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ユーシオン-S静注用0.75g、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • <適応菌種>

    • 本剤に感性のブドウ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、プロテウス属、インフルエンザ菌
  • <適応症>

    • 肺炎、肺膿瘍、膀胱炎、腹膜炎

用法・用量

  • [肺炎、肺膿瘍、腹膜炎の場合]

    • 通常成人にはスルバクタムナトリウム・アンピシリンナトリウムとして、1日6g(力価)を2回に分けて静脈内注射又は点滴静注する。なお、重症感染症の場合は必要に応じて適宜増量することができるが、1回3g(力価)1日4回(1日量として12g(力価))を上限とする。
  • [膀胱炎の場合]

    • 通常成人にはスルバクタムナトリウム・アンピシリンナトリウムとして、1日3g(力価)を2回に分けて静脈内注射又は点滴静注する。
  • 通常小児にはスルバクタムナトリウム・アンピシリンナトリウムとして、1日60~150mg(力価)/kgを3~4回に分けて静脈内注射又は点滴静注する。
  • 静脈内注射に際しては、日局注射用水、日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液に溶解し、緩徐に投与する。
    なお、点滴による静脈内投与に際しては、補液に溶解して用いる。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 伝染性単核症の患者〔アンピシリンの投与により発疹が高頻度に発現したとの報告がある。〕
原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること

  • ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

セフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー反応を起こしやすい体質を有する患者
高度の腎障害のある患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者〔ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。〕
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
1歳以下の小児(「小児等への投与」の項参照)

重要な基本的注意

本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
本剤の投与に際しては、定期的に肝機能、腎機能、血液等の検査を行うことが望ましい。
1歳以下の小児に投与する場合には、下痢・軟便の発生に注意し、慎重に投与すること。(「小児等への投与」の項参照)

適用上の注意

調製時
溶解後は速やかに使用すること(特にグルコース、フルクトース、キシリトール、マルトース等の糖質含有溶解液に溶解した場合にはアンピシリンの力価が低下するので、速やかに使用し、保存しないこと)。
投与時
静脈内投与により、血管痛、血栓又は静脈炎を起こすことがあるので、注射部位、注射方法等に十分注意し、注射速度をできるだけ遅くすること。
配合変化としてアンピシリンとアミノグリコシド系抗生物質製剤(ジベカシン硫酸塩、アルベカシン硫酸塩等)を混合すると力価が低下したとの報告がある。
併用に際しては投与部位を変える及び1時間以上投与間隔をあけるなど投与方法に注意すること。

用法用量に関連する使用上の注意

本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、β-ラクタマーゼ産生菌、かつアンピシリン耐性菌を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
高度の腎障害のある成人患者に本剤を投与する場合は、本剤の投与量及び投与間隔を調節する等、慎重に投与すること。(「慎重投与」の項参照)

高齢者への投与

高齢者には、次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
高齢者では一般的に生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。
高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

アンピシリン及びスルバクタムは胎盤を通過することが報告されている。アンピシリンの大量(3,000mg/kg/日)投与でラットに催奇形性が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
母乳中へ移行することが報告されているので、授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。

小児等への投与

低出生体重児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
新生児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
1歳以下の小児では下痢・軟便の発現頻度が高いので、慎重に投与すること。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アロプリノールアンピシリンとの併用により、発疹の発現が増加するとの報告がある。機序不明だが薬剤性の発疹がアロプリノールとアンピシリンを併用していた67例の入院患者のうち22.4%に認められ、アンピシリン単独服用例の1,257例では7.5%に認められた。またアンピシリンを併用しないアロプリノール服用患者283例のうち2.1%が薬剤性発疹を経験したという報告がある。
抗凝血薬ペニシリン注射液が血小板の凝集・凝固に影響を与え、出血傾向を増強するおそれがある。抗凝血作用とペニシリン注射液の血小板凝集抑制作用により相加的に出血傾向が増強される可能性がある。
経口避妊薬アンピシリンとの併用により避妊効果が減弱したとの報告がある。本剤は腸内細菌叢を変化させる可能性があり、それにより経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられている。
メトトレキサートペニシリンとの併用により、メトトレキサートのクリアランスが減少するおそれがある。メトトレキサートの尿細管分泌が阻害され、体内からの消失が遅延し、メトトレキサートの毒性が増強する可能性がある。
プロベネシド併用により、本剤の血中濃度上昇、血中濃度半減期の延長、本剤の持つ毒性リスクの上昇のおそれがある。プロベネシドの尿細管分泌抑制作用により本剤の排泄が遅延するおそれがある。

重大な副作用 

(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー
ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性汎発性発疹性膿疱症
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿疱症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血液障害
無顆粒球症、貧血(溶血性貧血を含む)、血小板減少等の重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
急性腎障害、間質性腎炎
急性腎障害、間質性腎炎等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
出血性大腸炎、偽膜性大腸炎
出血性大腸炎、偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害
肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
間質性肺炎、好酸球性肺炎
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、好酸球性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。

頻度不明
皮膚注1)発疹、そう痒感、蕁麻疹、多形紅斑
血液注2)好酸球増多、白血球減少
肝臓AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、LAP上昇、ビリルビン値上昇、γ-GTP上昇、黄疸
消化器下痢・軟便、悪心・嘔吐、腹部不快感、黒毛舌
中枢神経痙攣等の神経症状
菌交代口内炎、カンジダ症
その他発熱、ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)

注1)発現した場合には投与を中止すること。
注2)定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

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