製品名 カルベジロール錠1.25mg「ファイザー」
カルベジロール錠2.5mg「ファイザー」
カルベジロール錠10mg「ファイザー」
カルベジロール錠20mg「ファイザー」
個人契約のトライアルまたはお申込みで全コンテンツが閲覧可能
- 一般名
- Carvedilol
- 薬効分類
-
降圧薬>αβ遮断薬
- 価格
-
1.25mg1錠:10.1円/錠
2.5mg1錠:10.1円/錠
10mg1錠:16.2円/錠
20mg1錠:31.7円/錠
- 製薬会社
-
- 製造販売:ファイザー株式会社
提携:マイラン製薬株式会社
- 製造販売:ファイザー株式会社
-
効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
カルベジロール錠1.25mg「ファイザー」
次の状態で、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、利尿薬、ジギタリス製剤等の基礎治療を受けている患者
- 虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全
<参考>
効能・効果 錠1.25mg 錠2.5mg 錠10mg 錠20mg 本態性高血圧症(軽症~中等症) - - ○ ○ 腎実質性高血圧症 - - ○ ○ 狭心症 - - ○ ○ 虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全 ○ ○ ○ - 頻脈性心房細動 - ○ ○ ○ ○:効能あり -:効能なし
カルベジロール錠2.5mg「ファイザー」
次の状態で、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、利尿薬、ジギタリス製剤等の基礎治療を受けている患者
- 虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全
- 頻脈性心房細動
<参考>
効能・効果 錠1.25mg 錠2.5mg 錠10mg 錠20mg 本態性高血圧症(軽症~中等症) - - ○ ○ 腎実質性高血圧症 - - ○ ○ 狭心症 - - ○ ○ 虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全 ○ ○ ○ - 頻脈性心房細動 - ○ ○ ○ ○:効能あり -:効能なし
カルベジロール錠10mg「ファイザー」
- 本態性高血圧症(軽症~中等症)
- 腎実質性高血圧症
- 狭心症
次の状態で、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、利尿薬、ジギタリス製剤等の基礎治療を受けている患者
- 虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全
- 頻脈性心房細動
<参考>
効能・効果 錠1.25mg 錠2.5mg 錠10mg 錠20mg 本態性高血圧症(軽症~中等症) - - ○ ○ 腎実質性高血圧症 - - ○ ○ 狭心症 - - ○ ○ 虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全 ○ ○ ○ - 頻脈性心房細動 - ○ ○ ○ ○:効能あり -:効能なし
カルベジロール錠20mg「ファイザー」
- 本態性高血圧症(軽症~中等症)
- 腎実質性高血圧症
- 狭心症
- 頻脈性心房細動
<参考>
効能・効果 錠1.25mg 錠2.5mg 錠10mg 錠20mg 本態性高血圧症(軽症~中等症) - - ○ ○ 腎実質性高血圧症 - - ○ ○ 狭心症 - - ○ ○ 虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全 ○ ○ ○ - 頻脈性心房細動 - ○ ○ ○ ○:効能あり -:効能なし
用法・用量
カルベジロール錠1.25mg「ファイザー」
虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全
- カルベジロールとして、通常、成人1回1.25mg、1日2回食後経口投与から開始する。1回1.25mg、1日2回の用量に忍容性がある場合には、1週間以上の間隔で忍容性をみながら段階的に増量し、忍容性がない場合は減量する。用量の増減は必ず段階的に行い、1回投与量は1.25mg、2.5mg、5mg又は10mgのいずれかとし、いずれの用量においても、1日2回食後経口投与とする。通常、維持量として1回2.5~10mgを1日2回食後経口投与する。
なお、年齢、症状により、開始用量はさらに低用量としてもよい。また、患者の本剤に対する反応性により、維持量は適宜増減する。
- カルベジロールとして、通常、成人1回1.25mg、1日2回食後経口投与から開始する。1回1.25mg、1日2回の用量に忍容性がある場合には、1週間以上の間隔で忍容性をみながら段階的に増量し、忍容性がない場合は減量する。用量の増減は必ず段階的に行い、1回投与量は1.25mg、2.5mg、5mg又は10mgのいずれかとし、いずれの用量においても、1日2回食後経口投与とする。通常、維持量として1回2.5~10mgを1日2回食後経口投与する。
カルベジロール錠2.5mg「ファイザー」
虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全
- カルベジロールとして、通常、成人1回1.25mg、1日2回食後経口投与から開始する。1回1.25mg、1日2回の用量に忍容性がある場合には、1週間以上の間隔で忍容性をみながら段階的に増量し、忍容性がない場合は減量する。用量の増減は必ず段階的に行い、1回投与量は1.25mg、2.5mg、5mg又は10mgのいずれかとし、いずれの用量においても、1日2回食後経口投与とする。通常、維持量として1回2.5~10mgを1日2回食後経口投与する。
なお、年齢、症状により、開始用量はさらに低用量としてもよい。また、患者の本剤に対する反応性により、維持量は適宜増減する。
- カルベジロールとして、通常、成人1回1.25mg、1日2回食後経口投与から開始する。1回1.25mg、1日2回の用量に忍容性がある場合には、1週間以上の間隔で忍容性をみながら段階的に増量し、忍容性がない場合は減量する。用量の増減は必ず段階的に行い、1回投与量は1.25mg、2.5mg、5mg又は10mgのいずれかとし、いずれの用量においても、1日2回食後経口投与とする。通常、維持量として1回2.5~10mgを1日2回食後経口投与する。
頻脈性心房細動
- カルベジロールとして、通常、成人1回5mgを1日1回経口投与から開始し、効果が不十分な場合には10mgを1日1回、20mgを1日1回へ段階的に増量する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、最大投与量は20mgを1日1回までとする。
カルベジロール錠10mg「ファイザー」
本態性高血圧症(軽症~中等症)、腎実質性高血圧症
- カルベジロールとして、通常、成人1回10~20mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
狭心症
- カルベジロールとして、通常、成人1回20mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全
- カルベジロールとして、通常、成人1回1.25mg、1日2回食後経口投与から開始する。1回1.25mg、1日2回の用量に忍容性がある場合には、1週間以上の間隔で忍容性をみながら段階的に増量し、忍容性がない場合は減量する。用量の増減は必ず段階的に行い、1回投与量は1.25mg、2.5mg、5mg又は10mgのいずれかとし、いずれの用量においても、1日2回食後経口投与とする。通常、維持量として1回2.5~10mgを1日2回食後経口投与する。
なお、年齢、症状により、開始用量はさらに低用量としてもよい。また、患者の本剤に対する反応性により、維持量は適宜増減する。
- カルベジロールとして、通常、成人1回1.25mg、1日2回食後経口投与から開始する。1回1.25mg、1日2回の用量に忍容性がある場合には、1週間以上の間隔で忍容性をみながら段階的に増量し、忍容性がない場合は減量する。用量の増減は必ず段階的に行い、1回投与量は1.25mg、2.5mg、5mg又は10mgのいずれかとし、いずれの用量においても、1日2回食後経口投与とする。通常、維持量として1回2.5~10mgを1日2回食後経口投与する。
頻脈性心房細動
- カルベジロールとして、通常、成人1回5mgを1日1回経口投与から開始し、効果が不十分な場合には10mgを1日1回、20mgを1日1回へ段階的に増量する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、最大投与量は20mgを1日1回までとする。
カルベジロール錠20mg「ファイザー」
本態性高血圧症(軽症~中等症)、腎実質性高血圧症
- カルベジロールとして、通常、成人1回10~20mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
狭心症
- カルベジロールとして、通常、成人1回20mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
頻脈性心房細動
- カルベジロールとして、通常、成人1回5mgを1日1回経口投与から開始し、効果が不十分な場合には10mgを1日1回、20mgを1日1回へ段階的に増量する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、最大投与量は20mgを1日1回までとする。
- 禁忌
-
【警告】
- 慢性心不全患者に使用する場合には、慢性心不全治療の経験が十分にある医師のもとで使用すること。
【禁忌】次の患者には投与しないこと
- 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者[気管支筋を収縮させることがあるので喘息症状の誘発、悪化を起こすおそれがある。]
- 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[心筋収縮力の抑制が増強されるおそれがある。]
- 高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(II、III度)、洞房ブロックのある患者[症状が悪化するおそれがある。]
- 心原性ショックの患者[循環不全症が悪化するおそれがある。]
- 強心薬又は血管拡張薬を静脈内投与する必要のある心不全患者[心収縮力抑制作用により、心不全が悪化するおそれがある。]
- 非代償性の心不全患者[心収縮力抑制作用により、心不全が悪化するおそれがある。]
- 肺高血圧による右心不全のある患者[心拍出量が抑制され症状が悪化するおそれがある。]
- 未治療の褐色細胞腫の患者[「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照]
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 副作用
-
- (頻度不明)
- 下記の重大な循環器系の副作用があらわれることがあるので、心機能検査(脈拍、血圧、心電図、X線等)を定期的に行い、このような症状があらわれた場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 高度な徐脈
- ショック
- 完全房室ブロック
- 心不全
- 心停止
- 肝機能障害、黄疸
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 急性腎不全
- 急性腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
- 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- アナフィラキシー
- アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 注意
-
慎重投与
次の患者には慎重に投与すること
- 特発性低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、絶食状態、栄養状態が不良の患者[低血糖症状を起こしやすく、かつその症状をマスクしやすいので血糖値に注意すること。]
- 糖尿病を合併した慢性心不全患者[血糖値が変動するおそれがある。]
- 重篤な肝機能障害のある患者[血中濃度が上昇するので、投与量を減ずるか投与間隔をあけて使用すること。また、肝機能が悪化するおそれがある。]
- 重篤な腎機能障害のある患者[血中濃度の上昇が報告されている。また、特に慢性心不全の患者では腎機能が悪化するおそれがある。]
- 房室ブロック(I度)のある患者[房室伝導時間が延長し、症状が悪化するおそれがある。]
- 徐脈のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
- 末梢循環障害のある患者(レイノー症候群、間欠性跛行症等)[末梢血管の拡張を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
- 過度に血圧の低い患者[血圧をさらに低下させるおそれがある。]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
重要な基本的注意
- 投与が長期にわたる場合は、心機能検査(脈拍、血圧、心電図、X線等)を定期的に行うこと。また、徐脈となったとき及び低血圧を起こした場合には、ショックに至る例も報告されているので、観察を十分に行い本剤を減量又は中止すること(本項の2.参照)。必要に応じアトロピン硫酸塩、ドブタミン塩酸塩、イソプレナリン塩酸塩、アドレナリン等を使用すること。なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
- 狭心症などの虚血性心疾患を有する患者において、本剤の投与を急に中止した場合、狭心症発作の頻発・悪化、まれに心筋梗塞、及び短時間に過度の突然の血圧上昇を起こす可能性があるので、中止を要する場合は原則として1~2週間かけて段階的に減量し、観察を十分に行うこと。虚血性心疾患以外の患者についても同様の注意をすること(特に高齢者)。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう説明すること。
- 手術前48時間は投与しないことが望ましい。
- 甲状腺中毒症の患者では急に投与を中止すると、症状を悪化させることがあるので中止を要する場合は原則として1~2週間かけて段階的に減量し、観察を十分に行うこと。
- めまい・ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期や増量時)には、自動車の運転等危険を伴う機械の作業をしないように注意させること。
- 心不全を合併する頻脈性心房細動患者では本剤投与により心不全を悪化させる可能性があるので、臨床症状に注意し、心機能検査(脈拍、血圧、心電図、X線等)を行う等、観察を十分に行うこと。
- 慢性心不全の場合
- 重症慢性心不全患者に対する本剤の投与は特に慎重な管理を要するので、本剤の投与初期及び増量時は入院下で行うこと。
- 左室収縮機能障害の原因解明に努めること。可逆的な左室収縮機能障害については、原因除去あるいは他の治療も考慮すること。
適用上の注意
- 薬剤交付時
- PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
用法用量に関連する使用上の注意
- カルベジロール錠1.25mg「ファイザー」
- 褐色細胞腫の患者では、単独投与により急激に血圧が上昇するおそれがあるので、α遮断薬で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断薬を併用すること。
- 慢性心不全を合併する本態性高血圧症、腎実質性高血圧症、狭心症又は頻脈性心房細動の患者では、慢性心不全の用法・用量に従うこと。
- 慢性心不全の場合
- 慢性心不全患者に投与する場合には、必ず1回1.25mg又はさらに低用量の、1日2回投与から開始し、忍容性及び治療上の有効性を基に個々の患者に応じて維持量を設定すること。
- 本剤の投与初期及び増量時は、心不全の悪化、浮腫、体重増加、めまい、低血圧、徐脈、血糖値の変動、及び腎機能の悪化が起こりやすいので、観察を十分に行い、忍容性を確認すること。
- 本剤の投与初期又は増量時における心不全や体液貯留の悪化(浮腫、体重増加等)を防ぐため、本剤の投与前に体液貯留の治療を十分に行うこと。心不全や体液貯留の悪化(浮腫、体重増加等)がみられ、利尿薬増量で改善がみられない場合には本剤を減量又は中止すること。低血圧、めまいなどの症状がみられ、アンジオテンシン変換酵素阻害薬や利尿薬の減量により改善しない場合には本剤を減量すること。高度な徐脈を来たした場合には、本剤を減量すること。また、これら症状が安定化するまで本剤を増量しないこと。
- 本剤を中止する場合には、急に投与を中止せず、原則として段階的に半量ずつ、2.5mg又は1.25mg、1日2回まで1~2週間かけて減量し中止すること。
- 2週間以上休薬した後、投与を再開する場合には、「用法・用量」の項に従って、低用量から開始し、段階的に増量すること。
用法用量に関連する使用上の注意
- カルベジロール錠2.5mg「ファイザー」
- 褐色細胞腫の患者では、単独投与により急激に血圧が上昇するおそれがあるので、α遮断薬で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断薬を併用すること。
- 慢性心不全を合併する本態性高血圧症、腎実質性高血圧症、狭心症又は頻脈性心房細動の患者では、慢性心不全の用法・用量に従うこと。
- 慢性心不全の場合
- 慢性心不全患者に投与する場合には、必ず1回1.25mg又はさらに低用量の、1日2回投与から開始し、忍容性及び治療上の有効性を基に個々の患者に応じて維持量を設定すること。
- 本剤の投与初期及び増量時は、心不全の悪化、浮腫、体重増加、めまい、低血圧、徐脈、血糖値の変動、及び腎機能の悪化が起こりやすいので、観察を十分に行い、忍容性を確認すること。
- 本剤の投与初期又は増量時における心不全や体液貯留の悪化(浮腫、体重増加等)を防ぐため、本剤の投与前に体液貯留の治療を十分に行うこと。心不全や体液貯留の悪化(浮腫、体重増加等)がみられ、利尿薬増量で改善がみられない場合には本剤を減量又は中止すること。低血圧、めまいなどの症状がみられ、アンジオテンシン変換酵素阻害薬や利尿薬の減量により改善しない場合には本剤を減量すること。高度な徐脈を来たした場合には、本剤を減量すること。また、これら症状が安定化するまで本剤を増量しないこと。
- 本剤を中止する場合には、急に投与を中止せず、原則として段階的に半量ずつ、2.5mg又は1.25mg、1日2回まで1~2週間かけて減量し中止すること。
- 2週間以上休薬した後、投与を再開する場合には、「用法・用量」の項に従って、低用量から開始し、段階的に増量すること。
- 頻脈性心房細動を合併する本態性高血圧症、腎実質性高血圧症又は狭心症の患者に投与する場合には、頻脈性心房細動の用法・用量は1日1回5mg投与から開始することに留意した上で、各疾患の指標となる血圧や心拍数、症状等に応じ、開始用量を設定すること。
用法用量に関連する使用上の注意
- カルベジロール錠10mg「ファイザー」
- 褐色細胞腫の患者では、単独投与により急激に血圧が上昇するおそれがあるので、α遮断薬で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断薬を併用すること。
- 慢性心不全を合併する本態性高血圧症、腎実質性高血圧症、狭心症又は頻脈性心房細動の患者では、慢性心不全の用法・用量に従うこと。
- 慢性心不全の場合
- 慢性心不全患者に投与する場合には、必ず1回1.25mg又はさらに低用量の、1日2回投与から開始し、忍容性及び治療上の有効性を基に個々の患者に応じて維持量を設定すること。
- 本剤の投与初期及び増量時は、心不全の悪化、浮腫、体重増加、めまい、低血圧、徐脈、血糖値の変動、及び腎機能の悪化が起こりやすいので、観察を十分に行い、忍容性を確認すること。
- 本剤の投与初期又は増量時における心不全や体液貯留の悪化(浮腫、体重増加等)を防ぐため、本剤の投与前に体液貯留の治療を十分に行うこと。心不全や体液貯留の悪化(浮腫、体重増加等)がみられ、利尿薬増量で改善がみられない場合には本剤を減量又は中止すること。低血圧、めまいなどの症状がみられ、アンジオテンシン変換酵素阻害薬や利尿薬の減量により改善しない場合には本剤を減量すること。高度な徐脈を来たした場合には、本剤を減量すること。また、これら症状が安定化するまで本剤を増量しないこと。
- 本剤を中止する場合には、急に投与を中止せず、原則として段階的に半量ずつ、2.5mg又は1.25mg、1日2回まで1~2週間かけて減量し中止すること。
- 2週間以上休薬した後、投与を再開する場合には、「用法・用量」の項に従って、低用量から開始し、段階的に増量すること。
- 頻脈性心房細動を合併する本態性高血圧症、腎実質性高血圧症又は狭心症の患者に投与する場合には、頻脈性心房細動の用法・用量は1日1回5mg投与から開始することに留意した上で、各疾患の指標となる血圧や心拍数、症状等に応じ、開始用量を設定すること。
用法用量に関連する使用上の注意
- カルベジロール錠20mg「ファイザー」
- 褐色細胞腫の患者では、単独投与により急激に血圧が上昇するおそれがあるので、α遮断薬で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断薬を併用すること。
- 慢性心不全を合併する本態性高血圧症、腎実質性高血圧症、狭心症又は頻脈性心房細動の患者では、慢性心不全の用法・用量に従うこと。
- 頻脈性心房細動を合併する本態性高血圧症、腎実質性高血圧症又は狭心症の患者に投与する場合には、頻脈性心房細動の用法・用量は1日1回5mg投与から開始することに留意した上で、各疾患の指標となる血圧や心拍数、症状等に応じ、開始用量を設定すること。
高齢者への投与
- 本剤は主として肝臓で代謝される薬剤であり、重篤な肝機能障害患者で血中濃度の上昇が認められている。高齢者では肝機能が低下していることが多いため血中濃度が上昇するおそれがあり、また過度な降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)ことから、高齢者に使用する場合は低用量から投与を開始するなど、患者の状態を十分観察しながら慎重に投与することが望ましい。
特に高齢の重症慢性心不全患者では、本剤の副作用が生じやすいので注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、ラットにおける妊娠前及び妊娠初期投与試験において、臨床用量の約900倍(300mg/kg)で黄体数の減少及び骨格異常(13肋骨の短小)の増加が報告されている。]
- 授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]
小児等への投与
- 小児等に対する安全性及び有効性は確立していない(低出生体重児、新生児には使用経験がない。乳児、幼児及び小児には使用経験が少ない)。重症心不全を有する幼児及び小児において、本剤の投与により重篤な低血糖症状があらわれ、死亡に至った例も報告されている。
薬物動態
- 生物学的同等性試験
- カルベジロール錠1.25mg「ファイザー」
- カルベジロール錠1.25mg「ファイザー」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日薬食審査発0229第10号)」に基づき、カルベジロール錠2.5mg「ファイザー」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。
- カルベジロール錠2.5mg「ファイザー」
- 健康成人男子にカルベジロール錠2.5mg「ファイザー」と標準製剤のそれぞれ1錠(カルベジロールとして2.5mg)を、絶食時単回経口投与して血漿中カルベジロール*濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された(クロスオーバー法)。
判定パラメータ 参考パラメータ AUC0-12(ng・hr/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(hr) T1/2(hr) カルベジロール錠2.5mg「ファイザー」 4.76±1.66 1.84±0.72 0.80±0.51 4.52±1.52 標準製剤(錠剤、2.5mg) 4.94±2.09 1.91±0.86 0.91±0.45 4.61±1.08 (平均値±標準偏差、n=24) - 血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
- *:本結果はS体を測定した。
- カルベジロール錠10mg「ファイザー」
- 健康成人男子にカルベジロール錠10mg「ファイザー」と標準製剤のそれぞれ1錠(カルベジロールとして10mg)を、絶食時単回経口投与して血漿中カルベジロール濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された(クロスオーバー法)。
判定パラメータ 参考パラメータ AUC0-12(ng・hr/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(hr) T1/2(hr) カルベジロール錠10mg「ファイザー」 73.87±32.32 20.72±6.79 1.05±0.43 3.06±1.06 標準製剤(錠剤、10mg) 73.36±32.39 21.39±8.25 1.07±0.48 3.03±0.97 (平均値±標準偏差、n=20) - 血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
- カルベジロール錠20mg「ファイザー」
- 健康成人男子にカルベジロール錠20mg「ファイザー」と標準製剤のそれぞれ1錠(カルベジロールとして20mg)を、絶食時単回経口投与して血漿中カルベジロール濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された(クロスオーバー法)。
判定パラメータ 参考パラメータ AUC0-12(ng・hr/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(hr) T1/2(hr) カルベジロール錠20mg「ファイザー」 159.72±62.41 47.24±17.69 0.89±0.30 3.02±1.07 標準製剤(錠剤、20mg) 158.85±58.66 51.96±21.34 0.93±0.40 3.09±0.81 (平均値±標準偏差、n=20) - 血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
- 溶出挙動
- カルベジロール錠1.25mg「ファイザー」、カルベジロール錠2.5mg「ファイザー」、カルベジロール錠10mg「ファイザー」及びカルベジロール錠20mg「ファイザー」は、日本薬局方医薬品各条に定められたカルベジロール錠の溶出規格に適合していることが確認されている。