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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)
  • ○既存治療で効果不十分な好酸球性多発血管炎性肉芽腫症

用法・用量

  • <気管支喘息>

    • 通常、成人及び12歳以上の小児にはメポリズマブ(遺伝子組換え)として1回100mgを4週間ごとに皮下に注射する。
    • 通常、6歳以上12歳未満の小児にはメポリズマブ(遺伝子組換え)として1回40mgを4週間ごとに皮下に注射する。
  • <好酸球性多発血管炎性肉芽腫症>

    • 通常、成人にはメポリズマブ(遺伝子組換え)として1回300mgを4週間ごとに皮下に注射する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 蠕虫類に感染している患者
本剤投与開始前に蠕虫感染を治療すること。[8.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。サルではメポリズマブが胎盤を通過することが報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。サルではメポリズマブが乳汁中へわずかに移行することが報告されている。
9.7 小児等
<気管支喘息>
9.7.1 6歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
<好酸球性多発血管炎性肉芽腫症>
9.7.2 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に、生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の投与は、適応疾患の治療に精通している医師のもとで行うこと。
8.2 本剤はヒトインターロイキン-5(IL-5)と結合し、IL-5の機能を阻害することにより血中好酸球数を減少させる。好酸球は一部の寄生虫(蠕虫)感染に対する免疫応答に関与している可能性がある。患者が本剤投与中に蠕虫類に感染し、抗蠕虫薬による治療が無効な場合には、本剤投与の一時中止を考慮すること。[9.1.1参照]
8.3 長期ステロイド療法を受けている患者において、本剤投与開始後にステロイド薬を急に中止しないこと。ステロイド薬の減量が必要な場合には、医師の管理下で徐々に行うこと。
8.4 本剤の投与期間中に喘息に関連した事象及び喘息の悪化が現れることがある。本剤の投与開始後に喘息症状がコントロール不良であったり、悪化した場合には、医師の診察を受けるよう患者に指導すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 本剤の溶解には日局注射用水を使用すること。
14.1.2 21ゲージ注射針を装着した2~3mLシリンジを用いて、1バイアルあたり注射用水を1.2mL採取し、バイアル内の粉末に注入し、溶解する。溶解後の本剤濃度は100mg/mLである。溶液1mLがメポリズマブ(遺伝子組換え)の投与量100mgに相当する。溶液0.4mLがメポリズマブ(遺伝子組換え)の投与量40mgに相当する。
14.1.3 注射用水は粉末の中心に向けて垂直に注ぐこと。溶解中はバイアルを室温に置き、粉末が溶解するまでに15秒おきに10秒間バイアルを円を描くように静かに回転させる。泡立ちや沈殿が生じるおそれがあるため、操作中に薬液を振らないこと。通常は、注射用水を加え5分以内に溶解するが、追加時間を要する場合もある。
14.1.4 溶解装置を用いて本剤を溶解する場合は、450rpm、10分以内の撹拌、あるいは1000rpm、5分以内の撹拌で溶解すること。
14.1.5 溶解後、ただちに使用しない場合には、30℃以下で保存し、8時間以内に使用すること。8時間以内に使用しない場合は廃棄すること。また、凍結させないこと。
14.1.6 21~27ゲージの注射針を装着したシリンジを用いて、投与直前に溶解した薬液を1つのバイアルから成人及び12歳以上の小児の場合は1mL、6歳以上12歳未満の小児の場合は0.4mL採取すること。泡立ちや沈殿が生じるおそれがあるため、操作中に薬液を振らないこと。使用後の残液は使用しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
<効能共通>
14.2.1 溶解後の注射液を他の医薬品と混合しないこと。
14.2.2 使用前に目視検査を行い、粒子状物質がなく透明であることを確認する。
14.2.3 注射部位は上腕部、大腿部又は腹部とすること。
<好酸球性多発血管炎性肉芽腫症>
14.2.4 100mgずつ3ヵ所に分けて投与し、各注射部位は5cm以上離すこと。

7.用法及び用量に関連する注意

<好酸球性多発血管炎性肉芽腫症>
本剤とシクロホスファミドを併用投与した場合の安全性は確認されていない。[17.1.3参照]

5.効能又は効果に関連する注意

<気管支喘息>
5.1 高用量の吸入ステロイド薬とその他の長期管理薬を併用しても、全身性ステロイド薬の投与等が必要な喘息増悪をきたす患者に本剤を追加して投与すること。
5.2 投与前の血中好酸球数が多いほど本剤の気管支喘息増悪発現に対する抑制効果が大きい傾向が認められている。また、データは限られているが、投与前の血中好酸球数が少ない患者では、十分な気管支喘息増悪抑制効果が得られない可能性がある。本剤の作用機序及び臨床試験で認められた投与前の血中好酸球数と有効性の関係を十分に理解し、患者の血中好酸球数を考慮した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1、17.1.2参照]
5.3 本剤は既に起きている気管支喘息の発作や症状を速やかに軽減する薬剤ではないので、急性の発作に対しては使用しないこと。
<好酸球性多発血管炎性肉芽腫症>
5.4 過去の治療において、全身性ステロイド薬による適切な治療を行っても、効果不十分な場合に、本剤を上乗せして投与を開始すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人
(1)皮下投与
健康成人にメポリズマブ250mg注)を単回皮下投与した時の血漿中濃度推移を以下に示す(図1)(外国人データ)。
図1 健康成人にメポリズマブ250mgを上腕部に単回皮下投与した時の血漿中メポリズマブ濃度推移(平均値+SD、12例)
表1 健康成人にメポリズマブ250mgを単回皮下又は静脈内投与した時の薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ皮下投与(上腕部)
(12例)
静脈内投与(前腕静脈)
(12例)
AUC(0-inf)(μg・day/mL)1238(228)1557(250)
Cmax(μg/mL)34.9(7.3)109(17)
tmax注1)(日)5.0(3.0-14.0)0.08(0.02-0.2)
t1/2(日)20.4(2.6)18.5(2.3)
平均値(SD)注1)中央値(範囲)
(2)静脈内投与
健康成人35例を対象にメポリズマブ10、75、250及び、750mg注)を単回静脈内投与した時の薬物動態パラメータを以下に示す(表2)。
表2 健康成人にメポリズマブを単回静脈内投与した時の薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ10mg
(6例)
75mg
(6例)
250mg
(7例)
750mg
(7例)
AUC(0-inf)(μg・day/mL)54.63(12.27)493.36(41.07)1698.66(172.17)4495.64(413.79)
Cmax(μg/mL)2.87(0.27)26.46(1.81)79.26(11.60)253.65(28.28)
tmax注1)(日)0.042(1注2))(0.02-0.04)0.104(2.5注2))(0.04-0.17)0.042(1注2))(0.02-0.08)0.021(0.5注2))(0.02-0.33)
t1/2(日)27.43(10.36)19.80(2.42)36.14(11.30)22.65(2.32)
Vss(L)6.52(0.77)4.40(0.69)5.65(1.35)4.98(0.54)
CL(mL/hr)7.87(1.68)6.37(0.55)6.19(0.63)7.01(0.74)
平均値(SD)注1)中央値(範囲)注2)単位:時間
16.1.2 重症喘息患者
(1)成人及び12歳以上の小児
重症喘息患者にメポリズマブ100mgを4週間ごとに皮下投与した時の定常状態における薬物動態パラメータの母集団薬物動態解析に基づく推定値を表3に示す。
表3 重症喘息患者にメポリズマブ100mgを皮下投与した時の定常状態における薬物動態パラメータ(母集団薬物動態解析に基づく推定値)
薬物動態パラメータ日本人(16例)外国人(175例)
Cmax ss(ng/mL)20048.5(5513.72)17162.3(5014.53)
AUC ss(μg・day/mL)405.9(145.78)359.1(121.66)
平均値(SD)
(2)6歳以上12歳未満の小児
6~11歳の小児重症喘息患者にメポリズマブ40mg又は100mg注)を4週間ごとに皮下投与した時の薬物動態パラメータの母集団薬物動態解析に基づく推定値を表4に示す。
表4 6~11歳の小児重症喘息患者にメポリズマブ40mg又は100mgを皮下投与した時の薬物動態パラメータ(母集団薬物動態解析に基づく推定値)
用法・用量注1)薬物動態パラメータ日本人外国人
40mgCmax注2)(μg/mL)16.50(2.39)(6例)18.20(2.25)(17例)
AUC ss(μg・day/mL)411.92(72.94)(6例)478.03(80.99)(20例)
100mgCmax注2)(μg/mL)30.50(1例)27.06(4.08)(9例)
AUC ss(μg・day/mL)748.87(1例)675.78(140.53)(9例)
平均値(SD)注1)体重が40kg未満の患者に対してはメポリズマブ40mgを、40kg以上の患者に対してはメポリズマブ100mgを4週間ごとに投与した。なお、本剤の承認用量は6歳以上12歳未満の小児気管支喘息では40mgである。注2)メポリズマブ40mg又は100mgを4週間ごとに3回皮下投与した後のCmax
16.1.3 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症患者
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症患者にメポリズマブ300mgを4週間ごとに皮下投与した時の定常状態における血漿中メポリズマブ濃度を表5に示す。
表5 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症患者にメポリズマブ300mgを皮下投与した時の定常状態における血漿中メポリズマブ濃度(μg/mL)
投与28週目(トラフ値)投与29週目
全体集団32.2(9.98)
(66例)
45.5(8.81)
(45例)
日本人集団31.1(6.75)
26.4,28.2,38.9
(3例)
52.0(6.25)
48.0,48.7,59.2
(3例)
上段:平均値(SD)、中段:各症例の血漿中メポリズマブ濃度(日本人集団のみ)、下段:(例数)
16.2 吸収
健康成人にメポリズマブ250mg注)を上腕部に単回皮下投与した時の絶対的バイオアベイラビリティは75%(90%信頼区間:65.6,86.4)であった。上腕部、大腿部又は腹部に単回皮下投与した時、投与部位間の絶対的バイオアベイラビリティの差は小さかった(外国人データ)。
16.4 代謝
メポリズマブはヒト化IgG1モノクローナル抗体であり、体内に広く分布する蛋白質分解酵素で分解されると推定される。
注)本剤の承認用量は気管支喘息では成人及び12歳以上の小児で100mg、6歳以上12歳未満の小児で40mg、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症では300mgである。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー(頻度不明)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上1%以上5%未満1%未満
過敏症過敏症反応(蕁麻疹、血管浮腫、発疹、気管支痙攣、低血圧)
感染症下気道感染症、咽頭炎、尿路感染
精神神経系頭痛
呼吸器鼻閉
胃腸障害上腹部痛
皮膚湿疹
筋骨格系背部痛
全身障害発熱
投与部位注射部位反応(疼痛、紅斑、腫脹、そう痒、灼熱感)
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