製品名 ドプスOD錠100mg
ドプスOD錠200mg
ドプス細粒20%
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- 一般名
- Droxidopa
- 薬効分類
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パーキンソン病・認知症治療薬>ノルアドレナリン前駆物質
- 価格
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100mg1錠:54.6円/錠
200mg1錠:101.6円/錠
20%1g:108.7円/g
- 製薬会社
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- 製造販売元:大日本住友製薬株式会社
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効能・効果
用法・容量 -
パーキンソン病(Yahr重症度ステージIII)におけるすくみ足、たちくらみの改善
- 通常成人に対し、ドロキシドパとして1日量100mg、1日1回の経口投与より始め、隔日に100mgずつ増量、最適投与量を定め維持量とする(標準維持量は1日600mg、1日3回分割投与)。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日900mgを超えないこととする。
- 通常成人に対し、ドロキシドパとして1日量100mg、1日1回の経口投与より始め、隔日に100mgずつ増量、最適投与量を定め維持量とする(標準維持量は1日600mg、1日3回分割投与)。
下記疾患における起立性低血圧、失神、たちくらみの改善
シャイドレーガー症候群、家族性アミロイドポリニューロパチー
- 通常成人に対し、ドロキシドパとして1日量200~300mgを2~3回に分けて経口投与より始め、数日から1週間毎に1日量100mgずつ増量、最適投与量を定め維持量とする(標準維持量は1日300~600mg、1日3回分割投与)。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日900mgを超えないこととする。
- 通常成人に対し、ドロキシドパとして1日量200~300mgを2~3回に分けて経口投与より始め、数日から1週間毎に1日量100mgずつ増量、最適投与量を定め維持量とする(標準維持量は1日300~600mg、1日3回分割投与)。
起立性低血圧を伴う血液透析患者における下記症状の改善
めまい・ふらつき・たちくらみ、倦怠感、脱力感
- 通常成人に対し、ドロキシドパとして1回量200~400mgを透析開始30分から1時間前に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜減量する。1回量は400mgを超えないこととする。
- 通常成人に対し、ドロキシドパとして1回量200~400mgを透析開始30分から1時間前に経口投与する。
- 禁忌
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【禁忌】
次の患者には投与しないこと
- 本剤に対し過敏症の患者
- 閉塞隅角緑内障の患者〔眼圧を上昇させる。〕
- 本剤を投与中の患者には、ハロタン等のハロゲン含有吸入麻酔剤を投与しないこと〔「相互作用」の項参照〕
- イソプレナリン等のカテコールアミン製剤を投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
- 重篤な末梢血管病変(糖尿病性壊疽等)のある血液透析患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
- 原則禁忌
次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること
- コカイン中毒の患者〔コカインは神経終末においてカテコールアミンの再取り込みを阻害するため、本剤の作用が増強するおそれがある。〕
- 心室性頻拍のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
- 副作用
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- 悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明)
- 高熱、意識障害、高度の筋硬直、不随意運動、血清CK(CPK)の上昇等があらわれることがあるので、このような場合には、投与開始初期の場合は中止し、また、継続投与中の用量変更・中止時の場合は一旦もとの投与量に戻した後慎重に漸減し、体冷却、水分補給等の適切な処置を行うこと。
- 白血球減少(0.1%未満)、無顆粒球症、好中球減少、血小板減少(頻度不明)
- 観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。
- 注意
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次の患者には慎重に投与すること
- 高血圧の患者〔高血圧を悪化させることがある。〕
- 動脈硬化症の患者〔過度の昇圧反応が起こるおそれがある。〕
- 甲状腺機能亢進症の患者〔頻脈等の症状が悪化するおそれがある。〕
- 重篤な肝又は腎障害のある患者
- 心疾患のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
- 重篤な肺疾患、気管支喘息又は内分泌系疾患のある患者〔これらの症状が悪化するおそれがある。〕
- 慢性開放隅角緑内障の患者〔眼圧が上昇するおそれがある。〕
- 重度の糖尿病を合併した血液透析患者〔末梢循環障害を生じるおそれがある。〕
- 本剤の投与は、少量から開始し観察を十分に行い慎重に維持量まで増量すること。ただし、その他の抗パーキンソン剤、昇圧剤の投与を中止する必要はない。
- 過度の昇圧反応を起こすことがあるので、過量投与にならないように注意すること。
- 血液透析患者への適用にあたっては、次の点に十分留意すること。
- 用法(透析開始30分から1時間前に経口投与)・用量を遵守し、透析後の追加など過剰投与(過度の昇圧反応が見られることがある)にならないように注意すること。
- 糖尿病を合併した血液透析患者への適用にあたっては、糖尿病の程度(末梢循環、血圧、血糖管理などの状態や、血管合併症の程度など)に十分留意すること。
- 薬剤交付時
- PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
- 服用時
- 〔OD錠:口腔内崩壊錠〕
- OD錠は舌の上にのせ唾液を湿潤させ、唾液のみで服用可能である。また、水で服用することもできる。
- ドプスOD錠100mg
- パーキンソン病への適用にあたっては、効果が認められない場合には、漫然と投与しないよう注意すること。
- 血液透析患者への適用にあたっては、1ヵ月間投与しても効果が認められない場合には、投与を中止すること。
- OD錠(口腔内崩壊錠)は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜から吸収されることはないため、唾液又は水で飲み込むこと。〔「適用上の注意」の項参照〕
- ドプスOD錠200mg
- パーキンソン病への適用にあたっては、効果が認められない場合には、漫然と投与しないよう注意すること。
- 血液透析患者への適用にあたっては、1ヵ月間投与しても効果が認められない場合には、投与を中止すること。
- OD錠(口腔内崩壊錠)は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜から吸収されることはないため、唾液又は水で飲み込むこと。〔「適用上の注意」の項参照〕
- ドプス細粒20%
- パーキンソン病への適用にあたっては、効果が認められない場合には、漫然と投与しないよう注意すること。
- 血液透析患者への適用にあたっては、1ヵ月間投与しても効果が認められない場合には、投与を中止すること。
- パーキンソン病への適用にあたっては、次の点に十分留意すること。
- Yahr重症度分類でステージIIIと判定された患者であること。
- 他剤の治療効果が不十分で、すくみ足又はたちくらみが認められる患者にのみ本剤の投与を考慮すること。
- 血液透析患者への適用にあたっては、次の点に十分留意すること。
- 透析終了後の起立時に収縮期血圧が15mmHg以上低下する患者であること。なお、本薬の作用機序は不明であり、治療後の血圧低下の減少度は個体内変動を超えるものではない。
- 一般に高齢者では生理機能が低下しているので過量投与にならないように注意すること。
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔動物実験で胎児の波状肋骨の増加が、また、他剤(dl-ノルアドレナリン)で子宮血管の収縮により胎児が仮死状態となることが報告されている。〕
- 授乳中の婦人には投与を避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。〔動物実験で乳汁中への移行が、また、母獣への授乳期投与において児の発育抑制が報告されている。〕
- (参考)
- 器官形成期投与試験
- SD系ラットに60、200、600mg/kg/日連続経口投与した実験で、200mg/kg以上で胎児の体重低値及び波状肋骨の発現頻度の増加が認められたが、生後に修復する程度のものであった。
- 周産期・授乳期投与試験
- SD系ラットに60、200、600mg/kg/日連続経口投与した実験で、600mg/kgで妊娠期間の短縮を、また60mg/kg以上で出生児の生後発育の抑制が認められた。
- 胎児及び乳汁中への移行
- 妊娠20日目のラットに14C-ドロキシドパを10mg/kg1回経口投与した場合、投与後1時間目の胎児の脳、肝臓、腎臓及び血清中の14C放射活性は母体と同じか少し低いレベルであった。また、授乳中の母ラットに14C-ドロキシドパを10mg/kg1回経口投与した場合、乳汁中に14Cの移行が認められた。
- 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
- 血中濃度
- 健康成人に100mg又は300mg(ドプスカプセル:販売中止)を1回経口投与した場合、未変化体の血漿中濃度は投与2時間後に最高値(それぞれ0.8μg/mL、2.2μg/mL)に達し、その後比較的速やかに減少し(半減期約1.5時間)、12時間後にはほとんど消失した。
投与量(mg) 例数 Cmax(μg/mL) Tmax(hr) T1/2(hr) 100 4 0.8 2 約1.5 300 5 2.2 2 約1.5
- また、血漿中ノルアドレナリン濃度は未変化体の最高値到達時間より遅れ、投与4時間後に最高値(投与前値のそれぞれ約2倍、約3倍)に達した。
- 健康成人に1回300mg(ドプスカプセル)、1日2回、5日間連続経口投与した場合、投与開始後1、3及び5日目の投与4時間後の血漿中未変化体濃度はいずれも約1μg/mLであった。また、それぞれの投与前及び5日目の24時間後には血漿中からほとんど消失しており、連続投与による影響は認められなかった。
- OD錠と細粒は生物学的に同等であることが確認された。
- (健康成人29例、空腹時ドロキシドパとして200mgを1回投与、測定:血漿中ドロキシドパ)
剤形 Cmax(μg/mL) Tmax(hr) T1/2(hr) AUC0~24hr(μg・hr/mL) OD錠200mg(水で服用) 1.9 2.5 1.9 8.5 OD錠200mg(水なしで服用) 1.9 2.6 2.0 8.1 細粒20%(水で服用) 1.9 1.8 2.1 7.9
- (健康成人29例、空腹時ドロキシドパとして200mgを1回投与、測定:血漿中ドロキシドパ)
- パーキンソン病、シャイドレーガー症候群及び家族性アミロイドポリニューロパチー患者に300mg(ドプスカプセル)を1回経口投与した場合、未変化体の最高値到達時間は投与4~5時間で健康成人に比べ遅れる傾向にあったが、最高血漿中濃度はほぼ同じ値を示した。
投与量(mg) 対象 例数 Cmax(μg/mL) Tmax(hr) 300 パーキンソン病 9 2.5 5 300 シャイドレーガー症候群等 9 1.56~1.89 4 300 家族性アミロイドポリニューロパチー 7 1.14 5
- 血液透析患者に1回300mgを透析開始1時間前に経口投与した場合、未変化体の血漿中濃度は投与6時間後に最高値(1.43μg/mL)を示し、投与36時間後に定量限界以下(0.05μg/mL)となった。また、血漿中ノルアドレナリン濃度は投与3時間以降、投与前値に対し有意な高値を認め、以後投与6~36時間まで持続した。
- 健康成人に100mg又は300mg(ドプスカプセル:販売中止)を1回経口投与した場合、未変化体の血漿中濃度は投与2時間後に最高値(それぞれ0.8μg/mL、2.2μg/mL)に達し、その後比較的速やかに減少し(半減期約1.5時間)、12時間後にはほとんど消失した。
- 代謝・排泄
- 健康成人に100mg又は300mg(ドプスカプセル)を1回経口投与した場合、24時間までに、投与量の約15%が未変化体として、また約6%が3-メトキシ体として尿中に回収された。
- 血液透析患者に300mgを1回経口投与した場合、血液回路の動静脈側濃度差から算出した未変化体及びノルアドレナリンのダイアリザンスはクレアチニンとほぼ同程度であった。
- 分布
- (参考)
- マウス、ラット、イヌ及びアカゲザルに14C-ドロキシドパを10mg/kg1回経口投与した場合、投与後1時間目(マウスでは0.5時間目)の組織中14C放射活性は腎臓、肝臓で高く、脳、脊髄への移行も認められた。なおマウス及びラットでは膵臓でも高かった。