製品名 オプスミット錠10mg

一般名
Macitentan
薬効分類
昇圧・心不全・冠動脈・末梢血管疾患薬
 >エンドセリン拮抗薬
価格
10mg1錠:14200.9円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 肺動脈性肺高血圧症

用法・用量

  • 通常、成人には、マシテンタンとして10mgを1日1回経口投与する。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照。]
  • 重度の肝障害のある患者[使用経験がない。また、類薬において重篤な肝障害の報告がある。]
  • 強いCYP3A4誘導剤(リファンピシン、セイヨウオトギリソウ含有食品、カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタール、リファブチン)を投与中の患者[「相互作用」の項参照。]
  • 本剤及び本剤の成分に過敏症の既往歴のある患者
副作用
貧血(4.0%)注2)
貧血、ヘモグロビン減少が起こる可能性があるので、定期的な検査及び十分な観察を行い、異常が認められた場合はその程度及び臨床症状に応じて、投与中止など適切な処置をとること。[「慎重投与」、「重要な基本的注意」の項参照。]
注2)海外及び国内臨床試験成績の10mg投与群より算出した。
注意

次の患者には慎重に投与すること

投与開始前の肝酵素(AST、ALT)値のいずれか又は両方が基準値上限の3倍を超える患者[使用経験がない。「重要な基本的注意」の項参照。]
透析中の患者[使用経験がない。]
重度の貧血のある患者[「重要な基本的注意」の項参照。]
低血圧の患者[「重要な基本的注意」の項参照。]
本剤の投与に際しては、以下について説明及び指導し、妊娠する可能性のある女性には本剤投与開始前及び投与中は1ヵ月に1回妊娠検査を実施すること。[「禁忌」及び「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照。]
妊娠中に本剤を服用した場合の胎児に及ぼす危険性
投与中及び投与中止後1ヵ月間は確実な避妊法を用いるとともに、妊娠した場合若しくはその疑いがある場合には、医師に直ちに連絡すること
他のエンドセリン受容体拮抗薬において肝酵素値上昇が認められているため、肝機能検査を必ず投与開始前に行い、投与中は、必要に応じて肝機能検査を定期的に実施すること。本剤投与中に臨床的に顕著にAST、ALT値が上昇した場合、これら肝酵素値上昇に伴いビリルビン値が基準値上限の2倍を超える場合、又はこれら肝酵素値上昇に伴い黄疸などの肝障害の徴候を伴う場合には、本剤投与を中止すること。[「慎重投与」の項参照。]
本剤の投与によりヘモグロビン減少が起こる可能性があるため、本剤の投与開始前及び投与中は必要に応じてヘモグロビン濃度を定期的に測定することが望ましい。[「慎重投与」の項参照。]
肺静脈閉塞性疾患患者において、血管拡張薬を使用した場合に肺水腫の発現が報告されているため、本剤を投与しないことが望ましい。また、本剤の投与により肺水腫の徴候がみられた場合は肺静脈閉塞性疾患の可能性を考慮すること。肺静脈閉塞性疾患が疑われた場合には、本剤の投与を中止すること。
重度の腎障害のある患者では、本剤の投与により低血圧及び貧血が起こる可能性があるので、血圧及びヘモグロビンの測定を考慮すること。
本剤は血管拡張作用を有するため、本剤の投与に際しては、血管拡張作用により患者が有害な影響を受ける可能性がある状態(降圧剤投与中、安静時低血圧、血液量減少、重度の左室流出路閉塞、自律神経機能障害等)にあるのかを十分検討すること。[「慎重投与」の項参照。]
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、さらには穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
WHO機能分類クラスIにおける有効性及び安全性は確立していない。
本剤の使用にあたっては、最新の治療ガイドラインを参考に投与の要否を検討すること。
一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いので、慎重に投与すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験(ラット及びウサギ)で下顎弓癒合異常及び心血管系異常などが報告されており、最小毒性量に基づく安全域はラットで約3倍未満、ウサギで約30倍未満であった。また、胚吸収増加、出生児の体重の低値などが報告されている。]
授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)では、本剤は乳汁中に移行することが確認されている。]
小児に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない。]
血漿中濃度
単回投与
健康成人にマシテンタン10mgを単回経口投与した時、マシテンタンは速やかに吸収され、投与後5時間後に最高血漿中濃度(Cmax)に達した。活性代謝物は36時間後に達した。マシテンタン及び活性代謝物の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであり、日本人と白人で大きく異ならなかった。
図 健康成人にマシテンタン10mgを単回経口投与した時の血漿中濃度推移
表 薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)tmax(h)AUC0-∞(ng・h/mL)t1/2(h)
日本人
マシテンタン239
(210,272)
5.0
(5.0-10.0)
5664
(5232,6132)
12.4
(10.5,14.7)
活性代謝物242
(218,270)
36.0
(36.0-36.0)
22936
(20828,25257)
41.4
(38.5,44.5)
外国人
マシテンタン224
(193,260)
8.5
(5.3-12.0)
6665
(5326,8340)
13.8
(11.3,17.0)
活性代謝物237
(197,284)
36.0
(36.0-48.0)
26934
(22513,32224)
52.6
(47.8,57.9)
n=10、幾何平均値(95%信頼区間)、tmaxは中央値(最小値-最大値)
反復投与
日本人健康成人にマシテンタン10mgを10日間反復経口投与した時、マシテンタン及び活性代謝物の薬物動態パラメータは以下のとおりである。
表 日本人健康成人にマシテンタン10mgを反復経口投与した時の薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)tmax(h)AUC0-24(ng・h/mL)t1/2(h)
マシテンタン
Day1193.4
(141.0,265.3)
6.00
(5.00-8.00)
2802.4
(2195.1,3577.7)
Day10291.2
(220.1,385.3)
5.00
(5.00-10.00)
4190.1
(3426.2,5124.5)
11.1
(8.8,13.9)
活性代謝物
Day1173.4
(109.7,273.9)
24.00
(16.00-24.00)
2562.1
(1619.3,4054.0)
Day10879.2
(780.5,990.3)
8.50
(4.00-16.00)
18684.1
(15971.9,21856.9)
46.6
(41.7,52.1)
n=6、幾何平均値(95%信頼区間)、tmaxは中央値(最小値-最大値)
肺動脈性肺高血圧症患者
外国人データ
肺動脈性肺高血圧症患者20例にマシテンタン10mgを1日1回少なくとも4週間以上反復経口投与した時、マシテンタン及び活性代謝物の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである。
図 肺動脈性肺高血圧症患者にマシテンタン10mgを反復経口投与した時の血漿中濃度推移
表 薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)tmax(h)AUC0-24(ng・h/mL)
マシテンタン402.4
(337.7,479.4)
6.5
(5.0-14.0)
6613.3
(5440.4,8038.9)
活性代謝物998.6
(877.6,1136.4)
6.5
(5.0-24.0)
20367.4
(17734.8,23390.8)
n=20、幾何平均値(95%信頼区間)、tmaxは中央値(最小値-最大値)
日本人データ
日本人の肺動脈性肺高血圧症患者にマシテンタン10mgを1日1回24週間以上反復経口投与した時、マシテンタン及び活性代謝物のトラフ時血漿中濃度(n=22、平均値±標準偏差)は156±85.0ng/mL及び1100±265ng/mLであった。
代謝・排泄(外国人データ)
健康成人6例に14C-マシテンタン10mgを単回経口投与した時、投与後14日間までの放射能回収率は、尿中49.7%、糞中23.9%であった。
尿中にマシテンタン及び活性代謝物は排泄されなかった。
タンパク結合率
血漿タンパク結合率は、マシテンタンは99%以上、活性代謝物は99.5%であり、主にアルブミン及びα1-酸性糖タンパク質と結合する。
高齢者での体内動態(外国人データ)
高齢者でのマシテンタンの薬物動態は検討されていない。
肺動脈性肺高血圧症患者にマシテンタン10mgを24週間経口投与した時、年齢の増加に伴いマシテンタン及び活性代謝物のトラフ時血漿中濃度が高くなる傾向が認められた。
肝機能障害患者における体内動態(外国人データ)
健康成人8例及び軽度肝障害患者(Child-Pugh分類A)7例、中等度(Child-Pugh分類B)8例、重度(Child-Pugh分類C)8例にマシテンタン10mgを単回経口投与した時、マシテンタン及び活性代謝物のAUC0-∞は肝障害患者で健康成人の66~94%であったが、t1/2は健康成人と肝障害患者で変わらなかった。
腎機能障害患者における体内動態(外国人データ)
健康成人8例及び重度腎障害患者(CLcr=15~29mL/分)8例にマシテンタン10mgを単回経口投与した時、マシテンタンのCmax及びAUC0-∞は健康成人に比べ重度腎障害患者でそれぞれ11%及び24%高く、t1/2は10%未満の延長であった。活性代謝物のCmax及びAUC0-∞は健康成人よりも重度腎障害患者でそれぞれ39%及び58%高く、t1/2は約32%延長した。
食事の影響(外国人データ)
健康成人10例にマシテンタン10mgを空腹時又は食後に単回経口投与した時、食後投与時のマシテンタン及び活性代謝物のAUC0-∞、Cmaxは空腹時投与と同様であり、食事の影響は認められなかった。
薬物相互作用(外国人データ)
ワルファリン
健康成人14例に、マシテンタン10mgとワルファリン25mgを併用投与した時、マシテンタンの薬物動態にワルファリンは影響を与えなかった。また、マシテンタンはワルファリンの薬物動態に影響を与えなかった。
シルデナフィル
健康成人12例に、マシテンタン10mgとシルデナフィル20mgを併用投与した時、マシテンタンの薬物動態にシルデナフィルは影響を与えなかった。また、マシテンタンはシルデナフィルの薬物動態に影響を与えなかった。
ケトコナゾール
健康成人12例に、ケトコナゾール400mg反復投与時にマシテンタン10mgを併用した結果、マシテンタンのCmax、tmax及びt1/2が増加し、AUC0-∞は約2倍に増加した。活性代謝物のCmaxは51%、AUC0-∞は26%減少し、tmaxは48時間から72時間に延長した。
シクロスポリン
健康成人10例に、マシテンタン10mg反復投与時にシクロスポリン100mgを併用した結果、マシテンタンのAUCτ及びCtroughはそれぞれ10%及び38%増加したが、活性代謝物のAUCτ及びCtroughに対する影響は認められなかった。
リファンピシン
健康成人10例に、マシテンタン10mg反復投与時にリファンピシン600mgを併用した結果、マシテンタンのAUCτ及びCtroughはそれぞれ79%及び93%減少した。活性代謝物のCtroughは17%減少したが、AUCτに対する影響は認められなかった。