製品名 ベムリディ錠25mg

一般名
Tenofovir Alafenamide Fumarate
薬効分類
抗ウイルス薬
 >抗肝炎ウイルス薬
価格
25mg1錠:968.4円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • B型肝炎ウイルスの増殖を伴い肝機能の異常が確認されたB型慢性肝疾患におけるB型肝炎ウイルスの増殖抑制

用法・用量

  • 通常、成人にはテノホビル アラフェナミドとして1回25mgを1日1回経口投与する。
禁忌

【警告】

  • B型肝炎に対する治療を終了した患者で、肝炎の重度の急性増悪が報告されている。
    そのため、B型肝炎に対する治療を終了する場合には、投与終了後少なくとも数ヵ月間は患者の臨床症状と臨床検査値の観察を十分に行うこと。経過に応じて、B型肝炎に対する再治療が必要となることもある。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 次の薬剤を投与中の患者

    リファンピシン、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品(「相互作用」の項参照)
副作用
腎不全等の重度の腎機能障害(頻度不明
腎機能不全、腎不全、急性腎不全、近位腎尿細管機能障害、ファンコニー症候群、急性腎尿細管壊死、腎性尿崩症、腎炎等の重度の腎機能障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行う等観察を十分に行い、臨床検査値に異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。特に腎機能障害の既往がある患者や腎毒性のある薬剤が投与されている患者では注意すること(<用法・用量に関連する使用上の注意>、「重要な基本的注意」及び【薬物動態】の項参照)。
乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)(頻度不明
乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)が報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注:テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を含有する製剤の臨床試験、製造販売後調査及び自発報告等で報告されているため頻度不明。
注意

次の患者には慎重に投与すること

非代償性肝硬変患者[使用経験がない。]
本剤によるB型慢性肝疾患の治療は、投与中のみでなく投与終了後も十分な経過観察が必要であり、経過に応じて適切な処置が必要なため、B型慢性肝疾患の治療に十分な知識と経験を持つ医師のもとで開始すること。
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)/B型肝炎ウイルス(HBV)重複感染患者では、薬剤耐性HIVが出現する可能性があるため、本剤のみの投与は避けること。また、本剤の投与を開始する前にHIV感染の有無を確認すること。
本剤の投与に際しては、クレアチニン・クリアランスを測定するなど、腎機能障害の有無に注意すること。また、本剤投与後も定期的な検査等により患者の状態を注意深く観察し、腎機能障害のリスクを有する患者には血清リンの検査も実施すること。腎毒性を有する薬剤との併用は避けることが望ましい(<用法・用量に関連する使用上の注意>、「副作用」及び【薬物動態】の項参照)。
成人B型慢性肝疾患患者に対する本剤の48週間投与により、腰椎と寛骨の骨密度の低下が認められている。主な骨密度の低下は、腰椎と寛骨で投与開始後24週時にかけて発現した。病的骨折の既往のある患者又はその他の慢性骨疾患を有する患者では、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
本剤は、投与中止により肝機能の悪化又は肝炎の重症化を起こすことがある。本内容を患者に説明し、患者が自己の判断で投与を中止しないように十分指導すること(【警告】の項参照)。
本剤の投与開始時期、投与期間、併用薬、他の抗ウイルス剤に対する耐性がみられた患者への使用等については、国内外のガイドライン等を参考にすること。
本剤の有効成分であるテノホビル アラフェナミドの他、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を含む製剤と併用しないこと。
投与開始時に、クレアチニン・クリアランスが15mL/分以上であることを確認すること。また、本剤投与後、クレアチニン・クリアランスが15mL/分未満に低下した場合は、投与の中止を考慮すること(「重要な基本的注意」及び【薬物動態】の項参照)。
本剤投与開始に先立ち、HBV-DNA定量により、ウイルスの増殖を確認すること。
一般に高齢者では生理機能が低下しており、合併症や併用薬の使用が多くみられることから、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない。動物試験ではテノホビル アラフェナミドによる催奇形性(ラット及びウサギ)、又は生殖機能に対する影響(ラット)は認められなかった。]
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物試験でテノホビルの乳汁への移行が報告されている。テノホビル アラフェナミドのヒト乳汁への移行の有無については不明である。]
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
血中濃度
健康成人における薬物動態
日本人健康成人被験者を対象として、本剤25mgを食後に単回経口投与したときの薬物動態パラメータを表1に示す。
表1 健康成人に本剤を単回投与(食後)したときの血漿中薬物動態パラメータ
テノホビル アラフェナミド(10例)テノホビル(10例)
Cmax(ng/mL)a165(57)10.0(23)
tmax(h)b1.25(0.25,2.50)2.25(1.50,3.00)
AUC0-inf(ng・h/mL)a213(46)305(36)
t1/2(h)b0.31(0.24,0.57)44.29(30.09,55.29)
a:平均値(変動係数)、b:中央値(範囲)
食事の影響(外国人のデータ)
健康成人被験者を対象として、本剤25mgを高脂肪/高カロリー食摂取後及び空腹時に単回経口投与したときの薬物動態パラメータを表2に示す。
表2 健康成人に本剤を単回投与(空腹時及び食後)したときの血漿中薬物動態パラメータ
テノホビル アラフェナミド
食後(40例)空腹時(39例)
Cmax(ng/mL)a252.6(46.4)266.3(46.9)
tmax(h)b1.00(0.50,1.50)0.50(0.25,0.50)
AUC0-inf(ng・h/mL)a288.9(39.2)171.5(33.6)
t1/2(h)b0.45(0.40,0.59)0.35(0.30,0.42)
a:平均値(変動係数)、b:中央値(範囲)
B型慢性肝疾患患者における薬物動態
B型慢性肝疾患患者(全体集団)における母集団薬物動態解析に基づく推定では、定常状態におけるAUCtau及びCmaxの平均値(変動係数)は、テノホビル アラフェナミド(698例)でそれぞれ215.5ng・hr/mL(66.6%)及び177.6ng/mL(53.4%)、テノホビル(856例)でそれぞれ321.9ng・hr/mL(31.5%)及び17.2ng/mL(35.2%)であった。日本人のB型慢性肝疾患患者での定常状態におけるAUCtau及びCmaxの平均値(変動係数)は、テノホビル アラフェナミド(49例)でそれぞれ213.8ng・hr/mL(58.4%)及び176.5ng/mL(44.2%)、テノホビル(55例)でそれぞれ363.2ng・hr/mL(27.7%)及び19.5ng/mL(30.2%)であった。最終モデルで検討された共変量は、テノホビル アラフェナミドでは、投与条件(絶食下又は食後)、感染状態及び性別、テノホビルでは、投与条件(絶食下又は食後)、推定eGFR値、感染状態、性別及び人種(黒人)であり、臨床的に有意な共変量は認められなかった。
肝機能障害を有する被験者における薬物動態(外国人のデータ)
軽度肝機能障害被験者に本剤25mgを投与した際のテノホビル アラフェナミドのAUCinf及びCmaxは、肝機能正常被験者と比較して、それぞれ7.5%及び11.0%低く、中等度肝機能障害被験者ではそれぞれ12.7%及び18.7%高かった。テノホビルのAUCinf及びCmaxは、肝機能正常被験者と比較して、それぞれ10.8%及び3.0%低く、中等度肝機能障害被験者ではそれぞれ2.8%及び12.4%低かった。重度肝機能障害被験者では、テノホビル アラフェナミドのAUCinf及びCmaxは、肝機能正常被験者と比較して、それぞれ46.0%及び54.9%低く、また、テノホビルのAUCinf及びCmaxはそれぞれ36.9%及び10.1%低かった。蛋白結合率で補正したとき(重度肝機能障害被験者及び肝機能正常被験者ではそれぞれ37.8%、20.4%)、重度肝機能障害被験者の遊離型(非結合型)テノホビル アラフェナミドのAUCinf及びCmaxは、肝機能正常被験者と比較して、それぞれ5.6%及び17.8%低かった。
腎機能障害を有する被験者における薬物動態(外国人のデータ)
重度腎機能障害被験者(クレアチニン・クリアランス:15mL/分以上30mL/分未満)に本剤25mgを投与した際のテノホビル アラフェナミドのAUCinf及びCmaxは、腎機能正常被験者と比較してそれぞれ1.9倍及び1.8倍、テノホビルのAUCinf及びCmaxは、それぞれ5.7倍及び2.8倍高かった。
クレアチニン・クリアランスが15mL/分未満の腎機能障害患者におけるテノホビル アラフェナミドの薬物動態は検討されていない。
分布、代謝、排泄(外国人のデータ)
分布
テノホビルのヒト血漿蛋白結合率は0.7%未満であり、0.01μg/mLから25μg/mLの範囲で血漿中濃度の影響を受けなかった。臨床試験で採取した検体におけるテノホビル アラフェナミドのヒト血漿蛋白結合率は約80%であった。
代謝
ヒトに経口投与されたテノホビル アラフェナミドは、投与量の80%超が代謝により消失する。
テノホビル アラフェナミドは、主として初代肝細胞内でカルボキシルエステラーゼ1を主要代謝酵素として加水分解されるほか、末梢血単核球(PBMC)及び他のHIV標的細胞内でカテプシンAによって加水分解され、テノホビル アラニンとなる。更に加水分解を受けてテノホビルとなった後、アデニル酸キナーゼ及びヌクレオシド二リン酸キナーゼによって連続的にリン酸化され、薬理学的に活性を有する代謝物であるテノホビル二リン酸となる。
B型慢性肝疾患患者を対象とした臨床試験で本剤25mgを経口投与したとき、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩300mg経口投与との比較で、血漿中テノホビル濃度は89%低かった。
In vitroでは、テノホビル アラフェナミドはCYP3A4によってわずかに代謝される。
排泄
健康被験者に14C標識テノホビル アラフェナミド25mgを単回投与したとき、投与量の47.2%が糞中に、36.2%が尿中に排泄された。その主成分はテノホビルであり、糞中の99%、尿中の86%を占めた。また、投与量の1.4%がテノホビル アラフェナミドとして尿中に排泄された。テノホビルは腎臓での糸球体ろ過と尿細管への能動輸送の両方により排泄された。
薬物相互作用
In vitro及びin vivo試験成績
テノホビル アラフェナミドはトランスポーター(P-gp及びBCRP)の基質である。In vitroでは、テノホビル アラフェナミドはOATP1B1及び1B3の基質である。
臨床成績(外国人のデータ)
薬物相互作用試験の結果を以下の表に示す。
表3 テノホビル アラフェナミドの薬物動態に及ぼす併用薬の影響a
併用薬併用薬の投与量(mg)テノホビル アラフェナミドの投与量(mg)例数テノホビル アラフェナミドの薬物動態パラメータ比
併用時/非併用時(90%信頼区間)b
CmaxAUCCmin
カルバマゼピン300
1日2回
25
1日1回c
260.43(0.36,0.51)0.45d(0.40,0.51)NC
コビシスタットe150
1日1回
8
1日1回
122.83(2.20,3.65)2.65(2.29,3.07)NC
レジパスビル/ソホスブビル90/400
1日1回
25
1日1回f
421.03(0.94,1.14)1.32(1.24,1.40)NC
セルトラリン50
1日1回
10
1日1回g
191.00(0.86,1.16)0.96(0.89,1.03)NC
ソホスブビル/Velpatasvirh400/100
1日1回
10
1日1回g
240.80(0.68,0.94)0.87(0.81,0.94)NC
NC=算出せずa.いずれの薬物相互作用試験も健康被験者を対象として実施したb.特別の定めのない限り、いずれも70%~143%を影響なしの範囲としたc.エムトリシタビン/テノホビル アラフェナミド(F/TAF)を用いて試験を実施したd.テノホビル アラフェナミドの母集団薬物動態/薬力学解析に基づくと、用量調節は必要ないe.代表的なP-gpの阻害剤f.エムトリシタビン/リルピビリン/テノホビル アラフェナミド(F/R/TAF)を用いて試験を実施したg.エルビテグラビル/コビシスタット/エムトリシタビン/テノホビル アラフェナミド(E/C/F/TAF)を用いて試験を実施したh.国内未承認
表4 併用薬の薬物動態に及ぼすテノホビル アラフェナミドの影響a
併用薬併用薬の投与量(mg)テノホビル アラフェナミドの投与量(mg)例数併用薬の薬物動態パラメータ比
併用時/非併用時(90%信頼区間)b
CmaxAUCCmin
レジパスビルレジパスビル 90
ソホスブビル 400
1日1回
25
1日1回d
411.01(0.97,1.05)1.02(0.97,1.06)1.02(0.98,1.07)
ソホスブビル0.96(0.89,1.04)1.05(1.01,1.09)NC
GS-331007c1.08(1.05,1.11)1.08(1.06,1.10)1.10(1.07,1.12)
ミダゾラムe2.5
1日1回
経口投与
25
1日1回
181.02(0.92,1.13)1.12(1.03,1.22)NC
1
1日1回
静脈内投与
0.99(0.89,1.11)1.08(1.04,1.14)NC
ノルエルゲストロミンノルゲスチメートh 0.180/0.215/0.250
1日1回/
エチニルエストラジオール 0.025
1日1回
25
1日1回f
291.17(1.07,1.26)1.12(1.07,1.17)1.16(1.08,1.24)
ノルゲストレル1.10(1.02,1.18)1.09(1.01,1.18)1.11(1.03,1.20)
エチニルエストラジオール1.22(1.15,1.29)1.11(1.07,1.16)1.02(0.93,1.12)
セルトラリン50
単回投与
10
1日1回g
191.14(0.94,1.38)1.09(0.90,1.32)NC
ソホスブビル400
1日1回
10
1日1回g
231.23(1.07,1.42)1.37(1.24,1.52)NC
GS-331007c1.29(1.25,1.33)1.48(1.43,1.53)1.58(1.52,1.65)
Velpatasvirh100
1日1回
151.30(1.17,1.45)1.50(1.35,1.66)1.60(1.44,1.78)
NC=算出せずa.いずれの薬物相互作用試験も健康被験者を対象として実施したb.特別の定めのない限り、いずれも70%~143%を影響なしの範囲としたc.ソホスブビルの血漿中主要ヌクレオシド代謝物d.F/R/TAFを用いて試験を実施したe.代表的なCYP3A4の基質f.F/TAFを用いて試験を実施したg.E/C/F/TAFを用いて試験を実施したh.国内未承認
心電図に対する影響(外国人のデータ)
健康被験者48例を対象として心電図に対する影響を評価したとき、本剤25mg及び高用量(推奨用量の5倍の125mg)のテノホビル アラフェナミドはQT/QTc間隔に影響を与えず、PR間隔を延長させなかった。
エルゼビアは医療の最前線にいらっしゃる
すべての医療従事者の皆様に敬意を表します。
人々の健康を守っていただき、ありがとうございます。