製品名
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- 一般名
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Telmisartan
Amlodipine Besilate
Hydrochlorothiazide - 薬効分類
- 胆汁排泄型持続性AT1受容体ブロッカー/持続性Ca拮抗薬/利尿薬合剤
- 価格
- 1錠
- 製薬会社
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- 発売:アステラス製薬株式会社
製造販売:日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
- 発売:アステラス製薬株式会社
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
- 高血圧症
用法・用量
- 成人には1日1回1錠(テルミサルタン/アムロジピン/ヒドロクロロチアジドとして80mg/5mg/12.5mg)を経口投与する。本剤は高血圧治療の第一選択薬として用いない。
- 禁忌
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【禁忌】
次の患者には投与しないこと
- 本剤の成分、ジヒドロピリジン系化合物及びチアジド系薬剤又はその類似化合物(例えばクロルタリドン等のスルフォンアミド誘導体)に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
- 肝障害のある患者[テルミサルタンは主に胆汁中に排泄されるため、テルミサルタンのクリアランスが低下することがある。また、外国において肝障害患者(Child-Pugh分類A及びB)でテルミサルタンの血中濃度が約3~4.5倍上昇することが報告されている。(「薬物動態」の項参照)]
- 無尿の患者又は血液透析中の患者[本剤の効果が期待できない。]
- 急性腎障害の患者[腎機能をさらに悪化させるおそれがある。]
- 体液中のナトリウム・カリウムが明らかに減少している患者[低ナトリウム血症、低カリウム血症等の電解質失調を悪化させるおそれがある。]
- アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。(「重要な基本的注意」の項参照)]
- デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)を投与中の患者[「相互作用」の項参照]
- 副作用
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- 次のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
- 血管浮腫(頻度不明)
- 顔面、口唇、咽頭・喉頭、舌等の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれ、喉頭浮腫等により呼吸困難を来した症例も報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 高カリウム血症(頻度不明)
- 重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
- 低ナトリウム血症(頻度不明)
- 倦怠感、食欲不振、嘔気、嘔吐、意識障害等を伴う低ナトリウム血症があらわれることがある(高齢者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。
- 腎機能障害(頻度不明)
- 腎不全を呈した例が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- ショック、失神(いずれも頻度不明)、意識消失(0.5%未満)
- ショック、血圧低下に伴う失神、意識消失があらわれることがあるので、観察を十分に行い、冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。特に厳重な減塩療法中、利尿降圧剤投与中の患者では、患者の状態を十分に観察しながら投与すること。
- 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
- 劇症肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDH、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 低血糖(頻度不明)
- 低血糖があらわれることがある(糖尿病治療中の患者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- アナフィラキシー(頻度不明)
- 呼吸困難、血圧低下、喉頭浮腫等が症状としてあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 再生不良性貧血、溶血性貧血(いずれも頻度不明)
- 重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど観察を十分に行うこと。
- 間質性肺炎、肺水腫、肺臓炎を含む呼吸窮迫症(いずれも頻度不明)
- 発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、肺水腫、肺臓炎を含む呼吸窮迫症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 横紋筋融解症(頻度不明)
- 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
- 無顆粒球症、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)
- 無顆粒球症、白血球減少、血小板減少があらわれることがあるので、検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 房室ブロック(頻度不明)
- 房室ブロック(初期症状:徐脈、めまい等)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 急性近視、閉塞隅角緑内障(いずれも頻度不明)
- 急性近視(霧視、視力低下等を含む)、閉塞隅角緑内障があらわれることがあるので、急激な視力の低下や眼痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、速やかに眼科医の診察を受けるよう、患者に指導すること。
- 壊死性血管炎(頻度不明)
- 壊死性血管炎があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。
- 全身性エリテマトーデスの悪化(頻度不明)
- 全身性エリテマトーデスを悪化させることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 次のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
- 注意
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慎重投与
次の患者には慎重に投与すること
- 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者[「重要な基本的注意」の項参照]
- 血清カリウム値異常の患者[「重要な基本的注意」の項参照]
- 腎障害のある患者[腎機能を悪化させるおそれがある。]
- 脳血管障害のある患者[過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させるおそれがある。]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
- 重篤な冠硬化症又は脳動脈硬化症のある患者[急激な利尿があらわれた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。]
- 本人又は両親、兄弟に痛風、糖尿病のある患者[高尿酸血症、高血糖症を来し、痛風、糖尿病の悪化や顕性化のおそれがある。]
- 下痢、嘔吐のある患者[電解質失調があらわれることがある。]
- 高カルシウム血症、副甲状腺機能亢進症のある患者[血清カルシウムを上昇させるおそれがある。]
- ジギタリス剤、糖質副腎皮質ホルモン剤又はACTHの投与を受けている患者[「相互作用」の項参照]
- 減塩療法時の患者[低ナトリウム血症等を起こすおそれがある。]
- 交感神経切除後の患者[本剤の降圧作用が増強される。]
重要な基本的注意
- 本剤は、テルミサルタン80mg、アムロジピン5mg及びヒドロクロロチアジド12.5mgの配合剤であり、テルミサルタン、アムロジピン、ヒドロクロロチアジドそれぞれの副作用が発現するおそれがあるため、適切に本剤の使用を検討すること。
- 本剤の成分であるテルミサルタンは、両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
- 血清クレアチニン値が2.0mg/dLを超える腎機能障害患者においては、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
- 腎機能障害患者では、血清クレアチニン値上昇及び血清尿酸値上昇のおそれがあるので、本剤投与中は定期的に血清クレアチニン値及び血清尿酸値のモニタリングを実施し、観察を十分に行うこと。
- 本剤の成分であるテルミサルタンは、高カリウム血症の患者において、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。
- アリスキレンフマル酸塩を併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
- 本剤の成分であるヒドロクロロチアジドは低カリウム血症を起こすことが知られているため、血清カリウム値のモニタリングを定期的に実施し、観察を十分に行うこと。
- 本剤の成分であるヒドロクロロチアジドは高尿酸血症を発現させるおそれがあるので、本剤投与中は定期的に血清尿酸値のモニタリングを実施し、観察を十分に行うこと。血清尿酸値の上昇が観察された場合は、その程度に応じて投薬の中止など適切な処置を行うこと。
- 本剤の投与によって、急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、特に次の患者に投与する場合は患者の状態を十分に観察すること。
- ヒドロクロロチアジド以外の利尿降圧剤投与中の患者
- 厳重な減塩療法中の患者
- 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
- 手術前24時間は投与しないことが望ましい。
- 本剤の成分であるテルミサルタンを含むアンジオテンシンII受容体拮抗剤投与中に肝炎等の重篤な肝障害があらわれたとの報告がある。肝機能検査を実施するなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、アムロジピン及びヒドロクロロチアジドについて、肝障害患者では以下の報告がある[「禁忌」、「薬物動態」の項参照]。
- アムロジピンは主に肝で代謝されるため、血中濃度半減期の延長及び血中濃度時間曲線下面積(AUC)が増大することがある。ヒドロクロロチアジドでは肝性昏睡を誘発することがある。
- 本剤の成分であるアムロジピンは血中濃度半減期が長く投与中止後も緩徐な降圧効果が認められるので、本剤投与中止後に他の降圧剤を使用するときは、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
- 本剤の利尿効果は急激にあらわれることがあるので、電解質失調、脱水に十分注意すること。
- 連用する場合、電解質失調があらわれることがあるので定期的に検査を行うこと。
- 夜間の休息が特に必要な患者には、夜間の排尿を避けるため、午前中に投与することが望ましい。
適用上の注意
- 薬剤交付時
- PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
- 服用時
- 本剤を食後に服用している患者には、毎日食後に服用するよう注意を与えること。[本剤の成分であるテルミサルタンの薬物動態は食事の影響を受け、空腹時投与した場合は、食後投与よりも血中濃度が高くなることが報告されており、副作用が発現するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]
用法用量に関連する使用上の注意
- 原則として、テルミサルタン80mg、アムロジピン5mg及びヒドロクロロチアジド12.5mgを一定の期間、同一用法・用量で継続して併用し、安定した血圧コントロールが得られている場合に、本剤への切り替えを検討すること。
効能効果に関連する使用上の注意
- 過度な血圧低下のおそれ等があり、本剤を高血圧治療の第一選択薬としないこと。
高齢者への投与
- 高齢者に投与する場合には、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。]
- 本剤の成分であるテルミサルタンでは、高齢者と非高齢者との間でAUC及びCmaxに差はみられなかった。アムロジピンでは、高齢者での体内動態試験で血中濃度が高く、血中濃度半減期が長くなる傾向が報告されている。
- 高齢者では、急激な利尿は血漿量の減少を来し、脱水、低血圧等による立ちくらみ、めまい、失神等を起こすことがある。
- 特に心疾患等で浮腫のある高齢者では急激な利尿は急速な血漿量の減少と血液濃縮を来し、脳梗塞等の血栓塞栓症を誘発するおそれがある。
- 高齢者では低ナトリウム血症、低カリウム血症があらわれやすい。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。[妊娠中期及び末期にテルミサルタンを含むアンジオテンシンII受容体拮抗剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の奇形、肺の発育不全等があらわれたとの報告がある。アムロジピンでは、動物実験で妊娠末期に投与すると妊娠期間及び分娩時間が延長することが報告されている。チアジド系薬剤では新生児又は乳児に高ビリルビン血症、血小板減少症等を起こすことがある。また、利尿効果に基づく血漿量減少、血液濃縮、子宮・胎盤血流量減少があらわれることがある。]
- 授乳中の婦人には投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[テルミサルタンの動物実験(ラット)で、乳汁中へ移行することが報告されている。また、テルミサルタンでは動物実験(ラット出生前、出生後の発生及び母動物の機能に関する試験)の15mg/kg/日以上の投与群で出生児の4日生存率の低下、50mg/kg/日投与群で出生児の低体重及び身体発達の遅延が報告されている。アムロジピンはヒト母乳中へ移行することが報告されている。ヒドロクロロチアジドでは、母乳中に薬剤が移行することが報告されている。]
小児等への投与
- 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
薬物動態
- 血中濃度
- 反復投与
- 日本人健康成人男子36例に本剤を1日1回10日間空腹時反復投与したときのテルミサルタン、アムロジピン、及びヒドロクロロチアジドの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
反復投与 テルミサルタン アムロジピン ヒドロクロロチアジド 例数 36 36 36 10日目 Cmax,ss(ng/mL) 970(69.3) 11.8(21.8) 107(28.5) tmax,ssa)(hr) 0.500(0.500-2.00) 8.00(6.00-12.0) 1.50(0.750-4.00) AUCτ,ss(ng・hr/mL) 2510(72.1) 230(23.4) 584(23.8) t1/2,ss(hr) 27.1b)(50.8) 42.5(17.5) 10.3(17.2) 幾何平均値(幾何変動係数[%])a)中央値(最小値-最大値)b)N=35
- 日本人健康成人男子72例を対象とした本剤投与及びテルミサルタン/アムロジピン80mg/5mg配合剤とヒドロクロロチアジド12.5mgとの併用投与の生物学的同等性試験、並びに本剤投与及びテルミサルタン/ヒドロクロロチアジド80mg/12.5mg配合剤とアムロジピン5mgとの併用投与の生物学的同等性試験において、本剤投与時の薬物動態パラメータは、併用投与時と類似しており、生物学的同等性の基準を満たす製剤であることが確認されている。
- 日本人健康成人男子36例に本剤を1日1回10日間空腹時反復投与したときのテルミサルタン、アムロジピン、及びヒドロクロロチアジドの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
- 配合剤有効成分間の相互作用
- 日本人健康成人36例に本剤を1日1回10日間反復投与したときとテルミサルタン/アムロジピン80mg/5mg配合剤、もしくはテルミサルタン/ヒドロクロロチアジド80mg/12.5mg配合剤を反復投与したときとの間で薬物動態を比較した結果、本剤と各配合剤の薬物動態パラメータは類似しており、テルミサルタン、アムロジピン及びヒドロクロロチアジドとの間に薬物動態に関する相互作用は認められなかった。
- 外国人健康成人男女13例にテルミサルタン160mgとヒドロクロロチアジド25mgをそれぞれ単独に1日1回7日間反復投与したときと併用反復投与したときの薬物動態を比較した結果、単独投与後と併用投与後の薬物動態パラメータはテルミサルタン、ヒドロクロロチアジドともに類似しており、併用投与による体内動態への影響は認められなかった。
- 外国人健康成人男子12例にアムロジピン10mgを単独に1日1回9日間反復投与したときとテルミサルタン120mgと併用反復投与したときの薬物動態を比較した結果、単独投与後と併用投与後のアムロジピンの薬物動態パラメータは類似しており、テルミサルタン併用投与によるアムロジピンの体内動態への影響は認められなかった。
- 外国人健康成人男女36例にテルミサルタン80mgを単独に1日1回9日間反復投与したときとアムロジピン10mgと併用反復投与したときの薬物動態を比較した結果、テルミサルタンの薬物動態パラメータは単独投与時と併用投与時とで類似しており、アムロジピン併用投与によるテルミサルタンの体内動態への影響は認められなかった。
- 食事の影響
- 日本人健康成人男性36例に本剤を食後に投与したとき、テルミサルタンのCmax及びAUC0-tzは空腹時と比較してそれぞれ69.8%及び36.3%、並びにヒドロクロロチアジドのCmaxが20.3%低下することが示された。ヒドロクロロチアジドのAUC0-tz並びにアムロジピンのCmax及びAUC0-tzには食事の影響は認められなかった。
- 代謝・排泄
- テルミサルタンとして、以下の報告がある。
- テルミサルタンは主としてUGT酵素によるグルクロン酸抱合によって代謝される。テルミサルタンは尿中にはほとんど排泄されず、大部分が胆汁を介して糞中に排泄される。
外国人健康成人男子に14C-テルミサルタン40mgを空腹時に単回経口投与したとき、投与後144時間までの放射能の尿中及び糞中総排泄率はそれぞれ約0.5%及び102%であり、吸収されたテルミサルタンの大部分が胆汁を介して糞中に排泄された。
- テルミサルタンは主としてUGT酵素によるグルクロン酸抱合によって代謝される。テルミサルタンは尿中にはほとんど排泄されず、大部分が胆汁を介して糞中に排泄される。
- アムロジピンベシル酸塩として、以下の報告がある。
- アムロジピンとして2.5mg又は5mgを健康成人に単回経口投与した場合の投与後6日目までの尿中累積排泄率は、いずれの用量においても約8%であった。また2.5mgを1日1回14日間反復投与した場合の尿中排泄率は投与開始6日目でほぼ定常状態に達し、6日目以降の1日当たりの未変化体の尿中排泄率は6.3~7.4%であった。また、健康成人に14C-標識アムロジピン15mgを単回経口投与した場合、投与12日目までに投与放射能の59.3%は尿中、23.4%は糞中に排泄され、尿中放射能の9%は未変化体であり、その他に9種の代謝物が認められた。なお、これら代謝物にはアムロジピンをしのぐ薬理作用は認められていない。
- ヒドロクロロチアジドとして、以下の報告がある。
- ヒドロクロロチアジドは生体内でほとんど代謝を受けず、未変化体として尿中に排泄される。
- テルミサルタンとして、以下の報告がある。
- 肝障害患者への投与
- テルミサルタンとして、以下の報告がある。
- 外国人肝障害患者男子12例(Child-Pugh分類A(軽症):8例、B(中等症):4例)にテルミサルタン20mg及び120mg注)を経口投与したとき、健康成人に比較しCmaxは4.5倍及び3倍高く、AUCは2.5倍及び2.7倍高かった[「禁忌」の項参照]。
- 注)肝障害のある患者に投与する場合のテルミサルタンの最大投与量は1日40mgであることから、テルミサルタン80mgを含有する本剤は肝障害のある患者には投与禁忌である。
- 外国人肝障害患者男子12例(Child-Pugh分類A(軽症):8例、B(中等症):4例)にテルミサルタン20mg及び120mg注)を経口投与したとき、健康成人に比較しCmaxは4.5倍及び3倍高く、AUCは2.5倍及び2.7倍高かった[「禁忌」の項参照]。
- アムロジピンベシル酸塩として、以下の報告がある。
- 肝硬変患者(Child分類A、B)5例にアムロジピンとして2.5mgを単回投与した場合、健康成人に比べ、投与72時間後の血中濃度が有意に上昇し、t1/2、AUCはやや高値を示したが有意差は認められなかった。
- テルミサルタンとして、以下の報告がある。
- 高齢者
- アムロジピンベシル酸塩として、以下の報告がある。
- 高齢高血圧患者6例(男性2例、女性4例、平均年齢79.7歳)にアムロジピンとして5mgを単回、及び8日間反復投与した場合、若年健康者(男性6例、平均年齢22.3歳)に比し、Cmax及びAUCは有意に高値を示した。
- アムロジピンベシル酸塩として、以下の報告がある。