製品名 (無効20200430)
スルトプリド塩酸塩錠50mg「アメル」
スルトプリド塩酸塩錠100mg「アメル」
スルトプリド塩酸塩錠200mg「アメル」
スルトプリド塩酸塩細粒50%「アメル」
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- 一般名
- Sultopride Hydrochloride
- 薬効分類
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抗精神病薬>抗精神病薬(ベンザミド系)
- 価格
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50mg1錠:5.7円/錠
100mg1錠:7.4円/錠
200mg1錠:11.6円/錠
50%1g:28.2円/g
- 製薬会社
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- 製造販売元:共和薬品工業株式会社.
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
- 躁病、統合失調症の興奮及び幻覚・妄想状態
用法・用量
- スルトプリドとして、通常成人1日300~600mgを分割経口投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減するが、1日1,800mgまで増量することができる。
- 禁忌
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【禁忌】
次の患者には投与しないこと
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 昏睡状態の患者[昏睡状態が悪化するおそれがある。]
- バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制作用が増強される。]
- 重症の心不全患者[症状が悪化するおそれがある。]
- パーキンソン病の患者[錐体外路症状の発現頻度が高いため、症状が悪化するおそれがある。]
- 脳障害(脳炎、脳腫瘍、頭部外傷後遺症等)の疑いのある患者[高熱反応があらわれるおそれがあるので、このような場合には、全身を氷で冷やすか、又は解熱剤を投与するなど適切な処置を行う。]
- プロラクチン分泌性の下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)の患者[抗ドパミン作用によりプロラクチン分泌が促進し、病態を悪化させるおそれがある。]
- QT延長を起こすことが知られている薬剤(イミプラミン、ピモジド等)を投与中の患者[「相互作用」の項参照]
- 副作用
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- (頻度不明)
- 悪性症候群(Syndrome malin)
- 無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
なお、他の抗精神病剤で高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎不全へと移行し、死亡した例が報告されている。
- 麻痺性イレウス
- 腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること。
なお、この悪心・嘔吐は、本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること。
- 痙攣
- 痙攣があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
- 遅発性ジスキネジア
- 長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれ投与中止後も持続することがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
- QT延長、心室頻拍
- QT延長、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 無顆粒球症、白血球減少
- 無顆粒球症、白血球減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 肺塞栓症、深部静脈血栓症
- 抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 注意
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慎重投与
次の患者には慎重に投与すること
- 心・血管疾患、低血圧又はそれらの疑いのある患者[一過性の血圧降下があらわれることがある。]
- QT延長のある患者[QT延長が悪化するおそれがある。]
- QT延長を起こしやすい患者[QT延長が発現するおそれがある。]
- 著明な徐脈のある患者
- 低カリウム血症のある患者 等
- てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣閾値が低下することがある。]
- 自殺企図の既往及び自殺念慮を有する患者[症状が悪化するおそれがある。]
- うつ状態にある患者[鎮静作用により、特に躁うつ病患者ではうつ転を来しやすい。]
- 甲状腺機能亢進状態にある患者[錐体外路症状が起こりやすい。]
- 肝障害のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
- 腎障害のある患者[高い血中濃度が持続するおそれがある。]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
- 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者[悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい。]
- 褐色細胞腫の疑いのある患者[類似化合物であるスルピリドの投与により急激な昇圧発作があらわれたとの報告がある。]
重要な基本的注意
- 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
- 制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので、注意すること。
- 抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の危険因子を有する患者に投与する場合には注意すること。
適用上の注意
- 薬剤交付時
- PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
高齢者への投与
- 副作用(過剰鎮静、錐体外路症状等)の発現に注意し、少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。[本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがある。]
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊婦における安全性は確立されていない。動物実験(ラット、ウサギ)において本剤の催奇形性は認められていない。また、妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。]
- 投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行がみられている。]
小児等への投与
- 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない。]
薬物動態
- <生物学的同等性試験>
- スルトプリド塩酸塩錠50mg「アメル」及びスルトプリド塩酸塩細粒50%「アメル」と各標準製剤について、下記のとおりクロスオーバー法により健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
標準製剤 試験投与量 スルトプリド塩酸塩錠50mg「アメル」 錠剤、50mg それぞれ1錠(スルトプリドとして50mg) スルトプリド塩酸塩細粒50%「アメル」 細粒剤、50% それぞれ100mg(スルトプリドとして50mg) 判定パラメータ 参考パラメータ AUC(0→12)(μg・hr/mL) Cmax(μg/mL) Tmax(hr.) T1/2(hr.) スルトプリド塩酸塩錠50mg「アメル」 1.35±0.31 0.34±0.07 1.0±0.5 2.8±0.7 標準製剤
(錠剤、50mg)1.41±0.39 0.34±0.09 0.9±0.5 3.1±1.2 (Mean±S.D.,n=17) 判定パラメータ 参考パラメータ AUC(0→24)(μg・hr/mL) Cmax(μg/mL) Tmax(hr.) T1/2(hr.) スルトプリド塩酸塩細粒50%「アメル」 1.54±0.39 0.33±0.07 0.9±0.4 3.1±0.4 標準製剤
(細粒剤、50%)1.53±0.28 0.31±0.08 1.1±0.4 3.1±0.3 (Mean±S.D.,n=12) - 血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
- スルトプリド塩酸塩錠50mg「アメル」及びスルトプリド塩酸塩細粒50%「アメル」と各標準製剤について、下記のとおりクロスオーバー法により健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
- <参考>
- 雄性ビーグル犬にスルトプリド塩酸塩錠100mg「アメル」1錠(スルトプリドとして100mg)及びスルトプリド塩酸塩錠200mg「アメル」1錠(スルトプリドとして200mg)を絶食単回経口投与した場合の時間-濃度曲線下面積(AUC)、最高血中濃度(Cmax)、最高血中濃度到達時間(Tmax)、半減期(T1/2)は下記のとおりである。
- 薬物動態パラメータ
AUC(0→600)(μg・min/mL) Cmax(μg/mL) Tmax(min.) T1/2(min.) スルトプリド塩酸塩錠100mg「アメル」 846.18±36.25 4.23±0.16 58.0±8.69 133.86±4.18 スルトプリド塩酸塩錠200mg「アメル」 2075.60±70.68 9.48±0.33 38.0±5.01 155.38±5.49 (Mean±S.E.,n=20)
- 雄性ビーグル犬にスルトプリド塩酸塩錠100mg「アメル」1錠(スルトプリドとして100mg)及びスルトプリド塩酸塩錠200mg「アメル」1錠(スルトプリドとして200mg)を絶食単回経口投与した場合の時間-濃度曲線下面積(AUC)、最高血中濃度(Cmax)、最高血中濃度到達時間(Tmax)、半減期(T1/2)は下記のとおりである。
- <溶出挙動>
- スルトプリド塩酸塩錠50mg「アメル」・錠100mg「アメル」・錠200mg「アメル」及び細粒50%「アメル」は、それぞれ日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたスルトプリド塩酸塩50mg錠・100mg錠・200mg錠・500mg/g細粒の溶出規格に適合していることが確認されている。