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ゾルピデム酒石酸塩錠5mg「クニヒロ」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 不眠症(統合失調症及び躁うつ病に伴う不眠症は除く)

用法・用量

  • 通常、成人にはゾルピデム酒石酸塩として1回5~10mgを就寝直前に経口投与する。なお、高齢者には1回5mgから投与を開始する。年齢、症状、疾患により適宜増減するが、1日10mgを超えないこととする。

禁忌 

【警告】

  • 本剤の服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがある。また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 重篤な肝障害のある患者[代謝機能の低下により血中濃度が上昇し、作用が強くあらわれるおそれがある。]
  • 重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがある。]
  • 急性閉塞隅角緑内障の患者[眼圧が上昇し、症状を悪化させるおそれがある。]
  • 本剤により睡眠随伴症状(夢遊症状等)として異常行動を発現したことがある患者[重篤な自傷・他傷行為、事故等に至る睡眠随伴症状を発現するおそれがある。]
原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること

  • 肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期などで呼吸機能が高度に低下している場合[呼吸抑制により炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい。]

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

衰弱患者[薬物の作用が強くあらわれ、副作用が発現しやすい。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
心障害のある患者[血圧低下があらわれるおそれがあり、心障害のある患者では症状の悪化につながるおそれがある。]
肝障害のある患者(「禁忌」の項参照)
腎障害のある患者[排泄が遅延し、作用が強くあらわれるおそれがある。]
脳に器質的障害のある患者[作用が強くあらわれるおそれがある。]

重要な基本的注意

連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。(「重大な副作用」の項参照)
本剤の影響が翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が起こることがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

用法用量に関連する使用上の注意

本剤に対する反応には個人差があり、また、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)は用量依存的にあらわれるので、本剤を投与する場合には少量(1回5mg)から投与を開始すること。やむを得ず増量する場合は観察を十分に行いながら慎重に投与すること。ただし、10mgを超えないこととし、症状の改善に伴って減量に努めること。
本剤を投与する場合、就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、患者が起床して活動を開始するまでに十分な睡眠時間がとれなかった場合、又は睡眠途中において一時的に起床して仕事等を行った場合などにおいて健忘があらわれたとの報告があるので、薬効が消失する前に活動を開始する可能性があるときは服用させないこと。

効能効果に関連する使用上の注意

本剤の投与は、不眠症の原疾患を確定してから行うこと。なお、統合失調症あるいは躁うつ病に伴う不眠症には本剤の有効性は期待できない。

高齢者への投与

運動失調が起こりやすい。また、副作用が発現しやすいので、少量(1回5mg)から投与を開始し、1回10mgを超えないこと。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦等
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。本薬はヒトで胎盤を通過することが報告されており、妊娠後期に本剤を投与された患者より出生した児に呼吸抑制、痙攣、振戦、易刺激性、哺乳困難等の離脱症状があらわれることがある。なお、これらの症状は、新生児仮死として報告される場合もある。]
授乳婦
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。[母乳中へ移行することが報告されており、新生児に嗜眠を起こすおそれがある。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験が少ない。)

薬物動態

生物学的同等性試験
ゾルピデム酒石酸塩錠5mg「クニヒロ」
ゾルピデム酒石酸塩錠5mg「クニヒロ」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日 薬食審査発第1124004号)」に基づき、ゾルピデム酒石酸塩錠10mg「クニヒロ」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。
ゾルピデム酒石酸塩錠10mg「クニヒロ」
ゾルピデム酒石酸塩錠10mg「クニヒロ」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ゾルピデム酒石酸塩として10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→12hr(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
ゾルピデム酒石酸塩錠10mg「クニヒロ」765.1±326.0214.8±84.31.0±0.82.6±0.8
標準製剤(錠剤、10mg)776.6±275.1223.5±72.10.8±0.62.5±0.7
(Mean±S.D.,n=20)
血漿中ゾルピデム濃度の推移
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動
ゾルピデム酒石酸塩錠5mg「クニヒロ」及びゾルピデム酒石酸塩錠10mg「クニヒロ」は、日本薬局方医薬品各条に定められたゾルピデム酒石酸塩錠の溶出規格に適合していることが確認されている。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
麻酔剤呼吸抑制があらわれることがあるので、慎重に投与すること。相加的に呼吸が抑制される可能性がある。
中枢神経抑制剤
フェノチアジン誘導体
バルビツール酸誘導体等
相互に中枢神経抑制作用が増強することがあるので、慎重に投与すること。本剤及びこれらの薬剤は中枢神経抑制作用を有する。
アルコール(飲酒)精神機能・知覚・運動機能等の低下が増強することがあるので、できるだけ飲酒を控えさせること。アルコールはGABAA受容体に作用すること等により中枢神経抑制作用を示すため、併用により相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。
リファンピシン本剤の血中濃度が低下し、作用が減弱するおそれがある。薬物代謝酵素CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。

重大な副作用 

(頻度不明)
依存性、離脱症状
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、反跳性不眠、いらいら感等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
精神症状、意識障害
せん妄、錯乱、幻覚、興奮、脱抑制、意識レベルの低下等の精神症状及び意識障害があらわれることがあるので、患者の状態を十分観察し、異常が認められた場合には投与を中止すること。
一過性前向性健忘、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)
一過性前向性健忘(服薬後入眠までの出来事を覚えていない、途中覚醒時の出来事を覚えていない)、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがあるので、服薬後は直ぐ就寝させ、睡眠中に起こさないように注意すること。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。また、死亡を含む重篤な自傷・他傷行為、事故等の報告もある。異常が認められた場合には投与を中止すること。
呼吸抑制
呼吸抑制があらわれることがある。また、呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

頻度不明
精神神経系ふらつき、眠気、頭痛、残眠感、頭重感、めまい、不安、悪夢、気分高揚、錯視、しびれ感、振戦
血液白血球増多、白血球減少
肝臓ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、AST(GOT)上昇、LDH上昇
腎臓蛋白尿
消化器悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、下痢、口の錯感覚、食欲亢進
循環器動悸
過敏症注1)発疹、そう痒感
骨格筋倦怠感、疲労、下肢脱力感、筋痙攣
複視、視力障害、霧視
その他口渇、不快感、転倒注2)、味覚異常

注1)発現した場合には、投与を中止すること。
注2)転倒により高齢者が骨折する例が報告されている。

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