製品名 セイブルOD錠25mg
セイブルOD錠50mg
セイブルOD錠75mg

一般名
Miglitol
薬効分類
糖尿病治療薬
 >αグルコシダーゼ阻害薬
価格
25mg1錠:21.9円/錠
50mg1錠:37.7円/錠
75mg1錠:52.9円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 糖尿病の食後過血糖の改善(ただし、食事療法・運動療法を行っている患者で十分な効果が得られない場合、又は食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤、ビグアナイド系薬剤若しくはインスリン製剤を使用している患者で十分な効果が得られない場合に限る)

用法・用量

  • 通常、成人にはミグリトールとして1回50mgを1日3回毎食直前に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら1回量を75mgまで増量することができる。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡の患者[輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
  • 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]
  • 本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
副作用
低血糖
他の糖尿病用薬との併用で低血糖(0.1~5%未満)があらわれることがある。また、他の糖尿病用薬を併用しない場合でも低血糖(頻度不明)が報告されている。本剤は二糖類の消化・吸収を遅延するので、低血糖症状が認められた場合にはショ糖ではなくブドウ糖を投与するなど適切な処置を行うこと。
腸閉塞
腹部膨満、鼓腸、放屁増加等があらわれ、腸内ガス等の増加により、腸閉塞(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、持続する腹痛、嘔吐等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重篤な肝硬変例での意識障害を伴う高アンモニア血症
類薬(ボグリボース)で重篤な肝硬変例に投与した場合、便秘等を契機として高アンモニア血症が増悪し、意識障害を伴うことがあるので、排便状況等を十分に観察し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注意

次の患者には慎重に投与すること

他の糖尿病用薬による治療が行われている患者[併用により低血糖が起こるおそれがある。](「重大な副作用」の項参照)
開腹手術の既往又は腸閉塞の既往のある患者[腸内ガス等の増加により腸閉塞が発現するおそれがある。]
消化・吸収障害を伴った慢性腸疾患の患者[本剤の作用により病態が悪化するおそれがある。]
ロエムヘルド症候群、重度のヘルニア、大腸の狭窄・潰瘍等の患者[腸内ガス等の増加により症状が悪化するおそれがある。]
重篤な肝機能障害のある患者[代謝状態が不安定であり、血糖管理状態が大きく変化するおそれがある。]
重篤な腎機能障害のある患者[外国の臨床試験において重篤な腎障害患者に投与した際に腎機能正常者に比べて血漿中濃度が上昇することが報告されている。](「薬物動態」の項参照)
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。
糖尿病治療の基本である食事療法・運動療法のみを行っている患者では、投与の際の食後血糖1又は2時間値は200mg/dL以上を示す場合に限る。
食事療法、運動療法に加えて経口血糖降下剤又はインスリン製剤を使用している患者では、投与の際の空腹時血糖値は140mg/dL以上を目安とする。
本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、常に投与継続の必要性について注意を払うこと。本剤を2~3カ月投与しても食後血糖に対する効果が不十分な場合(静脈血漿で食後血糖2時間値が200mg/dL以下にコントロールできないなど)には、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。なお、食後血糖の十分なコントロール(静脈血漿で食後血糖2時間値が160mg/dL以下)が得られ、食事療法・運動療法又はこれらに加えて経口血糖降下剤若しくはインスリンを使用するのみで十分と判断される場合には、本剤の投与を中止して経過観察を行うこと。
本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。(「重大な副作用」の項参照)
低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。
本剤の投与により、「腹部膨満」、「鼓腸」、「下痢」等の消化器系副作用が発現することがある。これらの症状が発現するおそれがある場合には、少量から投与を開始し、症状を観察しながら増量することが望ましい。これらは、一般に時間の経過とともに消失することが多いが、症状に応じて減量あるいは消化管内ガス駆除剤の併用を考慮し、高度で耐えられない場合は投与を中止すること。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
服用時
本剤は舌の上にのせ唾液を浸潤させ舌で軽くつぶし、崩壊後唾液のみで服用可能である。また、水で服用することもできる。
本剤は口腔内で崩壊するが、口腔の粘膜から吸収されることはないため、唾液又は水で飲み込むこと。(「適用上の注意」の項参照)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、低用量(例えば1回量25mg)から投与を開始するなど、副作用の発現に留意し、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。器官形成期のウサギに投与した実験で、母動物の摂餌量の低下、体重増加抑制、胎児体重の低下、骨化遅延及び胎児死亡率の増加が報告されている。器官形成期のラットに投与した実験で、胎児体重の低下が報告されている。]
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。[外国の臨床試験において、母乳中へ移行することが報告されている。]
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
なお、国内で実施された小児を対象とした製造販売後臨床試験において、56例中、副作用が報告されたのは37例(66.1%)であった。主な副作用は低血糖18例(32.1%)、下痢14例(25.0%)、腹部膨満7例(12.5%)、腹痛7例(12.5%)であった。
生物学的同等性試験
セイブルOD錠50mg
セイブルOD錠50mgを水なし又は水と共に、セイブル錠50mgを水と共にそれぞれ1錠を20名の健康成人男子にクロスオーバー法により絶食単回経口投与し、75gスクロース負荷後3時間までの血糖値推移をコントロール期(無投与時)と比較した。得られたパラメータ(ΔAUC、ΔCmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
ΔAUC0-3h(mg・h/dL)ΔCmax(mg/dL)
セイブルOD錠50mg(水なしで服用)71.60±31.8773.9±13.2
セイブル錠50mg(水と共に服用)73.06±31.6473.8±14.8
平均±標準偏差(n=20)
ΔAUC0-3h(mg・h/dL)ΔCmax(mg/dL)
セイブルOD錠50mg(水と共に服用)66.09±27.9468.8±15.7
セイブル錠50mg(水と共に服用)66.62±32.6263.7±19.9
平均±標準偏差(n=20)
ΔAUC0-3h:投薬前後における血糖値推移-時間曲線下面積(75gスクロース負荷後3時間)
ΔCmax:投薬前後における最大血糖値差
<水なし投与試験>
<水あり投与試験>
また、水なし投与試験、水あり投与試験のいずれにおいても、試験製剤及び標準製剤投与後の製剤ごとの血漿中ミグリトール濃度から算出した薬物動態パラメータ(AUC0-24h、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
セイブルOD錠25mg、セイブルOD錠75mg
セイブルOD錠25mg及びセイブルOD錠75mgは、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日薬食審査発0229第10号)」に基づき、セイブルOD錠50mgを標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。
血漿中濃度・尿中排泄
健康成人男子(6例又は12例)に空腹時にミグリトール25、50、100mg注1)を経口投与した時、血漿中ミグリトールは投与後2~3時間で最高値に達し、半減期は約2時間であった。用量とCmaxは比例関係を示さず、尿中排泄率は用量増加に伴い低下した。
試験1
Tmax(h)Cmax(μg/mL)T1/2(h)尿中排泄率(% of Dose)
25mg(n=6)1.83±0.260.875±0.1671.97±0.2686.2±5.3
50mg(n=6)2.42±0.661.156±0.3512.20±0.5370.7±10.8
平均±標準偏差
試験2
Tmax(h)Cmax(μg/mL)T1/2(h)尿中排泄率(% of Dose)
50mg(n=12)2.58±0.671.313±0.4241.97±0.3476.8±22.7
100mg(n=12)2.58±0.511.960±0.4642.03±0.2651.6±9.6
平均±標準偏差
また、健康成人男子(6例)に空腹時又は食直前にミグリトール100mg注1)を経口投与した時、食直前投与の血漿中ミグリトールは空腹時投与と同じ半減期(約2時間)で消失したが、Cmax及びAUCは低下した。また、尿中排泄率は空腹時が約50%、食直前が約30%であった。
反復投与時の血漿中濃度・尿中排泄
健康成人男子(12例)にミグリトール50又は100mg注1)を1日3回8日間(8日目は朝1回)反復投与した時、ミグリトールの血漿中濃度は3~4日目でほぼ定常状態に達し、累積排泄率も3~4日以降ほぼ一定であり、反復投与による蓄積性はなかった。
2型糖尿病患者の血漿中濃度(外国人における成績)
健康成人及び2型糖尿病患者(各12例)にミグリトール100mg注1)を1日3回7日間反復投与した時、健康成人と2型糖尿病患者の血漿中ミグリトール濃度推移は一致し、2型糖尿病患者の反復投与による血漿中ミグリトール濃度推移の変化はなかった。
代謝
ミグリトールは、体内において代謝を受けず、未変化体のまま主に腎臓から排泄される。
腎機能障害患者における薬物動態(外国人における成績)
腎機能障害患者にミグリトール25mg注1)を1日3回7日間反復投与した時、腎機能低下に伴いT1/2が延長した。また、クレアチニンクリアランスが30mL/min未満の患者では反復投与によりCmaxが増加した。
パラメータ投与日クレアチニンクリアランス(mL/min)
≧60(n=7)≧30 to<60(n=6)<30(n=6)
Cmax(μg/mL)11.02(1.19)1.18(1.28)1.33(1.38)
71.25(1.26)1.37(1.32)3.05(1.32)
T1/2(h)13.5(1.54)5.5(1.47)11.5(1.55)
73.2(1.37)5.4(1.25)12.5(1.60)
幾何平均値(幾何標準偏差)
透析患者における薬物動態(外国人における成績)
血液透析患者3例にミグリトール50mgを1日3回7日間反復投与した時、投与2、5及び7日目の透析前後で血漿中濃度が7.37~28.4μg/mLから1.62~4.50μg/mLに低下した(除去率:平均80.0~81.8%)。
薬物相互作用
チトクロームP450系への影響
ミグリトールはヒトチトクロームP450分子種(CYP1A1、CYP1A2、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP3A4)の代謝活性を阻害しなかった。また、ラットにミグリトール30、100、300mg/kg/dayを反復投与した時、肝重量、肝重量比、チトクロームP450量、アニリン水酸化活性及びアミノピリンN-脱メチル化活性は変化しなかった。
薬物相互作用試験
グリベンクラミド(外国人における成績)
健康成人男子6例に対し、グリベンクラミド5mg1日1回及びミグリトール100mg(漸増)注1)あるいはプラセボ1日3回をクロスオーバー法にて7日間併用投与した時、グリベンクラミドのAUC0-9h及びCmaxがプラセボと比較して、それぞれ25及び17%低下した。
また、2型糖尿病患者26例に対し、グリベンクラミド3.5mg1日1回及びミグリトール100mg注1)あるいはプラセボ1日3回を7日間併用投与した時、プラセボと比較してグリベンクラミドのAUC0-12hが12%低下し、Cmaxが10%増加した。
メトホルミン(外国人における成績)
健康成人男子12例に対し、ミグリトール100mg注1)あるいはプラセボ1日3回をクロスオーバー法にて7日間反復投与時に、メトホルミン1000mgを単回投与した時、メトホルミンのAUC0-9h及びCmaxがプラセボと比較して、それぞれ12%及び13%低下した。
ジゴキシン(外国人における成績)
健康成人男子12例に対し、ジゴキシン0.3mg1日1回反復投与時の定常状態においてミグリトール50及び100mg注1)を1日3回7日間併用投与した時、単独使用時と比較しジゴキシンのCminは19及び28%低下し、尿中排泄量は19及び33%低下した。
また、2型糖尿病患者27例に対し、ジゴキシン0.2mg1日1回反復投与時に、ミグリトール100mg注1)あるいはプラセボ1日3回を14日間併用投与した時、プラセボと比較してジゴキシンのCminに影響を及ぼさなかった。
参考:ジゴキシンの血漿中濃度・薬物動態パラメータ等
項目ジゴキシン単独投与(n=10)ミグリトール50mg併用時(n=10)ミグリトール100mg併用時(n=10)
Cmin(ng/mL)0.813(1.25)0.662(1.41)0.586(1.35)
尿中排泄量(μg/24h)251.2(1.16)202.6(1.30)169.5(1.26)
腎クリアランス(mL/min/kg)2.965(1.29)2.938(1.36)2.775(1.39)
幾何平均値(幾何標準偏差)
プロプラノロール(外国人における成績)
健康成人男子10例に対し、プロプラノロール40mg1日3回反復投与時にミグリトール50及び100mg注1)を1日3回7日間投与した時、単独使用時と比較しプロプラノロールのAUCは50及び100mgでそれぞれ30及び40%低下した。血糖値、心電図及び心拍出量には併用による影響が認められなかった。
ラニチジン(外国人における成績)
健康成人男子12例に対し、ラニチジン150mgを1日2回反復投与時にミグリトール100mg注1)1日3回をクロスオーバー法にて7日間投与した時、単独使用時と比較しラニチジンのAUC及びCmaxがそれぞれ40及び47%に低下した。一方、ミグリトールのAUC及びCmaxには影響が認められなかった。
ピオグリタゾン
健康成人男子16例に対し、ピオグリタゾン30mgを1日1回8日間反復投与した後、さらにミグリトール50mg1日3回を併用して5日間反復投与した時、ピオグリタゾン単独投与時に対する併用時のピオグリタゾン未変化体及び活性代謝物を含めた活性化合物合計のAUCの比はそれぞれ0.975、0.992、Cmaxの比はそれぞれ0.955、0.977であり、ピオグリタゾンのAUC及びCmaxに影響は認められなかった。
その他、ミグリトールとニフェジピン、ワルファリン、フェニトインとの薬物相互作用試験においても薬物動態学的相互作用は認められなかった。また、制酸剤(マーロックス)との薬物相互作用試験においても、ミグリトールの薬物動態に併用による影響は認められなかった。
注1)本剤の承認された用法・用量は、通常、ミグリトールとして1回50mgを1日3回毎食直前、最大投与量は1回75mgである。(「用法・用量」の項参照)