び4,800mgを単回経口投与したときの投与後96時間までの未変化体の糞中排泄率は40.1及び31.7%であった。また、アセチル体の糞中排泄率は5.9及び2.1%であった。また、メサラジン腸溶錠の尿中排泄及び糞中排泄に食事及び反復投与の影響はみられなかった。
注)単回投与の承認最大用量は、寛解期における1回2,400mgである。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アザチオプリン
メルカプトプリン
骨髄抑制があらわれるおそれがある。メサラジンがチオプリンメチルトランスフェラーゼ活性を抑制するなど、これら薬剤の代謝を阻害するとの報告がある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 再生不良性貧血、汎血球減少症、無顆粒球症、白血球減少症、好中球減少症、血小板減少症(いずれも頻度不明)[8.3参照]
11.1.2 心筋炎、心膜炎、胸膜炎(いずれも頻度不明)
胸部痛、心電図異常、胸水等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.3 間質性肺疾患(0.1%)
間質性肺疾患(間質性肺炎、好酸球性肺炎等)があらわれることがあるので、呼吸困難、胸痛、咳嗽があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.4 膵炎(頻度不明)
急性膵炎があらわれることがある。[8.4参照]
11.1.5 間質性腎炎、ネフローゼ症候群、腎不全(いずれも頻度不明)[8.1参照]
11.1.6 肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
肝炎注1)、AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。[8.2参照]
注1)海外における情報を参考とした。
11.1.7 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
11.1.8 薬剤性過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上0.1~1%未満頻度不明
過敏症発疹、蕁麻疹、そう痒
血液好酸球増加白血球減少、単球増加貧血
消化器腹痛、下痢、腹部膨満、悪心、消化不良、鼓腸、血中アミラーゼ増加嘔吐、リパーゼ増加、血便、下血
肝臓ビリルビン増加AST増加、ALT増加、γ-GTP増加、Al-P増加、LDH増加
腎臓尿中NAG増加BUN増加血中クレアチニン増加、クレアチニンクリアランス減少注2)
その他CRP増加頭痛、めまい、関節痛、錯感覚(しびれ等)発熱、耳鳴、筋肉痛、体重減少注2)、脱毛症、ループス様症候群、赤血球沈降速度増加注2)

注2)海外における情報を参考とした。

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