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セフジニルカプセル50mg「トーワ」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • <適応菌種>

    • 本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス・ミラビリス、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、ペプトストレプトコッカス属、アクネ菌
  • <適応症>

    • 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、膀胱炎、腎盂腎炎、尿道炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、麦粒腫、瞼板腺炎、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎

用法・用量

  • 通常、セフジニルとして成人1回100mg(力価)を1日3回経口投与する。
    なお、年齢及び症状に応じて適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者[9.1.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 セフェム系又はペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)[2.参照]
9.1.2 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
9.1.3 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者
観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 高度の腎障害のある患者
腎障害の程度に応じて投与量を減量し、投与の間隔をあけて使用すること。血中濃度が持続する。[7.、16.6.1参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。
・生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすい。
・ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.2 ショックがあらわれるおそれがあるので、十分な問診を行うこと。[11.1.1参照]
8.3 汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、溶血性貧血があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.4参照]
8.4 急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.7参照]
8.5 劇症肝炎等の重篤な肝炎、著しいAST、ALT、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.8参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

血液透析患者では1日100mg1回投与が望ましい。[9.2.1、16.6.2参照]

5.効能又は効果に関連する注意

<咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎>
「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人6例に50、100、200mg注1)(力価)を空腹時単回経口投与すると約4時間後にそれぞれ0.64、1.11、1.74μg/mLの最高血漿中濃度が得られ、その消失半減期は1.6~1.8時間であった。
16.1.2 生物学的同等性試験
<セフジニルカプセル100mg「トーワ」>
セフジニルカプセル100mg「トーワ」とセフゾンカプセル100mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1カプセル(セフジニルとして100mg(力価))健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-24(μg・h/mL)Cmax(μg/mL)Tmax(h)t1/2(h)
セフジニルカプセル100mg「トーワ」6.225±1.8931.212±0.3334.3±0.71.44±0.18
セフゾンカプセル100mg5.642±1.7781.098±0.2904.3±0.81.49±0.17
(Mean±S.D.,n=12)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
健康成人6例に100mg(力価)を空腹時及び食後に単回経口投与したとき、最高血漿中濃度は約4時間後にそれぞれ1.25、0.79μg/mLであり、食後投与では吸収がやや低下した。
16.3 分布
16.3.1 組織内移行
患者喀痰中、扁桃組織、上顎洞粘膜組織、中耳分泌物、皮膚組織、口腔組織等への移行が認められた。なお、乳汁中への移行は認められていない。
16.4 代謝
ヒトの血漿、尿及び糞便中には抗菌活性代謝物質は認められていない。
16.5 排泄
16.5.1 主として腎より排泄される。
16.5.2 健康成人6例(空腹時)における50、100、200mg注1)(力価)経口投与時の尿中排泄率(0~24時間)は約26~33%で、最高尿中濃度は4~6時間でそれぞれ44.3、81.5、132μg/mLであった。
注1)本剤の承認された用法・用量は、「通常、セフジニルとして成人1回100mg(力価)を1日3回経口投与する。なお、年齢及び症状に応じて適宜増減する。」である。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
(1)腎機能障害患者に100mg(力価)を単回経口投与したとき、血漿中濃度の消失半減期は、腎機能の低下に伴い延長が認められた。[9.2.1参照]
Ccr(mL/min)例数t1/2(h)AUC(μg・h/mL)
≧10031.662.76
51~7012.4110.74
31~5032.927.48
≦3024.0616.94
(2)腎機能障害患者に100mg(力価)を単回経口投与したとき、腎機能の低下に伴い排泄の遅延が認められた。[9.2.1参照]
16.6.2 血液透析患者
血液透析患者6例に100mg(力価)を食後に単回経口投与したとき、血漿中濃度の消失半減期は健康成人の約11倍に増加した。同じ患者に100mg(力価)を食後に単回経口投与し、ほぼ最高血漿中濃度に達した時間より4時間透析を施行したとき、透析中の半減期は非透析日の約1/6に短縮し、透析による除去率は61%であった。[7.参照]
Cmax(μg/mL)Tmax(h)t1/2(h)AUC0-∞(μg・h/mL)除去率(%)
非透析日2.369.0016.9569.05
透析日2.032.76注2)30.1861
注2)透析中の半減期
16.8 その他
<セフジニルカプセル50mg「トーワ」>
セフジニルカプセル50mg「トーワ」は、セフジニルカプセル100mg「トーワ」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判断され、生物学的に同等とみなされた。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
鉄剤本剤の吸収を約10分の1まで阻害するので、併用は避けることが望ましい。やむを得ず併用する場合には、本剤の投与後3時間以上間隔をあけて投与する。腸管内において鉄イオンとほとんど吸収されない錯体を形成する。
ワルファリンカリウムワルファリンカリウムの作用が増強されるおそれがある。ただし、本剤に関する症例報告はない。腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制することがある。
制酸剤(アルミニウム又はマグネシウム含有)本剤の吸収が低下し、効果が減弱されるおそれがあるので、本剤の投与後2時間以上間隔をあけて投与する。機序不明

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(0.1%未満)
不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.2参照]
11.1.2 アナフィラキシー(0.1%未満)
アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある。
11.1.3 皮膚障害(頻度不明)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(各0.1%未満)があらわれることがあるので、発熱、頭痛、関節痛、皮膚や粘膜の紅斑・水疱、皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.4 血液障害(頻度不明)
汎血球減少、無顆粒球症(初期症状:発熱、咽頭痛、頭痛、倦怠感等)、血小板減少(初期症状:点状出血、紫斑等)、溶血性貧血(初期症状:発熱、ヘモグロビン尿、貧血症状等)(各0.1%未満)があらわれることがある。[8.3参照]
11.1.5 大腸炎(0.1%未満)
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.6 間質性肺炎、PIE症候群(各0.1%未満)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.7 腎障害(0.1%未満)
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.4参照]
11.1.8 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(各0.1%未満)
劇症肝炎等の重篤な肝炎、著しいAST、ALT、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。[8.5参照]
発現頻度は、承認時までの臨床試験及び使用成績調査結果に基づいている。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
過敏症発疹蕁麻疹、そう痒、発熱、浮腫紅斑
血液好酸球増多顆粒球減少
腎臓BUN上昇
消化器下痢、腹痛、胃部不快感悪心、嘔吐、胸やけ、食欲不振、便秘
菌交代症口内炎カンジダ症、黒毛舌
ビタミン欠乏症ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
その他めまい、頭痛、胸部圧迫感しびれ

発現頻度は、承認時までの臨床試験及び使用成績調査結果に基づいている。

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