製品名 フィコンパ錠2mg
フィコンパ錠4mg

一般名
Perampanel Hydrate
薬効分類
抗てんかん薬
 >ペランパネル
価格
2mg1錠:189.7円/錠
4mg1錠:310.2円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の下記発作に対する抗てんかん薬との併用療法

    • 部分発作(二次性全般化発作を含む)
    • 強直間代発作

用法・用量

  • 通常、成人及び12歳以上の小児にはペランパネルとして1日1回2mgの就寝前経口投与より開始し、その後1週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増する。
    本剤の代謝を促進する抗てんかん薬を併用しない場合の維持用量は1日1回8mg、併用する場合の維持用量は1日1回8~12mgとする。
    なお、症状により1週間以上の間隔をあけて2mgずつ適宜増減するが、1日最高12mgまでとする。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 重度の肝機能障害のある患者〔使用経験がなく、ペランパネルの血中濃度が上昇するおそれがある。〕
副作用
攻撃性
易刺激性(6.2%)、攻撃性(2.7%)、不安(1.4%)及び怒り(1.0%)等の精神症状があらわれることもあるので、患者の状態に十分注意し、これらの症状があらわれた場合には、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。
注意

次の患者には慎重に投与すること

軽度及び中等度の肝機能障害のある患者〔本剤のクリアランスが低下し、消失半減期が延長することがある。「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照〕
重度の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎障害患者〔使用経験がなく、代謝物の排泄が遅延するおそれがある。〕
高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
易刺激性、攻撃性・敵意、不安等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもあるので、本剤投与中は患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。
患者及びその家族等に攻撃性・敵意、自殺企図等の精神症状発現の可能性について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うように指導すること。
運動失調(ふらつき)等が高頻度で認められ、転倒等を伴うおそれがあるので、あらかじめ患者及びその家族に十分に説明し、必要に応じて医師の診察を受けるよう、指導すること。特に高齢者ではこれらの症状により転倒しやすいと考えられるため、十分に注意すること。〔「高齢者への投与」の項参照〕
本剤を増量した場合に易刺激性、攻撃性・敵意、不安等の精神症状、運動失調(ふらつき)等が多く認められ、特に本剤の代謝を促進する抗てんかん薬(カルバマゼピン、フェニトイン)を併用しない患者では多く認められるため、患者の状態を慎重に観察すること。
めまい、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転など危険を伴う操作に従事させないよう注意すること。
連用中における投与量の急激な減量ないし投与中止により、発作頻度が増加する可能性があるので、投与を中止する場合には徐々に減量することも考慮し、患者の状態を慎重に観察すること。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
本剤は他の抗てんかん薬と併用して使用すること。〔国内外の臨床試験において、本剤単独投与での使用経験はない。〕
本剤の代謝を促進する抗てんかん薬(カルバマゼピン、フェニトイン)との併用により本剤の血中濃度が低下することがあるので、本剤の投与中にカルバマゼピン、フェニトインを投与開始又は投与中止する際には、慎重に症状を観察し、必要に応じて1日最高用量である12mgを超えない範囲で適切に用量の変更を行うこと。〔「相互作用」の項参照〕
軽度及び中等度の肝機能障害のある患者に本剤を投与する場合は、ペランパネルとして1日1回2mgの就寝前経口投与より開始し、その後2週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増すること。また、症状により2週間以上の間隔をあけて2mgずつ適宜増減するが、軽度の肝機能障害のある患者については1日最高8mg、中等度の肝機能障害のある患者については1日最高4mgまでとする。〔「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照〕
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、注意して投与すること。〔「薬物動態」の項参照〕
臨床試験において、高齢者は非高齢者と比較して転倒のリスクが高いという結果が得られているので、観察を十分に行うなど慎重に投与すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔ラットの妊娠及び授乳期間中に投与したとき、一般状態の悪化の認められる用量(3mg/kg/日以上)で分娩及び哺育状態の異常、死亡産児数の増加、出生率及び生存率の減少、10mg/kg/日で出生児に体重抑制と形態分化の遅延がみられ、妊娠ウサギに投与したとき、体重及び摂餌量の減少が認められる用量(10mg/kg)で、早産がみられた。〕
授乳中の婦人には投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。〔授乳ラットに投与したとき、ペランパネル又はその代謝物が乳汁中へ移行することが報告されている。〕
低出生体重児、新生児又は乳児に対する安全性は確立していない。〔臨床試験において使用経験はない。〕また、2歳以上12歳未満の小児に対する安全性は確立していない。〔国内臨床試験において使用経験はない。〕
臨床試験において、小児(12歳以上)における易刺激性、攻撃性・敵意等の精神症状の発現割合が成人に比べて高くなることが示唆されているので、観察を十分に行うこと。〔「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照〕
血中濃度
単回投与
日本人健康成人にペランパネル2~8mgを絶食下単回経口投与したときの血漿中濃度推移を図に示し、薬物動態パラメータを表に示した。ペランパネルは単回経口投与後速やかかつほぼ完全に吸収され、初回通過効果はほとんど受けない。
図 健康成人に単回経口投与したときの血漿中濃度推移(Mean+S.D.)
表 単回経口投与したときの薬物動態パラメータ
投与量(mg)例数Cmax(ng/mL)tmaxa)(hr)AUC(0-inf)(ng・hr/mL)t1/2(hr)
2680.8±18.40.75
0.50、1.00
2820±120078.9±28.3
46150±50.30.88
0.50、2.00
8750±200094.8±36.6
66203±28.91.00
0.75、2.00
8790±312060.6±23.2
86200±35.10.75
0.50、2.00
11100±451075.8±28.7
(Mean±S.D.)a)上段:中央値、下段:最小値、最大値
(注)承認された本剤の1日投与量は2~12mgである。
反復投与
日本人健康成人にペランパネル2mgを1日1回14日間又は2mgを1日1回14日間経口投与後に4mgを1日1回14日間経口投与したときの、2mg及び4mg投与開始後14日における定常状態の薬物動態パラメータは次頁のとおりである。
表 反復経口投与したときの定常状態の薬物動態パラメータ
投与量(mg/日)例数Cmax(ng/mL)tmaxa)(hr)AUC(0-24hr)(ng・hr/mL)
218224±55.41.00
0.75、3.00
3670±1040
49433±1271.00
0.75、3.00
6850±2290
(Mean±S.D.)a)上段:中央値、下段:最小値、最大値
(注)承認された本剤の1日投与量は2~12mgである。
食事の影響(外国人データ)
健康成人24例にペランパネル1mgを絶食下及び摂食下単回経口投与したとき、摂食下では絶食下と比較しペランパネルのCmaxは40%低下し、tmaxは2時間遅延したが、AUC(0-t)は同様であった。
健康成人16例にペランパネル6mgを絶食下又は摂食下単回経口投与したとき、摂食下では絶食下と比較しペランパネルのCmaxは28%低下し、tmaxは3時間遅延したが、AUC(0-24h)は同様であった。
分布
血漿蛋白結合率(in vitro、ヒト血漿、濃度20~2000ng/mL)は95~96%であった。
(参考)
ラットにペランパネル(14C標識体)1mg/kgを単回経口投与したとき、組織中放射能濃度はほとんどの組織で投与1時間後に最高値を示し、投与1週間後までにほとんどの組織で定量下限未満となったが、大動脈では投与3週間後においても投与6時間後と同程度の放射能が検出された。ペランパネル又は代謝物が大動脈の主にエラスチンに共有結合したと考えられているが、結合したペランパネル由来の分子種は特定されていない。
代謝
ペランパネルの主代謝経路はピリジン環、ベンゼン環、ベンゾニトリル環における酸化反応とそれに続く抱合反応である。酸化反応に関与する主なチトクロームP450分子種はCYP3Aである。ペランパネルは血中で主に未変化体として存在する。
排泄(外国人データ)
健康成人男性8例(24~49歳)に14C-ペランパネル約4mgを単回経口投与したとき、投与後768時間までに投与放射能の28%が尿中から、69%が糞中から回収された。
高齢者
健康高齢者8例(65~76歳)にペランパネル2mgを絶食下単回経口投与したとき、ペランパネルのCmax、AUC(0-inf)及びt1/2の平均値はそれぞれ73.6ng/mL、3570ng・hr/mL及び110時間であった。(外国人データ)
プラセボ対照試験でペランパネル12mg/日までの用量を投与された日本人を含む12~74歳の患者(部分発作又は強直間代発作)を対象とした母集団薬物動態解析において、ペランパネルのみかけのクリアランスに年齢の有意な影響は認められなかった。
肝機能障害患者(外国人データ)
軽度(Child-Pugh A群)及び中等度(Child-Pugh B群)の成人の肝機能障害患者それぞれ6例にペランパネル1mgを摂食下単回経口投与したとき、それぞれの被験者背景に対応する健康成人と比較して非結合型ペランパネルのAUC(0-inf)はそれぞれ81%及び228%増加、みかけのクリアランスは45%及び70%低下した。t1/2は軽度及び中等度の肝機能障害患者でそれぞれ306時間及び295時間、対照となる健康成人ではそれぞれ125時間及び139時間であり、肝機能障害患者で延長が見られた。重度(Child-Pugh C群)の肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。
表 健康成人及び肝機能障害患者の薬物動態パラメータ
例数総ペランパネルのCmax(ng/mL)非結合型ペランパネルのAUC(0-inf)a)(ng・hr/mL)非結合型ペランパネルのCL/Fa)(mL/min)t1/2(hr)
健康成人b)620.1±5.3754.4±22.8
49.2
388±249
339
125±56.2
軽度肝機能障害患者615.3±8.64111±95.8
88.8
220±117
188
306±275
健康成人c)621.0±5.9252.8±36.7
42.5
487±338
392
139±145
中等度肝機能障害患者616.3±3.40141±20.6
139
121±18.0
120
295±116
(Mean±S.D.)a)下段は幾何平均値を示すb)軽度肝機能障害患者に被験者背景を対応させた健康成人c)中等度肝機能障害患者に被験者背景を対応させた健康成人
腎機能障害患者
プラセボ対照試験でペランパネル12mg/日までの用量を投与された日本人を含む患者(部分発作又は強直間代発作)を対象とした母集団薬物動態解析において、ペランパネルのみかけのクリアランスにクレアチニンクリアランス(範囲:38.6~160mL/min)の有意な影響は認められなかった。
薬物相互作用
抗てんかん薬
健康成人14例において、カルバマゼピン300mgを1日2回反復経口投与時にペランパネル2mgを単回経口投与したとき、単独投与時と比較してペランパネルのCmax、AUC(0-inf)及びt1/2はそれぞれ26%低下、67%減少及び56%短縮し、みかけのクリアランスは203%増加した。(外国人データ)
プラセボ対照試験でペランパネル12mg/日までの用量を投与された日本人を含むてんかん患者(部分発作又は強直間代発作)を対象とした母集団薬物動態解析において、ペランパネルの定常状態の血漿中濃度に及ぼす他の抗てんかん薬の影響について検討した。
また、外国で実施されたプラセボ対照試験でペランパネル12mg/日までの用量を投与されたてんかん患者(部分発作)を対象とした母集団薬物動態解析において、他の抗てんかん薬の血漿中濃度に及ぼすペランパネルの影響について検討した。(外国人データ)
結果は下記のとおりである。
表 抗てんかん薬との相互作用の一覧表a)
抗てんかん薬ペランパネルの血漿中濃度に及ぼす抗てんかん薬の影響抗てんかん薬の血漿中濃度に及ぼすペランパネルの影響
カルバマゼピン66%低下<10%低下
クロバザム影響なし<10%低下
クロナゼパム影響なし影響なし
ラモトリギン影響なし<10%低下
レベチラセタム影響なし影響なし
フェノバルビタール18%低下影響なし
フェニトイン49%低下影響なし
トピラマート18%低下影響なし
バルプロ酸影響なし<10%低下
ゾニサミド影響なし影響なし
a)母集団薬物動態モデルからの予測値
母集団薬物動態解析によりカルバマゼピン、フェニトイン、トピラマート及びフェノバルビタール併用により、ペランパネルの血漿中濃度はそれぞれ66%、49%、18%及び18%低下することが示された。また、ペランパネルは、カルバマゼピン、クロバザム、ラモトリギン及びバルプロ酸の血漿中濃度を低下させた。
ケトコナゾール(外国人データ)
健康成人26例において、ケトコナゾール400mg/日を反復経口投与時にペランパネル1mgを単回経口投与したとき、単独投与時と比較してペランパネルのAUC(0-inf)は20%増加し、t1/2は15%延長した。Cmaxに影響は認められなかった。
ミダゾラム(外国人データ)
健康成人35例において、ペランパネル6mg/日を反復経口投与時にミダゾラム4mgを単回経口投与したとき、単独投与時と比較してミダゾラムのCmaxは15%低下し、AUC(0-inf)は13%減少した。
経口避妊薬(エチニルエストラジオール30μg及びレボノルゲストレル150μg合剤)(外国人データ)
健康成人女性28例において、ペランパネル8mg/日を反復経口投与時に経口避妊薬を単回投与したとき、単独投与時と比較してエチニルエストラジオール及びレボノルゲストレルのCmax及びAUC(0-24hr)に影響は認められなかった。ペランパネル12mg/日を反復経口投与時に経口避妊薬を単回投与したとき、単独投与時と比較してレボノルゲストレルのCmax及びAUC(0-24hr)がそれぞれ43%低下及び41%減少した。エチニルエストラジオールのCmaxの低下幅は20%未満であり、AUC(0-24hr)は影響を受けなかった。健康成人女性24例において、経口避妊薬を反復投与時にペランパネル6mgを単回経口投与したとき、単独投与時と比較してペランパネルのCmax及びAUC(0-72hr)に影響は認められなかった。
アルコール(外国人データ)
健康成人35例において、ペランパネル4~12mg/日を単回経口投与時に、アルコールを単回経口投与したとき、アルコール単独投与時と比較して精神運動機能の低下が認められた。健康成人22例において、ペランパネル12mg/日を反復経口投与時にアルコールを単回経口投与したとき、アルコール単独投与時と比較して精神運動機能は低下し、怒り、混乱及び抑うつは増悪した。
(参考)
ヒト肝ミクロソームにおいて、ペランパネルは30μmol/Lの濃度でCYP2C8及びUGT1A9に弱い阻害活性を示した。ヒト初代培養肝細胞系において、CYP2B6に対してペランパネルは30μmol/Lの濃度で、CYP3Aに対して3~30μmol/Lの濃度範囲で弱い誘導能を示した。