今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

タゾピペ配合静注用2.25「ニプロ」、他

一部のコンテンツを閲覧になるにはご契約が必要となります。

効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 一般感染症

    • <適応菌種>

      • 本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属、ペプトストレプトコッカス属、クロストリジウム属(クロストリジウム・ディフィシルを除く)、バクテロイデス属、プレボテラ属
    • <適応症>

      • 敗血症、深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染、肺炎、腎盂腎炎、複雑性膀胱炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎
  • 発熱性好中球減少症

用法・用量

  • タゾピペ配合静注用2.25「ニプロ」

    • 一般感染症

      • 敗血症、肺炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎及び胆管炎の場合

        • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日3回点滴静注する。肺炎の場合、症状、病態に応じて1日4回に増量できる。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。
        • 通常、小児には1回112.5mg(力価)/kgを1日3回点滴静注する。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。また、症状、病態に応じて1回投与量を適宜減量できる。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5g(力価)を超えないものとする。
      • 深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染の場合

        • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日3回点滴静注する。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。
      • 腎盂腎炎及び複雑性膀胱炎の場合

        • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日2回点滴静注する。症状、病態に応じて1日3回に増量できる。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。
        • 通常、小児には1回112.5mg(力価)/kgを1日2回点滴静注する。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。また、症状、病態に応じて1回投与量を適宜減量できる。さらに、症状、病態に応じて1日3回に増量できる。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5g(力価)を超えないものとする。
    • 発熱性好中球減少症

      • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日4回点滴静注する。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。
      • 通常、小児には1回90mg(力価)/kgを1日4回点滴静注する。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5g(力価)を超えないものとする。
  • タゾピペ配合静注用4.5「ニプロ」

    • 一般感染症

      • 敗血症、肺炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎及び胆管炎の場合

        • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日3回点滴静注する。肺炎の場合、症状、病態に応じて1日4回に増量できる。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。
        • 通常、小児には1回112.5mg(力価)/kgを1日3回点滴静注する。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。また、症状、病態に応じて1回投与量を適宜減量できる。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5g(力価)を超えないものとする。
      • 深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染の場合

        • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日3回点滴静注する。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。
      • 腎盂腎炎及び複雑性膀胱炎の場合

        • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日2回点滴静注する。症状、病態に応じて1日3回に増量できる。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。
        • 通常、小児には1回112.5mg(力価)/kgを1日2回点滴静注する。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。また、症状、病態に応じて1回投与量を適宜減量できる。さらに、症状、病態に応じて1日3回に増量できる。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5g(力価)を超えないものとする。
    • 発熱性好中球減少症

      • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日4回点滴静注する。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。
      • 通常、小児には1回90mg(力価)/kgを1日4回点滴静注する。なお、必要に応じて、緩徐に静脈内注射することもできる。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5g(力価)を超えないものとする。
  • タゾピペ配合点滴静注用バッグ2.25「ニプロ」

    • 一般感染症

      • 敗血症、肺炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎及び胆管炎の場合

        • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日3回点滴静注する。肺炎の場合、症状、病態に応じて1日4回に増量できる。
        • 通常、小児には1回112.5mg(力価)/kgを1日3回点滴静注する。なお、症状、病態に応じて1回投与量を適宜減量できる。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5g(力価)を超えないものとする。
      • 深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染の場合

        • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日3回点滴静注する。
      • 腎盂腎炎及び複雑性膀胱炎の場合

        • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日2回点滴静注する。なお、症状、病態に応じて1日3回に増量できる。
        • 通常、小児には1回112.5mg(力価)/kgを1日2回点滴静注する。なお、症状、病態に応じて1回投与量を適宜減量できる。また、症状、病態に応じて1日3回に増量できる。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5g(力価)を超えないものとする。
    • 発熱性好中球減少症

      • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日4回点滴静注する。
      • 通常、小児には1回90mg(力価)/kgを1日4回点滴静注する。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5g(力価)を超えないものとする。
  • タゾピペ配合点滴静注用バッグ4.5「ニプロ」

    • 一般感染症

      • 敗血症、肺炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎及び胆管炎の場合

        • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日3回点滴静注する。肺炎の場合、症状、病態に応じて1日4回に増量できる。
        • 通常、小児には1回112.5mg(力価)/kgを1日3回点滴静注する。なお、症状、病態に応じて1回投与量を適宜減量できる。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5g(力価)を超えないものとする。
      • 深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染の場合

        • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日3回点滴静注する。
      • 腎盂腎炎及び複雑性膀胱炎の場合

        • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日2回点滴静注する。なお、症状、病態に応じて1日3回に増量できる。
        • 通常、小児には1回112.5mg(力価)/kgを1日2回点滴静注する。なお、症状、病態に応じて1回投与量を適宜減量できる。また、症状、病態に応じて1日3回に増量できる。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5g(力価)を超えないものとする。
    • 発熱性好中球減少症

      • 通常、成人にはタゾバクタム・ピペラシリンとして、1回4.5g(力価)を1日4回点滴静注する。
      • 通常、小児には1回90mg(力価)/kgを1日4回点滴静注する。ただし、1回投与量の上限は成人における1回4.5g(力価)を超えないものとする。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分又はペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 伝染性単核球症の患者[ペニシリン系抗生物質の投与で発疹が出現しやすいという報告がある。]

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

セフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者[ショックがあらわれるおそれがあるので、十分な問診を行うこと。]
本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー反応を起こしやすい体質を有する患者[アレルギー素因を有する患者は過敏症を起こしやすいので、十分な問診を行うこと。]
腎障害のある患者(血液透析患者を含む)[高い血中濃度が持続するので、投与量の減量又は投与間隔をあけて投与すること。]
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[食事摂取によりビタミンKを補給できない患者では、ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。]
出血素因のある患者[出血傾向を助長するおそれがある。]
肝障害のある患者[血中濃度が持続するおそれがある。]
高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)
乳・幼児[乳・幼児(2歳未満)については下痢、軟便が発現しやすい。](「7.小児等への投与」の項参照)
<バッグ製剤:生理食塩液に関する注意>
心臓、循環器系機能障害のある患者[水分やナトリウム貯留が生じやすく、浮腫等の症状を悪化させるおそれがある。](「組成・性状」の項参照)
腎障害のある患者[高ナトリウム血症等の電解質異常を起こすおそれがある。](「組成・性状」の項参照)

重要な基本的注意

本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
本剤の投与に際しては、頻回に血液検査、肝機能・腎機能検査等を行うことが望ましい。
発熱性好中球減少症の治療においては以下のことに注意すること。
本剤は、好中球減少症でありかつ発熱が認められた場合に限定して使用すること。(「効能・効果に関連する使用上の注意」の項参照)
好中球数、発熱の回復が認められた場合には、本剤の投与中止を考慮すること。
腫瘍熱・薬剤熱等の非感染性の発熱であることが確認された場合には、速やかに本剤の投与を中止すること。

適用上の注意

調製方法
<バイアル製剤>
点滴静注に際しては補液に溶解して注射すること。また、静脈内注射に際しては注射用水、生理食塩液又はブドウ糖注射液に溶解し、緩徐に注射すること。
本剤2.25gバイアルにおいて、1バイアルを生理食塩液及び5%ブドウ糖注射液10mLに溶解した時の溶解後の液量は、いずれも11.7mL(192mg(力価)/mL)となる。
また、本剤4.5gバイアルにおいて、1バイアルを生理食塩液及び5%ブドウ糖注射液20mLに溶解した時の溶解後の液量は、それぞれ23.3及び23.4mL(193及び192mg(力価)/mL)となる。
点滴静注にあたっては、注射用水を使用しないこと(溶液が等張にならないため)。
溶解後は速やかに使用すること。
アミノグリコシド系抗生物質(トブラマイシン等)の混注により、アミノグリコシド系抗生物質の活性低下をきたすので、本剤と併用する場合にはそれぞれ別経路で投与すること。
<バッグ製剤>
用時、下室の生理食塩液に溶解し、点滴静注すること(「取扱い上の注意」の項参照)。
本剤の使用にあたっては、完全に溶解したことを確認すること。
溶解後は速やかに使用すること。
アミノグリコシド系抗生物質(トブラマイシン等)の混注により、アミノグリコシド系抗生物質の活性低下をきたすので、本剤と併用する場合にはそれぞれ別経路で投与すること。
残液は決して使用しないこと。
調製時
配合変化
下記製剤と配合すると、不溶物が析出することがあるので、配合しないこと。
ジェムザール注射用1g、サンラビン点滴静注用250mg、フェジン静注40mg
下記製剤と配合すると、3時間後で著しい力価の低下を起こすことがあるので、配合しないこと。
アミゼットB輸液、キドミン輸液、フトラフール注400mg、5-FU注250mg、ネオフィリン注250mg
下記製剤と配合すると、3時間後で著しい力価の低下を起こすことがあるので、これらの薬剤との直接の混合を避け、側管又はピギーバック方式により投与すること。
アミノレバン点滴静注、モリアミンS注、モリプロンF輸液、ネオアミユー輸液
下記製剤と配合すると、3時間後で色調変化が認められることがあるので、配合後は速やかに使用すること。
パンスポリン静注用1g、ロセフィン静注用1g
調製時の注意
本剤の注射液調製時にショックを伴う接触蕁麻疹等の過敏症状を起こすことがあるので、本剤を調製する際には手袋を使用するなど、直接の接触を極力避けること。
投与経路
<バイアル製剤>
静脈内注射又は点滴静注のみに使用すること。
<バッグ製剤>
点滴静注のみに使用すること。
投与時
<バイアル製剤>
次のことから、静脈内注射にあっては注射部位、注射方法等に十分注意し、注射速度はできるかぎり緩徐にし、必要に応じて輸液等で希釈して注射すること。
<バッグ製剤>
次のことから、投与に際しては点滴部位、点滴方法等に十分注意し、点滴速度はできるかぎり緩徐にすること。
静脈内注射により、血管痛、血栓又は静脈炎を起こすことがある。
ラットに大量の薬剤を急速に静脈内注射した場合、注射速度に起因したと考えられる死亡例が報告されている。
ウサギを用いた局所刺激性試験(筋肉・血管)において、注射局所に刺激性が認められた。

用法用量に関連する使用上の注意

タゾピペ配合静注用2.25「ニプロ」
肺炎患者の1日4回投与にあたっては、重症・難治の市中肺炎及び院内肺炎のうち1日4回投与が必要な患者を選択し使用すること。
本剤の投与期間は、成人の腎盂腎炎及び複雑性膀胱炎の場合は5日間、深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染、市中肺炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、発熱性好中球減少症及び小児の腎盂腎炎、複雑性膀胱炎の場合は14日間、敗血症及び院内肺炎の場合は21日間を目安とすること。なお、耐性菌の発現等を防ぐため、疾患の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
バイアル製剤は通常、点滴静注するのが望ましいが、著しい水分摂取制限がかかっている場合等点滴静注が困難な場合には、必要に応じて緩徐に静脈内投与できる。
腎機能障害患者では、血漿半減期の遅延及びAUCの増加が認められ、血中濃度が増大するので、腎機能障害の程度に応じて投与量、投与間隔の調節が必要である。

用法用量に関連する使用上の注意

タゾピペ配合静注用4.5「ニプロ」
肺炎患者の1日4回投与にあたっては、重症・難治の市中肺炎及び院内肺炎のうち1日4回投与が必要な患者を選択し使用すること。
本剤の投与期間は、成人の腎盂腎炎及び複雑性膀胱炎の場合は5日間、深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染、市中肺炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、発熱性好中球減少症及び小児の腎盂腎炎、複雑性膀胱炎の場合は14日間、敗血症及び院内肺炎の場合は21日間を目安とすること。なお、耐性菌の発現等を防ぐため、疾患の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
バイアル製剤は通常、点滴静注するのが望ましいが、著しい水分摂取制限がかかっている場合等点滴静注が困難な場合には、必要に応じて緩徐に静脈内投与できる。
腎機能障害患者では、血漿半減期の遅延及びAUCの増加が認められ、血中濃度が増大するので、腎機能障害の程度に応じて投与量、投与間隔の調節が必要である。

用法用量に関連する使用上の注意

タゾピペ配合点滴静注用バッグ2.25「ニプロ」
肺炎患者の1日4回投与にあたっては、重症・難治の市中肺炎及び院内肺炎のうち1日4回投与が必要な患者を選択し使用すること。
本剤の投与期間は、成人の腎盂腎炎及び複雑性膀胱炎の場合は5日間、深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染、市中肺炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、発熱性好中球減少症及び小児の腎盂腎炎、複雑性膀胱炎の場合は14日間、敗血症及び院内肺炎の場合は21日間を目安とすること。なお、耐性菌の発現等を防ぐため、疾患の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
腎機能障害患者では、血漿半減期の遅延及びAUCの増加が認められ、血中濃度が増大するので、腎機能障害の程度に応じて投与量、投与間隔の調節が必要である。

用法用量に関連する使用上の注意

タゾピペ配合点滴静注用バッグ4.5「ニプロ」
肺炎患者の1日4回投与にあたっては、重症・難治の市中肺炎及び院内肺炎のうち1日4回投与が必要な患者を選択し使用すること。
本剤の投与期間は、成人の腎盂腎炎及び複雑性膀胱炎の場合は5日間、深在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染、市中肺炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、発熱性好中球減少症及び小児の腎盂腎炎、複雑性膀胱炎の場合は14日間、敗血症及び院内肺炎の場合は21日間を目安とすること。なお、耐性菌の発現等を防ぐため、疾患の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
腎機能障害患者では、血漿半減期の遅延及びAUCの増加が認められ、血中濃度が増大するので、腎機能障害の程度に応じて投与量、投与間隔の調節が必要である。

効能効果に関連する使用上の注意

本剤の投与に際しては、原則として感受性を確認し、β-lactamaseの関与が考えられ、本剤に感性の起炎菌による中等症以上の感染症である場合に投与すること。
発熱性好中球減少症
本剤は、以下の2条件を満たす患者に投与すること。
1回の検温で38℃以上の発熱、又は1時間以上持続する37.5℃以上の発熱
好中球数が500/mm3未満の場合、又は1,000/mm3未満で500/mm3未満に減少することが予測される場合
発熱性好中球減少症の患者への本剤の使用は、国内外のガイドライン等を参照し、本疾患の治療に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される患者についてのみ実施すること。
発熱性好中球減少症の患者への使用にあたっては、本剤投与前に血液培養等の検査を実施すること。起炎菌が判明した際には、本剤投与継続の必要性を検討すること。
発熱性好中球減少症の患者への使用にあたっては、本剤投与の開始時期の指標である好中球数が緊急時等で確認できない場合には、白血球数の半数を好中球数として推定すること。

高齢者への投与

高齢者には次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
高齢者では一般に生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすいので、患者の状態を十分に観察し、例えば2.25gの投与から開始するなど慎重に投与すること。
高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
動物試験(ラット)で乳汁中への移行が報告されているので、授乳中の婦人に投与する場合には授乳を中止させること。

小児等への投与

低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない(国内における使用経験がない)。
乳・幼児(2歳未満)については下痢、軟便が発現しやすいので慎重に投与すること。[他社が実施した臨床試験において、下痢・軟便の副作用発現率は2歳未満で57.7%(15例/26例)、2歳以上6歳未満で40.6%(13例/32例)であった。]

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
プロベネシドタゾバクタム及びピペラシリンの半減期が延長することがある。腎尿細管分泌の阻害により、プロベネシドがタゾバクタム、ピペラシリンの排泄を遅延させると考えられる。
メトトレキサートメトトレキサートの排泄が遅延し、メトトレキサートの毒性作用が増強される可能性がある。血中濃度モニタリングを行うなど注意すること。腎尿細管分泌の有機アニオントランスポーター(OAT1、OAT3)阻害により、ピペラシリンがメトトレキサートの排泄を遅延させると考えられる。
抗凝血薬
ワルファリン
血液凝固抑制作用を助長するおそれがあるので、凝血能の変動に注意すること。プロトロンビン時間の延長、出血傾向等により相加的に作用が増強するものと考えられる。
バンコマイシン腎障害が発現、悪化するおそれがある。両薬剤併用時に腎障害が報告されているが、相互作用の機序は不明。

重大な副作用 

(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー
ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、喘息様発作、そう痒等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
劇症肝炎、肝機能障害、黄疸
劇症肝炎等の重篤な肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等の肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎障害、間質性腎炎
急性腎障害、間質性腎炎等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少症、溶血性貧血
汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少症、溶血性貧血(初期症状:発熱、咽頭痛、皮下・粘膜出血、貧血、黄疸等)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
偽膜性大腸炎
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎、PIE症候群
間質性肺炎、PIE症候群等(初期症状:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬剤性過敏症症候群
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
低カリウム血症
倦怠感、脱力感、不整脈、痙攣等を伴う低カリウム血症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血球貪食性リンパ組織球症(血球貪食症候群)
血球貪食性リンパ組織球症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、発疹、神経症状、脾腫、リンパ節腫脹、血球減少、LDH上昇、高フェリチン血症、高トリグリセリド血症、肝機能障害、血液凝固障害等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
過敏症発疹、蕁麻疹、発赤、紅斑、そう痒、発熱、潮紅、浮腫、水疱性皮膚炎
血液好酸球増多、白血球減少、好中球減少、単球減少、血小板減少、貧血、赤血球減少、ヘマトクリット減少、好中球増多、単球増多、血小板増多、顆粒球減少、リンパ球増多、出血傾向(紫斑、鼻出血、出血時間延長を含む)
肝臓ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、Al-P上昇、ビリルビン上昇
消化器下痢、軟便、悪心、嘔吐、便秘、腹部不快感、腹痛、白色便、口内炎、口唇炎、食欲不振、胸やけ、腹部膨満感、下血
中枢神経痙攣等の神経症状
菌交代症カンジダ症
ビタミン欠乏症ビタミンK欠乏症状、ビタミンB群欠乏症状注2)
その他意識レベル低下、めまい、不眠、頭痛、CK(CPK)上昇、クレアチニン上昇、BUN上昇、アンモニア上昇、クロール減少、蛋白尿、尿中ブドウ糖陽性、尿中ウロビリン陽性、関節痛、動悸、発汗、胸内苦悶感、胸部痛、背部異常感、悪寒、総蛋白減少、アルブミン低下、血糖値低下

注2)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)

戻る

さらなるご利用にはご登録が必要です。

こちらよりご契約または優待日間無料トライアルお申込みをお願いします。

(※トライアルご登録は1名様につき、一度となります)


ご契約の場合はご招待された方だけのご優待特典があります。

以下の優待コードを入力いただくと、

契約期間が通常12ヵ月のところ、14ヵ月ご利用いただけます。

優待コード: (利用期限:まで)

ご契約はこちらから