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プラミペキソール塩酸塩LA錠0.375mgMI「オーハラ」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • パーキンソン病

用法・用量

  • 通常、成人にはプラミペキソール塩酸塩水和物として1日量0.375mg1日1回食後経口投与からはじめ、2週目に1日量を0.75mgとし、以後経過を観察しながら、1週間毎に1日量として0.75mgずつ増量し、維持量(標準1日量1.5~4.5mg1日1回食後経口投与)を定める。なお、年齢、症状により適宜増減ができるが、1日量は4.5mgを超えないこと。

禁忌 

【警告】

  • 前兆のない突発的睡眠及び傾眠等がみられることがあり、また突発的睡眠等により自動車事故を起こした例が報告されているので、患者に本剤の突発的睡眠及び傾眠等についてよく説明し、本剤服用中には、自動車の運転、機械の操作、高所作業等危険を伴う作業に従事させないよう注意すること。[8.1、11.1.1参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
  • 2.2 透析患者を含む高度な腎機能障害(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)のある患者[7.2、9.2.2参照]
  • 2.3 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 幻覚、妄想等の精神症状又はそれらの既往歴のある患者
症状が増悪又は発現しやすくなることがある。[7.1、11.1.2参照]
9.1.2 重篤な心疾患又はそれらの既往歴のある患者
起立性低血圧等の副作用が発現しやすくなるおそれがある。[8.2参照]
9.1.3 低血圧症の患者
症状が悪化することがある。[7.1、8.2参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎機能障害のある患者
副作用が発現しやすくなるおそれがある。[7.2、7.3参照]
9.2.2 透析患者を含む高度な腎機能障害のある患者(クレアチニンクリアランスが30mL/min未満)
投与しないこと。プラミペキソール塩酸塩水和物を投与する場合は、状態を観察しながら速放錠である「プラミペキソール塩酸塩錠」を慎重に投与すること。副作用が発現しやすくなるおそれがある。[2.2、7.2、16.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物(ラット)を用いた生殖発生毒性試験で、以下のことが認められている。
・受胎能及び一般生殖能試験(Seg.I)(2.5mg/kg/日投与群)で、血清プロラクチン濃度の低下に基づく妊娠率の低下
・器官形成期投与試験(Seg.II)(1.5mg/kg/日投与群)で、血清プロラクチン濃度の低下に基づく生存胎児数の減少
・周産期及び授乳期投与試験(Seg.III)(0.5mg/kg以上/日投与群)で、血清プロラクチン濃度の低下に基づく出生児体重の低下
[2.1参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトにおいてプロラクチン分泌を抑制することが報告されており、乳汁分泌を抑制する可能性がある。なお、動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした国内臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
9.8.1 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。幻覚等の精神症状があらわれた場合には、減量又は投与を中止するとともに、必要に応じて抗精神病薬を使用するなどの適切な処置を行うこと。65歳以上の高齢者で非高齢者に比し、幻覚等の精神症状の発現率が高くなることがある。
9.8.2 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤は主に尿中に未変化体のまま排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多い。[7.2、16.1.2参照]

8.重要な基本的注意

8.1 突発的睡眠等により自動車事故を起こした例が報告されている。突発的睡眠を起こした症例の中には、傾眠や過度の眠気のような前兆を認めなかった例あるいは投与開始後1年以上経過した後に初めて発現した例も報告されている。患者には本剤の突発的睡眠及び傾眠等についてよく説明し、自動車の運転、機械の操作、高所作業等危険を伴う作業に従事させないよう注意すること。[1.、11.1.1参照]
8.2 特に投与初期には、めまい、立ちくらみ、ふらつき等の起立性低血圧に基づく症状が見られることがある。また、これらの症状が発現した場合には、症状の程度に応じて、減量又は投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。[7.1、9.1.2、9.1.3参照]
8.3 本剤の減量、中止が必要な場合は、漸減すること。急激な減量又は中止により、悪性症候群を誘発することがある。また、ドパミン受容体作動薬の急激な減量又は中止により、薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等の症状を特徴とする)があらわれることがある。[11.1.4参照]
8.4 レボドパ又はドパミン受容体作動薬の投与により、病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が報告されているので、このような症状が発現した場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、患者及び家族等にこのような衝動制御障害の症状について説明すること。
8.5 本剤の有効成分は、速放錠である「プラミペキソール塩酸塩錠」と同一であるが、用法・用量が異なることに注意すること。また、「プラミペキソール塩酸塩錠」から本剤へ切り替える場合には、翌日から切り替え可能であるが、十分に患者の状態を観察すること。[17.1.3参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 本剤は徐放性製剤であるため、割ったり、砕いたりしないで、そのまま噛まずに服用するよう指導すること。本剤の徐放性が失われ、過量投与となるおそれがある。
14.1.2 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
14.1.3 本剤は湿度の影響を受けやすいため、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤の投与は、少量から開始し、幻覚等の精神症状、消化器症状、血圧等の観察を十分に行い、慎重に維持量(標準1日量1.5~4.5mg)まで増量すること。[8.2、9.1.1、9.1.3、11.1.2参照]
7.2 腎機能障害患者に対する投与法
腎機能障害患者(クレアチニンクリアランスが30-50mL/min)には、治療開始1週間は本剤0.375mgを隔日投与し、増量が必要な場合には患者の状態(精神症状、消化器症状、血圧等)や腎機能に注意しながら慎重に1週間毎に0.375mgずつ漸増すること。なお、最大1日量は2.25mgとする。[2.2、9.2.1、9.2.2、9.8.2、16.1.2参照]
クレアチニンクリアランス(mL/min)投与法初回投与量最大1日量
クレアチニンクリアランス≧501日1回投与0.375mg×1回/日4.5mg
(4.5mg×1回)
50>クレアチニンクリアランス≧30治療開始1週間は隔日投与、その後は1日1回投与0.375mg×1回を隔日投与2.25mg
(2.25mg×1回)
7.3 本剤の1日1回食後投与は、できるだけ同じ時間帯に服用すること。[9.2.1参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 血漿中未変化体濃度推移
健康成人にプラミペキソール塩酸塩水和物徐放錠(LA錠)0.375mg、0.75mg、1.5mgを1日1回又は速放錠(IR錠)0.125mg、0.5mgを1日3回(8-8-8時間間隔)5日間食後反復経口投与して、LA錠は投与24時間後まで、IR錠は投与8時間後までの推移を検討した。LA錠投与時の血漿中濃度推移曲線は用量間で形状が類似しており、また、用量依存的な曝露の増加が認められた。同一の1日用量のIR錠投与後の結果と比較すると、LA錠投与後のtmax,ssは遅く、Cmax,ssはやや高く、Cmin,ssはやや低かった。定常状態のAUC0-24及びAe0-24の統計的評価において両製剤の曝露量は生物学的に同等であると判断された。
レボドパ併用パーキンソン病患者にLA錠0.375mg~4.5mg/日又はIR錠0.25mg~4.5mg/日を食後反復経口投与したときの定常状態におけるトラフ時の血漿中未変化体濃度において、LA錠投与後の血漿中濃度は用量依存的に上昇した。同一の1日用量のLA錠又はIR錠を投与したとき(1.5mg、3.0mg、4.5mg/日)の定常状態におけるトラフ時の血漿中濃度は、ほぼ同程度であった。
16.1.2 母集団薬物動態解析
日本人を含む早期パーキンソン病患者を対象とした国際共同試験から得られたデータ(146例)を用いて母集団薬物動態解析を行った。この結果から、クレアチニンクリアランス及び体重が薬物動態に影響を与える因子であることが示された。クレアチニンクリアランスが80mL/minから30mL/minに低下すると経口クリアランスは低下した。[7.2、9.2.2、9.8.2参照]
16.1.3 生物学的同等性試験
プラミペキソール塩酸塩LA錠0.375mgMI「オーハラ」とミラペックスLA錠0.375mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(プラミペキソール塩酸塩水和物として0.375mg)健康成人男子に絶食及び食後単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
(1)絶食投与
血漿中プラミペキソール濃度の推移(絶食投与)
血漿中プラミペキソール濃度の推移
薬物動態パラメータ(絶食投与)
nAUC0-72(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)tmax(hr)t1/2(hr)
プラミペキソール塩酸塩LA錠0.375mgMI「オーハラ」235.719±1.3850.2835±0.06484.9±1.411.6±2.6
ミラペックスLA錠0.375mg236.295±1.4490.2933±0.05825.2±2.012.2±3.3
(平均値±S.D.)
(2)食後投与
血漿中プラミペキソール濃度の推移(食後投与)
血漿中プラミペキソール濃度の推移
薬物動態パラメータ(食後投与)
nAUC0-72(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)tmax(hr)t1/2(hr)
プラミペキソール塩酸塩LA錠0.375mgMI「オーハラ」356.098±1.3540.3017±0.07536.5±3.312.2±6.8
ミラペックスLA錠0.375mg356.324±1.3810.3205±0.07455.8±2.810.6±2.9
(平均値±S.D.)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、血液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
日本人健康成人を対象として実施したLA錠0.375mgとLA錠1.5mgの生物学的同等性試験において、定常状態におけるLA錠1.5mgに対する食事の影響を検討した。その結果、AUC及びCmaxに関して、食事の影響は認められなかった。tmaxは食後投与で6時間、空腹時投与後で4時間であった。
16.3 分布
ヒト血清蛋白結合率は17~26%であった(in vitro)。
16.5 排泄
健康成人に14C-プラミペキソール塩酸塩水和物0.3mgを経口投与したとき、血漿中及び尿中には大部分が未変化体として存在する。また、投与後96時間までに87.6%が尿中に、1.6%が糞中に排泄された。プラミペキソール塩酸塩水和物は尿中排泄が主排泄経路と考えられた(外国人のデータ)。
16.8 その他
プラミペキソール塩酸塩LA錠1.5mgMI「オーハラ」は、溶出挙動に基づき、プラミペキソール塩酸塩LA錠0.375mgMI「オーハラ」と生物学的に同等とみなされた。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
カチオン輸送系を介して腎排泄される薬剤
シメチジン、アマンタジン塩酸塩
ジスキネジア、幻覚等の副作用が増強することがある。このような場合には、本剤を減量すること。カチオン輸送系を介して腎排泄される薬剤との併用により、双方あるいはいずれかの薬剤の腎尿細管分泌が減少し、腎クリアランスが低下することがある。
鎮静剤
アルコール
作用が増強するおそれがある。機序は明らかではないが、本剤との併用により作用増強の可能性が考えられる。
ドパミン拮抗剤
フェノチアジン系薬剤、ブチロフェノン系薬剤、メトクロプラミド、ドンペリドン
本剤の作用が減弱するおそれがある。本剤はドパミン作動薬であり、併用により両薬剤の作用が拮抗するおそれがある。
抗パーキンソン剤
レボドパ、抗コリン剤、アマンタジン塩酸塩、ドロキシドパ、エンタカポン、セレギリン塩酸塩、ゾニサミド
ジスキネジア、幻覚、錯乱等の副作用が増強することがある。相互に作用が増強することがある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 突発的睡眠(0.1~5%未満)
前兆のない突発的睡眠があらわれることがある。[1.、8.1参照]
11.1.2 幻覚(2.7%)、妄想(0.7%)、せん妄(0.4%)、錯乱(0.7%)、激越(0.2%)
幻覚(主に幻視)、妄想、せん妄、錯乱、激越があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止するとともに、必要に応じて抗精神病薬を使用するなどの適切な処置を行うこと。[7.1、9.1.1参照]
11.1.3 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
11.1.4 悪性症候群(頻度不明)
本剤の急激な減量又は中止により、悪性症候群があらわれることがある。観察を十分に行い、発熱、意識障害、無動無言、高度の筋硬直、不随意運動、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗、血清CKの上昇等があらわれた場合には悪性症候群の症状である可能性があるため、再投与後、漸減し、体冷却、水分補給等の適切な処置を行うこと。[8.3参照]
11.1.5 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
11.1.6 肝機能障害(頻度不明)
AST、ALT、LDH、γ-GTP、総ビリルビン上昇等の肝機能障害があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
過敏症過敏症状
皮膚そう痒症、発疹、多汗、脱毛症、アレルギー性皮膚炎蕁麻疹、網状皮斑
筋・骨格系筋痙縮、背部痛、筋肉疲労、筋力低下、筋骨格硬直腰痛、CK上昇
中枢・末梢神経系傾眠(27.2%)、浮動性めまい(6.4%)平衡障害、注意力障害、頭痛、過眠症、嗜眠、記憶障害、錯感覚、鎮静、振戦、ジスキネジア、オンオフ現象、回転性めまい、体位性めまい、パーキンソニズムの増悪、ジストニア、失神、味覚消失、異常感覚めまい、緊張亢進、舌麻痺、運動過多、ミオクローヌス、声が出にくい、知覚減退
自律神経系口内乾燥、起立性低血圧、高血圧唾液増加
感覚器霧視、視覚障害、複視、羞明、眼精疲労苦味、眼のちらつき、視力低下
精神神経系不眠、悪夢、不安、強迫性購買、錯覚、パニック発作、病的賭博、食欲亢進、食欲不振、早朝覚醒、過食(体重増加)、攻撃性、自殺念慮薬剤離脱症候群注)(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等)、神経過敏、気分高揚感、徘徊、暴食、健忘、異夢、病的性欲亢進、不穏、抑うつ気分、気分変動、性欲減退、失見当識、ねぼけ様症状
消化管悪心(13.7%)便秘、腹部不快感、腹痛、消化不良、胃炎、嘔吐、体重減少、上腹部痛、腹部膨満、おくび、口内炎胃潰瘍、鼓腸放屁、イレウス
肝臓γ-GTP上昇
内分泌プロラクチン低下、成長ホルモン上昇
代謝脱水血糖値上昇
循環器低血圧、動悸、心室性期外収縮房室性期外収縮、心拍不整
泌尿器系尿閉、勃起不全尿蛋白陽性、排尿頻回
一般的全身障害末梢性浮腫(6.0%)倦怠感、不快感、易刺激性、転倒、ほてり、口渇手がピリピリする、疲労感、脱力感、胸痛
呼吸器しゃっくり呼吸困難肺炎
生殖系自発陰茎勃起

注)異常が認められた場合には、投与再開又は減量前の投与量に戻すなど、適切な処置を行うこと。

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