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プリジスタ錠600mg、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • HIV感染症

用法・用量

  • <プリジスタ錠600mg>

    • 通常、成人にはダルナビルとして1回600mgとリトナビル1回100mgをそれぞれ1日2回食事中又は食直後に併用投与する。投与に際しては、必ず他の抗HIV薬と併用すること。
  • <プリジスタナイーブ錠800mg>

    • 通常、成人にはダルナビルとして1回800mgとリトナビル1回100mgをそれぞれ1日1回食事中又は食直後に併用投与する。投与に際しては、必ず他の抗HIV薬と併用すること。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 トリアゾラム、ミダゾラム、ピモジド、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン、ジヒドロエルゴタミン、エルゴメトリン、メチルエルゴメトリン、バルデナフィル、ブロナンセリン、シルデナフィル(レバチオ)、タダラフィル(アドシルカ)、アゼルニジピン、アゼルニジピン・オルメサルタン メドキソミル、ルラシドン、フィネレノン、グラゾプレビル、リバーロキサバンを投与中の患者[10.1参照]
  • 2.3 腎機能あるいは肝機能障害患者で、コルヒチンを投与中の患者[9.2.1、9.3.1、10.2参照]
  • 2.4 低出生体重児、新生児、乳児、3歳未満の幼児[9.7.1、15.2.2参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 血友病患者及び著しい出血傾向を有する患者
HIVプロテアーゼ阻害剤で治療中の血友病患者において、皮膚血腫及び出血性関節症等の出血事象の増加が報告されている。
9.1.2 スルホンアミド系薬剤に過敏症の既往歴のある患者
交叉過敏症があらわれる可能性がある。ダルナビルはスルホンアミド基を有する。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎機能障害患者で、コルヒチンを投与中の患者
投与しないこと。コルヒチンの血中濃度を上昇させる可能性がある。[2.3、10.2参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 肝機能障害患者で、コルヒチンを投与中の患者
投与しないこと。コルヒチンの血中濃度を上昇させる可能性がある。[2.3、10.2参照]
9.3.2 肝機能障害患者(コルヒチンを投与中の患者を除く)
定期的に肝機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、悪化が認められた場合には休薬又は投与中止を考慮すること。本剤は主に肝臓で代謝され、肝障害患者では高い血中濃度が持続するおそれがある。[16.6.1参照]
9.3.3 慢性活動性のB型及び/又はC型肝炎患者等投与前に肝機能異常が認められる患者(コルヒチンを投与中の患者を除く)
定期的に肝機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、悪化が認められた場合には休薬又は投与中止を考慮すること。本剤は主に肝臓で代謝され、肝障害患者では高い血中濃度が持続するおそれがある。また、肝機能をさらに悪化させる可能性がある。海外第IIb/III相試験において、B型及び/又はC型肝炎重複感染患者では、有害事象及び臨床検査値異常のうち、肝酵素の上昇の発現頻度が非重複感染患者より高かった。
9.5 妊婦
9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.5.2 妊娠中期及び妊娠後期の妊婦に本剤/リトナビルを投与したとき、出産後と比較しダルナビルの血中濃度低下が認められている。[16.6.3参照]
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。ダルナビルは、動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されているが、ヒトにおける乳汁への移行は不明である。
9.7 小児等
9.7.1 低出生体重児、新生児、乳児、3歳未満の幼児には投与しないこと。[2.4、15.2.2参照]
9.7.2 3歳以上の幼児、小児における臨床試験は実施していない。[5.3参照]
9.8 高齢者
副作用の発現に注意し慎重に投与すること。本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では肝機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがある。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の使用に際しては、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、患者又は患者に代わる適切な者に、次の事項についてよく説明し同意を得た後、使用すること。
8.1.1 本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから、日和見感染を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので、本剤投与開始後の身体状況の変化については、すべて担当医に報告すること。
8.1.2 本剤の長期投与による影響については、現在のところ不明であること。
8.1.3 本剤投与開始後、担当医の指示なしに用量を変更したり、服用を中止したりしないこと。
8.1.4 本剤は併用薬剤と相互作用を起こすことがあるため、服用中のすべての薬剤を担当医に報告すること。また、本剤で治療中に新たに他の薬剤を服用する場合、事前に担当医に相談すること。
8.2 本剤による治療は、抗HIV療法に十分な経験を持つ医師のもとで開始すること。
8.3 HIVプロテアーゼ阻害剤による治療中の患者で、糖尿病の発症又は増悪、高血糖が発現し、その中には糖尿病性ケトアシドーシスを合併した例が報告されている。
8.4 海外臨床試験において、発疹は因果関係の不明なものも含め10.3%の患者に認められ、本剤の投与中止を要する発疹は0.5%、発熱及び肝酵素値の上昇を伴う重度の発疹は0.4%、皮膚粘膜眼症候群は0.1%未満に認められた。また、発疹の多くは軽度から中等度であり、投与開始4週以内に発現したが投与継続中に寛解した。なお、治療経験のある患者を対象とした海外臨床試験において、本剤及びラルテグラビルを含むレジメンを使用した場合、本剤又はラルテグラビルの一方を含むレジメンと比較して、薬剤との因果関係が明らかでない皮疹も含めた発疹の発現率が高かった。しかし、薬剤に関連した発疹の発現率には差がなく、発疹は軽度から中等度で治療制限及び投与中止はなかった。
8.5 本剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で、免疫再構築症候群が報告されている。投与開始後、免疫機能が回復し、症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス、サイトメガロウイルス、ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある。また、免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので、これらの症状を評価し、必要時には適切な治療を考慮すること。
8.6 本剤による治療中に浮動性めまいが報告されているので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作には注意すること。
8.7 肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行うこと。[11.1.2参照]

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤は下表を参照し使用すること。
抗HIV薬による治療経験がないHIV感染患者抗HIV薬による治療経験のある患者
ダルナビル耐性関連変異を持たない患者少なくとも1つのダルナビル耐性関連変異を持つ患者
プリジスタナイーブ錠800mg1錠を1日1回投与プリジスタナイーブ錠800mg1錠を1日1回投与プリジスタ錠600mg1錠を1日2回投与
なお、抗HIV薬による治療経験のある患者には薬剤耐性遺伝子型検査の実施が推奨されるが、遺伝子型検査が行えない場合には、プリジスタ錠600mg1錠を1日2回投与が推奨される。[5.1.1、5.1.2参照]
7.2 本剤の使用に際しては、「6.用法及び用量」の記載に従い、必ず薬物動態学的増強因子(ブースター)としてリトナビルを併用すること。
7.3 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、感染初期から多種多様な変異株を生じ、薬剤耐性を発現しやすいことが知られているので、本剤は他の抗HIV薬と併用すること。
7.4 本剤と他の抗HIV薬との併用療法において、因果関係が特定できない重篤な副作用が発現し、治療の継続が困難であると判断された場合には、本剤若しくは併用している他の抗HIV薬の一部を減量又は休薬するのではなく、原則として本剤及び併用している他の抗HIV薬の投与をすべて一旦中止すること。

5.効能又は効果に関連する注意

プリジスタ錠600mg
5.1 本剤による治療にあたっては、患者の治療歴及び可能な場合には薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を参考にすること。
<プリジスタ錠600mg>
5.1.1 本剤は抗HIV薬の治療経験があり、少なくとも1つのダルナビル耐性関連変異を持つHIV感染患者に使用すること。[7.1参照]
5.2 無症候性HIV感染症の治療開始時期はCD4陽性リンパ球数及び血漿中HIV RNA量が指標とされている。本剤の使用にあたっては、患者のCD4陽性リンパ球数及び血漿中HIV RNA量を確認するとともに、最新のガイドラインを確認すること。
5.3 小児HIV感染症に対しては、本剤投与による有効性及び安全性が確立していない。[9.7.2参照]

5.効能又は効果に関連する注意

プリジスタナイーブ錠800mg
5.1 本剤による治療にあたっては、患者の治療歴及び可能な場合には薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を参考にすること。
<プリジスタナイーブ錠800mg>
5.1.2 本剤は抗HIV薬の治療経験がないHIV感染患者あるいはダルナビル耐性関連変異を持たない抗HIV薬既治療患者に使用すること[7.1参照]。
5.2 無症候性HIV感染症の治療開始時期はCD4陽性リンパ球数及び血漿中HIV RNA量が指標とされている。本剤の使用にあたっては、患者のCD4陽性リンパ球数及び血漿中HIV RNA量を確認するとともに、最新のガイドラインを確認すること。
5.3 小児HIV感染症に対しては、本剤投与による有効性及び安全性が確立していない。[9.7.2参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 プリジスタ錠300mg
健康成人に、リトナビル100mgを1日2回5日間反復経口投与中の3日目に本剤300mg錠2錠を食後に単回経口投与したとき、血漿中ダルナビル濃度は2.0時間(中央値)後にCmax(5.96μg/mL)に達し、約18時間の半減期で消失した(表1、図1)。
表1 リトナビル100mgを反復経口投与中に本剤600mgを食後に単回経口投与したときの血漿中ダルナビルの薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ本剤/リトナビル600/100mg
Cmax(μg/mL)5.96±0.888
tmax(h)2.0(0.5-3.0)
AUC(μg・h/mL)102±46.3
t1/2(h)17.8±10.3
tmax:中央値(範囲)平均値±標準偏差(N=8)
図1 リトナビル100mgを反復経口投与中に本剤600mgを食後に単回経口投与したときの血漿中ダルナビル濃度推移(平均値+標準偏差)
16.1.2 プリジスタ錠300mg/600mg
健康成人に、リトナビル100mgを1日2回5日間反復経口投与中の3日目に、本剤600mg錠1錠又は300mg錠2錠を空腹時又は食後に単回経口投与したときの血漿中ダルナビル濃度-時間推移を図2に、薬物動態パラメータを表2に示す。(外国人データ)
図2 リトナビル100mgを1日2回5日間反復経口投与中に本剤600mg錠1錠又は300mg錠2錠を空腹時又は食後に単回経口投与したときのダルナビルの血漿中濃度推移(平均値±標準偏差)
表2 リトナビル100mgを反復経口投与中に本剤600mgを単回経口投与したときの血漿中ダルナビルの薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ本剤/リトナビル600/100mg
300mg錠×2錠600mg錠×1錠
空腹時投与
N4747
tmax(h)2.0(1.0-5.0)2.0(1.0-5.0)
Cmax(μg/mL)4.13±0.814.21±1.18
AUC(μg・h/mL)93.7±34.292.4±40.3(N=46)
t1/2(h)19.1±7.2619.0±11.1(N=46)
食後投与
N4746
tmax(h)4.0(1.0-5.0)4.0(1.0-6.0)
Cmax(μg/mL)6.02±1.605.80±1.08
AUC(μg・h/mL)117±53.6111±40.4
t1/2(h)15.8±5.2815.9±6.84
tmax:中央値(範囲)平均値±標準偏差
HIV患者に本剤/リトナビル600/100mgを食後に1日2回反復経口投与した2試験(C202及びC213試験)併合のダルナビルの母集団薬物動態解析による薬物動態パラメータの推定値を表3に、定常状態におけるダルナビル及びリトナビルの平均血漿中濃度を図3に示す。(外国人データ)
表3 ダルナビルの薬物動態パラメータの推定値
薬物動態パラメータ本剤/リトナビル600/100mg
1日2回(N=119)
AUC12(μg・h/mL)平均±標準偏差62.3±16.1
中央値(範囲)61.7(33.9-106)
C0(μg/mL)平均±標準偏差3.58±1.15
中央値(範囲)3.54(1.26-7.37)
図3 本剤/リトナビル600/100mgを1日2回反復投与したときの定常状態におけるダルナビル及びリトナビルの血漿中濃度推移
16.1.3 プリジスタナイーブ錠400mg/800mg
健康成人に、リトナビル100mgを1日1回5日間反復経口投与中の3日目に、本剤800mg錠1錠又は400mg錠2錠を空腹時又は食後に単回経口投与したときの血漿中ダルナビル濃度-時間推移を図4に、薬物動態パラメータを表4に示す。(外国人データ)
図4 リトナビル100mgを1日1回5日間反復経口投与中に本剤800mg錠1錠又は400mg錠2錠を空腹時又は食後に単回経口投与したときのダルナビルの血漿中濃度推移(平均値±標準偏差)
表4 リトナビル100mgを反復経口投与中に本剤800mgを単回経口投与したときの血漿中ダルナビルの薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ本剤/リトナビル800/100mg
400mg錠×2錠800mg錠×1錠
空腹時投与
N8178
tmax(h)2.0(1.0-23.9)2.0(1.0-5.0)
Cmax(μg/mL)4.87±1.444.91±1.33
AUC(μg・h/mL)105±65.599.5±49.4
t1/2(h)16.1±8.3817.0±17.2
食後投与
N4344
tmax(h)3.0(1.0-6.0)3.0(1.0-5.0)
Cmax(μg/mL)7.03±1.676.77±1.67
AUC(μg・h/mL)110±35.5110±41.6
t1/2(h)13.5±4.7714.0±4.62
tmax:中央値(範囲)平均値±標準偏差
本剤/リトナビル800/100mgを食後に1日1回反復経口投与したHIV感染患者335例の血漿中ダルナビル濃度値を用いた母集団薬物動態解析による薬物動態パラメータの推定値を表5に、定常状態におけるダルナビルの平均血漿中濃度推移を図5に示す。(外国人データ)
表5 ダルナビルの薬物動態パラメータの推定値(48週時、C211試験)
薬物動態パラメータ本剤/リトナビル800/100mg
1日1回(N=335)
AUC24(μg・h/mL)平均値±標準偏差93.0±27.1
中央値(範囲)87.9(45.0-219)
C0(μg/mL)平均値±標準偏差2.28±1.17
中央値(範囲)2.04(0.368-7.24)
図5 本剤/リトナビル800/100mgを食後に1日1回反復投与したときの定常状態におけるダルナビルの平均血漿中濃度推移
16.1.4 性差
母集団薬物動態解析の結果、女性患者での本剤の曝露量は男性に比し16.8%高かったが、この差異に臨床的意義はない。(外国人データ)
16.2 吸収
16.2.1 絶対的バイオアベイラビリティ
健康成人に、本剤とリトナビルを食後に併用投与したときの本剤の絶対的バイオアベイラビリティは、本剤単独投与時の37%から82%に増加した。(外国人データ)
16.2.2 食事の影響
本剤/リトナビル400/100mgを食事と共に投与したときのダルナビルのCmax及びAUClastは、空腹時投与と比較して約30%増加した。異なる内容の食事(総カロリーは240~928Kcal)を摂取したとき、食事の内容によるダルナビルのCmax及びAUClastに差はみられなかった。(外国人データ)
16.3 分布
ダルナビルのヒト血漿蛋白結合率は約95%であり、主に血漿α1酸性糖蛋白質に結合した。(in vitro試験、平衡透析法)
16.4 代謝
ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験で、ダルナビルは主にCYP3A4により酸化的に代謝されることが示唆された。ダルナビルの主な代謝物は3種類あり、野生型HIV株に対する活性はいずれも未変化体の10%以下であった。
健康成人に14C標識した本剤/リトナビル400/100mgを単回経口投与したとき、血漿中放射能の大部分は未変化体由来であることが示された。(外国人データ)
16.5 排泄
健康成人に14C標識した本剤/リトナビル400/100mgを単回経口投与したとき、投与放射能の約79.5%が糞中に、約13.9%が尿中に排泄された。また、未変化体の排泄率は、糞中が約41.2%、尿中が約7.7%であった。
ダルナビル150mgを単独で静脈内投与したときの全身クリアランスは32.8L/hであり、リトナビル100mgと併用したときの全身クリアランスは5.9L/hであった。(外国人データ)
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 肝機能障害
軽度及び中等度肝障害患者(各8例)に本剤/リトナビル600/100mgを1日2回反復投与したときのダルナビルの薬物動態を健康被験者と比較したとき、顕著な差は認められなかった。なお、重度肝障害患者を対象とした試験は実施していない。[9.3.2参照]
16.6.2 腎機能障害
中等度腎障害(CLCRが30~60mL/分)を有するHIV-1感染患者(20例)において、腎機能の低下によりダルナビルの薬物動態に有意な影響がないことが示された。重度腎障害又は末期腎疾患を有するHIV-1感染患者における試験は実施されていないが、ダルナビルは主に肝臓で代謝されることから、腎障害患者でダルナビルの全身クリアランスは低下しないと推察される。
ダルナビル及びリトナビルの血漿蛋白結合率は高いことから、血液透析や腹膜透析によって除去される可能性は低い。
16.6.3 妊婦、産婦への投与
妊娠中期のHIV感染患者(11例)に、本剤/リトナビル600/100mgを1日2回投与したとき、ダルナビルのCmax、AUC12h及びCminは、出産後(6~12週;11例)と比較してそれぞれ28%、24%及び17%減少した。妊娠後期(11例)では、ダルナビルのCmax及びAUC12hはそれぞれ19%及び17%減少し、Cminは2%上昇した。
妊娠中期のHIV感染患者(16例)に、本剤/リトナビル800/100mgを1日1回投与したとき、ダルナビルのCmax、AUC24h及びCminは、出産後(6~12週;15例)と比較してそれぞれ34%、34%及び32%減少し、妊娠後期(14例)では、それぞれ31%、35%及び50%減少した。[9.5.2参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 制酸剤の影響
本剤/リトナビル400/100mg(1日2回)とオメプラゾール20mg(1日1回)又はラニチジン150mg(1日2回)を併用したとき、オメプラゾール及びラニチジンはダルナビルのCmax及びAUC12に影響を及ぼさなかった。(外国人データ)

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
トリアゾラム
ハルシオン
ミダゾラム
ドルミカム
ミダフレッサ
ブコラム
[2.2参照]
これらの薬剤の血中濃度上昇により、過度の鎮静や呼吸抑制等の重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象が起こる可能性がある。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
ピモジド
オーラップ
[2.2参照]
ピモジドの血中濃度上昇により、不整脈等の重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象が起こる可能性がある。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン
クリアミン
ジヒドロエルゴタミン
ジヒデルゴット
エルゴメトリン
メチルエルゴメトリン
パルタンM
[2.2参照]
これらの薬剤の血中濃度上昇により、末梢血管痙縮、虚血等の重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象が起こる可能性がある。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
バルデナフィル
レビトラ
[2.2参照]
バルデナフィルの血中濃度が上昇し、半減期が延長するおそれがある。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
ブロナンセリン
ロナセン
[2.2参照]
ブロナンセリンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
シルデナフィル
レバチオ
タダラフィル
アドシルカ
[2.2参照]
これらの薬剤の血中濃度を上昇させるおそれがある(シルデナフィルとリトナビルとの併用により、シルデナフィルのCmax及びAUCがそれぞれ3.9倍及び10.5倍に増加したとの報告がある)。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
アゼルニジピン
カルブロック
アゼルニジピン・オルメサルタン メドキソミル
レザルタス配合錠
[2.2参照]
アゼルニジピンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
ルラシドン
ラツーダ
[2.2参照]
ルラシドンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
フィネレノン
ケレンディア
[2.2参照]
フィネレノンの血中濃度が著しく上昇するおそれがある。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
グラゾプレビル
グラジナ
[2.2参照]
グラゾプレビルの血中濃度が上昇する可能性がある。本剤のCYP3A4及びOATP1Bに対する阻害作用により、グラゾプレビルの代謝が阻害される。
リバーロキサバン
イグザレルト
[2.2参照]
リバーロキサバンの血中濃度が上昇し、抗凝固作用が増強されることにより、出血の危険性が増大するおそれがある。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用又はP糖蛋白阻害作用により、リバーロキサバンの血中濃度が上昇することがある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
リファンピシン本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがあるため、併用はなるべく避けること。これらの薬剤の薬物代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進される。
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがあるため、併用はなるべく避けること。これらの薬剤の薬物代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進される。
フェノバルビタール
フェニトイン
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがあるため、併用はなるべく避けること。これらの薬剤の薬物代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進される。
デキサメタゾン(全身投与)本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。併用する場合には注意して投与すること。これらの薬剤の薬物代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進される。
リファブチン本剤/リトナビル600/100mg 1日2回とリファブチン150mg 2日1回を併用したとき、リファブチンの活性代謝物のAUCが9.8倍に増加した。併用する場合には必要に応じてリファブチンの投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
シンバスタチン
アトルバスタチン
これらの薬剤の血中濃度上昇により、横紋筋融解症が起こる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
サルメテロールサルメテロールの血中濃度上昇により、QT延長、動悸、洞性頻脈などの心血管系事象の発現リスクが増大する可能性がある。併用する場合には必要に応じてサルメテロールの投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
クラリスロマイシン本剤/リトナビル400/100mg 1日2回とクラリスロマイシン500mg 1日2回を併用したとき、クラリスロマイシンのAUCが57%増加した。併用する場合には必要に応じてクラリスロマイシンの投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
カルバマゼピン本剤/リトナビル600/100mg 1日2回とカルバマゼピン200mg 1日2回を併用したとき、カルバマゼピンのAUCが45%増加した。併用する場合には必要に応じてカルバマゼピンの投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
シルデナフィル
バイアグラ
タダラフィル
シアリス、ザルティア
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
アミオダロン
ベプリジル
リドカイン(全身投与)
キニジン
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
シクロスポリン
タクロリムス
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
Ca拮抗剤
(フェロジピン、ニフェジピン、ニカルジピン等)
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
フルチカゾンこれらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
ダサチニブ
エベロリムス
これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
ボセンタンこれらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
アピキサバンこれらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
ダビガトランエテキシラート本剤/リトナビル800/100mgとダビガトランエテキシラート150mgを併用したとき、本剤/リトナビル単回投与時のダビガトランのAUC及びCmaxは1.7倍及び1.6倍に上昇し、本剤/リトナビル反復投与時のダビガトランのAUC及びCmaxはいずれも1.2倍に上昇した。併用する場合には必要に応じてダビガトランエテキシラートを減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのP糖蛋白阻害作用による。
ロスバスタチン
プラバスタチン
これらの薬剤の血中濃度上昇により、横紋筋融解症が起こる可能性がある。併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど注意して投与すること。機序不明
ジゴキシン本剤/リトナビル600/100mg 1日2回とジゴキシン0.4mg 1日1回を併用したとき、ジゴキシンのAUCが77%増加した。併用する場合には必要に応じてジゴキシンの投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのP糖蛋白阻害作用により、ジゴキシンの血中濃度が上昇することがある。
コルヒチン
[2.3、9.2.1、9.3.1参照]
コルヒチンの血中濃度を上昇させる可能性がある(コルヒチンとリトナビルとの併用により、コルヒチンのAUCが196%増加したとの報告がある)。併用する場合には必要に応じてコルヒチンの投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用又はP糖蛋白阻害作用により、コルヒチンの血中濃度が上昇することがある。
グレカプレビル・ピブレンタスビルグレカプレビルの血中濃度を上昇させる可能性がある。併用する場合には必要に応じてグレカプレビル・ピブレンタスビルの投与量を減量するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルのP糖蛋白、BCRP又はOATP1B阻害作用により、グレカプレビルの血中濃度が上昇することがある。
経口避妊剤
(エチニルエストラジオール、ノルエチステロン等)
本剤/リトナビル600/100mg 1日2回とエチニルエストラジオール/ノルエチステロン35μg/1mg 1日1回を併用したとき、エチニルエストラジオール及びノルエチステロンのAUCはそれぞれ44及び14%減少した。本剤を投与する場合は、別の避妊方法を行うことが望ましい。リトナビルの薬物代謝酵素誘導作用により、これらの薬剤の代謝が促進される。
セルトラリン
パロキセチン
本剤/リトナビル400/100mg 1日2回と併用したとき、セルトラリン(50mg 1日1回)のAUCが49%、パロキセチン(20mg 1日1回)のAUCが39%減少した。併用する場合には注意して投与すること。機序不明
メサドン本剤/リトナビル600/100mg 1日2回とメサドンを併用したとき、R(-)メサドン及びS(+)メサドンのAUCがそれぞれ16%及び36%減少した。併用する場合には注意して投与すること。機序不明
イトラコナゾール
ケトコナゾール注)
ボリコナゾール
本剤又はこれらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。併用する場合には必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の投与量を調節するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルとこれらの薬剤のCYP3A4に対する阻害作用により、相互に代謝が阻害される。
ワルファリンワルファリンの血中濃度に影響を与えることがある。併用する場合には必要に応じて本剤又はワルファリンの投与量を調節するなど注意して投与すること。本剤及びリトナビルの薬物代謝酵素に対する阻害作用により、血中濃度に変化がおこることがある。
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ジダノシンジダノシン400mg 1日1回(空腹時投与)と本剤/リトナビル600/100mg 1日2回(食直後投与)を併用したとき、本剤及びジダノシンの薬物動態に有意な影響はみられなかった。本剤/リトナビルと併用する場合には、用量を調節する必要はない。
なお、ジダノシンは空腹時に服用することが望ましいため、本剤服用の1時間前又は2時間後にジダノシンを服用するなど本剤と同時に投与しないこと。
テノホビルテノホビル(フマル酸テノホビルジソプロキシル300mg 1日1回)と本剤/リトナビル300/100mg 1日2回を併用したとき、テノホビルのAUCが22%増加した。本剤/リトナビルと併用する場合には、用量を調節する必要はない。機序不明
ジドブジン
ザルシタビン
エムトリシタビン
サニルブジン
ラミブジン
アバカビル
これらの薬剤との相互作用を示さないと推察される。これらの薬剤は主に腎排泄型であり、本剤と排泄経路が異なる。
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
エトラビリン本剤/リトナビル600/100mg 1日2回とエトラビリン100mg 1日2回を併用したとき、エトラビリンのAUCが37%減少した。本剤/リトナビルと併用する場合には、用量を調節する必要はない。機序不明
エファビレンツ本剤/リトナビル300/100mg 1日2回とエファビレンツ600mg 1日1回を併用したとき、本剤のAUCが13%減少し、エファビレンツのAUCが21%増加した。本剤/リトナビルと併用する場合には、用量を調節する必要はない。エファビレンツの薬物代謝酵素誘導作用により本剤の代謝が促進される。
ネビラピン本剤/リトナビル400/100mg 1日2回とネビラピン200mg 1日2回を併用したとき、ネビラピンのAUCが27%増加した。本剤/リトナビルと併用する場合には、用量を調節する必要はない。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、ネビラピンの代謝が阻害される。
リルピビリン本剤/リトナビル800/100mg 1日1回とリルピビリン150mg 1日1回を併用したとき、リルピビリンのAUCが130%増加した。本剤/リトナビルとリルピビリンを併用する場合には、用量を調節する必要はない。本剤及びリトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、リルピビリンの代謝が阻害される。
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
リトナビル本剤600mgとリトナビル100mgをそれぞれ1日2回併用したとき、リトナビルにより本剤のAUCは14倍に増加した。本剤はリトナビル100mgを併用投与することが推奨される。リトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
ロピナビル・リトナビル本剤/リトナビル1200/100mg 1日2回とロピナビル・リトナビル400・100mg 1日2回又は本剤1200mg 1日2回とロピナビル・リトナビル533・133.3mg 1日2回を併用したとき、本剤のAUCは40%減少した。本剤/リトナビルと併用したときのロピナビル・リトナビルの推奨用量は確立していないため、本剤及びリトナビルとの併用は推奨されない。本剤及びリトナビルとこれらの薬剤のCYP3A4に対する阻害作用により、血中濃度に変化がおこることがある。
アタザナビル本剤/リトナビル400/100mg 1日2回とアタザナビル300mg 1日1回を併用したとき、本剤及びアタザナビルの薬物動態に有意な影響はみられなかった。本剤/リトナビルと併用する場合には、用量を調節する必要はない。
他のHIVプロテアーゼ阻害剤上記以外のプロテアーゼ阻害剤は、本剤/リトナビルとの併用は推奨されない。上記以外のプロテアーゼ阻害剤は、本剤/リトナビルとの併用は推奨されない。
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ラルテグラビル本剤/リトナビルとラルテグラビルを併用したとき、本剤の血漿中濃度が減少する可能性がある。本剤/リトナビルとラルテグラビルを併用する場合には、用量を調節する必要はない。機序不明
ドルテグラビル本剤/リトナビル600/100mg 1日2回とドルテグラビル30mg 1日1回を併用したとき、ドルテグラビルのAUCが22%減少した。本剤/リトナビルとドルテグラビルを併用する場合には、用量を調節する必要はない。機序不明
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
マラビロク本剤/リトナビル600/100mg 1日2回とマラビロク150mg 1日2回を併用したとき、マラビロクのAUCが305%増加した。リトナビルのCYP3A4に対する阻害作用により、マラビロクの代謝が阻害される。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)、多形紅斑(0.1%未満)、急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明)
重度の発疹があらわれた場合は、本剤の投与を直ちに中止し適切な処置を行うこと。
11.1.2 肝機能障害、黄疸(頻度不明)
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。[8.7参照]
11.1.3 急性膵炎(0.5%)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上1%未満
感染症及び寄生虫症毛包炎
免疫系障害過敏症免疫再構築症候群
代謝及び栄養障害高トリグリセリド血症(5.5%)、食欲不振、高コレステロール血症、高脂血症、糖尿病、高血糖脂質異常症、LDL増加、食欲減退、肥満、低ナトリウム血症、多飲症
精神障害異常な夢、錯乱状態、失見当識、易刺激性、気分変動、悪夢、不安
神経系障害頭痛(13.8%)末梢性ニューロパシー、感覚鈍麻、記憶障害、錯感覚、傾眠、一過性脳虚血発作
耳及び迷路障害回転性めまい
心臓障害心筋梗塞、頻脈
血管障害高血圧
呼吸器、胸郭及び縦隔障害呼吸困難、咳嗽、しゃっくり
胃腸障害下痢(23.7%)、悪心(14.9%)、腹痛(8.7%)、嘔吐(7.6%)、膵酵素増加、鼓腸、腹部膨満、消化不良便秘、口内乾燥
肝胆道系障害肝酵素増加急性肝炎
皮膚及び皮下組織障害発疹(10.3%)、そう痒症(5.6%)、体脂肪の再分布/蓄積、血管浮腫寝汗、アレルギー性皮膚炎、湿疹、中毒性皮疹、脱毛症、薬剤性皮膚炎、多汗症、皮膚の炎症、斑状丘疹状皮疹、蕁麻疹
筋骨格系及び結合組織障害筋肉痛関節痛、四肢痛、骨減少症、骨粗鬆症、骨壊死
腎及び尿路障害急性腎障害、腎機能不全、腎結石症、多尿
生殖系及び乳房障害女性化乳房
全身障害及び投与局所様態疲労(8.6%)、無力症(5.5%)発熱、悪寒、高熱、末梢性浮腫
臨床検査白血球数減少、好中球数減少、好中球絶対数減少、リンパ球数減少、部分トロンボプラスチン時間延長
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