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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○中等症から重症の活動期クローン病の導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
  • ○中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)

用法・用量

  • 通常、成人にはウステキヌマブ(遺伝子組換え)として、導入療法の初回に、以下に示す用量を単回点滴静注する。
    患者体重投与量
    55kg以下260mg
    55kgを超える85kg以下390mg
    85kgを超える520mg

禁忌 

【警告】

  • 1.1 本剤はIL-12/23の作用を選択的に抑制する薬剤であるため、感染のリスクを増大させる可能性がある。また、結核の既往歴を有する患者では結核を活動化させる可能性がある。また、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現が報告されている。本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、これらの情報を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、本剤投与後に副作用が発現した場合には、主治医に連絡するよう患者に注意を与えること。[2.1、8.1-8.3、9.1.1-9.1.3、11.1.2、11.1.3、15.1.5参照]
  • 1.2 重篤な感染症

    • ウイルス、細菌及び真菌による重篤な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意すること。[2.1、8.1、9.1.1、11.1.2参照]
  • 1.3 結核等の感染症について診療経験を有する内科等の医師と十分な連携をとり使用すること。[2.2、8.2、9.1.2、11.1.3参照]
  • 1.4 本剤の治療を開始する前に、適応疾患の既存治療の適用を十分勘案すること。[5.1、5.2参照]
  • 1.5 本剤についての十分な知識と適応疾患の治療の知識・経験をもつ医師が使用すること。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 重篤な感染症の患者[症状を悪化させるおそれがある。][1.1、1.2、8.1、11.1.2参照]
  • 2.2 活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある。][1.3、8.2、11.1.3参照]
  • 2.3 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 感染症(重篤な感染症を除く)の患者、感染症が疑われる又は再発性感染症の既往歴のある患者
感染症を悪化又は顕在化させるおそれがある。[1.1、1.2、8.1、11.1.2参照]
9.1.2 結核の既往歴を有する患者又は結核感染が疑われる患者
(1)結核の既往歴を有する患者では、結核を活動化させるおそれがある。[1.1、1.3、8.2、11.1.3参照]
(2)結核の既往歴を有する場合又は結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。下記のいずれかの患者には、結核等の感染症について診療経験を有する医師と連携の下、原則として本剤の投与開始前に適切な抗結核薬を投与すること。[1.1、1.3、8.2、11.1.3参照]
・胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者
・結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者
・インターフェロン-γ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、既感染が強く疑われる患者
・結核患者との濃厚接触歴を有する患者
9.1.3 悪性腫瘍の既往歴のある患者、悪性腫瘍を発現し、本剤投与継続を考慮している患者
悪性腫瘍の既往歴のある患者を対象とする試験は実施されていない。[1.1、8.3参照]
9.1.4 アレルゲン免疫療法を受けた患者
アレルゲン免疫療法を受けた患者における本剤の使用については評価されていないが、本剤はアレルゲン免疫療法に影響を与える可能性がある。特にアナフィラキシーに対するアレルゲン免疫療法を受けている又は過去に受けたことのある患者については注意すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤はカニクイザルにおいて胎児への移行が報告されているが、胚・胎児毒性及び催奇形性は認められていない。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒトにおける乳汁への移行は不明であるが、動物実験(サル)で乳汁中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等の患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
感染症等の副作用の発現に留意し、十分な観察を行うこと。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤はIL-12/23の作用を選択的に抑制する薬剤であり、感染のリスクを増大させる可能性がある。そのため、本剤の投与に際しては、十分な観察を行い、感染症の発症や増悪に注意すること。感染の徴候又は症状があらわれた場合には、直ちに主治医に連絡するよう患者を指導すること。[1.1、1.2、2.1、9.1.1、11.1.2参照]
8.2 本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。
また、本剤投与中も、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核症の発現には十分に注意し、結核を疑う症状(持続する咳、体重減少、発熱等)が発現した場合には速やかに担当医に連絡するよう患者に指導すること。[1.1、1.3、2.2、9.1.2、11.1.3参照]
8.3 本剤はIL-12/23の作用を選択的に抑制する薬剤であり、悪性腫瘍発現の可能性があり、臨床試験において皮膚及び皮膚以外の悪性腫瘍の発現が報告されている。本剤との因果関係は明確ではないが、悪性腫瘍の発現には注意すること。[1.1、9.1.3、15.1.5参照]
8.4 生ワクチン接種に起因する感染症発現の可能性を否定できないので、本剤による治療中は、生ワクチンを接種しないこと。
8.5 他の生物製剤から変更する場合は感染症の徴候について患者の状態を十分に観察すること。
8.6 本剤投与中又は投与当日にInfusion Reaction(発熱、悪寒、嘔気、嘔吐、頭痛、発疹等)が発現する可能性があるため、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置(抗ヒスタミン薬、解熱鎮痛薬の投与等)を行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 患者の体重に基づき投与量及び必要な本剤のバイアルの数を算出する。
14.1.2 日局生理食塩液の250mL点滴バッグから、追加する本剤と同量分を抜き取る。
14.1.3 必要なバイアルごとに本剤26mLを250mL点滴バッグに加え、穏やかに混合する。総液量は250mLとする。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 投与前に本剤の希釈液を目視で確認すること。不透明粒子や変色又は異物が認められた場合は使用しないこと。
14.2.2 本剤の希釈液を1時間以上かけて投与すること。
14.2.3 調製後は8時間以内に投与完了すること。
14.2.4 本剤は無菌・パイロジェンフリーで蛋白結合性の低いインラインフィルター(ポアサイズ0.2μm)を用いて投与すること。
14.2.5 他の薬剤と同じ静注ラインで同時注入はしないこと。
14.2.6 本剤のバイアルは1回使い切りである。未使用残液については適切に廃棄すること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 維持療法については、本剤初回投与の8週後、ウステキヌマブ(遺伝子組換え)皮下投与用製剤の投与を行う。維持療法における用法・用量は、ウステキヌマブ(遺伝子組換え)皮下投与用製剤の添付文書を参照すること。
7.2 本剤と他の生物製剤の併用について安全性及び有効性は確立していないので併用を避けること。

5.効能又は効果に関連する注意

<クローン病>
5.1 過去の治療において、栄養療法、他の薬物療法(5-アミノサリチル酸製剤、ステロイド、アザチオプリン等)等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること。[1.4参照]
<潰瘍性大腸炎>
5.2 過去の治療において、他の薬物療法(ステロイド、アザチオプリン等)等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること。[1.4参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
<効能共通>
16.1.1 単回投与
健康成人に本剤6mg/kgを単回静脈内投与したときの血中濃度推移と薬物動態パラメータは以下であった。(外国人データ)
外国人健康成人に本剤を単回静脈内投与したときの血清中ウステキヌマブ濃度推移(平均値±標準偏差、69例)
薬物動態パラメータ(外国人データ)
AUC(μg・day/mL)3132.4注)(690.2)
t1/2(day)24.7注)(6.2)
平均値(標準偏差)、69例(注)68例)
※本剤の体重別用量群(承認用量):体重55kg以下=本剤260mg、体重55kg超85kg以下=本剤390mg、体重85kg超=本剤520mg
<クローン病>
16.1.2 単回投与(国際共同臨床試験)
日本人及び外国人のクローン病患者に、用法・用量に従って本剤を単回静脈内投与したとき、血清中ウステキヌマブ濃度は投与1時間後に113(23.7)μg/mL(n=28)及び126(34.1)μg/mL(n=412)、8週後に4.04(2.92)μg/mL(n=15)及び7.09(4.57)μg/mL(n=292)を示した。[平均値(標準偏差)]
<潰瘍性大腸炎>
16.1.3 単回投与(国際共同臨床試験)
日本人及び外国人の潰瘍性大腸炎患者に、用法・用量に従って本剤を単回静脈内投与したとき、血清中ウステキヌマブ濃度は投与1時間後に129(27.4)μg/mL(n=39)及び126(33.3)μg/mL(n=273)、8週後に7.40(4.04)μg/mL(n=36)及び9.14(5.50)μg/mL(n=224)を示した。[平均値(標準偏差)]
16.4 代謝
ウステキヌマブは、ヒトIgG1由来の抗体であることから、他の免疫グロブリンと同様に代謝されると推察される。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)
発疹、蕁麻疹、血管浮腫等があらわれることがある。
11.1.2 重篤な感染症(1%未満)
ウイルス、細菌あるいは真菌による重篤な感染症(蜂巣炎、憩室炎、骨髄炎、胃腸炎、肺炎及び尿路感染等)があらわれることがある。重篤な感染症が発現した場合には、感染が回復するまで本剤の投与をしないこと。[1.1、1.2、2.1、8.1、9.1.1参照]
11.1.3 結核(頻度不明)
結核が発現又は再活性化する可能性がある。[1.1、1.3、2.2、8.2、9.1.2参照]
11.1.4 間質性肺炎(頻度不明)
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上1%未満頻度不明
感染症及び寄生虫症鼻咽頭炎上気道感染、外陰腟真菌感染、帯状疱疹、副鼻腔炎歯肉炎
精神障害うつ病
神経系障害頭痛浮動性めまい
呼吸器、胸郭及び縦隔障害咽喉頭疼痛、鼻閉好酸球性肺炎
胃腸障害悪心嘔吐、下痢
皮膚及び皮下組織障害そう痒症発疹、蕁麻疹、ざ瘡、過敏性血管炎膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症
筋骨格系及び結合組織障害関節痛、筋痛、背部痛
全身障害及び投与局所様態疲労無力症、注射部位反応
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