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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌
  • EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法

用法・用量

  • 通常、成人にはオシメルチニブとして80mgを1日1回経口投与する。ただし、術後補助療法の場合は、投与期間は36カ月間までとする。なお、患者の状態により適宜減量する。

禁忌 

【警告】

  • 1.1 本剤は、緊急時に十分に対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、電子添文を参照して、適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性(特に、間質性肺疾患の初期症状、服用中の注意事項、死亡に至った症例があること等に関する情報)、非小細胞肺癌の治療法等を十分説明し、同意を得てから投与すること。
  • 1.2 本剤の投与により間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例が報告されているので、投与期間中にわたり、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び定期的な胸部画像検査の実施等、観察を十分に行うこと。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、特に治療初期は入院又はそれに準ずる管理の下で、間質性肺疾患等の重篤な副作用発現に関する観察を十分に行うこと。[8.1、9.1.1、11.1.1参照]
  • 1.3 本剤投与開始前に、胸部CT検査及び問診を実施し、間質性肺疾患の合併又は既往歴がないことを確認した上で、投与の可否を慎重に判断すること。[9.1.1参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が増悪し、死亡に至る可能性がある。[1.2、1.3、8.1、11.1.1参照]
9.1.2 QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者
QT間隔延長が起こるおそれがある。[8.2、11.1.2参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者
血漿中濃度が上昇するおそれがある。[16.6.1参照]
9.4 生殖能を有する者
9.4.1 妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。[9.5参照]
9.4.2 パートナーが妊娠する可能性がある男性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。ラット及びイヌにおいてAUC比較で臨床曝露量未満に相当する用量で雄性生殖器の変化(精巣の精細管変性、精巣上体の精子減少等)が認められている。また、ラットにおいてAUC比較で臨床曝露量未満に相当する用量で雄受胎能への影響が認められている。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラットにおいてAUC比較で臨床曝露量に相当する用量から胚死亡、胎児重量の減少、胎児及び出生児の生存率低下、並びに成長抑制が認められている。また、ラットにおいてAUC比較で臨床曝露量未満に相当する用量から卵巣の黄体変性、子宮及び腟の上皮菲薄化、炎症又は変性、並びに雌受胎能への影響が認められている。[2.2、9.4.1参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。本剤又は本剤の代謝物がヒトの母乳中に移行するかどうかは不明であるが、動物実験(ラット)で授乳中の母動物へ本剤を投与した際、本剤及び本剤の代謝物が授乳された児に検出され、成長及び生存への悪影響が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
副作用があらわれやすいので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下していることが多い。

8.重要な基本的注意

8.1 間質性肺疾患があらわれることがあるので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び定期的な胸部画像検査の実施等、観察を十分に行うこと。必要に応じて、動脈血酸素分圧(PaO2)、動脈血酸素飽和度(SpO2)、肺胞気動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)、肺拡散能力(DLco)等の検査を行うこと。また、患者に対して、初期症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう指導すること。[1.2、9.1.1、11.1.1参照]
8.2 QT間隔延長があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に心電図検査及び電解質検査(カリウム、マグネシウム、カルシウム等)を行い、患者の状態を十分に観察すること。また、必要に応じて電解質補正を行うこと。[9.1.2、11.1.2参照]
8.3 血小板減少、好中球減少、白血球減少、貧血があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.3参照]
8.4 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.4参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.2 副作用がみられた場合は、症状、重症度等に応じて、以下の基準を考慮して、本剤を休薬、減量又は中止すること。本剤を減量する場合には、40mgを1日1回投与すること。
本剤の休薬、減量及び中止基準の目安
副作用程度処置
間質性肺疾患/肺臓炎本剤の投与を中止する。
QT間隔延長500msecを超えるQTc値が認められる481msec未満又はベースラインに回復するまで本剤を休薬する。481msec未満又はベースラインに回復した後、本剤を減量し、投与を再開する。3週間以内に回復しない場合は本剤の投与を中止すること。
重篤な不整脈の症状/兆候を伴うQT間隔延長本剤の投与を中止する。
その他の副作用Grade3以上Grade2以下に改善するまで本剤を休薬する。Grade2以下に回復した後、必要に応じて本剤の減量を考慮し、投与を再開する。3週間以内にGrade2以下に回復しない場合は本剤の投与を中止すること。
GradeはCTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)ver.4.0に基づく。

5.効能又は効果に関連する注意

<効能共通>
5.1 EGFR遺伝子変異検査を実施すること。EGFR遺伝子変異検査の実施には、十分な経験を有する病理医又は検査施設において、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用い、EGFR遺伝子変異が確認された患者に投与すること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html
5.2 「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1、17.1.2、17.1.3参照]
EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌>
5.3 他のEGFRチロシンキナーゼ阻害剤による治療歴を有し、病勢進行が確認されている患者では、EGFR T790M変異が確認された患者に投与すること。
EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法>
5.4 白金系抗悪性腫瘍剤を含む術後補助療法の適応となる場合には、当該治療を終了した患者を対象とすること。
5.5 病理病期IB期(AJCC/UICC 第7版)の患者に対する有効性及び安全性は確立していない。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
国際共同第I/II相試験(AURA試験)の第I相部分において、外国人進行非小細胞肺癌患者(11例)に本剤80mgを単回経口投与したとき、オシメルチニブの吸収は緩徐であり、最高血漿中濃度到達時間(tmax)は中央値で約6時間(範囲:2~24時間)であり、終末相における消失半減期は平均で48.6時間(標準偏差:6.5時間)であった。なお、本剤投与時のオシメルチニブの最高血漿中濃度(Cmax)及び投与後0時間から72時間までの血漿中濃度時間曲線下面積(AUC(0-72))は20~240mg注)の用量範囲で用量に比例して増加した。外国人進行非小細胞肺癌患者に本剤80mgを単回経口投与したときのオシメルチニブの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下の通りである。
注)本剤の承認用法・用量は80mgの1日1回投与である。
図1 外国人進行非小細胞肺癌患者に本剤80mgを単回経口投与したときの血漿中オシメルチニブ濃度推移(算術平均±標準偏差、n=11)
表1 外国人進行非小細胞肺癌患者に本剤80mgを単回経口投与したときのオシメルチニブの薬物動態パラメータ(算術平均±標準偏差、n=11)
Cmax(nM)tmax(h)aAUC(nM・h)bt1/2(h)b
247.2±173.66(2.07~23.83)12170±734048.6±6.5
Cmax 最高血漿中濃度tmax 最高血漿中濃度到達時間AUC 投与後0時間から無限大時間までの血漿中濃度時間曲線下面積t1/2 終末相における消失半減期a 中央値(範囲)b n=9
16.1.2 反復投与
国際共同第I/II相試験(AURA試験)の第II相部分において、日本人進行非小細胞肺癌患者(32例)に本剤80mgを1日1回反復経口投与したとき、オシメルチニブの吸収は緩徐であり、最高血漿中濃度到達時間(tss,max)は中央値で約6時間(範囲:2~11時間)であった。日本人進行非小細胞肺癌患者に本剤80mgを反復経口投与したときのオシメルチニブの血漿中濃度推移並びにオシメルチニブ及びその活性代謝物(AZ5104及びAZ7550)の薬物動態パラメータは以下の通りである。
図2 日本人進行非小細胞肺癌患者に本剤80mgを1日1回反復経口投与したときの投与22日目における血漿中オシメルチニブ濃度推移(算術平均±標準偏差、n=32)
表2 日本人進行非小細胞肺癌患者に本剤80mgを1日1回反復経口投与したときの投与22日目におけるオシメルチニブ、AZ5104及びAZ7550の薬物動態パラメータ(算術平均±標準偏差、n=32)
Css,max(nM)tss,max(h)aAUCss(nM・h)
オシメルチニブ782.4±3336(2~11.05)14980±6809
AZ510480.43±46.836.04(0~23.93)1619±972.3
AZ755060.75±17.098(0~11.95)1260±378.5
Css,max 定常状態における最高血漿中濃度tss,max 定常状態における最高血漿中濃度到達時間AUCss 定常状態における投与間隔での血漿中濃度時間曲線下面積a 中央値(範囲)
16.2 吸収
16.2.1 バイオアベイラビリティ
健康被験者(10例)に本剤80mgを単回経口投与及び14Cで標識した本剤100μgを単回静脈内投与したとき、オシメルチニブの絶対バイオアベイラビリティは約70%であった(外国人データ)。
16.2.2 食事の影響
進行非小細胞肺癌患者(34例)に本剤80mgを高脂肪食摂取後に単回経口投与したとき、オシメルチニブのAUC及びCmaxに食事による影響は認められなかった(外国人データ)。
16.3 分布
国際共同第I/II相試験(AURA試験)の第I相部分において、外国人進行非小細胞肺癌患者(11例)に本剤80mgを単回経口投与したときのオシメルチニブの定常状態におけるみかけの分布容積は約1200Lであり、全身の組織に広く分布することが示唆された。In vitro試験において、オシメルチニブの血漿蛋白結合率は約95%であった。
16.4 代謝
In vitro試験において、オシメルチニブの代謝には主にCYP3A4及びCYP3A5が関与することが示唆された。
血漿中に2種の活性代謝物(AZ5104及びAZ7550:ともにN-脱メチル体。ただし、代謝部位が異なる)が認められたが、これら代謝物の曝露量はオシメルチニブの約10%であった。ヒトの尿及び糞便には12種以上の成分が検出されたが、そのうちの5種の成分が投与量の1%以上の割合で存在しており、オシメルチニブ(1.9%)、AZ5104(6.6%)及びAZ7550(2.7%)が含まれていた(外国人データ)。[10.参照]
16.5 排泄
健康被験者に14Cで標識した本剤20mgを単回経口投与したとき、84日間までに放射能(投与量の67.8%)は主に糞便中に未変化体又は代謝物として排泄され、尿中排泄率は約14.2%であった。尿中に排泄された未変化体は投与量の2%未満であった(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 肝機能障害者
肝機能が正常な進行固形癌患者(10例)、軽度(Child-Pugh分類A)及び中等度(Child-Pugh分類B)の肝機能障害を有する進行固形癌患者(それぞれ7例及び5例)に本剤80mgを単回経口投与したとき、オシメルチニブのCmax及びAUCは軽度肝機能障害者で肝機能正常者のそれぞれ51%(90%信頼区間:37%~72%)及び63%(90%信頼区間:47%~85%)、中等度肝機能障害者で肝機能正常者のそれぞれ61%(90%信頼区間:42%~89%)及び68%(90%信頼区間:50%~94%)であり、肝機能正常者に比べ軽度及び中等度肝機能障害者においてオシメルチニブの曝露量が高値を示すことはなかった(外国人データ)。[9.3.1参照]
16.6.2 腎機能障害者
腎機能が正常(クレアチニンクリアランスが90mL/min以上)な進行固形癌患者(8例)及び重度(クレアチニンクリアランスが30mL/min未満)の腎機能障害を有する進行固形癌患者(7例:透析患者は含まれていない)に本剤80mgを単回経口投与したとき、オシメルチニブのCmax及びAUCは腎機能正常者に比べ重度腎機能障害者においてそれぞれ19%(90%信頼区間:-31%~107%)及び85%(90%信頼区間:-6%~264%)高値を示した(外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 リファンピシン
進行非小細胞肺癌患者(41例)に本剤80mg/日を強力なCYP3A誘導剤であるリファンピシン(600mg/日を21日間投与)と併用投与したとき、オシメルチニブのAUCssは78%(90%信頼区間:76%~81%)、Css,maxは73%(90%信頼区間:70%~76%)低下した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 フェキソフェナジン
進行非小細胞肺癌患者(24例)を対象に本剤80mgをP-gpの基質であるフェキソフェナジン(120mg)と併用して単回投与したとき、フェキソフェナジンのAUC及びCmaxはそれぞれ56%(90%信頼区間:35%~79%)及び76%(90%信頼区間:49%~108%)増加した。また、本剤80mg/日を反復投与した後、フェキソフェナジン(120mg)を併用投与したとき、フェキソフェナジンのAUC及びCmaxはそれぞれ27%(90%信頼区間:11%~46%)及び25%(90%信頼区間:6%~48%)増加した(外国人データ)。[10.、10.2参照]
16.7.3 ロスバスタチン
進行非小細胞肺癌患者(44例)を対象に本剤80mg/日を反復投与した後、BCRPの基質であるロスバスタチン(20mg)を併用投与したとき、ロスバスタチンのAUC及びCmaxはそれぞれ35%(90%信頼区間:15%~57%)及び72%(90%信頼区間:46%~103%)増加した(外国人データ)。[10.、10.2参照]
16.7.4 その他の薬剤
(1)健康被験者(57例)にオメプラゾールを5日間投与し、胃内pHを上昇させた条件にて、5日目に本剤80mgを併用投与したとき、オシメルチニブのAUC及びCmaxに臨床上問題となる影響は認められなかった(外国人データ)。
(2)進行非小細胞肺癌患者(36例)に本剤80mgを強力なCYP3A阻害剤であるイトラコナゾール(200mgを1日2回)と併用投与したとき、オシメルチニブの曝露量に臨床上問題となる影響は認められなかった(Cmaxは20%[90%信頼区間:13%~27%]低下、AUCは24%[90%信頼区間:15%~35%]増加)(外国人データ)。
(3)進行非小細胞肺癌患者(49例)に本剤80mg/日を反復投与した後、CYP3Aの基質であるシンバスタチン(40mg)を併用投与したとき、シンバスタチンの曝露量に臨床上問題となる影響は認められなかった(AUC及びCmaxはそれぞれ9%[90%信頼区間:-8%~23%]及び23%[90%信頼区間:6%~37%]低下)(外国人データ)。
(4)In vitro試験成績から、オシメルチニブはCYP1A2及びCYP3A4を誘導すること、並びにオシメルチニブがP-gp及びBCRPの基質であることが示された。
16.8 その他
16.8.1 薬物動態とQT間隔との関連性
国際共同第II相試験(AURA2試験)において、本剤を80mgの用量で1日1回反復投与された210例の進行非小細胞肺癌患者において本剤がQT間隔に及ぼす影響を評価した。単回投与時及び反復投与後の定常状態時にデジタルECGを頻回測定し、血漿中未変化体濃度とQT間隔との関連性を評価した。血漿中未変化体濃度とQTc間隔との関係を解析したところ、本剤の投与に起因するQTc間隔の延長は平均で14ms、その90%信頼区間の上限は16msと予測された。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
CYP3A誘導剤
フェニトイン、リファンピシン、カルバマゼピン、セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort)等
[16.7.1参照]
本剤の効果が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。左記薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が亢進し、血中濃度が低下する可能性がある。
P-gpの基質となる薬剤
フェキソフェナジン、ジゴキシン、ダビガトランエテキシラート、アリスキレン等
[16.7.2参照]
副作用の発現が増強されるおそれがあるので、患者の状態をよく観察して、副作用の発現に十分注意すること。本剤のP-gp阻害作用により、左記薬剤の血中濃度が増加する可能性がある。
BCRPの基質となる薬剤
ロスバスタチン、サラゾスルファピリジン等
[16.7.3参照]
副作用の発現が増強されるおそれがあるので、患者の状態をよく観察して、副作用の発現に十分注意すること。本剤のBCRP阻害作用により、左記薬剤の血中濃度が増加する可能性がある。
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
キニジン、プロカインアミド、オンダンセトロン、クラリスロマイシン等
QT間隔延長を増強するおそれがある。本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあるため、併用により作用が増強するおそれがある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 間質性肺疾患(3.2%)
間質性肺炎、肺臓炎等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、ステロイド治療等の適切な処置を行うこと。[1.2、8.1、9.1.1参照]
11.1.2 QT間隔延長(7.0%)[8.2、9.1.2参照]
11.1.3 血小板減少(9.2%)、好中球減少(8.3%)、白血球減少(10.8%)、貧血(4.5%)[8.3参照]
11.1.4 肝機能障害(8.3%)
ALT、AST、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある。[8.4参照]
11.1.5 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、多形紅斑(0.3%)
11.1.6 うっ血性心不全(頻度不明)、左室駆出率低下(頻度不明)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

10%以上10%未満1%以上1%未満頻度不明
皮膚発疹・ざ瘡等(41.1%)、皮膚乾燥・湿疹等(26.4%)、爪の障害(爪囲炎を含む)(30.6%)、そう痒症(15.1%)脱毛、手掌・足底発赤知覚不全症候群、皮膚剥脱、じん麻疹皮膚潰瘍、多毛症、爪痛、皮膚疼痛、皮膚変色、皮膚感染、皮脂欠乏性湿疹、過角化、光線過敏性反応、毛細血管拡張症、蜂巣炎、皮膚反応毛髪障害、毛質異常、皮膚嚢腫、黄色板腫、斑、裂傷、皮膚擦過傷、メラノサイト性母斑、皮膚血管炎
消化器下痢(40.1%)、口内炎(24.5%)嘔吐、食欲減退、便秘、口内乾燥、腹痛、消化不良口唇炎、舌痛、腹部膨満、腹部不快感、胃食道逆流性疾患、嚥下障害、口腔咽頭痛、鼓腸、心窩部不快感口唇びらん、口腔知覚不全、食道痛、胃腸炎、呼気臭、便意切迫、肛門周囲痛、痔出血
血液リンパ球減少症活性化部分トロンボプラスチン時間延長、内出血発生の増加傾向、播種性血管内凝固、血球減少症、脾臓梗塞
神経味覚異常、頭痛末梢性ニューロパチー、末梢性感覚ニューロパチー、脳梗塞、めまい、回転性めまい、異常感覚、感覚鈍麻振戦、体位性めまい、記憶障害、構語障害、知覚過敏
眼乾燥、結膜炎、霧視眼瞼炎、角膜炎、白内障、流涙増加、眼刺激、羞明、視力低下、視力障害、眼そう痒症、眼精疲労黄斑浮腫、網膜出血、眼感染、夜盲、眼の異物感
呼吸器鼻乾燥、鼻出血、咳嗽呼吸困難、気管支炎、肺感染、ウイルス性上気道感染、肺塞栓症、インフルエンザ、鼻漏、鼻の炎症、咽頭炎、気胸、湿性咳嗽、発声障害、鼻炎、咽喉乾燥、喉頭痛、しゃっくり細菌性肺炎、鼻粘膜障害、咽頭出血、咽頭潰瘍、気縦隔症、胸膜炎、労作性呼吸困難
循環器駆出率減少非心臓性胸痛、動悸房室ブロック
腎臓クレアチニン増加頻尿、尿路感染、腎機能障害、血尿、排尿困難膀胱炎、腎結石症
全身疲労、無力症、倦怠感発熱、末梢性浮腫、四肢膿瘍、顔面浮腫悪寒、ほてり
筋骨格系筋痙縮、筋肉痛、四肢痛、関節痛背部痛、筋骨格硬直、頚部痛筋骨格痛、足変形、骨盤痛
感染症耳感染、外耳炎、乳頭炎
代謝及び栄養障害高カリウム血症、低カリウム血症、脱水、高血糖低リン酸血症、高コレステロール血症
精神障害うつ病、錯乱状態、幻覚、易刺激性
血管障害深部静脈血栓症、高血圧静脈炎
泌尿器・生殖器外陰腟痛
その他体重減少、ALP増加、血中クレアチンホスホキナーゼ増加低アルブミン血症、低カルシウム血症、低ナトリウム血症高リパーゼ血症、アミラーゼ増加、血中コレステロール増加
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