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ロキシスロマイシン錠150mg「トーワ」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○適応菌種

    • 本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、アクネ菌、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)
  • ○適応症

    • 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎

用法・用量

  • 通常、成人にはロキシスロマイシンとして1日量300mg(力価)を2回に分割し、経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩を投与中の患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 過敏症の既往歴のある患者
9.1.2 QT延長を起こすおそれのある患者(先天性QT延長症候群の患者、低カリウム血症等の電解質異常のある患者)
QT延長を起こすおそれがある。[10.2、11.1.7参照]
9.3 肝機能障害患者
投与間隔をあけること。血中濃度が持続するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与すること。
動物実験(ラット)において臨床用量の約80倍で胎児の外表異常及び骨格異常の発現頻度が対照群に比べ高いとの報告がある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
高齢者での薬物動態試験で、健康成人に比べ高い血中濃度が持続する傾向が認められているので、慎重に投与すること。[16.6.1参照]

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.2 血小板減少症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜に刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

5.効能又は効果に関連する注意

<咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎>
「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男子12例にロキシスロマイシン150mg(力価)を空腹時に単回経口投与した際注)の血漿中濃度は投与2.5時間後にピーク値6.8μg/mLを示し、消失半減期は6.2時間であった。
16.1.2 反復投与
健康成人男子6例にロキシスロマイシン150mg(力価)を経口により1日2回15日間反復投与した際、血漿中濃度及び尿中排泄の推移から蓄積性は認められなかった。
16.1.3 生物学的同等性試験
ロキシスロマイシン錠150mg「トーワ」とルリッド錠150を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ロキシスロマイシンとして150mg(力価))健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-48(μg・hr/mL)Cmax(μg/mL)tmax(hr)t1/2(hr)
ロキシスロマイシン錠150mg「トーワ」49.32±17.105.03±1.662.23±1.437.50±2.29
ルリッド錠15047.60±17.854.93±1.891.95±1.457.87±2.52
(Mean±S.D.,n=20)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
健康成人における喀痰、扁桃、上顎洞粘膜、皮膚、歯肉及び顎骨組織への移行性は良好であった。
16.4 代謝
ロキシスロマイシンは、主に肝で代謝されるが、代謝される割合は少ない。ロキシスロマイシンは主に薬物代謝酵素CYP3Aにより代謝される。
16.5 排泄
健康成人男子4例にロキシスロマイシン150mg(力価)を投与した際注)の検討では、ロキシスロマイシンは肝から糞中へ排泄されたが、尿中にも排泄された。
健康成人男子24例にロキシスロマイシン100、150、300及び600mg(力価)を経口投与した際注)の尿中排泄率は、投与後48時間で6~8%であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 高齢者
高齢者7例(平均78.6歳)にロキシスロマイシン150mg(力価)を経口投与した際注)、健康成人男子に比べ高い血中濃度推移、消失半減期の延長等がみられた。[9.8参照]
16.7 薬物相互作用
In vitro試験において、ロキシスロマイシンはCYP3Aの弱い阻害作用を示したが、CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19及びCYP2D6は阻害しなかった。
健康成人10例に、ロキシスロマイシン300mg(力価)とCYP3Aの基質であるミダゾラムを併用した臨床薬理試験において、ミダゾラムのAUCが1.47倍増加した(外国人データ)。
注)本剤の承認された用量は「通常、成人にはロキシスロマイシンとして1日量300mg(力価)を2回に分割し、経口投与する」である。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン
(クリアミン)
ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩
[2.2参照]
エルゴタミンの作用を増強させ、四肢の虚血を起こすおそれがある。肝薬物代謝酵素が阻害され、エルゴタミンの血中濃度が上昇し、エルゴタミンの末梢血管収縮作用が増強すると考えられる。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
テオフィリンテオフィリンの血中濃度が上昇し、中毒症状(悪心、嘔吐等)を起こすことがある。肝薬物代謝酵素が阻害され、テオフィリン血中濃度が上昇すると考えられる。
ワルファリンカリウムワルファリンの作用を増強させ出血症状を起こすおそれがある。肝薬物代謝酵素が阻害され、ワルファリン血中濃度が上昇すると考えられる。
QT延長を起こすことが知られている薬剤
クラスIA抗不整脈薬
キニジン
ジソピラミド
クラスIII抗不整脈薬
アミオダロン
ソタロール

[9.1.2、11.1.7参照]
QT延長を起こすおそれがある。これらの薬剤との併用により、本剤によるQT延長が助長されるおそれがある。
ケイ酸アルミニウム本剤の効果が減弱するおそれがある。本剤の消化管からの吸収が阻害されると考えられる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
不快感、口内異常感、眩暈、便意、耳鳴、発汗、喘鳴、呼吸困難、血管浮腫、全身の潮紅・蕁麻疹等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 偽膜性大腸炎、出血性大腸炎(頻度不明)
偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢、血便等があらわれた場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.3 間質性肺炎(頻度不明)
初期症状として発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.4 血小板減少症(頻度不明)
11.1.5 肝機能障害、黄疸(頻度不明)
AST、ALTの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.1.6 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等の症状が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.7 QT延長、心室頻拍(torsade de pointesを含む)(頻度不明)[9.1.2参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
過敏症発疹等発熱、多形紅斑
精神神経系頭痛、浮動性めまい、舌のしびれ感、しびれ眠気、錯乱
血液好酸球増多白血球減少
肝臓AST、ALT、Al-P等の上昇胆汁うっ滞等の肝機能障害
消化器胃部不快感、腹痛、下痢、嘔吐等口渇、食欲不振、腹部膨満感胸やけ
感覚器味覚異常、嗅覚異常、難聴、耳鳴、回転性めまい、視力障害、霧視
その他浮腫、菌交代症全身倦怠感、脱力感、動悸、関節痛、鼻出血、月経異常

注)発現割合は使用成績調査結果を含む

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