製品名 スピンラザ髄注12mg
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- 一般名
- Nusinersen Sodium
- 薬効分類
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中枢神経薬(その他)>乳児型SMA治療薬
- 価格
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12mg5mL1瓶:9493024円/瓶
- 製薬会社
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- 製造販売元:バイオジェン・ジャパン株式会社
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
- 脊髄性筋萎縮症
用法・用量
乳児型脊髄性筋萎縮症
- 通常、ヌシネルセンとして、1回につき下表の用量を投与する。初回投与後、2週、4週及び9週に投与し、以降4ヵ月の間隔で投与を行うこととし、いずれの場合も1~3分かけて髄腔内投与すること。
乳児型以外の脊髄性筋萎縮症
- 通常、ヌシネルセンとして、1回につき下表の用量を投与する。初回投与後、4週及び12週に投与し、以降6ヵ月の間隔で投与を行うこととし、いずれの場合も1~3分かけて髄腔内投与すること。
各投与時の日齢 用量 投与液量 0~90日齢 9.6mg 4mL 91~180日齢 10.3mg 4.3mL 181~365日齢 10.8mg 4.5mL 366~730日齢 11.3mg 4.7mL 731日齢~ 12mg 5mL - 禁忌
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【禁忌】
次の患者には投与しないこと
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 副作用
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- 水頭症(頻度不明)
- 水頭症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
- 注意
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次の患者には慎重に投与すること
- 腎機能障害のある患者[ヌシネルセン及び代謝物の排泄が遅延するおそれがある。なお、臨床試験における投与経験はない。]
- 抗凝固剤又は抗血小板薬を投与している患者、出血又は出血傾向のある患者[出血又は出血の増悪があらわれるおそれがある。]
- 本剤の投与は、脊髄性筋萎縮症の診断及び治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで行うこと。
- 生後8~42日齢の乳児を対象とした臨床試験では、生後52~242日齢の乳児を対象とした臨床試験と比較して脳脊髄液中薬物濃度が約5倍高値を示した。新生児期又は乳児期早期の患者に本剤を投与する場合には、患者の状態を慎重に観察すること。[「小児等への投与」及び「薬物動態」の項参照]
- 海外で他のアンチセンスオリゴヌクレオチド製剤の皮下又は静脈内投与後に重度の急性血小板減少症を含む凝固系異常及び血小板数減少が報告されている。本剤においても血小板数減少が認められているため、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に血算(血小板数)及び凝固能検査を行うこと。
- 海外で他のアンチセンスオリゴヌクレオチド製剤の皮下又は静脈内投与後に腎障害が報告されている。また、本剤においても蛋白尿の上昇が認められているため、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に腎機能検査を行うこと。
- 海外で他のアンチセンスオリゴヌクレオチド製剤の皮下又は静脈内投与後に肝障害が認められているため、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行うこと。
- 投与前
- 使用前に無色透明で浮遊物等がないことを目視にて確認し、異常が認められる場合には使用しないこと。
- 冷所から本剤を取り出した後、6時間以内に使用すること。
- 本剤は投与前に室温に戻すこと。
- 本剤は希釈しないこと。また、他剤と混合しないこと。
- 投与時
- 重度の脊柱変形を生じている患者では、確実に髄腔内に刺入できるよう、超音波画像等の利用を考慮すること。
- 本剤投与前には、本剤投与量と同程度の量の脳脊髄液を除去すること。
- バイアルが未使用で未開封の場合は、冷蔵庫に戻すこと。
- 使用後の残液は使用しないこと。
- 早産児では在胎週数を考慮して用量を調節すること。[「小児等への投与」の項参照]
- 遺伝子検査により、SMN1遺伝子の欠失又は変異を有し、SMN2遺伝子のコピー数が1以上であることが確認された患者に投与すること。
- SMN2遺伝子のコピー数が1の患者及び4以上の患者における有効性及び安全性は確立していない。これらの患者に投与する場合には、本剤投与のリスクとベネフィットを考慮した上で投与を開始し、患者の状態を慎重に観察すること。
- 永続的な人工呼吸が導入された患者における有効性及び安全性は確立していない。これらの患者に投与する場合には、患者の状態を慎重に観察し、定期的に有効性を評価し投与継続の可否を判断すること。効果が認められない場合には投与を中止すること。
- 高齢者に対する安全性は確立していない。[使用経験がない]
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい(妊娠中の投与に関する安全性は確立していない)。
- 授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせること(ヒト母乳中への移行は不明だが、マウスで乳汁中への移行が報告されている)。
- 早産児における有効性及び安全性は確立していない(使用経験が少ない)。早産児では脳脊髄液量が少ないため、脳脊髄液中濃度が上昇するおそれがある。
- 脳脊髄液中及び血漿中濃度
- 脊髄性筋萎縮症と診断された7ヵ月齢未満の日本人及び外国人乳児121例に、用法・用量に従い1回12mg相当量の本剤を初回投与後、15、29及び64日目に投与し、以降4ヵ月に1回維持投与したとき、脳脊髄液及び血漿中本薬トラフ濃度の推移並びに血漿中本薬の薬物動態パラメータは下表のとおりであった。
- 各投与日の脳脊髄液及び血漿中本薬濃度
評価時期 血漿中濃度 CSF中濃度 評価例数 トラフ濃度(ng/mL) 評価例数 トラフ濃度(ng/mL) 15日目 -注1 -注1 68 3.96±2.33 29日目 67 2.34±0.96 69 5.58±3.49 64日目 55 2.33±0.94 56 6.68±4.42 183日目 34 1.62±3.14 36 6.72±2.72 302日目 20 0.84±0.33 19 11.2±6.92 平均値±標準偏差注1:測定せず
- 本剤初回投与時の血漿中薬物動態パラメータ
評価例数 Cmax(ng/mL) Tmax(h)注1 AUC0-4h(ng・h/mL) AUC0-24h注2(ng・h/mL) 76注3 1103±854 2.00 2811±1864 10075±4833 平均値±標準偏差注1:中央値、注2:投与前、投与後1、2、4及び24時間時点の血漿中濃度から算出した。注3:AUC0-4hは75例、AUC0-24hは72例
- 43日齢未満の外国人乳児17例に、用法・用量に従い1回12mg相当量の本剤を初回投与後、15、29及び64日目に投与し、以降4ヵ月に1回維持投与した。初回投与4時間時点での血漿中本薬濃度は448.6±352.3ng/mLであり、脳脊髄液及び血漿中本薬トラフ濃度の推移は下表のとおりであった。
- 各投与日の脳脊髄液及び血漿中本薬濃度
評価時期 血漿中濃度 CSF中濃度 評価例数 トラフ濃度(ng/mL) 評価例数 トラフ濃度(ng/mL) 15日目 -注1 -注1 13 20.2±17.1 29日目 -注1 -注1 11 32.4±26.0 64日目 11 1.5±0.4 11 34.7±32.7 183日目 9 0.8±0.26 9 19.7±18.1 302日目 1 0.8 -注1 -注1 平均値±標準偏差注1:測定せず
- 脊髄性筋萎縮症と診断された2~9歳の日本人及び外国人小児84例に、1回12mgの本剤を初回投与後、29、85及び274日目に投与したとき、脳脊髄液中及び血漿中本薬トラフ濃度の推移並びに血漿中本薬の薬物動態パラメータは下表のとおりであった。
- 各投与日の脳脊髄液及び血漿中本薬濃度
評価時期 血漿中濃度 CSF中濃度 評価例数 トラフ濃度(ng/mL) 評価例数 トラフ濃度(ng/mL) 29日目 84 0.701±0.335 81 3.11±1.32 85日目 83 0.926±0.541 81 4.62±2.09 274日目 72 0.343±0.148 74 4.66±2.03 平均値±標準偏差
- 本剤初回投与時の血漿中薬物動態パラメータ
評価例数 Cmax(ng/mL) Tmax(h)注1 AUC0-8h(ng・h/mL) AUC0-24h注2(ng・h/mL) 84注3 350±181 3.90 1783±840 3523±1288 平均値±標準偏差注1:中央値、注2:投与前、投与後2、4、8及び24時間時点の血漿中濃度から算出した。注3:AUC0-24hは45例
- 脊髄性筋萎縮症と診断された7ヵ月齢未満の日本人及び外国人乳児121例に、用法・用量に従い1回12mg相当量の本剤を初回投与後、15、29及び64日目に投与し、以降4ヵ月に1回維持投与したとき、脳脊髄液及び血漿中本薬トラフ濃度の推移並びに血漿中本薬の薬物動態パラメータは下表のとおりであった。
- 分布
- ヒト血漿蛋白結合率は94-96%であった。
- 代謝
- ヌシネルセンは、エキソヌクレアーゼによる加水分解を介して緩徐に代謝される。
- 排泄
- 主な排泄経路は尿中であり、ヌシネルセン又は代謝物として排泄される。脳脊髄液中の半減期は135~177日であった。(外国人のデータ)